
「READY PLAYER ONE」(←リンク先はTSUTAYA作品情報)
邦題も同じく「レディ・プレイヤー1」、スティーヴン・スピルバーグ監督による'18年のSF映画です。
娯楽映画には珍しく2時間20分と長めの尺で、上映サイドに合わせて切り詰めずに大ネタ小ネタをバンバン盛り込んでますな!…スリラーとかジュラシック・パークなど一見して誰でも分かる大ネタから思わず巻き戻してスロー再生で確認しちゃうモブ扱いのニンジャ・タートルやらジェイソンといったCG無駄遣い、そしてストーリーの一部と化してる「シャイニング」やエイリアン・ギャグに特典映像で指摘されても分からなかった「インディー・ジョーンズ」パロディまで!
しかし80年代のレゲーをモチーフにした映画ってだけなら「シュガー・ラッシュ」とか「ピクセル」とか今更な気もしますけど、そこに「JM」というよりは「SAO」的なVR世界をブチ込んだ早さですな?
だけど80年代ネタの凝った仕込みは飽くまで掴みに過ぎなくて、監督自身にとって青春時代を感じる筈の70年代じゃないのは何故?…そう考えると、敢えて80'sカルチャーが染み込んでる世代=社会を動かしている年齢層に(現実を楽しめ)とメッセージしてるような気がしてきました。
遺産相続ゲームのスリルに隠された、孤独というより愛との隔たりの物語かと。
舞台は近未来のオハイオ州コロンバス、ヴァン・ヘイレンの「Jump」で始まる陽気さとは裏腹なトレーラーハウスを積み上げた集合住宅…住人達はTVの代わりにHUDでVRに耽り、ビザの配達がドローンになっただけという荒廃っぷり。
主人公も変名のZでVR世界「オアシス」に夢中で、そこが第二の舞台という訳…いきなりマインクラフトだったり戦場だったり、惑星毎に構成されたVR世界の集合体が「オアシス」。
Zも所謂ネ友のエイチも、アバターは飽くまでVRキャラらしい描画というのも上手い演出ですな…VR業界が「オアシス」独り勝ちとは、チト信じ難いですが。
生みの親ハリデーは、その死に際して「オアシス」の全権をイースターエッグに見立て、その広大な世界に3つの鍵として隠します。
第一の試練は既に発見されていましたが、最初に突破したZはシクサーズの標的にされます…彼らは巨大企業の社畜共で、ビットマネー融資と債権回収のブラックさは実に近未来的。
企業トップのソレントは若い頃に憧れたハリデーにコンプレックスを抱えた凡人、だけど偉ぶっちゃって悪いクラーク・ケント的アバターでPK屋にもZを襲わせて鍵を狙っています。
まぁ極悪人じゃなく普通のビジネスマンなので、最後には少年のような表情を浮かべてしまうのですけど。
“シクサー殺し”の異名を持つアルテミスに恋するZ、今や有名人てコトで変装させられるのが似非クラーク・ケントだったのは何故?…身バレしたZが現実でも襲われて、サマンサことアルテミスに救われ。
一匹狼を気取ってパーシヴァルを名乗っていたZですが、以降はアルテミスとエイチ達ネッ友と一緒に第二の試練を突破…しかしサマンサらのアジトは債権回収班の奇襲で壊滅、Zの身代わりに捕らえられた彼女はVR強制労働センター送り。
いよいよ最後の鍵を巡ってソレント率いる企業の物量戦に挑む、Z&コロンバス中の全アバター軍団の「クローンの攻撃」的な合戦へ!
(かなり長くなっちゃったので、いったん分けます)
(←左クリックで拡大表示されます)
(←左クリックで拡大表示されます)
元ネタ関連記事:
【最近聴いたCD】ヴァン・ヘイレン「1984」| 2009.10.17
【最近聴いたCD】デュラン デュラン「アリーナ」| 2009.10.27
【最近みたDVD】「銀河ヒッチハイク・ガイド」| 2013.01.12
【最近読んだマンガ】大友克洋「AKIRA」6巻| 2013.02.25
【最近みたDVD】「マッドマックス」| 2013.03.27
【最近みたDVD】「ランボー」| 2013.03.30
【最近みたDVD】「スーパーマンIII 電子の要塞」| 2014.03.07
【最近みたDVD】「スターウォーズII クローンの攻撃」| 2014.03.13
【最近みたDVD】「アイアン・ジャイアント」| 2016.02.21
【最近みたDVD】「バック・トゥ・ザ・フューチャー PART2」| 2016.10.27
【最近みたDVD】「初体験リッジモント・ハイ」| 2017.03.31
【最近みたDVD】「戦闘メカ ザブングル」1| 2019.02.16
邦題も同じく「レディ・プレイヤー1」、スティーヴン・スピルバーグ監督による'18年のSF映画です。
娯楽映画には珍しく2時間20分と長めの尺で、上映サイドに合わせて切り詰めずに大ネタ小ネタをバンバン盛り込んでますな!…スリラーとかジュラシック・パークなど一見して誰でも分かる大ネタから思わず巻き戻してスロー再生で確認しちゃうモブ扱いのニンジャ・タートルやらジェイソンといったCG無駄遣い、そしてストーリーの一部と化してる「シャイニング」やエイリアン・ギャグに特典映像で指摘されても分からなかった「インディー・ジョーンズ」パロディまで!
しかし80年代のレゲーをモチーフにした映画ってだけなら「シュガー・ラッシュ」とか「ピクセル」とか今更な気もしますけど、そこに「JM」というよりは「SAO」的なVR世界をブチ込んだ早さですな?
だけど80年代ネタの凝った仕込みは飽くまで掴みに過ぎなくて、監督自身にとって青春時代を感じる筈の70年代じゃないのは何故?…そう考えると、敢えて80'sカルチャーが染み込んでる世代=社会を動かしている年齢層に(現実を楽しめ)とメッセージしてるような気がしてきました。
遺産相続ゲームのスリルに隠された、孤独というより愛との隔たりの物語かと。
舞台は近未来のオハイオ州コロンバス、ヴァン・ヘイレンの「Jump」で始まる陽気さとは裏腹なトレーラーハウスを積み上げた集合住宅…住人達はTVの代わりにHUDでVRに耽り、ビザの配達がドローンになっただけという荒廃っぷり。
主人公も変名のZでVR世界「オアシス」に夢中で、そこが第二の舞台という訳…いきなりマインクラフトだったり戦場だったり、惑星毎に構成されたVR世界の集合体が「オアシス」。
Zも所謂ネ友のエイチも、アバターは飽くまでVRキャラらしい描画というのも上手い演出ですな…VR業界が「オアシス」独り勝ちとは、チト信じ難いですが。
生みの親ハリデーは、その死に際して「オアシス」の全権をイースターエッグに見立て、その広大な世界に3つの鍵として隠します。
第一の試練は既に発見されていましたが、最初に突破したZはシクサーズの標的にされます…彼らは巨大企業の社畜共で、ビットマネー融資と債権回収のブラックさは実に近未来的。
企業トップのソレントは若い頃に憧れたハリデーにコンプレックスを抱えた凡人、だけど偉ぶっちゃって悪いクラーク・ケント的アバターでPK屋にもZを襲わせて鍵を狙っています。
まぁ極悪人じゃなく普通のビジネスマンなので、最後には少年のような表情を浮かべてしまうのですけど。
“シクサー殺し”の異名を持つアルテミスに恋するZ、今や有名人てコトで変装させられるのが似非クラーク・ケントだったのは何故?…身バレしたZが現実でも襲われて、サマンサことアルテミスに救われ。
一匹狼を気取ってパーシヴァルを名乗っていたZですが、以降はアルテミスとエイチ達ネッ友と一緒に第二の試練を突破…しかしサマンサらのアジトは債権回収班の奇襲で壊滅、Zの身代わりに捕らえられた彼女はVR強制労働センター送り。
いよいよ最後の鍵を巡ってソレント率いる企業の物量戦に挑む、Z&コロンバス中の全アバター軍団の「クローンの攻撃」的な合戦へ!
(かなり長くなっちゃったので、いったん分けます)


元ネタ関連記事:
【最近聴いたCD】ヴァン・ヘイレン「1984」| 2009.10.17
【最近聴いたCD】デュラン デュラン「アリーナ」| 2009.10.27
【最近みたDVD】「銀河ヒッチハイク・ガイド」| 2013.01.12
【最近読んだマンガ】大友克洋「AKIRA」6巻| 2013.02.25
【最近みたDVD】「マッドマックス」| 2013.03.27
【最近みたDVD】「ランボー」| 2013.03.30
【最近みたDVD】「スーパーマンIII 電子の要塞」| 2014.03.07
【最近みたDVD】「スターウォーズII クローンの攻撃」| 2014.03.13
【最近みたDVD】「アイアン・ジャイアント」| 2016.02.21
【最近みたDVD】「バック・トゥ・ザ・フューチャー PART2」| 2016.10.27
【最近みたDVD】「初体験リッジモント・ハイ」| 2017.03.31
【最近みたDVD】「戦闘メカ ザブングル」1| 2019.02.16
あらゆるモブに小ネタあり!なので、一度目はストーリーを楽しんでネタ探しは2周目がオススメかと…まさにゲームの周回プレイですな、因みにマジックアイテム“ゼメキスのキューブ”で時間が戻るのはデロリアン関係で“究極の答え”は当然ながら42です。
こういう分かった人だけニヤリとする、いわばハリデー版カルトQ要素抜きても充分に楽しめる筈…ただ、多分「シャイニング」は観た人の方が笑えたろうな。
クエストの正解がコース逆走だったりレゲーの蘊蓄だったりする辺り、如何にもハリデーらしいな…そんな彼が求めたのは、自分を分かってくれている人って。
誰からも愛されていた変わり者、だからこそ愛は届きそうで届かない孤独の中にいたのね。
最後の最後に人生で最も悔いている瞬間を見せたのも、自分の間違えた選択を正して欲しかったのか…人々は町の現実に絶望して仮想世界の生活に耽溺しているけれども、ハリデーは「オアシス」の在り方を変える視点を求めていたのかもね。
「オアシス」の隠し部屋で待っていた、アバターではないハリデー。
去って行った最奥の部屋は、何処に通じてるのか?…自分だけで創造した世界では得られなかった理解者に後を委ねて、きっと変わりゆく「オアシス」で彼は(READY PLAYER2)を始めるのだろうと思いました。
本作のタイトルが、続編を狙ってるとかではなくアーケードゲームの1人プレイを意味してるってのはWikipedia情報を見なくても分かるよね…まぁ既存の有名ゲームキャラも出まくりですし、アタリ2600というレゲー機の裏技クリアが見せ場だったりしますし?笑
だからこそ終盤にハリデーが言い遺す“ありがとう/私のゲームで遊んでくれて (Thanks for playing my game)”が効いてるワケ。
そしてエンディングに流れるホール&オーツ、イントロで「You make my dreams」と気付いた瞬間に涙が。
本編でも80'sポップスの使い方が嫌味じゃなくて、変なヒネリがない選曲は好印象。
渋めな曲ではプリンスの「I wanna be your lover」やテンプテーションズの「Just my imagination (running away with me)」かな、ただ二度観しても僕は分かりませんでしたよ。笑
ところで2周目にネタ探しを楽しむなら、エンドロールの版権元クレジットが参考になるかも…僕の場合は(なんで三船プロが?)と思い、二度観して鎧武者キャラの顔が三船敏郎だったとのか?と気付いたり。笑
個人的にはビリー・アイドルとマッドマックスとランボーでフフッとなりました、ザブングルのウォーカーマシン(カプリコ?)っぽいのは似てるんだけど微妙に違ってたんだよね!
それと分かりにくいネタでしたが、アイアン・ジャイアントに「ターミネーター2」ラストをやらせたのは笑うべきか感動すべきか?
日本語版スタッフ表記はありませんでしたが、Wikipedia情報による日本語吹替えCVでは坂本真綾がアルテミス=サマンサ役で債務徴収局の実働隊長フナーレを茅野愛衣が演じていたのは意外でした…それ以上に“オアシス”の案内人で真の“ローズバッド”がサイモン・ペッグだったのも驚きでしたが、そのモロー役を山寺宏一が演じていたとは流石「七色の声」だわ!
あと鎧武者キャラの中の人、森崎ウィンというミャンマー出身の日本人だそう。
視覚効果とアニメーションはスピルバーグ御用達インダストリアル・ライト&マジック、でもロケ撮は英国(バーミンガム+ロンドンの学校)だったんだ?…ステレオグラファーなるスタッフには、ヨイチロ・アオキ(青木洋一郎?)とクレジットが。
特典映像「80年代:魅惑のポップカルチャー」は5分半、原作アーネスト・クラインや彼と共同脚本を担当したザック・ペン他メイン・アクターのコメント集…スピルバーグ監督によれば、原作にはスピルバーグ作品ネタが多すぎたので2〜3を残して削ったそう。
しかし役者自身もモーションアクターを兼ねてたとはなぁ、顔じゅうにドット打ってゾゾスーツみたいなの着てる映像があったので。
そうそう、書き忘れるとこでした!
序盤の「ゴールデンアイ」ネタ、後から妙にジワジワきましたよ…いや007のゲームって位には知ってましたけど、なんなの「オッドジョブ遣いでチョップ縛り」という件(くだり)!笑