おいでよ どうぶつの森
おいでよ どうぶつの森 (JUGEMレビュー »)

22世紀を目指し、カレンダーの最終日までタイムスリップしたりと相変わらず楽しんでます。
2100年のどうぶつ村は如何に?笑
紹介記事【2019.06.19】
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こちらも「アーサー王宮廷のヤンキー」同様「トウェイン完訳コレクション」の一冊、子供の頃に読んだ童話絵本をイメージしたら大違いです。
古き良きアメリカの牧歌的なジュブナイルに見せ掛けた辛辣な社会批判は、巻末あとがきのナイスフォローを先に読む方が好いかも?
紹介記事【2019.05.22】
Ben Folds & Nick Hornby - Lonely Avenue
Ben Folds & Nick Hornby - Lonely Avenue (JUGEMレビュー »)
Ben Folds & Nick Hornby
「ハイ・フィデリティ」作者×ベン・フォールズ・ファイブ元リーダー(?)のコラボ作。
SOSとはまた異なるバカラック的ドリーミーさ+初期B.ジョエル的な吟遊ピアノ感、ヴィンテージ系シンセ&ストリングスのあしらいも絶妙。
紹介記事【2019.06.27】

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最近読んだ本
ラヴァット・ディクソン(著)、中沢新一+馬場郁(訳)「グレイ・アウル 野生を生きた男」

不思議な男だ。
今から80年ほど昔、第二次世界大戦を前に世間を熱狂させ英国王室に招かれた混血のインディアンがいた…だが実は、イギリス中流階級出身の白人だった。
著者はグレイ・アウルその人の出自にまつわる論争で最後まで彼の言葉を疑わず、事実を受け入れた後に証言と記録に基づいた本書を'73年に出版した。

本名アーチー・ベレイニーの少年時代は、厳格な叔母の下で育てられた点においてはラフカディオ・ハーンを連想させる。
ただし彼は当時から既にインディアンに魅せられていて、子供ながら森を観察し動物たちに精通していた。
やがて彼はカナダに渡り、インディアンたちと暮らしながら彼らの生き方を学んで、徐々に自らの生い立ちを脱ぎ捨てていく。
その人生は時に大きな振れ幅を見せながら、失われゆく自然と野生動物の保護という目標へと向かい始めるのだが…環境愛護活動という人類初の道半ばにして世を去ると、その功績も「偽りの出生」というスキャンダルの嵐と動乱の世紀によって消し去られていった。

1888年にイギリスで生まれたアーチーは、グレイ・アウルとして1938年にカナダで50歳の生涯を終えた。
知的で粗暴というエキセントリックな人柄に秘められた胸の内は誰も知らないが、インディアンの暮らしを平然と虐げる白人への苛立ちは想像に難くない。
彼自身の著作から引用された文章には、今でもロバート・ジェームズ・ウォラーが綴った自然への眼差しにも劣らない美しさがある。
ソローの「森の生活」とは似て非なる、オンタリオ南東域のインディアンたちの森と湖の生活に、思わず引き込まれてしまう。

著者はアラビアのロレンスらを引き合いに出して、自分の出自を否定したがる英国の変わり者を語るが…アウトサイダーの目に映る輝きも孤独も、実社会の外に広がる宇宙の深淵だ。


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    | books | 2011.12.23 Friday | comments(0) | trackbacks(0) |









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