夢みるように眠りたい [DVD]
夢みるように眠りたい [DVD] (JUGEMレビュー »)

2018年の上半期は映像作品に恵まれました、といっても僕の好みなので万人向けとは言い難いのですが。笑
本作も(もう観る機会ないな)と諦めてましたよ、TSUTAYAの宅配レンタルには大助かりです。
心の「閉じられなかった輪っか」の記憶や言えず終いとなった(サヨナラ)と(アリガトウ)の悔恨が救われる気持ちになります、中勘助の「銀の匙」並みに甘々ですが。
映画界の新海誠こと林海象、'86年の監督デビュー作にして製作と脚本も兼任でインディーズ上映した低予算モノクロの“ニューサイレント”。
初主演の佐野史郎と監督の対談解説コメンタリーも、本気で映画好きなら是非。
紹介記事【2018.01.20】
プロハンター DVD Collection
プロハンター DVD Collection (JUGEMレビュー »)

黄金時代の藤竜也&草刈正雄+柴田恭兵という'81年のTVドラマシリーズ、横浜を舞台に繰り広げられるディテクティブ・アクション!
宍戸錠&小林稔侍の刑事コンビと、榎木兵衛と庄司三郎の情報屋兄弟も可笑しいです。
サバンナRX−7は4話から登場、3話までのアメ車も好いなぁ。
怒りで福岡訛りが激化する竜崎には大笑い、でも最終話は「探偵物語」ばりに寂しいんだよなー?
紹介記事(VOL.1)【2018.04.26】
Night to Remember: Uptown Soul Classics
Night to Remember: Uptown Soul Classics (JUGEMレビュー »)
Shalamar
シャラマーを知らなくても楽しめる、煌めく70年代ディスコ・ミュージック。
シャラマーを知ってるアナタも納得の選曲、数多ある彼らのベスト盤でもベストかつリーズナブル。
買ってよし、聴いてよしの一枚です。
紹介記事【2018.05.27】
オーバーマン キングゲイナー 5.1ch DVD-BOX (期間限定生産)
オーバーマン キングゲイナー 5.1ch DVD-BOX (期間限定生産) (JUGEMレビュー »)

DVDは全9巻のTVアニメシリーズ。
皆殺しのトミノと呼ばれた富野カントク心機一転、シベリアからヤーパンへのエクソダス×シベ鉄の攻防を描く摩訶不思議なロボットアニメです。
遥か未来を舞台にしつつも寓話的で、ほのぼのギャクを盛り込みながらも会話の上手さは流石だわ……いわば新世紀「ザブングル」、ただし最後がチト残念。
紹介記事(Vol.9)【2018.03.03】
キッドナップ・ブルース 【初DVD化】
キッドナップ・ブルース 【初DVD化】 (JUGEMレビュー »)

今ではレンタル店でも置いてないしamazonでも希少高値で、一生観る機会はないかと思ってましたよツタヤディスカスありがとう!
ナウい写真家だった頃の浅井愼平が初監督、主演はタモリ一義で音楽は山下洋輔……これでピンときたらご覧あれ。
ジャズメン崩れのパチプロが、鍵っこ舞とチャリブラするうちロードムービーに。
監督は脚本だけでなく、自ら撮影と照明も担当して晩夏の湿度から冬の乾いた冷たさまでを映し取ってます。
育児放棄とか偏向報道とか地方の人の温もりと疎外感、破滅への足音とラスト2分間の白さが沁みます。
対外的には「詰まらないから観ないで」と言っておきたい、昭和ノスタルジーを先取したカルト的な1本です。
紹介記事【2018.01.01】
GANTZ:O DVD 通常版
GANTZ:O DVD 通常版 (JUGEMレビュー »)

リアルな深夜の大阪道頓堀と、精度の高いモーション・キャプチャー&リップ・シンクロのキャラに(CGアニメもここまで来たか!)と驚かされます。
実写で演ったら嘘くさくなる非日常の緊迫感と恐怖に引き込まれ、津嘉山正種池田秀一らの意外なCVキャスティングにもビックリ。
杏にはマジ堪えます、二次元なのに!笑
紹介記事【2018.04.19】
フラクタル [レンタル落ち] 全4巻セット [マーケットプレイスDVDセット商品]
フラクタル [レンタル落ち] 全4巻セット [マーケットプレイスDVDセット商品] (JUGEMレビュー »)

TVシリーズのアニメで、DVDは全4巻。
「コナン」の残され島みたいな景色に「ナウシカ」っぽい飛行機と、牧歌的な光景と裏腹なハイテク世界。
ネッサとネッサと“世界の鍵”、ジェンダーとAIとDVと。
やがて悲しき楽園の真実、胸を衝く永遠のかくれんぼ。
紹介記事(1巻)【2018.05.08】
地球へ・・・
地球へ・・・ (JUGEMレビュー »)

近年のリメイクはクソでしたが、絵が古臭くても構成は本作の方が格段にマシです。
時代を先取りした奥深いテーマは原作に及ばずとも、まとめ方は及第点と言えるのではないかと。
ストーリーと共に素晴らしい、有機的な宇宙船の造形も忘れ難いです。
紹介記事【2018.01.24】
What Time Is It?
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Time
当時は(プリンスの弟分バンド)とか言われていましたが、実質プリンスの別名義状態だったとは・・・大半が5分超のエレ・ファンク6曲入り、日本でパクられまくったモリス&ジェロームジェロームのコミカルなステージ・アクトは「ジェイ&サイレント・ボブ 帝国への逆襲」で観られます。
紹介記事【2018.02.17】
バニシング IN TURBO [DVD]
バニシング IN TURBO [DVD] (JUGEMレビュー »)

原題は「Grand Thieft Auto」、だけど「バニシングIN60」的な「車泥棒」ムービーではありません。
ラスベガスの教会を目指す若い男女vs.父親の配下&マザコン婚約者、「ランナバウト3」のロールスロイスは本作が元ネタだったのね?
カーアクションは'77年なりに頑張ってるけど、見どころはクライマックスの中流生活デモリション位かも…なのに不思議と一味ちがう余韻が残るという点で、低予算映画のお手本かも。
まぁポスター・アートの名匠ジョン・ソリー(John Solie)のインタビューだけでも一見の価値あり、かと。
紹介記事【2018.02.25】
異世界の勇士 (1981年) (徳間文庫)
異世界の勇士 (1981年) (徳間文庫) (JUGEMレビュー »)
高千穂 遙
'79年の異世界召喚ヒロイック・ファンタジーですから、新味がなくても当然。笑
既にフォーマットとしては使い古された感もあるし、本当に異世界で敵を倒すだけの直球展開なのですが。
読みやすい文章でサクサク進むので、色々とベタながら飽きさせません…むしろこのアッサリとした終幕が心地好いな、手垢まみれの物語でも惹き込まれました。
横田順彌による巻末解説も、学生時代の著者や当時のSF事情が伺えて興味深いです。
紹介記事【2018.05.05】
劇場版 天元突破グレンラガン 紅蓮篇、螺巌篇 [レンタル落ち] 全2巻セット [マーケットプレイスDVDセット商品]
劇場版 天元突破グレンラガン 紅蓮篇、螺巌篇 [レンタル落ち] 全2巻セット [マーケットプレイスDVDセット商品] (JUGEMレビュー »)

「紅蓮篇」と「螺厳篇」でTVシリーズを再編集したダイジェスト。
まるで「ザブングル」な、今じゃ珍しい荒唐無稽なロボットアニメ・・・しかし発掘オーバーテクノロジーって「イデオン」かい、しかも「螺厳篇」では馬鹿ガイナックス発動の無限インフレ化に大笑い。
それでいて滅法アツい男泣きアニメというね、中川翔子の力量にも刮目ッ!
「紅蓮篇」紹介記事【2018.06.26】
「螺厳篇」紹介記事【2018.06.27】
ガーディアンズ・オブ・ギャラクシー リミックス [レンタル落ち]
ガーディアンズ・オブ・ギャラクシー リミックス [レンタル落ち] (JUGEMレビュー »)

マーベル・スタジオ製作の、B級テイストを狙ったアメコミSF映画。
しかし「Mr. blue sky」で掴まれました、80年代だけでなく6〜70年代の通好みな選曲も二度観して納得。
オッサンの方が笑えるネタ満載です、というかエゴの正体って複製人間マモーだけど何故?笑
肌色が青や緑だと人種という意識が馬鹿げてきますね、ただしストーリーはギャグとネタから逆算したような印象も。笑
紹介記事【2018.04.24】
2300年未来への旅 [DVD]
2300年未来への旅 [DVD] (JUGEMレビュー »)

もしも「未来惑星ザルドス」が好きならば観る価値ありそうな、「スターウォーズ」前夜の70年代SF映画です。
まぁ「ザルドス」程の哲学性も見どころもありませんね、後出しなのに。笑
「80日間世界一周」の監督と、ジェリー・ゴールドスミスの音楽でコレは残念だけど……突っ込み所の多さとか、真実は「Don't trust over 30」の否定とか妙なクセが独特です。
紹介記事【2018.01.10】
不思議な少年 (岩波文庫)
不思議な少年 (岩波文庫) (JUGEMレビュー »)
マーク トウェイン
著者を童話作家と思うなかれ、僕の性格に大きな影響を与えた一冊です。
かつて何度となく読み返しましたが、10年以上ぶりに読んでみたら(なんか違う)感が強くて戸惑いました。
でもそれは、既に僕が本書の少年とシンクロしてるって事なのかも。
とはいえ冒頭の“一五九〇年の冬であった。オーストリアは、まだ世界から遠く離れて、眠りこけていた”という一文には心を掴まれますね。
正統なバージョンであるとされる「不思議な少年 第44号」は駄作なので、本書をご一読される事を強くオススメします。
紹介記事【2018.04.07】

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最近読んだ本
マーク・トウェイン(著)、中野好夫(訳)「不思議な少年」

本書を知ったのは高校での授業中、ある教師の脱線トークからでした…今の僕の価値観は、多くの部分で本書に感化されたといっても過言ではない気がします。
その後も何度か読み返しては知人にあげてを繰り返し、そのうちまた読むだろうな…と思っている間に10年以上が過ぎていました。
その空白期間に僕が成長したという事なのか、今回の再読では(これも別編集?)と疑ってしまうほど印象が以前とは違っていました。
というのも本書は晩年の著者が遺した未完成の原稿に基づいており、内容の異なる「不思議な少年 第44号」も邦訳されているのです。

一応「44号」も読んだ事はありますが、かなり設定を変えているのでテーマは同一でも話は別物でした…最終稿に近いといわれる「44号」ですが、個人的には本書の方が寓話性に富み構成もシンプルなので作品としての完成度は上かと。
ところが今回また読み返した岩波文庫版の本作も、過去に読んでいた内容が所々で欠落しているような…といっても具体的に思い出せる訳ではないので単なる僕の思い違いでしょうけど、非常に(なんか違う)感が強いので戸惑いを覚えます。
それに前ほどサタン少年への共感が感じられなくなり、読書中の高揚感を失った気がするのも寂しい限り。

まぁ裏を返せば、それだけ僕が彼の思想を血肉として成長した証なのかもしれません…著者が神の子サタンの口を借りて語る(辛辣ながら核心を衝いた人間批評)も、今の僕には既に基本概念となっているのでしょう。
表紙カバーの言によれば著者は晩年“人間不信とペシミズムに陥”っていたとありますが、これまた再読している最中の「アーサー王宮廷のヤンキー」も同様にシニカルかつ毒舌だらけなので生来の観察力の賜物だったのではなかろうかと。
とはいえ、“一五九〇年の冬であった。オーストリアは、まだ世界から遠く離れて、眠りこけていた”…この最初の一文には、やはり心を掴まれました。


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以下、個人的メモ。

“彼は何度も兵隊になって戦争に行った経験があり、例のウィーン攻略戦のときにも、その場にいたのだった。そして、そのとき、トルコ軍が敗退していったあとを見ると、分捕品の中にコーヒーの袋があった。なんであるかは、トルコ人の捕虜が説明してくれたばかりか、美味い飲み物にする方法まで教えてくれた”(p.18)

“名前こそぼくと同じだが、ただあの伯父さんひとりのことなんだよ。ぼくたち、ほかのものは、いまだに罪なんてものは知らない”(p.32)

“とにかく、彼の心を動かそうと考えるのはむだだった。どう見ても、感情というものがまったくないのであり、いくら言ってもわからないのだった。まことに浮き浮きした気分で、悪鬼のような人殺しをやりながら、まるで結婚式にでも出るようなはしゃぎかただった。そして、わたしたちにも、しきりに同じことをするようにと、すすめるのだ。もちろん、そこは魔法の力で、思いどおりに運んだ。彼にしてみれば、少しもむずかしい仕事ではなかった。わたしたちをあやつることなど、思いのままだったからだ”(p.29)

“獣みたいだなんて、とんでもない言葉のはきちがいだな(中略)第一、獣にとっちゃ、はしめから悪なんてものはないんだからね。獣には、他を傷つけてよろこぶなんてことは、けっしてない。それをやるのは人間だけなんだ。良心なんて、糞っくらえの代物にあふられやがってね!(中略)たしかにいつでも選んじゃいるよね。だが十中の九までは悪のほうを選んでるだけじゃないか。悪なんてあるのが、そもそもおかしいんだよ。良心なんてものさえなければ、悪など存在する筈がない(中略)その良心ってやつこそ、もっとも恥ずべきお荷物だということにさえ、とんと気がつかないんだな”(p.87)

“この牛はね、子供たちを飢えと恐れと心細さで気ちがいのようにしたり、ありもしないことをでっち上げて白状させ、それで火焙りにしたり、そんなことは絶対にやらないからね。それからまた、罪もない、かわいそうな老婆を絶望させて、同じ人間同士の中にいながら、安心して日も送れないなんてことには、けっしてしないからね。それに、死の苦しみにさいなまれている人間を、まだ侮辱するなんて、そんなこともけっしてしない。つまり、牛のほうは、良心なんて汚れたものをちっとも持ち合わせていない。天使と同じなんだ”(p.105)

“いつも彼は人間を軽蔑し、どんなことがあっても、やさしい言葉を使うことなどなかった”(p.105)

“人間というやつの一生は、幸福と不幸とが、ほとんどうまく平均してるんだ。そして、この平均が破れると、かならずと言ってもいいほど、不幸のほうが勝つ”(p.130)

“天使がもし人間を愛したなどということになれば、たちまちその人間は灰になって燃えつきてしまう。そうさ、つまり、ぼくたちは人間を愛するわけにはいかないのだよ。ただ冷淡、無関心であることによって、害をあたえないようにすることだけができる”(p.136)

“君たち人間ってやつは、幸運と不運との区別がつかないんだな。いつもとりちがえてばかりいる。それというのも、未来が見えないからさ”(p.136)

“もう二、三世紀もすれば、もっとも有能な殺し屋というのは、キリスト教徒だけってことになるんじゃないかな”(p.186)

“いったい誰が儲けるというんだね? ほんのひと握りの国王、そして貴族どもだけなんだよ?(中略)いわば君たちの施しで食ってる乞食がやつらなんだぜ。だのに、その君たちに対して、まるで乞食にでも対するような旦那面をしてるんだ(中略)最初の人間からして偽善者で、臆病者だった(中略)そして、これがすべての文明の基礎だったわけだね”(p.187)

“あの世なんて、そんなものはないよ(中略)人生そのものが単なる幻じゃないかね(中略)すべては夢にすぎん。実在なんかしてやしない。ただあるものは空虚な空間、そして君だけなんだよ(中略)今後はもっとほかの夢、そして、もっといい夢を見ることだな”(p.228)

“そう言って、彼は消えてしまった。わたしは呆然と立ちつくしていた。彼の言葉がいかに真実であったか、はじめてしみじみとわかったからである”(p.233)
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    | books | 2018.04.07 Saturday | comments(0) | trackbacks(0) |









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