ReLIFE 完結編(完全生産限定版) [DVD]
ReLIFE 完結編(完全生産限定版) [DVD] (JUGEMレビュー »)

ブラック企業で心を折られた27歳ニートが、渡りに舟と食い付いたのは人生リセット人体実験?
アニメが描く夢の世界も、時代を表しているのですなぁ。
うっかり大人目線で色々やらかすネタに笑いつつ、いつしか心を掴まれてしまいました。
紹介記事【2018.05.16】
おいでよ どうぶつの森
おいでよ どうぶつの森 (JUGEMレビュー »)

22世紀を目指し、カレンダーの最終日までタイムスリップしたりと相変わらず楽しんでます。
2100年のどうぶつ村は如何に?笑
紹介記事【2019.06.19】
エクソダスギルティー (通常版)
エクソダスギルティー (通常版) (JUGEMレビュー »)

異なる3つの時代の物語を切り替えながら進む、マルチタイム・ザッピングシステムのアドベンチャー・ゲームです。
資料本「ワールドガイダンス」必携、正直クセが強く微妙ですが。笑
当時流行ったであろう「小説『聖書』」やガイア仮説のSFファンタジー&サスペンス、システム的には不便ですが僕は楽しめました。
紹介記事【2018.11.05】

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最近読んだ本
バリントン・J・ベイリー(著)、大森望(訳)「光のロボット」

初版'93年の創元SF文庫、前に読んだ「ロボットの魂」から11年を経て発表されたという続編です…原題は「THE ROD OF LIGHT」、つまり明るいロッド・スチュワートという事です。
なんて冗談はさておき、前作で自己探究の果てに文字通り魂の救済へと至ったジャスペロダスですが…彼個人における意識の問題から、本作では被造物(ロボット)全体の問題として立ちはだかってくるのでした。
いきなりゾロアスター教の寺院から始まり、被造物たちに広まる雑多なカルト宗教…そして不可能とされてきた意識の獲得を目指す不屈の被造物ガーガン登場、ジャスペロダスや如何に?

前作以降、失われた先史文明の遺跡を発掘し調査を続けていたジャスはボルゴル帝国の攻撃で研究意欲も仲間たちも失います…そしてガーガン教団の成果に魅了されながらも、唯一の意識を有する被造物として「ロボットが意識を獲得した世界」を考察するのでした。
意識は作り出す事が出来ない、ならば人間から意識を抽出しよう…被造物の視点で描かれているので分かりにくいけど、これって人間からすれば「ターミネーター」的な恐るべき反乱ロボット集団なんですよね。
現段階は秘かな人体実験でも、将来的には人類が意識を絞るための家畜にされるのは目に見えています。

待遇差はあれロボットとの共存を図っている南の国々と、彼らを脅威と見なし破壊する北の連合帝国…まるで奴隷を巡る南北戦争を逆さまにしたようでもあり、黒人に発砲する白人警官という昨今の話題とも根底で関連するように思えます。
また“われわれは見ているが見ていない。聞いているが聞いていない、感じているが感じていない、考えているが考えていない。われわれは闇の中に住んでいるがその闇を見ることができない。したがって闇などないと考え、自分がほんとうに見ているのだと信じている”という台詞は、数多の哲学者が言及してきた真理を簡潔にまとめています。

人間の意識を持ちながらも被造物たちにシンパシーを抱いているジャスは、どちらの側に立つべきか決断を迫られます…うっかりしてるとネタバレが止まらなくなりそうですな、まぁ「選ばない」とか「両方と上手くやる」ってのはナシで。
中盤以降の裏切り行為は、読んでいて何故だか度々「地獄の黙示録」を連想しました…何が似てる訳でもないのにね、そして被造物の自殺行動は衝撃的でした。
冒険要素は控えめになりましたが、ロボットの無限なる未来に潜む有限性やゾロアスター世界観のロボット的な解釈など難解の一歩手前といった考察が知的スリルを満喫させてくれます。

ところで表紙カバーの模様、顔だったのね?…前作と似た感じの回路基盤を思わせる模様、モノクロ画像で見て初めて発見しました。
この気付きは、もしかしたらガーガンがジャスの隠し通した秘密に気付く瞬間をイメージしてたりして?笑
原題が何を意味していたか、またそれはどうなるのか…という点については、いささか肩透かしではあれ。
この先、ジャスペロダスは何処へ向かうのでしょう?…更なる続編があるのなら、読んでみたいですね。
ロボットの魂&光のロボット(←左クリックで拡大表示されます)


以下は、個人的メモ。

“もともとは新しい意識を育てるためのシステムだった宗教を乗っ取り、人間の意識を全面的に幽閉するためのシステムとして利用している”

“人類文化の周期的な勃興と衰退の原因についての指摘は(中略)性にその起源を持つ周期性(中略)人間の魂すべてに浸透していると主張する、やむにやまれぬマスターベーションの衝動……なのだろうか? 膨張と弛緩……興奮がみずからを呑み込み、恍惚へと沈み込んでいく……(中略)再生と比類ない仕事、そしてそれにつづく集合的な愚かしさへの転落……文明の歴史をかたちづくってきたこの流れの源は、けっきょくそれだったのかも……”

“ある野生植物に起きたとおぼしき遺伝的変化(中略)この42染色体植物が小麦である(中略)第一次農業革命の原動力となり、人類史上はじめて、食物の余剰ができた。その結果、はじめて都市文明が勃興した(中略)このまぐれあたりがなかったとしたら、人類はいまも(中略)愚鈍なままでいたのだろうか? 人間社会がこうもやすやすと崩壊してしまうのも、そもそもその発祥が偶然の産物だったせいなのか?”

“ロボット工学では、人間知性とおなじく、知能と機能的正確性とは反比例する。つまり(中略)単純であるがゆえに、完璧な運転能力や完璧な計算能力を持つことが可能になる(中略)だが、ロボットの知的能力が高くなればなるほど、人間のようにミスをおかす可能性が大きくなる”

“われわれ読者は、ロボットが本当はどういうものだかよくわからないが(中略)「人間によく似ていて、人間のようなふるまうが、人間ではない存在」だと(中略)思っていても、実際のところ読者はロボットをほとんど人間であるかのように読んでしまう”

“ロボットのロボット性を志向したアシモフとはちょうど正反対に、ロボットの人間性を志向したのが、言うまでもなくディックである(中略)ベイリーがきわどい綱渡りをしているのはそこで、これを彼は論理のアクロバットと小説としての巧妙な仕掛けでやってのける”
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    | books | 2016.12.07 Wednesday | comments(0) | trackbacks(0) |









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