最近の驚き・発見
ドンカマ&セーハの由来
音楽用語のドンカマ、それを僕は「リズムパート全般を指す言葉」だと思ってました…でも実際には録音現場における「ガイドリズムを指す言葉」だったんですね、つまりクリックの旧称という。
僕はてっきり、ドンカマという響きから(ドン=バスドラのキック音)+(カマ=ドラムセットを煮炊き竃に見立てた)と勝手に解釈してました…そこからパーカッションやベースも含む、いわゆるリズム隊の総称として定着したのだろうと思い込んでいましたが。
実はリズムマシンの製品名「ドンカマチック(Doncamatic)」が語源だそうで、本来はリズムマシンの代名詞だったのだとか。
Wikipedia情報によりますと“国産初のリズムマシン”で、現在のコルグ社から'63年に28万円で発売されていたそう…その名の由来は(ドン=バスドラ)+(カッ=クラベスの音)+再生機=マチックであり、流しアコーディオン奏者がバック演奏の機械化から開発に至ったと。
スピーカーを内蔵し11音色×25パターンのリズムでテンポ調節は手動式、これがメトロノームの代替品として多くの録音スタジオにも導入された事で(リズムマシン=ドンカマ)として関係者に認知されていったっぽいです…意外にも日本のレコーディング史に関わる音楽用語だったんですね、ビートルズが登場した年にドンカマも生まれていたとは感慨深いものがあります。
それからセーハね、これはギターで「複数の弦を同時に押さえる」という左手の運指を指す言葉なんですが…ずっと今まで疑う事なく「制覇」から来ているのだとばかり思ってました、でも実はスペイン語で眉を意味する(ceja)が語源なのだとか。
まぁ確かに普通は人差し指で押さえるから、その状態が眉っぽいと言われれば成る程とは思うものの…っていうか「制覇」じゃ大袈裟ですしセイハでもないですからね、何故そう思い込んでたのかと今更ながら奇妙な気がしてきましたよ。
それにしてもスペイン語が由来とは珍しい、やはりギターの故郷だけはあります…音楽用語って大半がドイツ語&イタリア語のイメージですけど、必ずしもそうではないんだな。
関連あるかもしれない記事:
【最近読んだ本】加納喜光「読めそうで読めない漢字2000」| 2008.06.27
【最近の驚き・発見】「はい」の語源は広東語| 2008.11.08
【最近読んだ本】雑学活脳研究会「ニュース言葉の秘密」| 2011.09.23
【最近読んだ本】瑞穂れい子「今日から使える! 音楽雑学 おもしろコネタ30選」| 2012.11.22
【最近読んだマンガ】蛇蔵&海野凪子「日本人の知らない日本語」| 2013.04.20
【最近読んだ本】みうらじゅん(監修)「アレの名前大百科」| 2014.05.11
→〈音ネタ〉関連記事
音楽用語のドンカマ、それを僕は「リズムパート全般を指す言葉」だと思ってました…でも実際には録音現場における「ガイドリズムを指す言葉」だったんですね、つまりクリックの旧称という。
僕はてっきり、ドンカマという響きから(ドン=バスドラのキック音)+(カマ=ドラムセットを煮炊き竃に見立てた)と勝手に解釈してました…そこからパーカッションやベースも含む、いわゆるリズム隊の総称として定着したのだろうと思い込んでいましたが。
実はリズムマシンの製品名「ドンカマチック(Doncamatic)」が語源だそうで、本来はリズムマシンの代名詞だったのだとか。
Wikipedia情報によりますと“国産初のリズムマシン”で、現在のコルグ社から'63年に28万円で発売されていたそう…その名の由来は(ドン=バスドラ)+(カッ=クラベスの音)+再生機=マチックであり、流しアコーディオン奏者がバック演奏の機械化から開発に至ったと。
スピーカーを内蔵し11音色×25パターンのリズムでテンポ調節は手動式、これがメトロノームの代替品として多くの録音スタジオにも導入された事で(リズムマシン=ドンカマ)として関係者に認知されていったっぽいです…意外にも日本のレコーディング史に関わる音楽用語だったんですね、ビートルズが登場した年にドンカマも生まれていたとは感慨深いものがあります。
それからセーハね、これはギターで「複数の弦を同時に押さえる」という左手の運指を指す言葉なんですが…ずっと今まで疑う事なく「制覇」から来ているのだとばかり思ってました、でも実はスペイン語で眉を意味する(ceja)が語源なのだとか。
まぁ確かに普通は人差し指で押さえるから、その状態が眉っぽいと言われれば成る程とは思うものの…っていうか「制覇」じゃ大袈裟ですしセイハでもないですからね、何故そう思い込んでたのかと今更ながら奇妙な気がしてきましたよ。
それにしてもスペイン語が由来とは珍しい、やはりギターの故郷だけはあります…音楽用語って大半がドイツ語&イタリア語のイメージですけど、必ずしもそうではないんだな。
関連あるかもしれない記事:
【最近読んだ本】加納喜光「読めそうで読めない漢字2000」| 2008.06.27
【最近の驚き・発見】「はい」の語源は広東語| 2008.11.08
【最近読んだ本】雑学活脳研究会「ニュース言葉の秘密」| 2011.09.23
【最近読んだ本】瑞穂れい子「今日から使える! 音楽雑学 おもしろコネタ30選」| 2012.11.22
【最近読んだマンガ】蛇蔵&海野凪子「日本人の知らない日本語」| 2013.04.20
【最近読んだ本】みうらじゅん(監修)「アレの名前大百科」| 2014.05.11
→〈音ネタ〉関連記事
| surprised / I think | 2024.02.29 Thursday | comments(0) | - |