オーディオテクニカ ダイナミックヘッドホン ATH-250AV
オーディオテクニカ ダイナミックヘッドホン ATH-250AV (JUGEMレビュー »)

安くて丈夫で高性能なヘッドフォン、もし壊れても買い直す予定。
ハウジング部分が小さめな割に、長く装着してても耳が疲れないし遮音性も高いし低音も出てます。
紹介記事【2019.03.31】
南の島のティオ (文春文庫)
南の島のティオ (文春文庫) (JUGEMレビュー »)
池澤 夏樹
14歳の少年ティオが小さな島の出来事を綴っていく連作短編集で、実在の少年とポナペ島をモデルに著者自身が様々な島で聞いた話を再構成したのだそう。
前年の台湾旅行で読んだ本書は「海の向こうに帰った兵士たち」という一編を加えた'10年12刷以降の増補版で、この(南の島の物語を南の島国で読む)という旅のエクストラに新たな一編がオマケされたのは嬉しい偶然でした。
紹介記事【2019.01.24】
ファイナルファンタジーXII インターナショナル ゾディアックジョブシステム (シークレットDVD同梱)
ファイナルファンタジーXII インターナショナル ゾディアックジョブシステム (シークレットDVD同梱) (JUGEMレビュー »)

最近は評価が好転してきたようで、実際PS2最終期に出ただけあって申し分ない出来栄え。
一見、難しそうなバトルシステムもプレイの幅を広げてくれます。
その辺も含め、ノーマル版のやり込み本ですが「ファイナルファンタジーXIIのあるきかた」も併せて是非!
紹介記事【2019.03.28】
レディ・プレイヤー1 [DVD]
レディ・プレイヤー1 [DVD] (JUGEMレビュー »)

スティーヴン・スピルバーグ監督による'18年のSF作、娯楽映画には珍しく2時間超の長尺ながらダレ場なし。
是非DVDで繰り返し観てください、マニアックな小ネタ探しだけでなく。
天才変人の孤独と愛情が実は普遍的である事、それもまたイースター・エッグかと。
紹介記事【2019.02.11】
琉球奇譚 シマクサラシの夜 (竹書房文庫)
琉球奇譚 シマクサラシの夜 (竹書房文庫) (JUGEMレビュー »)
小原猛
石垣島に行くのに持ってく本でしたが、結局フライト乗り遅れもあって到着前に読み終えてました。
おどろおどろしさは控えめで、怖いというより不思議だったり哀しかったり薄気味悪かったり程度。
しかし寝静まった石垣島のゲストハウス夜11時、軽く読み返していてドキドキ。
紹介記事【2019.05.02】
夢かもしんない コミック 全5巻完結セット (ビッグコミックス)
夢かもしんない コミック 全5巻完結セット (ビッグコミックス) (JUGEMレビュー »)
星里 もちる
「光速シスター」「怪獣の家」から立て続けに読んじゃいました。
妻子持ち営業マン&思い出のアイドル、の幽霊?
本作もまた「いい人」を主役に、大人社会の悲哀と可笑し味を描きつつラストで涙腺を決壊させます。
紹介記事【2019.01.17】
ハイ・フィデリティ (新潮文庫)
ハイ・フィデリティ (新潮文庫) (JUGEMレビュー »)
ニック ホーンビィ
女性弁護士と別れ話が進行中なアラサー中古レコード店主の、シット・コム的な恋愛×音楽in the UK。
60-70年代メインのネタで会話の可笑しみ倍増、分からなくても巻末の「ほとんど注解に終始する訳者あとがき」が丁寧にフォローしてくれますし、むしろ訳者の注解コメントで笑っちゃったりも。
紹介記事【2019.06.23】
Ben Folds & Nick Hornby - Lonely Avenue
Ben Folds & Nick Hornby - Lonely Avenue (JUGEMレビュー »)
Ben Folds & Nick Hornby
「ハイ・フィデリティ」作者×ベン・フォールズ・ファイブ元リーダー(?)のコラボ作。
SOSとはまた異なるバカラック的ドリーミーさ+初期B.ジョエル的な吟遊ピアノ感、ヴィンテージ系シンセ&ストリングスのあしらいも絶妙。
紹介記事【2019.06.27】
ReLIFE 完結編(完全生産限定版) [DVD]
ReLIFE 完結編(完全生産限定版) [DVD] (JUGEMレビュー »)

ブラック企業で心を折られた27歳ニートが、渡りに舟と食い付いたのは人生リセット人体実験?
アニメが描く夢の世界も、時代を表しているのですなぁ。
うっかり大人目線で色々やらかすネタに笑いつつ、いつしか心を掴まれてしまいました。
紹介記事【2018.05.16】
2030年の旅 (中公文庫)
2030年の旅 (中公文庫) (JUGEMレビュー »)
恩田 陸,坂口 恭平,小路幸也,瀬名秀明,宗田理,支倉 凍砂,山内 マリコ,喜多喜久
なんか「2300年未来への旅」を連想させるタイトルですが、日本人の作家による近未来SFアンソロジーです
お題は“東京オリンピックからさらに十年後”の7編、個人的には坂口恭平による巻末エッセイの「自殺願望は脳の誤作動」にハッとしました。
紹介記事【2019.01.04】
デッドマン [DVD]
デッドマン [DVD] (JUGEMレビュー »)

別に「ブレイブ」と本作をジョニデ繋がりで観た訳ではないのですが、結果としては彼が「ブレイブ」を世に出した理由も感じ取れた気がします。
シンプル過ぎるヤマなしオチなしイミなし流浪譚ながら、詩人ブレイクを知っている方には意味深いのかも。
星野通夫の「森と氷河と鯨」で見たハイダ族やトリンギット族を思わせる、アイヌに似た文様の集落……同化政策は祖先の魂を殺すのですね、非物理的な世界で。
静寂と、雨の船出の美しさが忘れた頃に沁みてきます。
紹介記事【2019.02.23】
ブレイブ [DVD]
ブレイブ [DVD] (JUGEMレビュー »)

ジョニデが監督と共同脚本に主演と、ミーハーなファンこそ必見ですね。笑
シンプル&ヘビーな本作、イギー・ポップやノーギャラ出演のマーロン・ブランドら敬愛する人物と撮った彼の気骨が詰まってます。
特に冒頭は二度観て、彼がアメリカ本国での公開を拒んだ心に思いを馳せては?
紹介記事【2019.02.22】
夢の階段 (新潮文庫)
夢の階段 (新潮文庫) (JUGEMレビュー »)
池波 正太郎
本書の7編はデビュー作を含む現代小説で巻末の2編だけが時代小説、しかも全編が本書初収録。
現代小説とはいっても昭和で言えば29〜36年、著者が31〜36歳の間に発表された戦後の気配が濃厚に感じられる「現代」。
いわゆる大物海外ミュージシャンの死後どっと出回る未発表音源みたいな、クオリティの心配は当然ながら無用です。
紹介記事【2019.06.15】
その男ゾルバ(特別編) [DVD]
その男ゾルバ(特別編) [DVD] (JUGEMレビュー »)

'64年の英米とギリシャ合作映画、英国育ちのスランプ詩人が屈強な男ゾルバと過ごしたクレタ島での日々が描かれます。
「無法松の一生」の三船敏郎を思わせるゾルバの心情も、目を疑うような島の人々も音声解説なしでは理解し難いかと。
対照的な二人の男のエンディングは、ジワリと胸に残ります。
紹介記事【2019.01.30】
【2019.01.31】
波乗りの島―ブルー・パシフィック・ストーリーズ (1980年) (角川文庫)
波乗りの島―ブルー・パシフィック・ストーリーズ (1980年) (角川文庫) (JUGEMレビュー »)
片岡 義男
僕が初めて手にした著者の小説であり、著者の初期短編集でもあります。
ハワイイに住む青年サーファー、バリー・カネシロを主人公にした連作5編を収録。
写真の佐藤秀明との巻末対談も含め、失われゆく最後の輝きを僕は感じました。
紹介記事【2019.04.24】
 (JUGEMレビュー »)

作者の他作品を読んだ記憶は曖昧ながら、その時に思った(あんま上手くないな)という印象は何だったのやら。
サイバラ風でも四コマでもなく、ストーリーの組み立てもシッカリしてるしコマの流れも自然だし。
洒落にならない裏話も飄々としたキャラに救われます、男性も一度は読んでみましょう。
紹介記事【2019.05.12】
サムウェア・ディープ・イン・ザ・ナイト
サムウェア・ディープ・イン・ザ・ナイト (JUGEMレビュー »)
スウィング・アウト・シスター
ヒット曲を連発してた90年代を過ぎ、'01年にリリースされた本作は妥当というか順当な仕上がり。
ブレずに焦りも無理もなく、エレポップの衣を脱いで一層60年代ソウルやバカラック温故知新をアダルトに昇華。
気に入った曲だけ摘まむんじゃなく、一枚として聴くべき。
紹介記事【2019.06.18】
 (JUGEMレビュー »)

こちらも「アーサー王宮廷のヤンキー」同様「トウェイン完訳コレクション」の一冊、子供の頃に読んだ童話絵本をイメージしたら大違いです。
古き良きアメリカの牧歌的なジュブナイルに見せ掛けた辛辣な社会批判は、巻末あとがきのナイスフォローを先に読む方が好いかも?
紹介記事【2019.05.22】
おいでよ どうぶつの森
おいでよ どうぶつの森 (JUGEMレビュー »)

22世紀を目指し、カレンダーの最終日までタイムスリップしたりと相変わらず楽しんでます。
2100年のどうぶつ村は如何に?笑
紹介記事【2019.06.19】
クルドの星 1~最新巻(文庫版)(中公文庫) [マーケットプレイス コミックセット]
クルドの星 1~最新巻(文庫版)(中公文庫) [マーケットプレイス コミックセット] (JUGEMレビュー »)
安彦 良和
「機動戦士ガンダム」のキャラでお馴染みの作画家による漫画ですが、中東の少数派クルド人を描いてるレアさでオススメに。
もっとも「これからだ!」オチは、日和った編集の強制打ち切りか?
トルコの“土くさい人々”に惹かれた結果が何故かクルド視点、でも本作同様に何一つ解決してないんだよね現実も。
紹介記事【2019.05.06】【2019.05.30】
ルーティーン: 篠田節子SF短篇ベスト (ハヤカワ文庫JA)
ルーティーン: 篠田節子SF短篇ベスト (ハヤカワ文庫JA) (JUGEMレビュー »)
篠田 節子
副題に「篠田節子SF短編ベスト」とあるけど、どんな類いのSFなのかがまったく伺えない、鯨幕というか昔のVIVA YOUみたいな表紙カバーが斬新。
巻末解説によると、著者は20余年のキャリアを持ち一般にはジャンル横断作家と認識されているそうで。
アニメ化されそうなハードSFから昭和ジェンダー恨み節、エスノ土着オカルトを経て超高齢化+正論社会の果てまで心刺しまくり。
紹介記事【2019.03.26】
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本作は明治から昭和にかけて親しまれた、泉鏡花の“三大戯曲”をコミカライズした作品集です。
単行本化に際して描き下ろされたオマケ漫画+原作者の略歴や作品解説&文庫描き下ろしオマケ漫画と人形師による解説も収録と、これまで鏡花文学に触れて来なかった僕には有難い仕様。
人形師の一文が印象深く、100年近く前の物語にハッとさせられるのは人間に進歩などないからかも?
紹介記事【2019.04.13】
ざ・ちぇんじ 全2巻 完結セット(白泉社文庫)
ざ・ちぇんじ 全2巻 完結セット(白泉社文庫) (JUGEMレビュー »)
山内 直実,氷室 冴子
平安期の古典文学「とりかえばや物語」に基づく氷室冴子の小説をコミカライズした本作、氷室冴子も古典文学も完全スルーでしたが予想外の面白さにビックリ!
男勝りな双子の姉×病弱が故に女君として育った弟、姉は男装のまま御所に入内&弟も女官で後宮入り?
見事な風呂敷の畳みっぷりと、千年前のラブコメでLGBTを先取りのエキゾチック・ジャパンは未見なら是非!
紹介記事【2019.04.30】【2019.05.29】
ヒート [DVD]
ヒート [DVD] (JUGEMレビュー »)

ロバート・デニーロvs.アル・パチーノ、この豪華共演が「午後のロードショー」で掛かるとは!
マイケル・マン監督が脚本も手掛けており、適度に緩急を付けながら3時間近く視線を釘付けにします。
まぁ「似た者同士で対照的な立場」という月並みな設定ではありますが、改めて映画は筋書きだけでは分からないなと。
紹介記事【2019.05.28】
フロントミッション サード
フロントミッション サード (JUGEMレビュー »)

遂に全ルート攻略完了、しかし未だ引継ぎ要素は完クリ出来ずボリューム満点!笑
シミュレーションRPGって得意ではないけど、PS2の後継作「FM4」と本作は別格です。
紹介記事【2019.05.26】
PURPLE RAIN (DELUXE) [2CD] (2015 PAISLEY PARK REMASTER, PREVIOUSLY UNRELEASED TRACKS)
PURPLE RAIN (DELUXE) [2CD] (2015 PAISLEY PARK REMASTER, PREVIOUSLY UNRELEASED TRACKS) (JUGEMレビュー »)
PRINCE & THE REVOLUTION
'84年の大出世作&未発表曲集のダブル・リマスタリング作。
同世代では(プリンス=キモい)でしたが、自ら「King of Pop」を名乗った生前のMJより全てが革新的でした。
ソウル/ファンクを抑えたロック・ハードな「パープル〜」と、前作に近いエレ・ファンク中心の未発表曲集なので万人受けしないのは当然だけど本物の「Prince of Pop」は明白よ?笑
紹介記事【2019.05.09】(Disc 1)
紹介記事【2019.05.17】(Disc 2)
ルパン三世 ルパン vs 複製人間 [DVD]
ルパン三世 ルパン vs 複製人間 [DVD] (JUGEMレビュー »)

観たのはTV放映でした、でもどこカットしたかも分かるので。
もはや脱ルパンした立場で多くは語りませんが、アニメ版ルパンの最高傑作です。
本作後の脳マモーが「ガーディアンズ・オブ・ギャラクシー リミックス」のエゴになる件とかは誰か考察してください、ただ政治ナンセンス的なあのオチは「ルパン三世」が生まれた60年代末の土壌を意識していたのではないかと。
観る度毎に、頭でっかちに神を夢みたマモーの涙が沁みてきます。
紹介記事【2019.06.03】
エクソダスギルティー (通常版)
エクソダスギルティー (通常版) (JUGEMレビュー »)

異なる3つの時代の物語を切り替えながら進む、マルチタイム・ザッピングシステムのアドベンチャー・ゲームです。
資料本「ワールドガイダンス」必携、正直クセが強く微妙ですが。笑
当時流行ったであろう「小説『聖書』」やガイア仮説のSFファンタジー&サスペンス、システム的には不便ですが僕は楽しめました。
紹介記事【2018.11.05】

最近読んだ本
一橋文哉「外国人ヒットマン」

初版'19年、KADOKAWA刊。
図書館の新着本コーナーで目に止まって衝動借りしちゃいました、なんか国内の犯罪絡みって「週刊大衆」だか「週刊ポスト」だかみたいだと引いちゃうんですけどね…逆にCIAとか海外組織の話だと何故か興味が湧く事もあって、本書に関しては後者のノリです。
しかし恐ろしい話ですな、来日した足でサクッと済ませて即帰国という日帰り殺人旅行…偽造パスポートだから追跡調査も難しく、しかも近隣諸国とは犯人引き渡し条約を締結してない点が利用されてる節もあり。
読み終えた直後、依頼人から底辺下請けまで5人が芋づる逮捕されるニュースが!?

そのニュースは関係者全員が中国内にいたから、本書のような越境パターンとはまた事情が異なる訳ですが…いくら人口が多いからって、凄まじい数のヒットマンが営業してるのね中国。
台湾組織と連携する福建省マフィア、残留帰国二世が多数活躍する東北マフィアなど拠点毎に得意とするシノギがあるそうで…大陸マフィアの老舗で国外展開を早める香港系に急成長を遂げた韓国系、同盟国マレーシアを足場にする北朝鮮工作員など闇のビジネスも国際企業顔負けのグローバル化が進んでいるのですな?
例え主犯の目星が付いても実行犯が別にいて、繋がりの証明は出来っこないと。

著者は「グリコ・森永事件」や「宮崎勤事件」など様々な犯罪ノンフィクションを手掛け、本書に紹介されている裏社会絡みの凶悪な未解決事件を扱う著書も。
それらに比べると本書の内容が浅く広くなるのも已む無しで、そもそも解決してない事件ですからディープな情報も期待出来ません。
ほとんどがネット上の噂レベルで目新しさはありませんが、それらも著書のように裏とコンタクトが出来る情報源が出所ならば話半分が話八割ぐらいには思えてきそう…ライブドア/王将/世田谷/ナンペイといった事件の実行手口と仲介役、ヒットマン派遣組織の動向までを追える構成です。

ライブドア“懐刀”沖縄暗殺で二重三重に派遣されていたヒットマン達、世田谷一家惨殺犯の足取りと近況…王将社長射殺と金兄毒殺の関連性、フィリピン人の八王子スーパー強盗計画を乗っ取った中国人ヒットマン辺りは自分の行動範囲に近く通りすがりで巻き添えにされかねない恐怖感満点。
潜伏先の定番フィリピンに建つ最新鋭の演習施設やカンボジアに移住した元G組長とオウム残党の密着などは、台湾や韓国以上に今から行く気は起きなくなります…微妙に読みにくく感じるのは色々とボカシたいからなのか、というよりは自分に裏社会の基礎知識が足りないせいなのかもしれません。


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以下、個人的メモ
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    | books | 2020.03.29 Sunday | comments(0) | - |
    最近読んだ本: 「錯覚の科学」からの引用の続き
    しおりの数が43(引用箇所は74)と非常に多くなったので、記事ページを分けてみました。
    元記事:【最近読んだ本】クリストファー・チャプリス&ダニエル・シモンズ「錯覚の科学」 | 2020.03.16

    では以下、個人的メモ(かなり長文)。

    (p.251以降分は下段にて)
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      | books | 2020.03.16 Monday | comments(0) | - |
      最近読んだ本
      クリストファー・チャプリス&ダニエル・シモンズ(著)、木村博江(訳)「錯覚の科学」

      初版'14年の文春文庫、著者はSF作家のダン・シモンズとは別人だと思います…いや案外そうなのかな、でも多分ちがうと思う。笑
      それはさておき本書、ここ数年で読んだ本の中では断トツのインパクトでした。
      もし仮に「自称科学者のエセ科学」だったとしても、これだけ徹底して人間の根本的な出鱈目さを突き付けられると様々な感情が沸き上がるものなんですね…もちろん猜疑心や不信感は当然として、妙な嬉しさや痛快さまで感じましたよ。笑
      きっと遠くない内に再読すると思うので、今回は要点を絞ってご紹介します。
      それでも結構な長文になりそうですけど、抑え目で。

      本書では錯覚を6種に大別して扱っていますが、特に最初の「注意の錯覚」がインパクトありました…何しろ目の前のゴリラに気付かないんですから、他の事柄に注意を向けている時には!
      それを他人事だと思っちゃう、というのも「自信の錯覚」なんですって…知った気でいる「知識の錯覚」や経験に基づく「原因の錯覚」、関連性から思い込む「可能性の錯覚」と常に陥りがちな「記憶の錯覚」。
      人類が進化の過程で伸ばした能力は、つまり選ばなかった能力を犠牲にしてたのですな…どうにか克服可能な課題などではなく、集中力や生活能力と引き換えに生じた精神構造上の盲点。
      要するに個人の資質と無縁の人間らしさ、というね。

      だから盗用は必ずしも悪意ではなく、医療ミスだってプロ失格じゃない訳です…悪気があって騙したんじゃなく、それが人間なのね?
      僕は基本的にデータや統計といった権威ぶった数字は信じてませんし、所詮は見たい物を見て信じたい事を信じてるのが人間だろうと思ったりしてます…「たった一つの真実」なんて詭弁だし、人に絶対なんて有り得ないと思ってるのです。
      故にこそ信じたいし赦さなければと思う半面、これもまた壮大なトリックでは?と受け入れ難い気持ちもあり…しかし己の記憶力を根拠に持論を主張する友人には、是非とも本書を読んで柔軟さを学んでほしいな!

      因みに各章の題と小見出し(?)は、こんな感じです。
      実験I えひめ丸はなせ沈没したのか? 注意の錯覚
      潜望鏡で海上を監視していた潜水艦長は、えひめ丸が「見えていた」のに「見落とした」という。だが、これは不思議ではない。人間は、バスケの試合に乱入したゴリラにさえ、気づくことができないのだ
      実験II 捏造された「ヒラリーの戦場体験」 記憶の錯覚
      ヒトは記憶を脳に定着させる時、「本当にあったこと」だけでなく、「あるべきこと」を勝手に混同させてしまう。ヒラリー・クリントンが大統領選で語った「戦場体験」のウソも、このメカニズムで作られた
      実験III 冤罪証言はこうして作られた 自信の錯覚
      レイプ魔の顔貌を細部までしっかり目に焼きつけた被害者女子大生は、自信たっぷりに「犯人」の顔写真を選び出した。ぶれることのない法廷供述は、完璧だった。だが、真犯人は全くの別人だったのだ
      実験IV リーマンショックを招いた投資家の誤算 知識の錯覚
      専門用語にご用心! 難解な言葉や概念を駆使する専門家でさえ、肝心のことがわかっていないことがしばしばある。おかしいと感じたら「なぜ?」を連発してみよう。ニセモノはすぐに馬脚をあらわす
      実験V 俗説、デマゴーグ、そして陰謀論 原因の錯覚
      「セックスで若返る」「9・11事件はブッシュ政権の陰謀」「ワクチン接種で自閉症になる」……根拠のない話が、なぜ定説となってしまうのか? 偶然を必然と捉えたがる人間心理の陥穽
      実験VI 自己啓発、サブリミナル効果のウソ 可能性の錯覚
      「モーツァルトを聞くと頭が良くなる」「潜在意識を刺激すれば消費者マインドを刺激できる」……科学実験ではことごとく否定されているこれらの説は、なぜ広く信じられているのか?



      以下、個人的メモ
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        | books | 2020.03.16 Monday | comments(0) | - |
        最近読んだ本
        ナショナル ジオグラフィック(編著)、安倍雅史(監修)、岡崎秀(執筆協力)「消滅遺産」

        初版'18年、日経ナショナル ジオグラフィック社刊…ナショジオ協会って“非営利の科学・教育団体”だったのね、設立が'88年で月刊誌もTV番組も活動の一環だったとはビックリ!
        営利団体じゃないのね?笑
        本書はサブタイトルに「もう見られない世界の偉大な建造物」とある通り、災害や紛争などによって失われてしまった歴史的建造物の内で現役時代の写真が残っている物を現状の写真と共に掲載した写真集です。
        二度と再建されない物/一部が破壊を免れて保存された物/危機的な状況下にある物/再建計画中か完了した物という4部構成で、各並びは建造年の新しい順。

        普段はSNS映えとか監視目的とか、割とネガティブなイメージで捉えがちでしたけど…失われた過去の栄華を知るには、マジでビジュアル要素って重要だわ。
        (記録するって大事だなぁ)と、つくづく感じました。
        今の技術なら3D測量からのVR再現映像だって可能でしょうね、それまで保存が間に合わなかった歴史建造物を思うと残念でなりません…こうして写真が残っていても却って反対側とか内部も見たいという欲求が募ってしまいますが、様々な事情が絡んでくる中で断念せざるを得ないケースを考えさせられもしました。
        言うは易し行うは難し、とは正にこの事でしょう。

        中近東の遺跡や古都が天災や人災を免れますよう、そして再建の計画が頓挫しませんよう…そう願う一方で、こうした遺物の破壊を意図する立場の心情も無下には出来ない気がします。
        宗教的な理由とはいえ落とし所はあるのではないか、かつてはキリスト教徒であれ仏教徒であれラッダイトであれ破壊行為は行ってきたのだし…思い出は心に残すのが基本信条なれど、僕より後の世代にも見せたい眺めに執着を覚えました。
        失われる物に囚われずに在りたいという気持ちと、この眺めは先人からの賜物という気持ちが葛藤します。
        とはいえ、歴史遺産の写真集として楽しめますよ?笑


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        【最近読んだ本】ナショナルジオグラフィック・編「世界が見た ひたむきな日本人」| 2009.11.12
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        【最近読んだ本】「ぽつん」| 2014.05.14
        【最近読んだ本】林典子「キルギスの誘拐結婚」| 2015.04.20

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        【最近読んだ本】小野一郎「ウルトラバロック」| 2008.10.13
        【最近読んだ本】安島太佳由「東京痕跡」| 2008.11.16
        【最近読んだ本】神谷武夫「インドの建築」| 2008.12.19
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        【最近読んだ本】青木弐朗「リビア ローマ遺跡写真集」| 2009.12.03
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        【最近読んだ本】西山芳一「西山芳一写真集 タウシュベツ」| 2010.03.21
        【最近みたDVD】「Holy Night in Cathedral」| 2010.05.06
        【最近みたDVD】中国中外文化交流中心「古代建築博物館」| 2010.05.15
        【最近みたDVD】「世界ふれあい街歩き 中南米 ハバナ・クスコ」| 2012.12.07
        【最近読んだ本】中淳志「バーミヤン 写真報告2002」| 2013.04.03
        【最近みたDVD】「失われた文明(10)アフリカ 奪われた栄光」| 2013.04.07
        【最近みたDVD】「黄金の都バーミヤン 〜三蔵法師が見た巨大仏〜」| 2013.04.10
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        【最近みたDVD】「NHKスペシャル 文明の道 第3集 ガンダーラ 仏教飛翔の地」| 2014.10.17
        【最近読んだ本】藤森栄一「古道(こどう)」| 2014.12.13
        【最近読んだ本】松村映三 plus 村上春樹「辺境・近境 写真篇」| 2014.12.30
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          | books | 2020.02.28 Friday | comments(0) | - |
          最近読んだ本
          ジーン・ウルフ(著)、岡部宏之(訳)「新しい太陽のウールス」

          〈ウールス・サイクル〉完結編、再読です…「新しい太陽の書」四部作で独裁者の座を継ぎ、同時に調停者ともなったセヴェリアンでしたが肝心の新しい太陽に関しては謎のままでした。
          おそらく著者は読者の考察を期待して、敢えて謎解きをせず多様な解釈の余地を残したかったのでしょう。
          アンコールに応えて発表された、その続編となる本書もまた一筋縄ではいかない筋立てになっております。
          大まかに言って前半が「人類を代表する独裁者として神々の裁きを受ける深宇宙の旅」で、後半は「新しい太陽の力を得て地球を復活に導く中で自らを知る旅」といった感じでしょうか。

          前四部作はセヴェリアンが独裁者として城塞に帰還した時に綴った、自身の完全記憶による回想録でした。
          そして本書の冒頭で、宇宙船内の彼は改めて同じ回想録を書き上げています…よほど退屈な船旅だったのでしょうが、この2冊目の回想録は城塞の大図書館ではなく宇宙の海へ投げ込もうと思い付いたのでした。
          著者が原本としたのは多分こちらの方だったのだと思われます…何故なら、地下の書庫に仕舞われたままでは何千年も過去の現代へは勝手に移動しませんから。
          無論これは僕の憶測で、作中で説明された訳ではありません…こんな調子で、話の辻褄は読者に丸投げ。笑

          しかも厄介な事に、どうやらセヴェリアンは「信用ならない語り手」なのです。
          当然ですが彼は彼自身の主観で記録していますから、時には思い違いというミスリードも想定しなければなりません…それに完全記憶という特殊能力だって彼の思い込みかもしれず、今ちょうど読んでいる「錯覚の科学」という実用書(?)によれば記憶自体が不完全さを排除し得ないのだとか。
          つまり本書は字面通りに読めない物語なのです、といっても情報は常に偏りがある訳で本書が特殊な訳ではありません…彼自身もまた終盤で、自分の死体を見る自分を「存在=情報体」として認識するに至ります。

          不完全な知識の集合体、要するに伝説や物語そのものであるセヴェリアンという一人称の物語…そう考えると、シリーズの各所に仕込まれた作中作と著者による現代語訳という複雑な入れ子構造の間にいる彼自体が「物語る物語」なのです。
          って何いってんのか、訳が分からなくなりました。笑
          そういえば本書では、前四部作のように大々的な作中作がなかったような…せいぜい夢とか幻レベルで済ませたのは、完結編として余計に風呂敷を広げたくなかった著者の配慮ですかね?
          しかし地上に戻ったセヴェリアンは過去と未来を行き来するので、読んでいる方も時間軸に翻弄されます。

          前四部作で出生が明かされた彼ではありますが、より大きな意味での運命によって独裁者の必然が示唆されつつ細かな伏線が回収されてゆくクライマックス…その割には地味なオチという印象は、やはり読み返してみても拭えませんでした。
          もう一度だけ、今度は解説サイトを確認しながら間を空けずに全巻ぶっ通しで読み直してみるか…でも次に読むまでは、もっと時を経てからでも好いかもな。笑
          いわゆる優れた物語の持つ重層性とはまた違った歯応えがありますね、単に数をこなしたい読書人には向かない気はしますけど長く繰り返し楽しめる作品です。

          追記:なんと著者は今年(2019)の4月14日に亡くなっていたそうです、R.I.P.・・・。


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          「拷問者の影〔新しい太陽の書1〕」| 2017.01.15
          「調停者の鉤爪〔新しい太陽の書2〕」| 2017.01.21
          「警士の剣〔新しい太陽の書3〕」| 2017.03.05
          「独裁者の城塞〔新しい太陽の書4〕」| 2017.03.26
          「新しい太陽のウールス」| 2017.04.05
          「拷問者の影〔新しい太陽の書1〕」(再読)| 2017.04.22
          「調停者の鉤爪〔新しい太陽の書2〕」(再読)| 2018.03.13
          「警士の剣〔新しい太陽の書3〕」(再読)| 2019.04.07
          「独裁者の城塞〔新しい太陽の書4〕」(再読)| 2019.06.28
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            | books | 2020.02.17 Monday | comments(0) | - |
            最近読んだ本
            中柳豪文「日本昭和トンデモ児童書大全」

            先日の「インチキガチャガチャ大全」に続き、コチラは辰巳出版「日本懐かし大全」シリーズの一冊です。
            5年違いの初版'18年ながら、もしかしたらシリーズとしては同時期に企画されたのかも…ひょっとして、これらは「昭和の終わりに十代だった少年が20年を経てノスタルジックになっちゃった」的な共同幻想の産物だったのでしょうか?
            そして案外、こういった類いもスマホやタブレットで読めちゃんですかね…でもサブカルという昭和臭は電子書籍じゃ嗅げないよなぁ、と僕は思うのですけど。
            胡散臭い噂と伝聞を真顔で聞かされるような、あのアナログなワクワク感はね!

            本書はガチャガチャ・ブーム(?)に先駆けて日本中の子供を虜にした、なんか怪しいオカルト本の類いを蒐集する著者が主観で厳選した91冊を紹介してます。
            70年代、ユリ・ゲラーの超能力やらノストラダムスの大予言が流行ったあの頃…アダムスキー型UFOとかネッシーとかファラオの呪いとか、世界は不思議と驚異に満ちていたのです。
            高度成長期を経て政治紛争も落ち着き、子供相手の経済が回り始めた時期でもありました…そして80年代を前に登場したヤマトやスターウォーズは、本書に紹介されてるようなトンデモ感とは異なるSFへと子供らを誘なっていくのです。

            もっともらしいディテールを備えた空想科学ではなく、飽くまでも詳細不明な現象を語る似非学術書…本書では紹介されていませんが、個人的には最も印象深い「謎の四次元」は正に(科学では説明が付かない事実)のオンパレードでした。
            本書では“トンデモ児童書3大レーベル”と称した「ドラゴンブックス」「ジュニアチャンピオンコース」「ジャガーバックス」、また“記憶に残る人気レーベル”として「なぜなに学習図鑑シリーズ」「ユニコンブックス」「世界怪奇シリーズ」「ひばり書房初期ハードカバー」「フタミのなんでも大博士」「大百科シリーズ」を中心に紹介。

            各書には判型やページ数、初版年や定価といった詳細も記載しているのも著書自身がコレクター故か…また“図書館の2大定番シリーズ”として「学研まんが ひみつシリーズ」や「少年探偵団シリーズ」なんてのも、って実は児童書全般を集めてるのでしょうか?笑
            あとがきによると当時のオカルト児童書は現存数も少なく、今では思いがけない高値が付く場合もあるとか…恐怖のあまり子供が池に捨てたり土に埋めたり、というのも今となっては牧歌的な時代だった感じです。
            あの頃に夢中で「ムー」を読めたのも、今から思えば多くが解明されていなかったからなのでしょうなぁ。

            夢と科学の分岐点、情報社会の一歩手前で見た他愛ない悪夢…それらを盛り上げていた、陰の功労者たち。
            断言文体でオカルトブームを牽引した“トンデモ界のマルチ天才クリエイター”中岡俊哉の他、前衛科学評論家を名乗り水木しげるにも影響を与えたという齋藤守弘や「ジュニア〜」の2作で家を建てたという佐藤有文に元「SFマガジン」編集長で考察に強い南山宏…またポルノ雑誌の耽美な挿絵も手掛けた石原豪人(林月光)に柳柊二、南村喬之(桐丘裕之)らの怪奇画やメカ系では後にボックスアートの巨匠と呼ばれる小松崎茂といった人物伝も短いながら奥行きが増します。


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              | books | 2020.02.09 Sunday | comments(0) | - |
              最近読んだ本
              ワッキー貝山(集)、池田浩明(著)「愛しのインチキガチャガチャ大全 ―コスモスのすべて―」

              ガチャガチャとは、主に駄菓子屋の店先に置かれていたアレの事です…いつしか20円から100円とか200円もするようになって、呼び名もガシャポンやらカプセルトイなんて変わったりもしたようですけども。
              また最近のソシャゲーに特有な「ガチャ課金」の語源というか由来ですね、そのガチャガチャに「ハズレ」という画期的な概念を持ち込んだのが元祖インチキガチャガチャのコスモスだったとは…同業他社の商品から金型を起こしたりブロマイドや印刷物を無断でコピーしたりの雑さ、バレても商品名だけ変えるという夜店レベルのふてぶてしさ。
              読めば呆れる伝説の数々!

              '77年に埼玉で創業し、いきなりスーパーカー消しゴムでブレイク…社内一環製造による対応の早さと大量の筐体設置で同業他社を圧倒し一気にシェア拡大、しかし「ビックリマン」逮捕でのイメージダウンとボックス筐体の借金が嵩んでバブル絶頂期に倒産ですか。
              まさに時代の仇花、時代のユルさを感じます…逆に言えば、こういう阿漕さが権益の強化を促したのかも。
              しかも消しゴムを謳いながら消せないとか、うどん粉の偽スライムが腐るとかPL法にも寄与したのでは?
              当たりが出ないように詰める社員vs.葉っぱコインで全出しする子供の騙し合いも、今では笑い話です。

              “製造直売”“シェア80%”の台紙、コスモス提供の「アクロバンチ」…路傍の古仏にも似た祈るような想像力が求められる、いや著作権の言い逃れにもなる“キャラクターグッズとして成立する最低ライン”!
              売れ残りを合成した「スターの香り」や“「うまい棒」ほどにも似ていない” ドラえもん、ご存知ロッチのビックリマンなど“悲しいものは必ずコスモス製”とキャプションも一々最高!
              まさに昭和の末の小宇宙、無意味なマルCの刻印に“あらゆる境界が動揺する”…ゴミで遊ぶという提案は情報ビジネスの先駆けか、あるいは見立てを先んじたミニチュア・アートか?

              そして“宇宙のすべてを封じ込め”遂にカプセルをカプセルに押し込めた“無用の用”は、最早どこまでがハズレとなるのか?笑
              コスモスは、実社会に現れた“少年の心を持った大人”たちだったのでしょう。
              大層な部署名を本部デスクに1つずつ置くなど、いかにも肩書きごっこですな?
              悪気なく小銭を絞り、肥えたら商社に食われちゃう。
              10万点を越えるガチャガチャコレクターにより陽の目を見た驚き(&苦笑)の裏側、初版'13年の双葉社刊。
              愛しのインチキガチャガチャ コスモス大全(←左クリックで拡大表示されます)

              補足:Wikipedia情報によれば「ガシャポン」はバンダイナムコの、「ガチャ」はタカラトミーアーツの登録商標だそうです。笑


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                | books | 2020.01.24 Friday | comments(0) | - |
                最近読んだ本
                清水哲朗「NewType」

                初版'15年、日本カメラ社刊…この紙とインクの独特な臭さって、思えば近頃こういう大判らしいニオイがする本ってなくない?笑
                やっぱ世間の消臭ブームが関係してるのか、そりゃあ臭くて喜ぶ人はいないにしても理詰めだよな…ニオイと思い出って直結してるじゃん、でも小利口ぶる相手に言って通じる訳ないか。
                閑話休題、最初は表紙を見て(何処がニュータイプ?)と思ったよ…だって「どこかの雪原で手作りアンテナ抱えて携帯電話してるモノクロ写真」だもの、今更どこに新味があんの?って。
                しかも80年代のアニメ雑誌っぽいフォントで、逆に狙ってるつもりなのかと。

                モンゴルが社会主義から民主化へ舵を切って5年後の'97年、作者が初めて訪れた頃は新たな時代への過渡的な混迷が感じられたようで…'12年に現地で出版した大作写真集には、現代的に変貌を遂げた物質的な豊かさを中心に収めたとか。
                しかし同年から“中国やロシアに依存した経済やインフレ率の高騰”などで右肩上がりの好景気は失速、そうした閉塞感すら漂う世相を作者はニュータイプと名付けて切り取ったらしい。
                旧正月に相当するツァガーン・サルの伝統的な習慣は廃れ始め、遊牧民たちは年末に違法採金“ニンジャ”として稼ぐ…ウイグル同様、地下資源がカギなのね。

                ブルネイのように栄華を誇るか、ナウルのように枯渇してゆくのか…あるいは新疆ウイグル自治区と事情は違うにしても、中華資本に利権独占されたりして?
                変わりゆくモンゴルを悲観するのはお門違いだけど、ただ拝金主義によってアイデンティティーが失われたりしたら残念過ぎるわな。
                おそらく'12年の大作写真集と比べて見れば違いは感じられるんだろうね、でも本作だけ見てる僕には作者の感じた“淋しい時代”が伝わって来ないんだ…大人たちは満ち足りた顔をしてるし、子供らだって生き生きとしてるように見える。
                伝統だって守られてる風だし、作者は何が不満なの?

                被写体がゴチャゴチャでテーマが見えない写真集は好きじゃないけど、本作はモンゴルの現在が感じられて惹き込まれますね…だからこそ作者の意図が別にあるなら、それはキャプションを添えても好かったのに。
                言いたい事はガツンと写真で語るか解説しなよ、切り口というか目線に共感出来るだけにね…サッと行って撮っただけじゃない、風景にも人物にもコミットしてるのが分かるだけに残念。
                ああいう奇を衒った写真を表紙にするのも、アイキャッチとしては分からなくないけど…まぁ他がそういう写真じゃなくて安心したわ、モンゴルを撮った写真集としてはオススメの一冊。
                清水哲朗「NewType」(←左クリックで拡大表示されます)


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                  | books | 2020.01.09 Thursday | comments(0) | - |
                  最近読んだ本
                  八田公子「キューバの風 El viento de Cuba」

                  撮影は出版の前年('15)でしたか、なんか'96年に訪れたオールド・ハバナの印象よりも小綺麗だよなぁ…まぁ滞在は2泊だったし他のエリアは行ってないし、20年近く経ってるから記憶もアテになりませんが。
                  あと台風が近付いてた時で、ここまで晴れた日射しじゃなかったけれど…もっと路面はガタガタだったし、ほとんどの壁もペンキが剥げ落ちたままだった筈。
                  だから正直、失礼ながら嘘っぽく感じてしまいました…というか写真集なのにコマーシャル・フォトになってるのは、出版費用にスポンサーが付いてるのかな?
                  何となく、体裁がそういう作りじゃなく見えたのに。

                  でも、監修やアート・ディレクターその他が関わってるって事は仕事として撮ったんでしょう…例えば古いアメ車だってハバナ中を探し回っても走ってそうにないコンディションの車体だし、ブリーフ一丁のストリート・チルドレンが1人も写ってないんだもんね?笑
                  「世界遺産に指定されてからは美観も保たれてる」とか「アメリカの経済制裁が緩和された時期に外娼や闇商売の店が消えた」といった噂は聞いてたので、暮らしぶりが上向いたんだろうと思ったりはしてたんです…僕が行った時は観光馬車なんて見なかったし、そりゃあ色々と変わるにせよ。
                  何かね、目線が違うのよ。

                  現地のツアーオーガナイザーまで同行したんだから、通りすがりのスナップ写真とは訳が違うのも至極当然で…ましてやプロですからね、良くもわるくも目線が違って当たり前です。
                  実際、発色の鮮やかさは素直に美しいと感じました。
                  キューバって、いやオールド・ハバナって建物の色が好いんですよね…カラフルっていう派手々々しさじゃなく、落ち着いた明るさ。
                  人々の表情も素的で、引き出すのが上手いんだよね。
                  スマホ弄ってるのは欧米の観光客かな、キューバに基地局があるとしたら外資の参入だよなぁ…本当に僕の記憶とは違ってそう、もう一流観光地なんだろうね。

                  キューバに惹かれる人は、きっと本書を手に取ってイメージを膨らませるでしょう…ただし大半が実際には見られない、セッティングされた状況な気がします。
                  憶測でケチ付けてゴメンナサイ、もうオールド・ハバナにオンボロで傾いだ建物はなくて連結バスの排気も真っ黒じゃないとしても本書の写真よりは生活臭を感じると思うんです…「チーノ!チーノ!」と煩い客引きも含めて、そういう生命力の濃厚さがファインダーから除外されてますよね?
                  カレンダーにしたいクオリティではあれど、町という場の空気は撮らなかったのか…ふいに静かな通りにぶつかる、妙なギャップも。


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                    | books | 2019.12.29 Sunday | comments(0) | trackbacks(0) |
                    最近読んだ本
                    大場富生(画)、種田山頭火(句)「果てもない旅」

                    かなり久しぶりに版画集を手に取りました、陰刻と陽刻なる技法で彫られたか刷られたかした版画が木板なのか金属板なのか…いや石板かも僕には分かりませんが、このサラ・ムーンの印画紙に浮かび上がるような褪せた色遣いと、シャガールの幻想的かつ主観的な画面構成に惹かれたのです。
                    “山頭火の世界に引き込まれて、句を版画で作ってみようと思いつづけて十数年(旅に出られないわたしのせめてものなぐさめなのか)”とあるので、きっと本書の大半を占める海外の風景は写真を見たか想像力で彫られたのでしょう…遠くまで行かなくても、旅と思えば日常も旅になる訳で。

                    山頭火については(俳人?)位にしか知りませんでした、明治生まれで40歳を過ぎてから托鉢僧として句作を続けた放浪の人だったようですね…盛岡を拠点に活動されている作者は今年で70歳を迎えられてる筈、近影のギターを爪弾く姿は作中の人物に重なります。
                    木版画のような彫り筋とリトグラフのようなボカシ、大胆なデフォルメと色数を絞った画面構成…霧雨か夜霧を思わせる煙った空気、路地や波止場や町外れの隅にギターを抱えた男の影。
                    スローなブルースかジャズの音がしそうな、独り見知らぬ町を通り過ぎてゆく一種の虚無感…その乾いた感傷は、少し清々さもあり。

                    添えられた一句の重みと釣り合うだけの軽さは、画面から溶け出す淡い暗さに踏み込んでみたい誘惑を生む…初版'13年、晶文社刊。
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                      | books | 2019.12.18 Wednesday | comments(0) | trackbacks(0) |




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