オーディオテクニカ ダイナミックヘッドホン ATH-250AV
オーディオテクニカ ダイナミックヘッドホン ATH-250AV (JUGEMレビュー »)

安くて丈夫で高性能なヘッドフォン、もし壊れても買い直す予定。
ハウジング部分が小さめな割に、長く装着してても耳が疲れないし遮音性も高いし低音も出てます。
紹介記事【2019.03.31】
南の島のティオ (文春文庫)
南の島のティオ (文春文庫) (JUGEMレビュー »)
池澤 夏樹
14歳の少年ティオが小さな島の出来事を綴っていく連作短編集で、実在の少年とポナペ島をモデルに著者自身が様々な島で聞いた話を再構成したのだそう。
前年の台湾旅行で読んだ本書は「海の向こうに帰った兵士たち」という一編を加えた'10年12刷以降の増補版で、この(南の島の物語を南の島国で読む)という旅のエクストラに新たな一編がオマケされたのは嬉しい偶然でした。
紹介記事【2019.01.24】
ファイナルファンタジーXII インターナショナル ゾディアックジョブシステム (シークレットDVD同梱)
ファイナルファンタジーXII インターナショナル ゾディアックジョブシステム (シークレットDVD同梱) (JUGEMレビュー »)

最近は評価が好転してきたようで、実際PS2最終期に出ただけあって申し分ない出来栄え。
一見、難しそうなバトルシステムもプレイの幅を広げてくれます。
その辺も含め、ノーマル版のやり込み本ですが「ファイナルファンタジーXIIのあるきかた」も併せて是非!
紹介記事【2019.03.28】
レディ・プレイヤー1 [DVD]
レディ・プレイヤー1 [DVD] (JUGEMレビュー »)

スティーヴン・スピルバーグ監督による'18年のSF作、娯楽映画には珍しく2時間超の長尺ながらダレ場なし。
是非DVDで繰り返し観てください、マニアックな小ネタ探しだけでなく。
天才変人の孤独と愛情が実は普遍的である事、それもまたイースター・エッグかと。
紹介記事【2019.02.11】
琉球奇譚 シマクサラシの夜 (竹書房文庫)
琉球奇譚 シマクサラシの夜 (竹書房文庫) (JUGEMレビュー »)
小原猛
石垣島に行くのに持ってく本でしたが、結局フライト乗り遅れもあって到着前に読み終えてました。
おどろおどろしさは控えめで、怖いというより不思議だったり哀しかったり薄気味悪かったり程度。
しかし寝静まった石垣島のゲストハウス夜11時、軽く読み返していてドキドキ。
紹介記事【2019.05.02】
夢かもしんない コミック 全5巻完結セット (ビッグコミックス)
夢かもしんない コミック 全5巻完結セット (ビッグコミックス) (JUGEMレビュー »)
星里 もちる
「光速シスター」「怪獣の家」から立て続けに読んじゃいました。
妻子持ち営業マン&思い出のアイドル、の幽霊?
本作もまた「いい人」を主役に、大人社会の悲哀と可笑し味を描きつつラストで涙腺を決壊させます。
紹介記事【2019.01.17】
ハイ・フィデリティ (新潮文庫)
ハイ・フィデリティ (新潮文庫) (JUGEMレビュー »)
ニック ホーンビィ
女性弁護士と別れ話が進行中なアラサー中古レコード店主の、シット・コム的な恋愛×音楽in the UK。
60-70年代メインのネタで会話の可笑しみ倍増、分からなくても巻末の「ほとんど注解に終始する訳者あとがき」が丁寧にフォローしてくれますし、むしろ訳者の注解コメントで笑っちゃったりも。
紹介記事【2019.06.23】
Ben Folds & Nick Hornby - Lonely Avenue
Ben Folds & Nick Hornby - Lonely Avenue (JUGEMレビュー »)
Ben Folds & Nick Hornby
「ハイ・フィデリティ」作者×ベン・フォールズ・ファイブ元リーダー(?)のコラボ作。
SOSとはまた異なるバカラック的ドリーミーさ+初期B.ジョエル的な吟遊ピアノ感、ヴィンテージ系シンセ&ストリングスのあしらいも絶妙。
紹介記事【2019.06.27】
ReLIFE 完結編(完全生産限定版) [DVD]
ReLIFE 完結編(完全生産限定版) [DVD] (JUGEMレビュー »)

ブラック企業で心を折られた27歳ニートが、渡りに舟と食い付いたのは人生リセット人体実験?
アニメが描く夢の世界も、時代を表しているのですなぁ。
うっかり大人目線で色々やらかすネタに笑いつつ、いつしか心を掴まれてしまいました。
紹介記事【2018.05.16】
2030年の旅 (中公文庫)
2030年の旅 (中公文庫) (JUGEMレビュー »)
恩田 陸,坂口 恭平,小路幸也,瀬名秀明,宗田理,支倉 凍砂,山内 マリコ,喜多喜久
なんか「2300年未来への旅」を連想させるタイトルですが、日本人の作家による近未来SFアンソロジーです
お題は“東京オリンピックからさらに十年後”の7編、個人的には坂口恭平による巻末エッセイの「自殺願望は脳の誤作動」にハッとしました。
紹介記事【2019.01.04】
デッドマン [DVD]
デッドマン [DVD] (JUGEMレビュー »)

別に「ブレイブ」と本作をジョニデ繋がりで観た訳ではないのですが、結果としては彼が「ブレイブ」を世に出した理由も感じ取れた気がします。
シンプル過ぎるヤマなしオチなしイミなし流浪譚ながら、詩人ブレイクを知っている方には意味深いのかも。
星野通夫の「森と氷河と鯨」で見たハイダ族やトリンギット族を思わせる、アイヌに似た文様の集落……同化政策は祖先の魂を殺すのですね、非物理的な世界で。
静寂と、雨の船出の美しさが忘れた頃に沁みてきます。
紹介記事【2019.02.23】
ブレイブ [DVD]
ブレイブ [DVD] (JUGEMレビュー »)

ジョニデが監督と共同脚本に主演と、ミーハーなファンこそ必見ですね。笑
シンプル&ヘビーな本作、イギー・ポップやノーギャラ出演のマーロン・ブランドら敬愛する人物と撮った彼の気骨が詰まってます。
特に冒頭は二度観て、彼がアメリカ本国での公開を拒んだ心に思いを馳せては?
紹介記事【2019.02.22】
夢の階段 (新潮文庫)
夢の階段 (新潮文庫) (JUGEMレビュー »)
池波 正太郎
本書の7編はデビュー作を含む現代小説で巻末の2編だけが時代小説、しかも全編が本書初収録。
現代小説とはいっても昭和で言えば29〜36年、著者が31〜36歳の間に発表された戦後の気配が濃厚に感じられる「現代」。
いわゆる大物海外ミュージシャンの死後どっと出回る未発表音源みたいな、クオリティの心配は当然ながら無用です。
紹介記事【2019.06.15】
その男ゾルバ(特別編) [DVD]
その男ゾルバ(特別編) [DVD] (JUGEMレビュー »)

'64年の英米とギリシャ合作映画、英国育ちのスランプ詩人が屈強な男ゾルバと過ごしたクレタ島での日々が描かれます。
「無法松の一生」の三船敏郎を思わせるゾルバの心情も、目を疑うような島の人々も音声解説なしでは理解し難いかと。
対照的な二人の男のエンディングは、ジワリと胸に残ります。
紹介記事【2019.01.30】
【2019.01.31】
波乗りの島―ブルー・パシフィック・ストーリーズ (1980年) (角川文庫)
波乗りの島―ブルー・パシフィック・ストーリーズ (1980年) (角川文庫) (JUGEMレビュー »)
片岡 義男
僕が初めて手にした著者の小説であり、著者の初期短編集でもあります。
ハワイイに住む青年サーファー、バリー・カネシロを主人公にした連作5編を収録。
写真の佐藤秀明との巻末対談も含め、失われゆく最後の輝きを僕は感じました。
紹介記事【2019.04.24】
 (JUGEMレビュー »)

作者の他作品を読んだ記憶は曖昧ながら、その時に思った(あんま上手くないな)という印象は何だったのやら。
サイバラ風でも四コマでもなく、ストーリーの組み立てもシッカリしてるしコマの流れも自然だし。
洒落にならない裏話も飄々としたキャラに救われます、男性も一度は読んでみましょう。
紹介記事【2019.05.12】
サムウェア・ディープ・イン・ザ・ナイト
サムウェア・ディープ・イン・ザ・ナイト (JUGEMレビュー »)
スウィング・アウト・シスター
ヒット曲を連発してた90年代を過ぎ、'01年にリリースされた本作は妥当というか順当な仕上がり。
ブレずに焦りも無理もなく、エレポップの衣を脱いで一層60年代ソウルやバカラック温故知新をアダルトに昇華。
気に入った曲だけ摘まむんじゃなく、一枚として聴くべき。
紹介記事【2019.06.18】
 (JUGEMレビュー »)

こちらも「アーサー王宮廷のヤンキー」同様「トウェイン完訳コレクション」の一冊、子供の頃に読んだ童話絵本をイメージしたら大違いです。
古き良きアメリカの牧歌的なジュブナイルに見せ掛けた辛辣な社会批判は、巻末あとがきのナイスフォローを先に読む方が好いかも?
紹介記事【2019.05.22】
おいでよ どうぶつの森
おいでよ どうぶつの森 (JUGEMレビュー »)

22世紀を目指し、カレンダーの最終日までタイムスリップしたりと相変わらず楽しんでます。
2100年のどうぶつ村は如何に?笑
紹介記事【2019.06.19】
クルドの星 1~最新巻(文庫版)(中公文庫) [マーケットプレイス コミックセット]
クルドの星 1~最新巻(文庫版)(中公文庫) [マーケットプレイス コミックセット] (JUGEMレビュー »)
安彦 良和
「機動戦士ガンダム」のキャラでお馴染みの作画家による漫画ですが、中東の少数派クルド人を描いてるレアさでオススメに。
もっとも「これからだ!」オチは、日和った編集の強制打ち切りか?
トルコの“土くさい人々”に惹かれた結果が何故かクルド視点、でも本作同様に何一つ解決してないんだよね現実も。
紹介記事【2019.05.06】【2019.05.30】
ルーティーン: 篠田節子SF短篇ベスト (ハヤカワ文庫JA)
ルーティーン: 篠田節子SF短篇ベスト (ハヤカワ文庫JA) (JUGEMレビュー »)
篠田 節子
副題に「篠田節子SF短編ベスト」とあるけど、どんな類いのSFなのかがまったく伺えない、鯨幕というか昔のVIVA YOUみたいな表紙カバーが斬新。
巻末解説によると、著者は20余年のキャリアを持ち一般にはジャンル横断作家と認識されているそうで。
アニメ化されそうなハードSFから昭和ジェンダー恨み節、エスノ土着オカルトを経て超高齢化+正論社会の果てまで心刺しまくり。
紹介記事【2019.03.26】
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本作は明治から昭和にかけて親しまれた、泉鏡花の“三大戯曲”をコミカライズした作品集です。
単行本化に際して描き下ろされたオマケ漫画+原作者の略歴や作品解説&文庫描き下ろしオマケ漫画と人形師による解説も収録と、これまで鏡花文学に触れて来なかった僕には有難い仕様。
人形師の一文が印象深く、100年近く前の物語にハッとさせられるのは人間に進歩などないからかも?
紹介記事【2019.04.13】
ざ・ちぇんじ 全2巻 完結セット(白泉社文庫)
ざ・ちぇんじ 全2巻 完結セット(白泉社文庫) (JUGEMレビュー »)
山内 直実,氷室 冴子
平安期の古典文学「とりかえばや物語」に基づく氷室冴子の小説をコミカライズした本作、氷室冴子も古典文学も完全スルーでしたが予想外の面白さにビックリ!
男勝りな双子の姉×病弱が故に女君として育った弟、姉は男装のまま御所に入内&弟も女官で後宮入り?
見事な風呂敷の畳みっぷりと、千年前のラブコメでLGBTを先取りのエキゾチック・ジャパンは未見なら是非!
紹介記事【2019.04.30】【2019.05.29】
ヒート [DVD]
ヒート [DVD] (JUGEMレビュー »)

ロバート・デニーロvs.アル・パチーノ、この豪華共演が「午後のロードショー」で掛かるとは!
マイケル・マン監督が脚本も手掛けており、適度に緩急を付けながら3時間近く視線を釘付けにします。
まぁ「似た者同士で対照的な立場」という月並みな設定ではありますが、改めて映画は筋書きだけでは分からないなと。
紹介記事【2019.05.28】
フロントミッション サード
フロントミッション サード (JUGEMレビュー »)

遂に全ルート攻略完了、しかし未だ引継ぎ要素は完クリ出来ずボリューム満点!笑
シミュレーションRPGって得意ではないけど、PS2の後継作「FM4」と本作は別格です。
紹介記事【2019.05.26】
PURPLE RAIN (DELUXE) [2CD] (2015 PAISLEY PARK REMASTER, PREVIOUSLY UNRELEASED TRACKS)
PURPLE RAIN (DELUXE) [2CD] (2015 PAISLEY PARK REMASTER, PREVIOUSLY UNRELEASED TRACKS) (JUGEMレビュー »)
PRINCE & THE REVOLUTION
'84年の大出世作&未発表曲集のダブル・リマスタリング作。
同世代では(プリンス=キモい)でしたが、自ら「King of Pop」を名乗った生前のMJより全てが革新的でした。
ソウル/ファンクを抑えたロック・ハードな「パープル〜」と、前作に近いエレ・ファンク中心の未発表曲集なので万人受けしないのは当然だけど本物の「Prince of Pop」は明白よ?笑
紹介記事【2019.05.09】(Disc 1)
紹介記事【2019.05.17】(Disc 2)
ルパン三世 ルパン vs 複製人間 [DVD]
ルパン三世 ルパン vs 複製人間 [DVD] (JUGEMレビュー »)

観たのはTV放映でした、でもどこカットしたかも分かるので。
もはや脱ルパンした立場で多くは語りませんが、アニメ版ルパンの最高傑作です。
本作後の脳マモーが「ガーディアンズ・オブ・ギャラクシー リミックス」のエゴになる件とかは誰か考察してください、ただ政治ナンセンス的なあのオチは「ルパン三世」が生まれた60年代末の土壌を意識していたのではないかと。
観る度毎に、頭でっかちに神を夢みたマモーの涙が沁みてきます。
紹介記事【2019.06.03】
エクソダスギルティー (通常版)
エクソダスギルティー (通常版) (JUGEMレビュー »)

異なる3つの時代の物語を切り替えながら進む、マルチタイム・ザッピングシステムのアドベンチャー・ゲームです。
資料本「ワールドガイダンス」必携、正直クセが強く微妙ですが。笑
当時流行ったであろう「小説『聖書』」やガイア仮説のSFファンタジー&サスペンス、システム的には不便ですが僕は楽しめました。
紹介記事【2018.11.05】

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最近読んだ本
ティム・オブライエン(著)、村上春樹(訳)「本当の戦争の話をしよう」

本書は「百万年の船(2)」と一緒に買った文庫本で、まさか「百万年〜」と「新しい太陽の書」という2つのシリーズにハマってこれほど後回しになるとは思ってもいませんでしたよ…まぁ少しずつは読んでいたのですが、やはりエッセイ風とはいえベトナム戦争の従軍経験を基に綴られているので取っ付きづらくてね。
そもそも海外小説ってのは、僕にとって最初は取っ付きづらいものなんです…必ずしも訳文に違和感があるのではなく、おそらくは自分の日常言語と大きく異なる文法や思考過程の表出に慣れるまで時間が掛かるせいなのだろうと思います。
つまり、本書に限らずね。

僕が初めて読んだアメリカ現代文学、というかコラム?はボブ・グリーンの「チーズバーガーズ」でした。
ペーパーバックの原書にチャレンジして挫折し、邦訳の文庫本で読み通したのですが…本書を読んでいると何故か度々、あの本の事が頭に浮かんできました。
綴られるエピソードの大半は、ベトナムでの戦時体験です…ただし戦争映画のようなドンパチではなく、非常に静かな光景なのです。
著者自身と思しきティムという若者か、彼と同じ隊にいた兵士の目線で描かれる平穏な戦場…それらの出来事や会話から失われたリアリティは、過ぎ去った時間の長さ故なのでしょうか?

それは20余年の歳月に繰り返し再生されて、音声トラックが磨り減ったフィルムの映像を思わせます。
戦争の話、それは戦闘の話ではありません…おそらく交戦中は恐怖と混乱、憤りや陶酔といった激しい感情が入り乱れるでしょうが。
死と隣り合わせの、緩やかに始まり唐突に断ち切られる平穏な時間…1968年の6月に徴兵通知が届いた話も、思いを言葉に出来ずに「ブルーフレンド」みたく死ぬしかない帰還兵の話も。
行軍途中の地雷やトラップで一瞬にして仲間が死ぬ話も、通り過ぎる村でカリカリに焼けていた遺体の話も巻き戻せない現実という静かな諦感に満ちています。

過去に読んだ「戦争とは知ろうとするほど分からなくなる」という文や、動画サイトで目にした空爆の記録映像が脳裏を過り…映画「地獄の黙示録」の様々な場面が新たな意味を帯びてきたり、高橋源一郎の著作に出てきた「すばらしい日本の戦争」を思い出したり。
滑稽な描写に隠された心の痛みや深く鈍い哀しみ、不謹慎さや侮蔑の奥に潜む正気へのバランスが静かに胸を打ちます…特に巻末の“命をお話によって救おうとしている”物語は、語りたくても語る術を持たなかった戦争体験者へのレクイエムのようでもあります。
パーソナルな体験としての戦争は、僕らの理解力と想像力を求めているのかも。


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以下、個人的メモ

“そしてヴェトナムの抱える両義性やら、その謎やら未知やらに取り囲まれながらも、少なくともこれだけはいつもはっきりしているという事柄があった。それは彼らが担ぐべき物が不足して困るような事態は絶対にないということだった”(「兵士たちの荷物」p.33〜34)

“あのな、平和ってのはな、ものすごく気持ちのいいもんだ。あんまり良すぎて胸が痛むくらいだよ。だからそいつを痛め返してやりたくなるんだ”(「スピン」p.66)
“四十三歳、戦争が終わってからもう人生の半分が経過してしまった。でも記憶はありありと、まるで現在のことのようによみがえる。そして時には記憶が物語へと導かれていく。そのようにして記憶は不滅のものとなる。それが物語というものの目的なのだ。物語が過去を未来に結びつけるのだ”(同p.68)

“人は誰しもこう信じたがっているのだ。我々は道義上の緊急事態に直面すれば、きっぱりと勇猛果敢に、個人的損失や不面目などものともせずに、若き日に憧れた英雄のごとく行動するであろうと(中略)もし機がしかるべく熟したならば、悪人があくまで悪人であり、善玉があくまで善玉であるならば、私はこれまでの歳月をかけて自分の中に蓄えてきた勇気の貯水池の栓をただひねればいいのだ、と(中略)無駄遣いしないように倹約して取っておいて、その分の利息を積んでいけば、モラルの準備資産というのはどんどん増加していくし、それをある日必要になったときにさっと引き出せばいいのだと。それはまったく虫の良い理論だった。そのおかげで私は、勇気を必要とする煩雑でささやかな日常的行為をどんどんパスすることができた。そういう常習的卑怯さに対して、その理論は希望と赦免を与えてくれた。将来に向けて積み立てているんだからということで、過去は正当化された”(「レイニー河で」p.71〜72)
“それは内戦なのか、それは民族の解放戦争なのか、それともただの単純な侵略戦争なのか。誰がいつどんな理由でそれを始めたのか。闇夜のトンキン湾で、駆逐艦マドックスに実際に何が起こったのか”(同p.72〜73)
“新兵が必要なのなら、どうして「ヴェトナムを石器時代に戻せ」と叫ぶようなタカ派のやつらを徴兵しないんだ。あるいは作業ヘルメットをかぶって「ハノイ爆撃」というバッジをつけたどこかの間抜けの戦争支持者を。あるいはジョンソン大統領の可愛い三人娘の一人を。あるいはウェストモーランドの一家全員を”(同p.74〜75)
“彼らには歴史なんてわかりはしない。ジエムがどんな独裁制を敷いていたか、ヴェトナムのナショナリズムがどのようなものか、あるいは長いフランスによる植民地統治についてなんてこれっぽっちも知らない(中略)それはコミュニストを封じ込めるための戦争なのだ。単純明快である。そしてそれがまさに彼らの求めているものなのだ。そしてそういうシンプルな大義のために人を殺したり殺されたりすることにちょっとでも疑いをもったら、弱虫の裏切り者ということになってしまうのだ”(同p.79〜80)
“それから私は兵士としてヴェトナムに行った。そしてまた故郷に戻ってきた。私は生き延びることができた。でもそれはハッピーエンディングではなかった。私は卑怯者だった。私は戦争に行ったのだ”(同p.100)

“もし教訓的に思える戦争の話があったら、それは信じないほうがいい(中略)君は昔からあいも変わらず繰り返されているひどい大嘘の犠牲者になっているのである。そこにはまともなものなんてこれっぽっちも存在しないのだ(中略)だからこそ真実の戦争の話というのは猥雑な言葉や悪意とは切っても切れない関係にあるし、それによってその話が本当かどうかを見分けることができる”(「本当の戦争の話をしよう」p.117)
“往々にして馬鹿みたいな話が真実であり、まともな話が嘘である。何故なら本当に信じがたいほどの狂気を信じさせるにはまともな話というものが必要であるからだ”(同p.120)
“たとえば戦争はグロテスクであると言うこともできる。しかし実を言えば戦争はまた美しくもあるのだ。その恐怖にもかかわらず、君は戦闘のすさまじいまでの荘厳さに息を呑まないわけにはいかないだろう(中略)それは人の度胆を抜く。それは人の目を引きつける。それは人を支配する。君はそれを憎む。そう。でも君の目はそれを憎まない(中略)力強く、無慈悲な美しさだ。本当の戦争の話はその美についての真実を語るだろう。たとえその真実の姿勢が醜いとしても”(同p.133〜134)
“戦争において君は明確に物事を捉えるという感覚を、失っていく。そしてそれにつれて何が真実かという感覚そのものが失われていく。だからこう言ってしまっていいと思う。本当の戦いの話な中には絶対的の真実というものはまず存在しないのだと。”(同p.135)

“ドピンズは不死身だった。怪我もしなかったし、かすり傷ひとつ負わなかった。八月に彼はバウンシング・ベティーを踏んだ。しかし地雷は不発だった。その一週間後に彼は開けた場所で激しい小規模の銃撃戦に巻き込まれた。遮蔽物は何もなかった。でも彼は急いでパンティーストッキングを鼻に押しつけ、深く息を吸い込んでその魔法に身を任せた。
 そのおかげで我々の小隊は全員縁起かつぎになってしまった。事実を見せつけられたら反論のしようもない。
 しかしやがて、十月の終わり頃に、そのガールフレンドが彼を捨てた。それはすごい打撃だった。ドピンズはしばらくのあいだ口もきかなかった。彼女の手紙をただじっと見ているだけだった。それからおもむろにストッキングを取り出し、まるで襟巻きのように首に巻きつけた。
「まあいいや」と彼は言った。「俺はまだ彼女を愛しているんだもの、ご利益は消えちゃいないさ」
 我々はそれを聞いてみんなすごくほっとした”(「ストッキング」p.192〜193)

“雨がどれくらい休みなく降りつづけたか。寒さがどれくらい厳しく骨に滲みたか。ある場合には、世界中でいちばん勇敢な行為は一晩じっと坐って、骨に寒さを感じつづけていることである。勇敢さというのはイエスかノーかで片がつくとは限らないのだ。時として、それは程度の問題となる。たとえば寒さのような。時として君はあるところまではものすごく勇敢になる。しかしそのポイントを越えると、君はもうそれほど勇敢ではなくなる。ある状況もとでは君は信じられないようなことをなし遂げられる(中略)しかし別の状況下では、それがもっと穏やかな状況であったとしても、君はちゃんと目を開けていることさえできない”(「勇敢であるということ」p.243)

“フラッシュバックもなければ、真夜中に汗びっしょりになることもなかった。結局のところ戦争はもう終わってしまったのだ(中略)でも戦争から帰還してからずっと、私はそれこそノンストップで、文章を通して戦争の話を物語りつづけていた。物語ることは咳払いをするのと同じくらい自然な、そして避けることのできないプロセスであるように思えた。それはカタルシスでもあり、コミュニケーションでもあった(中略)もし文章を書いていなかったなら、私だってどうしていいかわからなくなっていたかもしれない(中略)でも物語を語ることによって、君は自分の経験を客観化できるのだ。君はその記憶を自分自身から分離することができるのだ。君はある真実をきっちりと固定し、それ以外のものを創作する(中略)でもそれによって君は真実をより明確にし、わかりやすくすることができるのだ”(「覚え書」p.258〜259)

“私は思うのだけれど、お話の力というのは、物事を目の前に現出させることにある。
 私はそのとき見ることのできなかったものを見ることができる。私は悲しみや愛や憐れみや神に顔を賦与することができる。私は勇敢になれる。私はもう一度それを身のうちに感じることができる。
「お父さん、ホントのことを言ってよ」とキャスリーンが言う、「お父さんは人を殺したことあるの?」そして私は正直にこう言うことができる。「まさか、人を殺したことなんてあるものか」と。
 あるいは私は正直にこう言うことができる、「ああ殺したよ」と。”(「グッド・フォーム」p.292〜293)

“彼女は死んでいた。私はそれを理解していた。なんといっても私は彼女の遺体を目にしたのだ。それでもなお九歳にして、私はお話の魔法を使うことを覚えたのだ。そのいくつかはただ夢に見た。それ以外のものは私は自分で書き上げた――情景とか台詞とかをだ(中略)「そうね、今のところ私は死んではいない」と彼女は言った。「でも死んでいるときには、私はまるで……なんて言えばいいのかしら、それはちょうど誰も読んでいない本の中に収まっているような感じだと思う(中略)古い本よ。それは図書館の上の方の棚にあるの。だから何の心配もないの。でもその本はもうずっと長いあいだ貸出しされていないの。だからただ待つしかないわけ。誰かがそれを手に取って読み始めてくれることをね」(中略)そして私が暗闇の中で高く跳躍し、三十年後に降りたつとき、私にはわかるのだ。それはティムがティミーの命をお話によって救おうとしているのだということが”(「死者の生命」p.387〜389)

“ティム・オブライエンは本書の中で徹底して自らを語っている。それと同時に、まるであわせ鏡のように、自らを語る自らを語っている。本当の話は本当に本当のことなのか(中略)しかしそれは決して、よくある小説作法的な仕掛けではない”(「訳者あとがき」p.392)
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    | books | 2017.04.15 Saturday | comments(0) | trackbacks(0) |









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