おいでよ どうぶつの森
おいでよ どうぶつの森 (JUGEMレビュー »)

22世紀を目指し、カレンダーの最終日までタイムスリップしたりと相変わらず楽しんでます。
2100年のどうぶつ村は如何に?笑
紹介記事【2019.06.19】
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こちらも「アーサー王宮廷のヤンキー」同様「トウェイン完訳コレクション」の一冊、子供の頃に読んだ童話絵本をイメージしたら大違いです。
古き良きアメリカの牧歌的なジュブナイルに見せ掛けた辛辣な社会批判は、巻末あとがきのナイスフォローを先に読む方が好いかも?
紹介記事【2019.05.22】
Ben Folds & Nick Hornby - Lonely Avenue
Ben Folds & Nick Hornby - Lonely Avenue (JUGEMレビュー »)
Ben Folds & Nick Hornby
「ハイ・フィデリティ」作者×ベン・フォールズ・ファイブ元リーダー(?)のコラボ作。
SOSとはまた異なるバカラック的ドリーミーさ+初期B.ジョエル的な吟遊ピアノ感、ヴィンテージ系シンセ&ストリングスのあしらいも絶妙。
紹介記事【2019.06.27】

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最近読んだ本
ワルデマール・アベグ(写真・回想録)、ボリス・マルタン(文)、岡崎秀(訳)「100年前の世界一周 ある青年が撮った日本と世界」

日経ナショナル ジオグラフィック社より'09年に発行された、さるドイツ人による世界一周の写真本を元に書かれた回顧録です。
パリ万博でれんが建築が鉄筋建築に道を譲った、アール・ヌーヴォー華やかなりし「ベル・エポック」に青年期を過ごした彼が最大級のグランド・ツアーに出たのは1905年…ヴェルヌの「八十日間世界一周」が出版された頃に生まれ、ヴェルヌが死んだ翌月に旅発った彼は上流階級の官吏です。

もっともらしい理由で仕事を休職し、思い切った独り旅に出る心境は100年の時を越えて伝わります。
だけど大西洋横断の客船で撮った一枚に上部キャビンから甲板いっぱいの移民を見下ろす賓客が写っているように、彼もまた特権を行使して二人部屋を1人で使ったりテーブル席で他の客との配慮を要求する上流階級人に過ぎません。

既に東回りの世界旅行が流行ってた当時、混雑や交友を嫌った彼は敢えて逆ルートで新大陸へと渡ります。
禁酒法時代を思わせるほど発展した東海岸で約3か月、西部劇さながらの馬車旅行で約1か月かけてワイルド・ウエストに到着…太平洋を渡ってアメリカ併合間もないハワイイの観光地ズレに嘆き、年の瀬の横浜に降り立ちます。
桜の季節を迎えて日本を離れると、併合下の朝鮮から中国〜シンガポール〜ジャカルタを経てインド入りします。

旅の終わりはスリランカで訪れました、マラリアの高熱にうなされながら彼は考えます…“自分の文明を外の世界から観察して、その姿に嫌悪感を抱き、自然に回帰することを決意した人間は少なくない。しかし私が知る限りでは、この種の試みに成功した人はいない。社会的な背景、受けた教育によって、自然の中での生活ではもはや満足できないほど、私たちは歪められている。幸せになれる可能性はほとんどないのだ。”、そして船上の人となって帰国の途に就きました。

“旅は私をかつての自分とはまったく別の人間に変えた。そして誉れ高いヨーロッパが自然からかくも遠ざかり、その文明も文化もおとしめてしまったことを悟ったのだ。”…もし彼がソロー八雲の随筆を読んでいたら、間違いなく彼の決断は希望に満ちた人生へと舵を切っていたでしょう。
グレイ・アウル然り、まさにヨーロッパの僅かな幸福期に芽生えた自省の思想は軍靴によって蹴散らされてゆく運命にありました。
「イビクス」に描かれた暗い時代の影は、彼の家族にも垂れ込めていきます。

ワルデマールは回想録を記する晩年まで、特に日本人の気質と文化を愛していました…日清日露戦争で戦勝ムードに浮かれていたろう明治37年ですが、彼の目に映ったのは江戸時代さながらの日本でした。
清朝も女真(満州)人の国だったそうですが、弁髪も北方部族の習慣だったのですかね…そんな清国や朝鮮の荒涼とした風景は、何故だか吸い込まれそうな魅力があります。

日光写真じみた長時間露光を必要としない、ガラス板写真の技術は現代にも劣らないレベルの美しさです。
またベルリンの着色技術はカラー写真並みで、驚きと共に感動を禁じ得ません。


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    | books | 2012.10.29 Monday | comments(0) | - |













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