最近みたDVD
「マイ・インターン」
思わず背表紙のタイトルを「マン・イーター」と見間違い、表パッケージで仲良く並んだアン・ハサウェイがロバート・デ・ニーロを食い物にするのかと…しかし表のタイトルには「恋に仕事に頑張るあなたに捧ぐ」とか付け足されていて、思わず二度見して観るのを躊躇(ためら)っちゃいましたよ。笑
ロバート演ずるは妻に先立たれた初老の男性、前向きに過ごしてはいるが物足りない…そこで応募資格が65歳以上のシニア・インターンに応募、慣れないPR動画をYouTubeにアップして無事に採用されたものの。
職場は急成長中のレディース通販会社、しかもアン演ずる女性社長の直属に!という。
親と不仲で高齢者は苦手な社長、ましてやシニア・インターンなんて…多忙過ぎて手が回らないアンはロバート放置、そこで自ら年の功を活かした若手社員お悩み相談を開始。
仲良くなった社員たちと社長のピンチに一役買った事でアンも先入観を改め、酒席とはいえ「今時の若い男は」云々と説教+口調までオッサン化して泥酔の挙句ロバートに介抱される始末…アンと心通わせたロバートが別れ際に「サヨナラ」と言うのも、日本語の奥深さを考えさせられて印象深いです。
一方、レネ・ルッソ演じる社内マッサージ師とロバートのロマンスも始まり…因みにインターンシップは大抵タダ働きで社員登用確定じゃないって、もう何ガチャだよ!笑
主婦ブログから会社を立ち上げて1年半、気を張り続けていたアン社長の脆さも次第に垣間見えてきて…投資家たちの(外部からCEOを迎えては?)との提案に動揺し、ママ友の視線に「2015年なのに働くママ批判?」と自分の妄想を自分で現実化していたり。
会社の急成長と業務の複雑化が危険水域に達しており、彼女の頑張りと有能さも空回り気味…仕事に夢中で家庭崩壊の予兆もチラリ、しかし細部まで手を抜かない社長の熱意に心打たれたロバートは押し付けがましくならず公私共にアンをサポート。
冒頭の年寄り苦手アピールから世代間ギャップや無意識のマイクロアグレッションと、多様なポリティカル・コレクトネスの切り口も嫌味なく感心しました。
後半、アンのシスコ出張に同行してベッドで○○の悩みを打ち明けられ…TVOAされてる「雨に唄えば」は有名な雨の中で踊るシーンじゃなく、映画セットを背景にジーン・ケリー&デビー・レイノルズが心通わせる場面で。
観ながら寝入ってしまうアンと静かに涙を拭うロバートの対比、そして急な葬儀デートの帰り道でレネに告った(死語?)ロバートは冒頭で得られなかった何かを見出します、それを「人生は仕事か家庭かの二択ではない」と思えば教訓めいてしまいますが。
まぁ納得いかない観客もいたでしょうが、観るタイミングで感じ方も変わるのでは…女性目線ではアンの夫にキレそうだけど、男目線では上手い描き方に思えました。
夫もまた失いそうだからこそ何かに掴まらずにはいられなかったし、アンが願ったほどタフではない自分の脆さを分かってなかったんですよ…彼にも支えは必要で、それこそ「人生は仕事か家庭かの二択ではない」のでしょう。
ブルックリンの社長宅に「サタデー・ナイト・フィーバー」を連想し、70年代のリトル・イタリーから飛び出した青年が憧れた場所は半世紀を経た今も成功者の世界なのかと…それと「正しい事は迷わずやれ」は名言ですね、ただ“多分マーク・トウェインも言ってる”って言わないよ直球過ぎて!笑
音楽はセオドア・シャピロ、'15年のワーナー映画で約2時間。
追記:ホテル・マネージャー役にドレーナ・デ・ニーロ、 フォーリー(お手製の効果音)アーティストにゴロー・ヨコヤマのクレジットが・・・製作監督脚本はナンシー・マイヤーズ、特典映像は約5分の「年の差から生まれるもの(LEARNING FROM EXPERIENCE)」。
それと序盤のオフィスで流れてた、アイズレーの「That lady」をサンプリングしたラップはケンドリック・ラマーの「I」と判明。
〈ロバート・デ・ニーロ〉関連記事:
【最近みたDVD】「ミッドナイト・ラン」| 2013.01.22
【最近みたDVD】「キング・オブ・コメディ」| 2013.06.18
【最近みたDVD】「アンタッチャブル」| 2013.12.16
【最近みたDVD】「ショウタイム」| 2015.05.23
【最近みた映画】「ヒート」| 2019.05.28
*以下の動画は、携帯からでは視聴できないかもしれません。
『You Were Meant For Me』(本作に引用されていた「雨に唄えば」のシーンで、コチラのサイトによると“映画の中でプロットにそった最初の歌”でサイレント時代には幾つもの映画で使用されていたとか)
思わず背表紙のタイトルを「マン・イーター」と見間違い、表パッケージで仲良く並んだアン・ハサウェイがロバート・デ・ニーロを食い物にするのかと…しかし表のタイトルには「恋に仕事に頑張るあなたに捧ぐ」とか付け足されていて、思わず二度見して観るのを躊躇(ためら)っちゃいましたよ。笑
ロバート演ずるは妻に先立たれた初老の男性、前向きに過ごしてはいるが物足りない…そこで応募資格が65歳以上のシニア・インターンに応募、慣れないPR動画をYouTubeにアップして無事に採用されたものの。
職場は急成長中のレディース通販会社、しかもアン演ずる女性社長の直属に!という。
親と不仲で高齢者は苦手な社長、ましてやシニア・インターンなんて…多忙過ぎて手が回らないアンはロバート放置、そこで自ら年の功を活かした若手社員お悩み相談を開始。
仲良くなった社員たちと社長のピンチに一役買った事でアンも先入観を改め、酒席とはいえ「今時の若い男は」云々と説教+口調までオッサン化して泥酔の挙句ロバートに介抱される始末…アンと心通わせたロバートが別れ際に「サヨナラ」と言うのも、日本語の奥深さを考えさせられて印象深いです。
一方、レネ・ルッソ演じる社内マッサージ師とロバートのロマンスも始まり…因みにインターンシップは大抵タダ働きで社員登用確定じゃないって、もう何ガチャだよ!笑
主婦ブログから会社を立ち上げて1年半、気を張り続けていたアン社長の脆さも次第に垣間見えてきて…投資家たちの(外部からCEOを迎えては?)との提案に動揺し、ママ友の視線に「2015年なのに働くママ批判?」と自分の妄想を自分で現実化していたり。
会社の急成長と業務の複雑化が危険水域に達しており、彼女の頑張りと有能さも空回り気味…仕事に夢中で家庭崩壊の予兆もチラリ、しかし細部まで手を抜かない社長の熱意に心打たれたロバートは押し付けがましくならず公私共にアンをサポート。
冒頭の年寄り苦手アピールから世代間ギャップや無意識のマイクロアグレッションと、多様なポリティカル・コレクトネスの切り口も嫌味なく感心しました。
後半、アンのシスコ出張に同行してベッドで○○の悩みを打ち明けられ…TVOAされてる「雨に唄えば」は有名な雨の中で踊るシーンじゃなく、映画セットを背景にジーン・ケリー&デビー・レイノルズが心通わせる場面で。
観ながら寝入ってしまうアンと静かに涙を拭うロバートの対比、そして急な葬儀デートの帰り道でレネに告った(死語?)ロバートは冒頭で得られなかった何かを見出します、それを「人生は仕事か家庭かの二択ではない」と思えば教訓めいてしまいますが。
まぁ納得いかない観客もいたでしょうが、観るタイミングで感じ方も変わるのでは…女性目線ではアンの夫にキレそうだけど、男目線では上手い描き方に思えました。
夫もまた失いそうだからこそ何かに掴まらずにはいられなかったし、アンが願ったほどタフではない自分の脆さを分かってなかったんですよ…彼にも支えは必要で、それこそ「人生は仕事か家庭かの二択ではない」のでしょう。
ブルックリンの社長宅に「サタデー・ナイト・フィーバー」を連想し、70年代のリトル・イタリーから飛び出した青年が憧れた場所は半世紀を経た今も成功者の世界なのかと…それと「正しい事は迷わずやれ」は名言ですね、ただ“多分マーク・トウェインも言ってる”って言わないよ直球過ぎて!笑
音楽はセオドア・シャピロ、'15年のワーナー映画で約2時間。
追記:ホテル・マネージャー役にドレーナ・デ・ニーロ、 フォーリー(お手製の効果音)アーティストにゴロー・ヨコヤマのクレジットが・・・製作監督脚本はナンシー・マイヤーズ、特典映像は約5分の「年の差から生まれるもの(LEARNING FROM EXPERIENCE)」。
それと序盤のオフィスで流れてた、アイズレーの「That lady」をサンプリングしたラップはケンドリック・ラマーの「I」と判明。
〈ロバート・デ・ニーロ〉関連記事:
【最近みたDVD】「ミッドナイト・ラン」| 2013.01.22
【最近みたDVD】「キング・オブ・コメディ」| 2013.06.18
【最近みたDVD】「アンタッチャブル」| 2013.12.16
【最近みたDVD】「ショウタイム」| 2015.05.23
【最近みた映画】「ヒート」| 2019.05.28
*以下の動画は、携帯からでは視聴できないかもしれません。
『You Were Meant For Me』(本作に引用されていた「雨に唄えば」のシーンで、コチラのサイトによると“映画の中でプロットにそった最初の歌”でサイレント時代には幾つもの映画で使用されていたとか)
| cinema | 2024.03.10 Sunday | comments(0) | - |