ReLIFE 完結編(完全生産限定版) [DVD]
ReLIFE 完結編(完全生産限定版) [DVD] (JUGEMレビュー »)

ブラック企業で心を折られた27歳ニートが、渡りに舟と食い付いたのは人生リセット人体実験?
アニメが描く夢の世界も、時代を表しているのですなぁ。
うっかり大人目線で色々やらかすネタに笑いつつ、いつしか心を掴まれてしまいました。
紹介記事【2018.05.16】
おいでよ どうぶつの森
おいでよ どうぶつの森 (JUGEMレビュー »)

22世紀を目指し、カレンダーの最終日までタイムスリップしたりと相変わらず楽しんでます。
2100年のどうぶつ村は如何に?笑
紹介記事【2019.06.19】
エクソダスギルティー (通常版)
エクソダスギルティー (通常版) (JUGEMレビュー »)

異なる3つの時代の物語を切り替えながら進む、マルチタイム・ザッピングシステムのアドベンチャー・ゲームです。
資料本「ワールドガイダンス」必携、正直クセが強く微妙ですが。笑
当時流行ったであろう「小説『聖書』」やガイア仮説のSFファンタジー&サスペンス、システム的には不便ですが僕は楽しめました。
紹介記事【2018.11.05】

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最近読んだ本
V.A.(著)、山岸真(編)「90年代SF傑作選〈上〉」

初版'02年のハヤカワ文庫オリジナル・アンソロジーで、海外の90年代SFから選りすぐった11の短編を収録…更にブルース・スターリングによるエッセイ「90年代サイバーパンク終結宣言」と、巻末には「1990年代英語圏主要SF各賞受賞作リスト」も併録。
まぁ僕は賞を取ったかどうかなんて理由で本は読まないし、本書も特に受賞歴と連動したセレクションって事でもなさそうですが。

ネビュラ、ヒューゴー、ローカスの三大SF賞各部門の他にジョン・W・キャンベル記念賞/新人賞、短編を対象とするシオドア・スタージョン記念賞、アメリカでの初版がペーパーバックだった作品を対象とするフィリップ・K・ディック賞、イギリスで発表された作品を対象とするアーサー・C・クラーク賞と英国SF協会賞、ジェンダーをテーマにした作品を対象とするジェイムズ・ティプトリー・ジュニア賞、カナダの作家を対象とするオーロラ賞、オーストラリアの作家を対象とするディトマー賞…どんだけあんだ主要SF賞、しかも英語圏だけで!

'91〜'01年の受賞作に挙げられている中で知ってる作家名を数えると、先述のブルースが5回で…アーシュラ・K・ル・グィン10回は分かるけど意外にもテリー・ビッスンが6回、ロイス・マクマスター・ビジョルドが5回にテッド・チャン4回、しかしオースン・スコット・カードスティーヴン・キングが2回でロバート・シルヴァーバーグウィリアム・ギブスンが1回というのは時代故か?
あとはジョー・ホールドマン(9)、ロバート・J・ソウヤー(8)、グレッグ・イーガン(8)といった知らない作家も気になるところ。

この数字は同じ作品で別の賞を重複している場合も個別にカウントしてますが、全体的には僕の知らない作家が多数を占めておりました…J・K・ローリングが「ハリー・ポッターとアズカバンの囚人」で初受賞したのが'00年というのには時代を感じましたけどね、つまり90年代って最近のようで結構昔なんだなと。
それはともかく、収録作品の話ですな…正直な感想としては、全体的に今イチ!
まるで90年代の音楽シーンが80年代に対する反動的な発展で終始したように、90年代SFというのもユニークではあれど華がないような印象ですねぇ。

ニール・スティーヴンスン(3)「サモリオンとジェリービーンズ」は初出'95年、既にE−マネー(ビットコイン)の脆弱性を指摘。
スティーヴン・バクスター(6)「コロンビヤード」は古典SFのマッシュアップ、無冠のアレステア・レナルズ「エウロパのスパイ」はハードSFの系譜に連なる力作ながら新味なし。
ダン・シモンズ(11)「フラッシュバック」は初出'93年、バブル期の日本に対する卑屈さと鈴木いづみっぽい暗さに味があります。

最多受賞作家のコニー・ウィリス(16)「魂はみずからの社会を選ぶ――侵略と撃退:エミリー・ディキンスンの詩二篇の執筆年代再考:ウェルズ的視点」は初出'96年、しかし本編だけ読む気がしなくて飛ばしてしまいましたよ…どうやら実在した詩人をH・G・ウェルズに絡めたようですが、註釈やたら多いのもネタのつもりかよっていうね。
ショーン・ウィリアムズ(2)「バーナス鉱山全景図」は面白くなりそうな設定なのに物足りない、マイク・レズニック(5)「オルドヴァイ峡谷七景」はアフリカ史を絡めた点が興味深く個人的には一番好きかな。

ジョナサン・レセム(1)「永遠に、とアヒルはいった」はユーモアSF風でいて退廃的な未来像が秀逸、イアン・R・マクラウド(1)「わが家のサッカーボール」はアットホームなドラマにシュールSFを絡めた異色作ですが詰まらない。笑
デイヴィッド・ブリン(1)「存在の系譜」はブラックホールの形成が別次元の宇宙のビッグバンであるという仮説+出産体験の、言ってしまえばマクロコスモス=ミクロコスモスというニューエイジ的サイエンス・フィクションですが、それが理屈でなく物語として表されている事で感覚的に腑に落ちる気がします。

アレン・スティール(3)「羊飼い衛星」は夫婦の別れを土星の衛星で描いた地味な話ですが、分かりやすい普遍的な一幕に幻想的な情景という意外な組み合わせが不思議な余韻を残します…最後はブルース・スターリングによる「80年代サイバーパンク終結宣言」で、ギブスンと並ぶサイバーパンクの大立て者による総括は説得力がありました。
冷戦時代にありながら冷戦構造を無視した未来を描き得たサイバーパンク、冷戦が終了した90年代を経て冷戦時代の亡霊または負の遺産に苦慮する現代にSFは如何なる物語を提示し得るのか楽しみでもあります。


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以下、個人的メモ。
“軍隊を送ってジャップのかわりに戦争をしてやっても、ジャップから借りている金の利息にさえならない”
“フラッシュバックができる以前、記憶は嘘をついた。本人たちが勝手に記憶を編集していたのだ。選挙の際のケネディの得票率は四十数パーセントだったのに、暗殺から十年後の調査では、選挙に行った人たちの七十二パーセントがケネディに投票したと答えている――記憶は嘘をつくのだ”
(「フラッシュバック」byダン・シモンズ)

“人類はほしいものを奪い、脅威となる相手を滅ぼしました。それ以外は無視したのです(中略)わたしは人類が天使だったといっているわけではない。悪魔にはちがいなかったとしても、能率のよい悪魔だったのだ”
“もしおれたちがイングランドに行って、あんたたちの最高の農地を独占し、あんたたちに下働きをさせたとしたら、それでもイングランドに白人と黒人がいっしょに暮らせるだけの広さがあるといえるか?(中略)あんたの任務というのは、かつて百万人のキクユ族が暮らしていた土地に二百人の白人を住まわせることだ”
(「オルドヴァイ峡谷七景」byマイク・レズニック)

“超新星爆発ののち、ブラックホールが形成されるとき、そのブラックホールに崩落する物質は、たんに消えてしまうんじゃない(中略)ひとつのブラックホールの誕生は、新しい宇宙の誕生を意味するんだわ! 新しい宇宙の創世を意味するんだわ!(中略)わたしたちの宇宙そのものも、先に産まれた宇宙でできたブラックホールに起源を持つのかもしれない!”
(「存在の系譜」byデイヴィッド・ブリン)

“サイバーパンクがこのような“反人間主義者(アンチ・ヒューマニスト)”的信念を抱いているのは、ブルジョアを怒らせるための、たんなる文学的曲芸ではない。それは二十世紀後半の文化に関する客観的事実だ。サイバーパンクがそのような状況をもたらしたのではない。サイバーパンクは状況を反映しているだけなのだ(中略)すでにわたしたちは、毎日、世界にどんな影響がおよぶのか予測のつかない、だいそれた行為に頼って暮らしている(中略)近頃のわたしたちは、まっとうに見えないからという理由でなにかを毅然と拒絶することができなくなっている。社会としては、ヘロインや水爆のような最悪のものに背を向けることすらできない(中略)鼠におこなわれる可能性のあることは、すべて人間にもおこなわれる可能性がある。そしてわたしたちは、鼠に対して、ありとあらゆることをおこなえるのだ”
“とりわけ、通信技術は、ますますいかがわしく、信用できなくなり、おばあちゃんに紹介するのをためらうような連中の手に委ねられるようになっている”
“たしかにサイバーパンクは、相当に荒涼としているが、誠実だからこそ荒涼としているのだ(中略)TVニュースを聞きながらこの文章を書いているのだが、いま、上院議員が侵攻すべしと唱えている(中略)この世代が、常軌を逸した浪費と軽率さのつけを払うはめになるのはわかっている。運がよくなければ、わたしたちは、すでに犯してしまった生態学的あやまちの悲惨な影響を目のあたりにするだろう(中略)わたしたちは、このような予測から考え方と表現、そしてそう、行動に影響を受けるはずだし、受けるべきなのだ(中略)だが、九〇年代はサイバーパンクのものではない。わたしたちは書き続けるだろうが、もはや運動ではない。九〇年代は、八〇年代育ちの新世代のものだ(中略)わたしはまだきみたちを知らない。でも、そこにいるのはわかっている。立ちあがって、行動を起こせ。テーブルの上で踊れ。やればできるはずだ。わたしにはわかっている。実際に体験したのだから”
(「80年代サイバーパンク終結宣言」byブルース・スターリング)
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    | books | 2015.03.14 Saturday | comments(0) | trackbacks(0) |









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