おいでよ どうぶつの森
おいでよ どうぶつの森 (JUGEMレビュー »)

22世紀を目指し、カレンダーの最終日までタイムスリップしたりと相変わらず楽しんでます。
2100年のどうぶつ村は如何に?笑
紹介記事【2019.06.19】
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こちらも「アーサー王宮廷のヤンキー」同様「トウェイン完訳コレクション」の一冊、子供の頃に読んだ童話絵本をイメージしたら大違いです。
古き良きアメリカの牧歌的なジュブナイルに見せ掛けた辛辣な社会批判は、巻末あとがきのナイスフォローを先に読む方が好いかも?
紹介記事【2019.05.22】
Ben Folds & Nick Hornby - Lonely Avenue
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Ben Folds & Nick Hornby
「ハイ・フィデリティ」作者×ベン・フォールズ・ファイブ元リーダー(?)のコラボ作。
SOSとはまた異なるバカラック的ドリーミーさ+初期B.ジョエル的な吟遊ピアノ感、ヴィンテージ系シンセ&ストリングスのあしらいも絶妙。
紹介記事【2019.06.27】

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最近読んだ本
小泉和子「昭和 台所なつかし図鑑」

初版'98年、平凡社コロナ・ブックスの一冊です。
著者は生活史研究所を主宰する日本家具道具史研究家だそうで、世の中には本当に色々な肩書きがあるものですな…とまれ本書は著者自身の体験をベースとした“時期的には戦前から戦後にかけて、地域的には東京を中心とした範囲”の台所事情について、40種類のキッチン用品毎に章立てして紹介しております。

今でも古い日本家屋に住んでいる方なら見慣れている(ただし実際的な用途が分からず眺めるだけとなっている)だろう道具たち、あるいは現代でも活躍する調理道具の古いバージョン…しかしそれらは現代のキッチン事情や調理スタイルに断絶されたかのような、完全に異なる文化の産物にも思えてきて興味深いです。
そこには和式の「おさんどん」が座業だった調理過程を、立ち仕事へと転換していく100年がかりの物語が秘められていたのでした…工業化による下拵えの簡便化と洋風メニューへのシフトが、まな板を立式キッチンに適応させたように。

明治時代から衛生面での改善が奨励されて大正時代にはガスや電気のインフラ整備も進んでいましたが、やはり決定打となったのはGHQが持ち込んだメリケン風への憧れだった訳で…やはり出来上がりをビジュアルで示されると分かりやすいし、車社会の到来に土間と竈じゃライフスタイルの整合性が取れないですし。
また女性の人権向上や社会参画が進み、産小屋で別鍋などという不衛生で差別的な習慣は許されざるものと見なされるなど意識変革も大きかったのでしょう。

今では軒先に七輪を出して秋刀魚を焼くなど、風情より近隣の苦情必至ですね…ちなみに“炭代が七厘ほどで炊事ができる”というのが名前の由来だそうで。
座り流しも、システムキッチンのシンクに馴染んだ僕らでは逆に使いにくそう。
江戸時代生まれの前掛けは膝〜腿の着物の傷みを隠す布で刺し子は布目を詰めて寒さをしのぐためだったとか…水商売以外は客前じゃ着けない、仕事用の装いながら着物より値の張る前掛けも流行ったのだそう。
鰹節も江戸時代生まれで、明治までは土佐藩の秘伝とされていたとは驚きです。

ちゃぶ台で洋食だと犬食いになるし、ざる蕎麦をテーブルで食べると頭の上まで箸を上げる事になる…和風と洋風の食文化を同じ俎上に乗せる混乱に解決策はあるのでしょうか、思えば和食処にテーブル席と小上がりがあるのは妙案ですね。
“台所も改善されたし、女の地位も向上した。このためかつて台所が女のタダの働きによって成り立っていたことも、もはや忘れかかっている。だがここにこそ台所の原点があるのではなかろうか”という結びの文に、考えさせられました。
あと個人的には、行平鍋の機能美を再発見しました。

その他ぬか味噌漬けは季節の野菜を浅漬けで発酵させるので北関東以北と中部地方以南では食されていなかったとか、敗戦直後にしてGHQの要請通りに什器も完璧に仕上げた米軍ハウスが現代日本のキッチンの原型となっているなど食と文化への意外な示唆に富んでいて知的好奇心を大いに刺激されました。


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    | books | 2013.10.09 Wednesday | comments(0) | trackbacks(0) |









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