夢みるように眠りたい [DVD]
夢みるように眠りたい [DVD] (JUGEMレビュー »)

2018年の上半期は映像作品に恵まれました、といっても僕の好みなので万人向けとは言い難いのですが。笑
本作も(もう観る機会ないな)と諦めてましたよ、TSUTAYAの宅配レンタルには大助かりです。
心の「閉じられなかった輪っか」の記憶や言えず終いとなった(サヨナラ)と(アリガトウ)の悔恨が救われる気持ちになります、中勘助の「銀の匙」並みに甘々ですが。
映画界の新海誠こと林海象、'86年の監督デビュー作にして製作と脚本も兼任でインディーズ上映した低予算モノクロの“ニューサイレント”。
初主演の佐野史郎と監督の対談解説コメンタリーも、本気で映画好きなら是非。
紹介記事【2018.01.20】
プロハンター DVD Collection
プロハンター DVD Collection (JUGEMレビュー »)

黄金時代の藤竜也&草刈正雄+柴田恭兵という'81年のTVドラマシリーズ、横浜を舞台に繰り広げられるディテクティブ・アクション!
宍戸錠&小林稔侍の刑事コンビと、榎木兵衛と庄司三郎の情報屋兄弟も可笑しいです。
サバンナRX−7は4話から登場、3話までのアメ車も好いなぁ。
怒りで福岡訛りが激化する竜崎には大笑い、でも最終話は「探偵物語」ばりに寂しいんだよなー?
紹介記事(VOL.1)【2018.04.26】
Night to Remember: Uptown Soul Classics
Night to Remember: Uptown Soul Classics (JUGEMレビュー »)
Shalamar
シャラマーを知らなくても楽しめる、煌めく70年代ディスコ・ミュージック。
シャラマーを知ってるアナタも納得の選曲、数多ある彼らのベスト盤でもベストかつリーズナブル。
買ってよし、聴いてよしの一枚です。
紹介記事【2018.05.27】
オーバーマン キングゲイナー 5.1ch DVD-BOX (期間限定生産)
オーバーマン キングゲイナー 5.1ch DVD-BOX (期間限定生産) (JUGEMレビュー »)

DVDは全9巻のTVアニメシリーズ。
皆殺しのトミノと呼ばれた富野カントク心機一転、シベリアからヤーパンへのエクソダス×シベ鉄の攻防を描く摩訶不思議なロボットアニメです。
遥か未来を舞台にしつつも寓話的で、ほのぼのギャクを盛り込みながらも会話の上手さは流石だわ……いわば新世紀「ザブングル」、ただし最後がチト残念。
紹介記事(Vol.9)【2018.03.03】
キッドナップ・ブルース 【初DVD化】
キッドナップ・ブルース 【初DVD化】 (JUGEMレビュー »)

今ではレンタル店でも置いてないしamazonでも希少高値で、一生観る機会はないかと思ってましたよツタヤディスカスありがとう!
ナウい写真家だった頃の浅井愼平が初監督、主演はタモリ一義で音楽は山下洋輔……これでピンときたらご覧あれ。
ジャズメン崩れのパチプロが、鍵っこ舞とチャリブラするうちロードムービーに。
監督は脚本だけでなく、自ら撮影と照明も担当して晩夏の湿度から冬の乾いた冷たさまでを映し取ってます。
育児放棄とか偏向報道とか地方の人の温もりと疎外感、破滅への足音とラスト2分間の白さが沁みます。
対外的には「詰まらないから観ないで」と言っておきたい、昭和ノスタルジーを先取したカルト的な1本です。
紹介記事【2018.01.01】
GANTZ:O DVD 通常版
GANTZ:O DVD 通常版 (JUGEMレビュー »)

リアルな深夜の大阪道頓堀と、精度の高いモーション・キャプチャー&リップ・シンクロのキャラに(CGアニメもここまで来たか!)と驚かされます。
実写で演ったら嘘くさくなる非日常の緊迫感と恐怖に引き込まれ、津嘉山正種池田秀一らの意外なCVキャスティングにもビックリ。
杏にはマジ堪えます、二次元なのに!笑
紹介記事【2018.04.19】
フラクタル [レンタル落ち] 全4巻セット [マーケットプレイスDVDセット商品]
フラクタル [レンタル落ち] 全4巻セット [マーケットプレイスDVDセット商品] (JUGEMレビュー »)

TVシリーズのアニメで、DVDは全4巻。
「コナン」の残され島みたいな景色に「ナウシカ」っぽい飛行機と、牧歌的な光景と裏腹なハイテク世界。
ネッサとネッサと“世界の鍵”、ジェンダーとAIとDVと。
やがて悲しき楽園の真実、胸を衝く永遠のかくれんぼ。
紹介記事(1巻)【2018.05.08】
地球へ・・・
地球へ・・・ (JUGEMレビュー »)

近年のリメイクはクソでしたが、絵が古臭くても構成は本作の方が格段にマシです。
時代を先取りした奥深いテーマは原作に及ばずとも、まとめ方は及第点と言えるのではないかと。
ストーリーと共に素晴らしい、有機的な宇宙船の造形も忘れ難いです。
紹介記事【2018.01.24】
What Time Is It?
What Time Is It? (JUGEMレビュー »)
Time
当時は(プリンスの弟分バンド)とか言われていましたが、実質プリンスの別名義状態だったとは・・・大半が5分超のエレ・ファンク6曲入り、日本でパクられまくったモリス&ジェロームジェロームのコミカルなステージ・アクトは「ジェイ&サイレント・ボブ 帝国への逆襲」で観られます。
紹介記事【2018.02.17】
バニシング IN TURBO [DVD]
バニシング IN TURBO [DVD] (JUGEMレビュー »)

原題は「Grand Thieft Auto」、だけど「バニシングIN60」的な「車泥棒」ムービーではありません。
ラスベガスの教会を目指す若い男女vs.父親の配下&マザコン婚約者、「ランナバウト3」のロールスロイスは本作が元ネタだったのね?
カーアクションは'77年なりに頑張ってるけど、見どころはクライマックスの中流生活デモリション位かも…なのに不思議と一味ちがう余韻が残るという点で、低予算映画のお手本かも。
まぁポスター・アートの名匠ジョン・ソリー(John Solie)のインタビューだけでも一見の価値あり、かと。
紹介記事【2018.02.25】
異世界の勇士 (1981年) (徳間文庫)
異世界の勇士 (1981年) (徳間文庫) (JUGEMレビュー »)
高千穂 遙
'79年の異世界召喚ヒロイック・ファンタジーですから、新味がなくても当然。笑
既にフォーマットとしては使い古された感もあるし、本当に異世界で敵を倒すだけの直球展開なのですが。
読みやすい文章でサクサク進むので、色々とベタながら飽きさせません…むしろこのアッサリとした終幕が心地好いな、手垢まみれの物語でも惹き込まれました。
横田順彌による巻末解説も、学生時代の著者や当時のSF事情が伺えて興味深いです。
紹介記事【2018.05.05】
劇場版 天元突破グレンラガン 紅蓮篇、螺巌篇 [レンタル落ち] 全2巻セット [マーケットプレイスDVDセット商品]
劇場版 天元突破グレンラガン 紅蓮篇、螺巌篇 [レンタル落ち] 全2巻セット [マーケットプレイスDVDセット商品] (JUGEMレビュー »)

「紅蓮篇」と「螺厳篇」でTVシリーズを再編集したダイジェスト。
まるで「ザブングル」な、今じゃ珍しい荒唐無稽なロボットアニメ・・・しかし発掘オーバーテクノロジーって「イデオン」かい、しかも「螺厳篇」では馬鹿ガイナックス発動の無限インフレ化に大笑い。
それでいて滅法アツい男泣きアニメというね、中川翔子の力量にも刮目ッ!
「紅蓮篇」紹介記事【2018.06.26】
「螺厳篇」紹介記事【2018.06.27】
ガーディアンズ・オブ・ギャラクシー リミックス [レンタル落ち]
ガーディアンズ・オブ・ギャラクシー リミックス [レンタル落ち] (JUGEMレビュー »)

マーベル・スタジオ製作の、B級テイストを狙ったアメコミSF映画。
しかし「Mr. blue sky」で掴まれました、80年代だけでなく6〜70年代の通好みな選曲も二度観して納得。
オッサンの方が笑えるネタ満載です、というかエゴの正体って複製人間マモーだけど何故?笑
肌色が青や緑だと人種という意識が馬鹿げてきますね、ただしストーリーはギャグとネタから逆算したような印象も。笑
紹介記事【2018.04.24】
2300年未来への旅 [DVD]
2300年未来への旅 [DVD] (JUGEMレビュー »)

もしも「未来惑星ザルドス」が好きならば観る価値ありそうな、「スターウォーズ」前夜の70年代SF映画です。
まぁ「ザルドス」程の哲学性も見どころもありませんね、後出しなのに。笑
「80日間世界一周」の監督と、ジェリー・ゴールドスミスの音楽でコレは残念だけど……突っ込み所の多さとか、真実は「Don't trust over 30」の否定とか妙なクセが独特です。
紹介記事【2018.01.10】
不思議な少年 (岩波文庫)
不思議な少年 (岩波文庫) (JUGEMレビュー »)
マーク トウェイン
著者を童話作家と思うなかれ、僕の性格に大きな影響を与えた一冊です。
かつて何度となく読み返しましたが、10年以上ぶりに読んでみたら(なんか違う)感が強くて戸惑いました。
でもそれは、既に僕が本書の少年とシンクロしてるって事なのかも。
とはいえ冒頭の“一五九〇年の冬であった。オーストリアは、まだ世界から遠く離れて、眠りこけていた”という一文には心を掴まれますね。
正統なバージョンであるとされる「不思議な少年 第44号」は駄作なので、本書をご一読される事を強くオススメします。
紹介記事【2018.04.07】

最近みたDVD
「デッドマン」(←リンク先はTSUTAYA作品情報)

監督と脚本はジム・ジャームッシュ、音楽はニール・ヤング…そして出演はジョニー・デップだったんでしたね、別に「ブレイブ」と本作をジョニデ繋がりで借りた訳ではないのですよ?
どちらもTVで中途半端に観た事があって(インディアンと死)という共通性があったような気がしたのは事実なんですが、本来なら間が空くよう貸し出しリストに上げておいたのに…新作だか準新作だかのCDが何故か前倒しになり組み合わせがズレてたらしく、それはそれで僕は何かの思し召しと解釈しますけどね。
しかしジョニデかどうかは存外だったのですよ、そこは何卒お間違えなきよう。

とはいえ彼の生い立ちをWikipedia情報で読むと、本作が'95年で「ブレイブ」が'97年というのは偶然じゃないように思えてきますね…本作の役柄を演じた事から、共同脚本と監督を兼任しJOHNNY DEPP FILMとして「ブレイブ」を世に出すに至ったのではないかと。
しかしストーリーは山なしオチなし意味なしで、映画としてはシンプル過ぎる流浪譚なのです…詩人ウィリアム・ブレイクへのオマージュ作品なのだそうですが、言い換えれば単なる監督の趣味丸出し映画な訳で。
とはいえ鮮明なモノクローム映像の神秘的な魅力と、どこか寓話性を帯びたキャラクターは印象深いです。

実は以前、TV放映されてた時にチラッとだけ観たんですね…主人公の若者が森を抜けてインディアンとカヌーに乗る短い場面でしたけど、その不思議な静けさが今まで長らく脳裏に焼き付いていていたのです。
その若者はジョニデ演じる、詩人と同姓同名で身寄りのない元会計士で…有り金はたいて西部の町まで来たものの、雇用の約束を反古にされた上に娼婦と情夫の痴情沙汰に巻き込まれて。
逃げ出したものの出血の余り気を失い、気付けばウォーペイントのインディアンがナイフで左胸の銃弾を抜いてくれていて…こうして、開拓時代の都会っ子は不思議な冒険へ旅発ちます。


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    | cinema | 2019.02.23 Saturday | comments(0) | trackbacks(0) |
    最近みたDVD
    「ブレイブ」(←リンク先はTSUTAYA作品情報)

    '97年、原題も「THE BRAVE」…ジョニー・デップが監督と実兄との共同脚本、主演を務めた入魂の一作!かどうかは知りませんけども実にヘビーな物語です。
    字幕のON/OFFだけでメニュー画面もCMもなし!という潔さは、彼の意図じゃあないでしょうけど。
    ストーリーもシンプルです、日本では想像も出来ない程ド底辺の青年が妻子のために命を売るという話。
    もう冒頭30分で決まっちゃって、後は1週間という残された人生の描写…と紹介されてたら、まぁ誰も食い付いてきませんよね?
    そこで波瀾万丈のアクション&ドラマが!って訳でもなく、観てて歯痒い限り。

    もうね、観て!っていう。
    この先ネタバレしまくるので、読まずに先ず観てね?
    特に冒頭は二度観てね!
    前にTVで観たのでオチは分かってるし、直球な展開なのも分かってても敢えてまた観たかったんだ僕は。
    何の救いもない、いわばアメリカの内部告発をね…戦後の世界に覇を唱え続ける大国は、表に出ない総人口の大半を冷血に絞り上げるシステムで巨大化してきたのだと思い知らされます。
    Wikipedia情報によりますと、本作はジョニデがアメリカ本国での公開を拒んだそうですね…まぁ彼のファンはDVDで観てるでしょうけど、普通は観たいと思われないでしょうなぁ?笑

    ノーギャラ出演のマーロン・ブランドとは「地獄の黙示録」繋がりのフレデリック・フォレスト、彼はジョニデにとって同じチェロキー族の血を引く“尊敬する俳優”だそう…また父親役のフロイド“レッド・クロウ”ウェスターマンはデニス・バンクスらとアメリカインディアン運動の創立メンバーで、スティングが90年代に行った熱帯雨林保全のワールドツアーにも同行したC&W歌手だったそう。
    音楽を担当したイギー・ポップは俳優デビュー前のジョニデが前座バンドだったり「デッドマン」で共演したりと交流があり、劇中でもデカい鶏のモモ肉にかぶり付いて笑いを誘います。

    そしてマーロン・ブランドを尊敬する俳優に挙げているルイス・グスマンは「プルート・ナッシュ」「ローグ・アサシン」など、ヒスパニック系のバカ悪役で結構ちょいちょい見かける、最近では「なんちゃって家族」のメキシコ汚職警官を演じていた名脇役です。
    救いようのないラストと平和な音楽の対比が皮肉めいてました、作曲と演奏はイギー・ポップですがミュージシャンとしてデヴィッド・マンスフィールドもクレジットされていましたね。
    原作はグレゴリー・マクドナルド、共同脚本にクレジットされているD.P.デップはジョニデの兄だそう。
    ポスト・プロダクションの音響効果にトッド−AOスタジオとクレジットされてました、トッドAO方式が廃れてもスタジオは健在なのね?
    the brave(←左クリックで拡大表示されます)


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      | cinema | 2019.02.22 Friday | comments(0) | trackbacks(0) |
      最近みたDVD
      「READY PLAYER ONE」(←リンク先はTSUTAYA作品情報)

      邦題も同じく「レディ・プレイヤー1」、スティーヴン・スピルバーグ監督による'18年のSF映画です。
      娯楽映画には珍しく2時間20分と長めの尺で、上映サイドに合わせて切り詰めずに大ネタ小ネタをバンバン盛り込んでますな!…スリラーとかジュラシック・パークなど一見して誰でも分かる大ネタから思わず巻き戻してスロー再生で確認しちゃうモブ扱いのニンジャ・タートルやらジェイソンといったCG無駄遣い、そしてストーリーの一部と化してる「シャイニング」やエイリアン・ギャグに特典映像で指摘されても分からなかった「インディー・ジョーンズ」パロディまで!

      しかし80年代のレゲーをモチーフにした映画ってだけなら「シュガー・ラッシュ」とか「ピクセル」とか今更な気もしますけど、そこに「JM」というよりは「SAO」的なVR世界をブチ込んだ早さですな?
      だけど80年代ネタの凝った仕込みは飽くまで掴みに過ぎなくて、監督自身にとって青春時代を感じる筈の70年代じゃないのは何故?…そう考えると、敢えて80'sカルチャーが染み込んでる世代=社会を動かしている年齢層に(現実を楽しめ)とメッセージしてるような気がしてきました。
      遺産相続ゲームのスリルに隠された、孤独というより愛との隔たりの物語かと。

      舞台は近未来のオハイオ州コロンバス、ヴァン・ヘイレン「Jump」で始まる陽気さとは裏腹なトレーラーハウスを積み上げた集合住宅…住人達はTVの代わりにHUDでVRに耽り、ビザの配達がドローンになっただけという荒廃っぷり。
      主人公も変名のZでVR世界「オアシス」に夢中で、そこが第二の舞台という訳…いきなりマインクラフトだったり戦場だったり、惑星毎に構成されたVR世界の集合体が「オアシス」。
      Zも所謂ネ友のエイチも、アバターは飽くまでVRキャラらしい描画というのも上手い演出ですな…VR業界が「オアシス」独り勝ちとは、チト信じ難いですが。

      生みの親ハリデーは、その死に際して「オアシス」の全権をイースターエッグに見立て、その広大な世界に3つの鍵として隠します。
      第一の試練は既に発見されていましたが、最初に突破したZはシクサーズの標的にされます…彼らは巨大企業の社畜共で、ビットマネー融資と債権回収のブラックさは実に近未来的。
      企業トップのソレントは若い頃に憧れたハリデーにコンプレックスを抱えた凡人、だけど偉ぶっちゃって悪いクラーク・ケント的アバターでPK屋にもZを襲わせて鍵を狙っています。
      まぁ極悪人じゃなく普通のビジネスマンなので、最後には少年のような表情を浮かべてしまうのですけど。

      “シクサー殺し”の異名を持つアルテミスに恋するZ、今や有名人てコトで変装させられるのが似非クラーク・ケントだったのは何故?…身バレしたZが現実でも襲われて、サマンサことアルテミスに救われ。
      一匹狼を気取ってパーシヴァルを名乗っていたZですが、以降はアルテミスとエイチ達ネッ友と一緒に第二の試練を突破…しかしサマンサらのアジトは債権回収班の奇襲で壊滅、Zの身代わりに捕らえられた彼女はVR強制労働センター送り。
      いよいよ最後の鍵を巡ってソレント率いる企業の物量戦に挑む、Z&コロンバス中の全アバター軍団の「クローンの攻撃」的な合戦へ!
      (かなり長くなっちゃったので、いったん分けます)
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      【最近みたDVD】「戦闘メカ ザブングル」1| 2019.02.16
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        | cinema | 2019.02.11 Monday | comments(0) | trackbacks(0) |
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        「その男ゾルバ <特別編>」(←リンク先はTSUTAYA作品情報)

        そういえば本作って、ギリシャ単独ではなく英米との合作映画だったんですね…「マイケル・カコヤニス(監督)とディミトリアス・リアパス(近代ギリシャ史学者)による音声解説」にて再視聴です、しかし知名度の低さに反論するかのような監督のコメントから始まる辺りでお察しかな。
        映画会社が2時間という枠内での製作を求めても、自分の監督作はヒットするからルールを破っても平気なのだと豪語…その割に“芸術品を品評することには私は反対だ”って、よく分かんないす。笑
        とはいえ脚本だけでなく編集や配給まで手掛けるインディーズ監督で、本作での世界的な成功後も自身のスタイルは変えなかったとは気骨ある人物ですな。

        しかし本作、オリジナル版は3時間を超えていたとはな…2時間半でも編集が甘い感じでしたけど、これでも監督としては詰めてたのかぁ。
        完全版の、ゾルバがロシアを旅するシーンは観てみたい気がするけど。
        ちなみに「もうひとつのオープニング」は、誰も地獄に送らず罪を赦す神=ゾルバという意図があったのか…単に怠慢な神様と地獄イメージはご想像でっていう訳じゃなかった、と。
        つまり冒頭の雲間シークエンスは、ゾルバが地上に遣わされた神というニュアンスなのね?
        原作者は「神は実在しない想像の産物」ながらも、神への考察こそが神性だと考えていたのだとか。

        '88年にマーティン・スコセッシ監督が映画化した「最後の誘惑」も、本作と同じくニコス・カザンザキスが原作だそうで。
        リアパス教授いわく“実物のゾルバは1942年に他界している”って、撮影時に見た目を参考にした人物と別に原作もモデルがいたのね…どうやら監督と教授のコメンタリーは別録りみたいで、一緒に観ながら話してるのではない感じ。
        監督の思い出話と教授の批評や作品の背景に関するコメント内容が映像と同期していないので、各自へのインタビュー音声を編集して重ねただけかもしれませんなぁ。
        本作のヒットを受けて後にはミュージカル化もされ、再主演したクインはカコヤニスを舞台監督に指名…しかし気難しい彼とは監督も仲違いし、クインの晩年に謝罪を受けて和解したそうです。


        長くなったので、続きは下欄に。
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          | cinema | 2019.01.31 Thursday | comments(0) | trackbacks(0) |
          最近みたDVD
          「その男ゾルバ <特別編>」(←リンク先はTSUTAYA作品情報)

          原題「ZORBA THD GREEK」の通りギリシャ映画で、ずいぶん前にTVで観た覚えがあって不思議と印象深かったんですけども…ストーリーも含めて全体的に記憶が覚束なくて、正直なところ何が印象的だったのかすら思い出せないのですよ。
          なので先日のギリシャ映画で思い出した訳ではなく、むしろ逆だったんです…そちらより本作を後回しにしたのは、改めて観るという事を躊躇したからでした。
          本当に面白いと思ったのか?という懸念、ですかね。
          アンソニー・クイン演じる屈強な男ゾルバを、アラン・ベイツ演じるバジルという男の視点から描いていた事は微妙に覚えてました。

          暴風雨で出航が遅れた船を待つバジル、彼は英国育ちのスランプ詩人で父の遺した鉱山を相続するためクレタ島に向かう途中でした…待合室でいきなり「雇ってくれ」と話し掛けてきたのがゾルバ、いささか粗野で馴れ馴れしい不作法者ではありますが憎めない男。
          ギリシャ語が話せないバジルの通訳が出来て、鉱夫の経験があるゾルバを雇うと決めたら気が晴れたバジル…憂鬱な英国人気質がゾルバの楽観主義に影響されたのね、しかし船は大揺れで乗客は右往左往でウェイターは皿を割りまくり。笑
          「女だけじゃなく、イルカにも興味ないのかボス!」とは、ひどい言われよう。

          最初にゾルバの顔が大写しになった時、昔の三船敏郎を連想しましたよ…同じモノクロ映画の「無法松の一生」と、どこか面影が重なるような気がしたのです。
          さてクレタ島では「よそ者が来た!」と大騒ぎ、本作が製作された'64年じゃ辺鄙な過疎地だったのかもね…実際に現地で撮影し住民たちもエキストラで出演していたようですが、感じとしては中央アジアの写真で見たコーカサス系っぽいなぁ。
          ホテルを経営するフランス人のマダムは趣味の悪いババアですがゾルバは上機嫌、そりゃあバジルじゃなくとも噴き出しちゃうって!

          若き未亡人(イレーネ・パパス)は島の男達から嫌がらせを受けていて、彼女を助けたゾルバの白々しい口笛は漫画みたいだなぁ。
          後半はバジルと若き未亡人の逢瀬に絶望したパブロ自殺で怒涛の胸クソ展開です、男たちは散々からかって色々と吹き込んだクセにさ…村人総出で未亡人を取り囲み石を投げるわ服を裂くわ、最後はパブロの父がイスラム原理主義みたくナイフで首切り&殺人現場で宴を催すというね。
          更に宿のマダムが病気で死ぬのを待ち構え、死んだ途端に悪魔の如く群がって一切合財かっぱらう村人たちの悪気なさ!…しかもフランス人のマダムはギリシャ正教ではないから、埋葬されず葬儀も上げないってさぁ。

          そしてゾルバ考案のケーブル設備は初日の試運転で一気に倒壊、まぁ誰が見たって素人普請だったけどな…バジルの有り金は露と消え、それでも楽天的なゾルバ。
          そりゃあ自分の財布を痛めた訳じゃないとはいえ、場当たり的で慎重さに欠ける男ゾルバに完敗。
          島を去るバジルの頼みでダンスを教えるゾルバ、笑い事じゃねーだろゾルバェ…バジルにも人を見る目がなかったな、ここは一つ勉強したと思って踊って水に流すのが大人ってモンだわな?
          ゾルバもだけど施工を急かしたバジルも俗物だし、素朴な田舎者の醜悪さも悪趣味マダムの幼稚さも所詮は程度問題なのです。
          ZORBA_THE_GREEK/その男ゾルバ (1)(←左クリックで拡大表示されます)
          ZORBA_THE_GREEK/その男ゾルバ (2)(←左クリックで拡大表示されます)


          以降、長くなったので分けました。


          「マイケル・カコヤニス(監督)とディミトリアス・リアパス(近代ギリシャ史学者)による音声解説」
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            | cinema | 2019.01.30 Wednesday | comments(0) | trackbacks(0) |
            最近みた映画
            「玩具総動員3」

            要するに「トイ・ストーリー3」です、台湾のホテルで観たので英語音声の中国語字幕でした…画面だけ追ってた事と、所々で画面を注視してなかったため不正確な印象ではありますが。
            それと序盤の「SFウエスタンなシチュエーション」と「ホームビデオ風シークエンス」を観たのは確か2泊目の宿で、続きを観たのは7泊目の宿だったんですよ…つまり、たまたまCATVで放映してたのを観ちゃったというだけでして。
            思えば1作目を観たのはメキシコで、スペイン語音声の英語字幕だったな…あの時も画面だけ観てたのだけど、大筋は分かったし割と泣きそうになった記憶が。

            ザックリ言ってしまうと、主人公のカウボーイ人形と仲間のオモチャが大活躍するお話で…本作では、大人になった持ち主とオモチャ達の別れが描かれます。
            オモチャ達は成長しないし遊んでもらう事こそが存在理由なので、お役御免の正にお払い箱じゃないかと戦々恐々…お母さんの手違いか何かで近所の幼稚園に送られ、温厚なクマのリーダーと古参オモチャ達に温かく迎え入れられましたが。
            二君に仕えず精神のカウボーイ人形は単身、持ち主の家を目指し脱出…失敗して幼稚園に通う少女に拾われ、彼女のオモチャ達から幼稚園のクマが本当は独裁者であると知らされました。

            その頃、幼稚園でもクマの暴君支配で捕らわれた仲間たち…代表してSFヒーロー人形が敵情視察に出るも、クマ側に洗脳されてミイラ取りがミイラ状態に。笑
            という訳で難攻不落の監獄状態からの脱出&場外乱闘が最大の見せ場になるのですが、本当の見せ場は平穏を取り戻した幼稚園の後です…無事に元の部屋に戻った後、件(くだん)の少女にオモチャ達をプレゼントする持ち主の行動と表情に大っきなお友達は涙腺決壊!
            一番のお気に入りだったカウボーイ人形も彼女に手渡し新たな生活へと去る持ち主、それを受け入れる人形の眼差しは青春映画の王道エンディングそのもので。

            オモチャならではのギミックを活かした演出は1作目から一段と冴えてますね、例えばSFヒーロー人形の背部スイッチでデモ仕様になったりヒスパニック仕様になったり…バービー人形ネタも大笑いでしたが、まさかのUFOキャッチャーには感心しちゃいました。
            クマにも悲しいぬいぐるみの過去があり、その最後が磔刑とはいえ残酷じゃない匙加減も見事でしたね…様々な娯楽映画のフォーマットを織り込む手法は目新しくないけれど、繋げ方の滑らかさや丁寧なディテールへの目配りも感動的な位。
            原案と製作総指揮がジョン・ラセターと知って納得な仕込みもあり、これは無難にオススメ。


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              | cinema | 2019.01.22 Tuesday | comments(0) | trackbacks(0) |
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              「ローガン・ラッキー」(←リンク先はTSUTAYA作品情報)

              原題同じく「LOGAN LUCKY」、とはいえ往年のSF映画「LOGAN'S RUN」とは何も関係ないと思います。
              国内配給元のスターチャンネル・ムービーズとは「世界中から選び抜いた作品を劇場公開、その後最速で独占放送!」という企画らしく、スターチャンネル自体は日本の有線放送局みたい。
              よくある一攫千金の逆転ストーリーながら、どいつもこいつも頼りなさ気…盗み出すのはNASCARレースの収益金、金庫破りの爆弾師は檻の中っていう無茶な設定で。
              ローガン兄弟の兄ジミーはチャニング・テイタム、義手の弟はアダム・ドライバー…爆弾師役はダニエル・クレイグ、って何かなぁ?

              と、期待しないで観たら意外に面白かった…いやハラハラドキドキとはいっても(色々ガバガバ過ぎだろ!)的な意味でね、やたらアメリカン・イディオットにヤキモキさせられるけども。
              ローガン兄弟の妹メリーはプレスリーの孫娘ライリー・キーオ、ジミーの元女房でケイティ・ホームズ…終盤に出てきて最後を飾る特別捜査官にヒラリー・スワンク、NASCARチームの鼻持ちならないオーナーをセス・マクファーレン
              爆弾師バングの弟2人の内、ジョニー・ノックスヴィルっぽい末っ子フィッシュ役ジャック・クエイドはデニス・クエイドメグ・ライアンの息子だそうです。

              個人的にはバングに協力する囚人ネイマン役のJON EYEZが気になりました、2代目サミュエル・L・ジャクソンを狙える雰囲気がある面構えだなと…そして兄弟の友人アールもね、バングの弟より役に立ってたのに数カットしか出番ないし!
              やっぱアールの分け前シーンは欲しかったなー、バングの弟2人はキャラ的に平気で口を割りそうだしヒラリー捜査官も公私混同しなさそうで素直にハッピーエンドと思えないんだよね。
              失業から数週間で、権力者の思考パターンも込みの強盗&脱獄経路を練り上げるとかさ…二度観してもモヤモヤは残れど、面白かったと言わざるを得ませんな。

              残り10分で始まる謎解きの流れとか、貧しさ故の不幸からの金がもたらす手のひら返しという辛辣なユーモアは見せ方が上手いな…まぁエンドロールの“本作で強盗に遭ったのはあなただけ”ってのは「金返せ!」的ブーイングを見越した予防線でしょうか、ちょっと分かりませんでした。
              あと劇中の「オーシャンズ・セブンイレブン」という謎発言は、スティーブン・ソダーバーグ監督の代表作と掛けてたのか?…唐突な印象だった「ゲーム・オブ・スローンズ」ネタも、もしかしてスターチャンネルに絡めて日本語吹き替えの台詞を差し替えたのかな?
              でも、最大の謎は南部ネタかも。

              ジョン・デンバーの「Take me home, country roads」誕生秘話(?)から始まる時点で、本作が南部モノと気付くべきでしたね…撮影はジョージア州で舞台はローガン兄弟が暮らすウエストバージニア州&NASサーキット場のあるノースカロライナ州って、そのまんま「カントリー・ロード」の歌詞じゃないの!笑
              刑務所長役のドワイト・ヨアカムも、レース前に歌うリアン・ライムスもカントリー歌手でしたね…しかもWikipedia情報をチェックしたらNASカーのドライバーが端役で多数出演してるし、ジミーの“Gun show!”で娘がガッツポーズするのも南部流だったり?笑

              サウンドトラックもジョン・デンバーの他にボ・ディドリーやドクター・ジョンC.C.R.にロレッタ・リンと、如何にも南部モノらしいですな…だけどやっぱり根本的なニュアンスが掴めないんだよなぁ、どうして南部人と北部人でバディ・ムービー作ってカルチャーギャップをネタにしないんだろうな?って考えると尚更そう思うのです。
              宗教ネタやブラック・カルチャーのギャグは過激なのに、南部ネタだと微妙にマイルドじゃない?って。


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                | cinema | 2019.01.10 Thursday | comments(0) | trackbacks(0) |
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                「K-PAX 光の旅人」(←リンク先はTSUTAYA作品情報)

                ジーン・ブルーワーの原作をイアン・ソフトリー監督で'01年に映画化した本作、過去に観て後に邦訳の原作も読んでますが再視聴。
                グランドセントラル駅に忽然と現れた、自称プロート(ケビン・スペイシー)…もしや彼はマーク博士にロバートを救ってもらうために、あのシチュエーションを選んでいたのでしょうか?
                この自らを千光年も彼方の「琴座に近い“K−PAX”から来た異星人」という患者と、精神科医マーク博士(ジェフ・ブリッジス)の物語は原作よりも明確に異星人としてプロートを描いていますね…逆に言えば、ミステリー仕立ての原作を分かりやすく観せたのかも。

                プロートの言動に真実味を感じるマークは、同僚や上司から忠告を受けながらも彼にのめり込んでいきます…超人的な能力をひけらかさず、その洞察力や含蓄深い思考力で周囲の人に影響を及ぼしていくプロート。
                それはスピリチュアル的な「高い波動の持ち主によって場が高次化する」といった解釈も出来そうですね、誰もが彼に感化された訳ではない点も興味深いです。
                影響されやすい人は心が弱い?ならば影響されない人の心は固く強張っているのか?…プロートが自分と同等の人間に見えるか、という違いはありそうですが。
                K−PAXには執着がなく、多くの人の問題は執着にあります。

                まるで悟りの境地に達したようなプロートですが、その変わらぬ穏やかさで「僕は忘れない」と言う時に無執着(=無関心)が至上ではないといった含みを感じました…その事と彼がK−PAXへの帰還時に選んだのが「家がない」ベスだった理由は、あながち無関係ではなかった気がしますね。
                本来は不定形なK−PAX星人が人間でいるのは「自然の法則に敵うから」、とプロートは説明していましたが…その物質としての体はロバートであり、プロートが5年前にロバートから呼び出される時までは精霊のような姿で交流してきたのではないかと思いました。
                今、ロバートの容姿なのは何故?

                5年前のあの日、ニューメキシコ州サンタローザでロバートはプロートと最後の交信をしました…幼い頃から唯一の話し相手だった彼にさよならと言うため、また恐らくは幾度となく意見を仰ぎながら変わろうとしなかった人生への告悔も。
                退行催眠療法に否定的であれば、後半の展開に批判的な感情を抱くでしょう。
                しかしK−PAXに「最高位の平和」といった意味が潜むならば、プロートが受けた衝撃は地球人以上に激しかったと思います…序盤でプロートの口調がキツくなるのも、地球人の同種殺しを語る時でしたよね。
                自分を治す力を持ちながら、人はそれに気付かない。

                それはそうと、白い羽根が中庭に舞う奇跡のような美しい場面は何処に消えたのやら?…確か中盤の青い鳥のエピソード付近にあった筈なのに、以前観た時に思わず涙が出た印象強い映像は僕の幻想だったのかな?
                ま、今の僕にはあのような救済は要らないって事か。

                以下、個人的メモ。
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                  | cinema | 2018.12.11 Tuesday | comments(0) | trackbacks(0) |
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                  「星の旅人たち」(←リンク先はTSUTAYA作品情報)

                  '10年のアメリカ/スペイン合作映画で、原題は「THE WAY」…「ロクスベリー・ナイト・フィーバー」で何故か執拗に茶化されてた、あのエミリオ・エステベスが製作・脚本・監督と主演じゃないけど出演もこなしたロードムービーです。
                  僕が興味を抱いたのは、本作が「星の巡礼」同様サンティアゴ・デ・コンポステーラへの旅を描いている事と実話じゃない事でした。
                  ただ、Wikipedia情報によるとエミリオの息子&実父マーティン・シーンのスペイン旅行が製作のきっかけだそうで…息子は巡礼路の途中で出会った現地の娘と恋に落ち、スペインに移住して結婚したのだそう。

                  エミリオ演じる一人息子ダニエルをピレネー山脈の嵐で失った父トム(マーティン)は、息子の遺志を継いで聖地巡礼を決意…遺されたリュックを背負い、彼の巡礼手帳を完成させる為。
                  旅路の各所でスタンプを押してゆく巡礼手帳は、さながらご朱印帳のコンパクト版…フランス警察のアンリ警部は既に3度も往復し、退職したらまた歩くと聞いたトムは息子の発ったサン=ジャンから旅に出ます。
                  起点の町は2〜3あると聞きますが、前に写真集で見たままの景色は郷愁のような錯覚を起こさせますね…息子が死んだ場所に遺灰の一部を撒き、無事にピレネーを越えてスペイン入り。

                  最初に出会ったオランダ人ヨストはダイエット目的で歩き、次に出会うカナダ人サラは禁煙の覚悟で…彼女は「団塊世代はiPodにジェームス・テイラーを入れて懐かしがってる」と辛辣ですが、まさか彼の歌を流す伏線だったのかぁ〜?笑
                  三番目に知り合うアイルランド人の作家ジャックは、執筆のスランプから脱却すべく路上の人に…やたら兆しを読もうとする様子は、なんか近頃の自分を見てるような気もしてきました。
                  実際、彼は「星の巡礼」を引き合いに出してましたね。笑

                  でもまぁトムは打ち解ける気のない頑固者ですし心に余裕なんてない旅ですから、次第にギクシャクし始めて。
                  ヨストのだらしなさといい、自己嫌悪を周囲に投射してるサラも己の空虚さを教養で覆っている皮肉屋ジャックも一緒にいたくはないタイプ。
                  でもね、実は普通の「ありきたりな人」なんて存在しないんだよね…旅路で誰もが口にする、そしてエンドロールの最後にも記されていた「ブエン・カミーノ(BUEN CAMINO!)」を直訳すれば「よき道を」。
                  あらゆる景色の美しさに、しみじみと見入りました。


                  長くなったので、ここで一旦切ります。
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                    | cinema | 2018.12.03 Monday | comments(0) | trackbacks(0) |
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                    「グローイング・アップ5 ベイビーラブ」(←リンク先はTSUTAYA作品情報)

                    思わず借りちゃいましたよ、何故に新作枠だか分かりませんけど…同シリーズの3昨目「恋のチューインガム」は封切り当時に観ましたが、他は1作目と2作目「ゴーイング・ステディ」をTV放映で観ただけです。
                    「アメリカン・グラフィティ」の世界的ヒットにあやかって製作されたイスラエル映画で、原題は「ESKIMO LIMON」(英題「LEMON POPSICLE」)…なので舞台はテルアビブ、時代は5作目でも相変わらず50年代。笑
                    ショボい主人公ベンジーとモテ男ボビー&口先チャリポツ野郎ヒューイの3人が、恋というよりカラダ目当てに繰り広げる騒動を描くという王道の青春コメディ。

                    先ずはビーチでシャワー小屋を出歯亀(死語)、ライフセイバーの女性を狙って斬り込み隊長ボビーが溺れたフリでのマウス・トゥ・マウス…そして二番煎じのヒューイが真似すると、やっぱり男性セイバーが出てきて大失敗というお約束の展開。笑
                    本作のマドンナは、なんとボビーの可愛い妹ジニー!
                    ボビーは妹の友達に手を出す間、ベンジーを呼んで妹の勉強相手になれって…ナメられてるのか信用されてるのか、それにしても勉強させる気あんのか兄貴!笑
                    しかし3人がバイク乗る設定は好いね、ただしレースが小規模すぎたりと全体的にアメリカとは違う微笑ましさが子供っぽく庶民的。

                    兄貴の粋な計らいか、或いはヘタレと承知で任せてるのか…ますます仲を深めてゆくベンジーとジニー、どうせ毎度の如くフラれるに決まってるんだよなー?と油断してたら意外なオチ。
                    前2作マドンナと比べて断トツに可愛いジニー、体の線がやや太いのも好い!
                    ボビーがヒューイに「ヤれる」と紹介した女の子、振り向くと頬に大きな黒子ヘア…それ見てヒューイがジュースを「ブフォ!」と吹くのも鉄板ですなー、そういや必ずヒューイに八つ当たりされるMr.オクレ風のフロギーってレギュラー出演してるのに影が薄いね。
                    50sファッションの安っぽさは、却ってリアルなイスラエル感が。

                    全編エディ・コクランやチャック・ベリー、サム・クックなどのスタンダード・フィフティーズ・ナンバーが流れまくり…エンド・クレジットの異世界言語みたいなヘブライ文字が楽曲表記だけ英語で律儀ですな、しかし終わりがブツ切りなので再生機が故障でもしたかとビックリしました。笑
                    劇中に引用される「プレスリー入隊会見」のニュース映像を見て思ったのだけど、戦後のアメリカが世界に及ぼした影響力は計り知れませんね…本シリーズこそアメリカ癒着国の産物なのですが、イタリアやフランスの映画にもレヴィ・ストロースの著作を思い出させる断片がありましたし。

                    しかしながらアメリカほどの自由を若者に与えたくない思惑が、もしかしたら主役のベンジーが童貞で居続ける理由だったりしてね?
                    それはそうと、はとこのケダモノ娘フリーダは、もうちょい使い様があっただろ…あの女優を使いたかっただけなのか、中途半端で意味不明ながら強烈だわ。笑
                    もっとも、最高に意味不明だったのは“本作は後世に残すべき文化財の普及を目的として制作しました”っていう謎の断り書きだなー…Windowsに付属してるDVD作成ソフトみたいなチャプター画面といい、なんか商品としては不思議な印象が。


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                    *以下の動画は、携帯からでは視聴できないかもしれません。

                    『Lemon Popsicle 5』


                    『lemon popsicle』
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                      | cinema | 2018.11.22 Thursday | comments(0) | trackbacks(0) |




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