ReLIFE 完結編(完全生産限定版) [DVD]
ReLIFE 完結編(完全生産限定版) [DVD] (JUGEMレビュー »)

ブラック企業で心を折られた27歳ニートが、渡りに舟と食い付いたのは人生リセット人体実験?
アニメが描く夢の世界も、時代を表しているのですなぁ。
うっかり大人目線で色々やらかすネタに笑いつつ、いつしか心を掴まれてしまいました。
紹介記事【2018.05.16】
おいでよ どうぶつの森
おいでよ どうぶつの森 (JUGEMレビュー »)

22世紀を目指し、カレンダーの最終日までタイムスリップしたりと相変わらず楽しんでます。
2100年のどうぶつ村は如何に?笑
紹介記事【2019.06.19】
エクソダスギルティー (通常版)
エクソダスギルティー (通常版) (JUGEMレビュー »)

異なる3つの時代の物語を切り替えながら進む、マルチタイム・ザッピングシステムのアドベンチャー・ゲームです。
資料本「ワールドガイダンス」必携、正直クセが強く微妙ですが。笑
当時流行ったであろう「小説『聖書』」やガイア仮説のSFファンタジー&サスペンス、システム的には不便ですが僕は楽しめました。
紹介記事【2018.11.05】

<< 本日の脳内BGM | main | 本日の脳内BGM >>
最近読んだ本
小川政邦(訳)「KGBの世界都市ガイド」

初版'01年、晶文社刊の本書には著者名がありません…そりゃまぁ書き手が全員、旧ソ連の元スパイで文筆家でも何でもないからね。
'96年のロシアで出版された原書は2刊立てで15か国16都市が載っていたそうですが、日本語版では6都市(ジャカルタ、デリー、メキシコシティ、リスボン、マドリード、コペンハーゲン)が省かれました。
なので本書では10名の諜報部員OB&OGが、各都市に潜入して活動した頃の思い出を綴っております。
ただ、この(スパイ目線のガイドブック)という発想は最高なんですけれど…。

どいつもこいつも絵に描いたようなボンクラ揃いなんですよ、本気で自分のインテリっぷりとエリートっぷりを鼻にかけてるの!笑
知識も教養も下手にあるとひけらかしちゃうのかもね、それに「お願いします」と頼まれて書いてる素人だから読みにくくても関係ないんだな…この執筆時の精神構造が、如何にも映画に出てくるドジなスパイそのものに思えてくるのです。
読んでる最中、何度「ペダンティック」という単語が何度も脳裡に浮かび…それに社会主義教育の影響が随所に感じられ、例え国が貧しくても特権階級であるという意識が痛々しいの!笑

先ずは最初から読み始めたものの、ミハイル氏(出版時62歳・以下敬称略)のロンドン作文にウンザリして途中でチェンジ…間を飛ばして先日の本に書かれていたカイロ(レフ67歳)と「フレンチ・コネクション」のニューヨーク(オレーグ65歳)、それと「巴里のアメリカ人」のパリ(ミハイル59歳)を読んで(本当に別人が書いたの?!)と愕然。
再びロンドンへ戻り、以降ベルリン(ヴャチェスラフ73歳),ワシントン(イリーナ71歳),バンコク(アレクセイ51歳),東京(ニコライ71歳),リオデジャネイロ(二人のニコライ68歳&64歳),ローマ(レオニード70歳)。

もし本書を読んでみたくなったら、先ず東京とワシントンが読みやすいのでオススメです…ただしKGBに関する収穫は大した事ないし、基本的に年寄りの回顧録なので60年代前後の情報だと覚悟してください。
個人的にはベルリンに記された、国防軍最高司令部外国諜報局将校だったドイツ人との交流が感動的でした…東部戦線を押し付けてナチスドイツと潰し合いを演じさせた連合国の後ろめたさが戦後ロシアの発言力に繋がるのではないかと思う僕ですが、国として仇敵同士でも人間として同じ苦しみを分かち合っていたと信じさせたロシア人スパイの虚しさが伝わってきます。

しかし訳者がねー、ロシア語には堪能なんでしょうが割と普通の知識は乏しいようで…些細な事だが“サーレム・ライツ”はセーラム・ライトが妥当だし、更に“スモーキング姿で立派なシルクハット”という部分も誤植でなければモーニング姿と訳すべきなのでは?
それと“ベドラム”と訳さないよりは、精神病院か隔離病棟と訳した方が意味が通じますよね…後は“ぐるり”という言い回しを多用し過ぎで目障りです、もしかしたらロンドン〜パリの文章も別の訳者ならもっと読みやすくなったんじゃ?
実際、語学力と文章力を両立させつつ雑多な知識なんて翻訳者に求め過ぎかな。

ところで、彼らスパイは本気で「飲み物をこぼせば他人と近付きになれる」と思ったのだろうか?…僕なら振り向いても話しはしないし、ましてや服に掛けられたら許しはするけれど決して仲良くなりはしないよ?
もちろん話半分で読みましたけどね、現在も名称こそ違えど存続しているKGBの暴露話なんてCIAのそれより眉唾物ですから!
ま、社会主義者のご年配が語る外国の思い出話と思って楽しみましょう…たまに興味深いエピソードを語るので、思想的な偏向は勘弁してやってくださいね。笑


〈旧ソ連〉関連記事:
【最近読んだ本】本橋成一「アレクセイと泉」 | 2009.02.03
【最近みたDVD】「テルミン」 | 2012.12.20
【最近読んだ本】大石芳野(写真・文)「それでも笑みを」 | 2014.05.29
【最近読んだ本】栗生沢猛夫「図説|ロシアの歴史」 | 2015.05.10
【最近読んだ本】森住卓(写真・文)「セミパラチンスク」| 2015.11.21


以下、個人的メモ。
「ロンドン」
“スパイの仕事は人間の心の知識を異常に広げるが、われわれを駄目にし、厚顔無恥にする。だいたい、きちんとした人間が鍵穴を覗き込んだり、隣人が黙っていようと思う情報をほじくり出そうとしたりするだろうか。プロのスパイ活動は個性を殺し、最も恐ろしいことは、神に造られたすばらしい、喜びも悲しみも持ち合わせている一個の人間が、スパイにとっては「協力者発掘事業」の対象の一人と映るということである”(P.21)

“『ロビンソン・クルーソー』の作者として歴史に残った有名なスパイ、ダニエル・デフォーが(中略)ロバート・ハーディに宛てて、「わたしのスパイたちや、わたしから報酬を受けた人たちは至るところにおります。白状しますが、いちばん簡単な仕事は、ひとを雇って、その友人たちを裏切らせることです」と書いた”(P.34)

「カイロ」
“国の政治は、オーケストラの楽器ではなく、指揮台で行われるのだということもやはり明らかになった。ソ連の諜報はアメリカと違い、めったにソロを演じなかった”(P.230)

“わたしは、アラブ人は目的達成のためにはきわめて粘り強く、彼らの愛想と尊敬と友情の美辞麗句の裏にはしばしば、赤裸々なプラグマティズムが隠されていることを理解した。経験というものは、たとえその結果がゼロであろうと、真理の頂上に至る道のひとつである”(P.231)

“CIAは慈善団体を装って当時の首相ナギブ将軍に三百万ドル渡しました(中略)ナセルはその金を革命評議会の所管に移すよう迫りました(中略)権力は完全にナセルに移りました(中略)アメリカ人はそんな失敗にくじけず、エジプト国内の事態を自分のコントロールの下に置こうとする試みを続けました。彼らは高額の工業施設の建設や武器購入の貸し付けではソ連と競争せず、現地の幹部や、ジャーナリスト、それに一部のイスラム活動家とすら仕事をする方を選びました”(P.235)

「ニューヨーク」
“若いバレリーナたちが関心を示したのはショッピングだけだった。彼女たちにはほかのことに回す気力も金もなかった。アメリカの興行会社ユーロクにめちゃくちゃに働かされたので、彼女たちにはもう何もする力がなかった(中略)しかし彼女たちの持ち金は一人三五〇ドル。これが彼女たちの一か月のアメリカ公演料!”(P.268)

「リオ・デ・ジャネイロ」
“古いブラジルの伝説によると、グアナバラ湾に注ぐさる小川の河口に最初のある移住民のあばら家があった。インディオたちはその家を「カリオカ」と呼んだ。彼らの言葉で「カリ」は白い、「オカ」は家、すなわち白い人の家である。明らかに、最初の開拓民は強い男であり、インディオは彼が白い肌の持ち主だったという同じ理由で彼をまるっきり神様扱いし、彼に自分たちの妻子を届けることを自分の義務と考えた(中略)徐々にこの呼び名であるカリオカがこの地域のすべての住民、それからリオ・デ・ジャネイロ市の住民全体の呼び名になった”(P.313〜314)

“ブラジル人は尊敬の気持ちを持って接すれば、何でもしてくれる。しかし彼らをどなりつけたり、見下すようなことはしてはならない。その場合は、何もしてもらえない”(P.314)

“ブラジル人はとても穏やかだが、いったん自分たちの名誉が傷つけられると、厳しくなる”(P.315)

“旧世界ではメキシコ料理は避けて通ること。それはひどいまがいものだったり、ときにはでっちあげにすぎない。われわれ諜報員は何でも知っている”(P.322)

“ブラジルでアメリカに支持された軍事クーデターが発生し、ソビエト大使館に対する重苦しい敵対的な雰囲気がかもし出されたころ(中略)誰かの頭に、空よりも高い権威の主レシフ・ヤーシンをリオへ招くという考えが浮かんだ(中略)数千の群衆が空港に集まり、大使館はその日包囲を解かれた。軍部も国民の力にはあえて抵抗しようとしなかった(中略)われわれがサッカー試合を諜報資料の瞬間的引き渡しに再三利用したことは恥ずかしい気すらする”(P.335)

「ローマ」
“歯を剥き出したトリトンの口が彫ってある大きな大理石の円板が壁に嵌めてあり(中略)昔、真実味を疑われた者は、被告か証人かに関係なく、「真実の口」に手を入れて自分の証言を繰り返さなければならなかった(中略)昔はトリトンの像の壁の後ろに本物の刑吏が立っていて裁判官が疑いなく罪ありと認めた者の手を切り落としていた”(P.370)
0
    | books | 2016.01.26 Tuesday | comments(0) | trackbacks(0) |









    トラックバック機能は終了しました。




    ↑ top