おいでよ どうぶつの森
おいでよ どうぶつの森 (JUGEMレビュー »)

22世紀を目指し、カレンダーの最終日までタイムスリップしたりと相変わらず楽しんでます。
2100年のどうぶつ村は如何に?笑
紹介記事【2019.06.19】
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こちらも「アーサー王宮廷のヤンキー」同様「トウェイン完訳コレクション」の一冊、子供の頃に読んだ童話絵本をイメージしたら大違いです。
古き良きアメリカの牧歌的なジュブナイルに見せ掛けた辛辣な社会批判は、巻末あとがきのナイスフォローを先に読む方が好いかも?
紹介記事【2019.05.22】
Ben Folds & Nick Hornby - Lonely Avenue
Ben Folds & Nick Hornby - Lonely Avenue (JUGEMレビュー »)
Ben Folds & Nick Hornby
「ハイ・フィデリティ」作者×ベン・フォールズ・ファイブ元リーダー(?)のコラボ作。
SOSとはまた異なるバカラック的ドリーミーさ+初期B.ジョエル的な吟遊ピアノ感、ヴィンテージ系シンセ&ストリングスのあしらいも絶妙。
紹介記事【2019.06.27】

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最近みたDVD
「世界の果ての通学路」(←リンク先はTSUTAYA作品情報)

“学校に通える幸せをかみしめてほしい”
この冒頭の言葉を、観終わった時につくづく考えちゃいました…'12年のフランス映画ですが、世界各地の子供たち4人の家から学校までの通学風景を映したドキュメンタリー作品です。
主人公はケニアの高原サバンナ地帯ライキピアに住む11歳の少年(15キロ2時間)、モロッコのアトラス山脈に住むベルベル人の少女は12歳(22キロ4時間)…アルゼンチンはアンデス山脈の麓パタゴニアで暮らす11歳の少年(18キロ1時間半)、インドのベンガル湾で四肢のリハビリに励む13歳の少年(4キロ1時間15分)です。

肘の深さまで砂を掘って、涌き出た泥水を汲み出す少年の姿で始まる本作、全体としてケニア比率が高いのはフランス映画の特徴なのかな?…と思ってたら、単に監督が「マサイ」と同一人物だったからなのね。笑
象を避ける行き方を父親に言い聞かされ、道中の無事を祝福されて妹と小走りで通学…ケニアでは毎年4〜5人の子供が象の襲撃の犠牲になるそうで、人口を考えれば多分それは不幸な偶然ではない脅威でしょう。
高台から見渡して象の群れを避けるも、キリンの群れに遭遇するわ象から逃げるわと少々ヤラセ臭いけど緊張感のある通学路である事は充分に伝わってきます。


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女性の教育に消極的なイスラム社会の家族で初めて学校に通わせてもらえたベルベルの少女は、祖母の“賢くなって自分の人生を切り開くんだ”という励ましと祖父の“学びの道に神の助けがあらんことを”という祝福を受け出発…彼女も近所(?)の学友も寄宿舎生活なので週末だけ家に帰り、山道の途中で合流して足を痛めた友人とヒッチハイクして市場では手提げバッグに入れて来た鶏と1週間分の菓子を物々交換したり。
アンデス山脈の少年ガウチョは赤いリボンを道中のお守りに、6歳の妹を乗せた馬で通学…途中の赤い祠に安全祈願、馬通学の学友と平原の真ん中で合流って!

ベンガル湾の少年は、弟2人が俄造りの車椅子を押したり引いたりして一緒に登校…近道と思ったら川にハマって口喧嘩、兄を邪険にしないのは大したもの。
土の凸凹道は弟たちも大変だけど車椅子だってガタガタ!…パンクの修理代どうしたんだろうな、うーんドキュメンタリーだよね?笑
教室の友達も少年に優しいし、生徒たちに「みんなよく無事に登校出来た、その事を神に感謝しなくては」と言う先生も素晴らしいね
道を塞いで修理中だったトラック運ちゃんたちも優しいし、弟たちがその後タイヤの修理を覚えたとか美談だらけでも通学路自体は嘘じゃないんだろうな多分。

心温まるエピソードだらけなのを疑う汚れた眼差しで恐縮です、だけど監督が演出を加えてなくてもカメラの前では善人になるよね?
それ以上に、学校は「通う/通わない」ではなく「通わせてもらう場所」なのだと痛感しました…学べる事が特別である事を知っている彼らの世界は、学校に通わなくても生きていけるし労働は目前にあるのです。
本作を観た多くの人は、いじめについて考えるのではないかと思います…しかし深刻で継続した嫌がらせは子供や学校にではなく、そういう国とか社会全体が抱えている問題なのですな。
学びたい子供たちに、誰かを邪魔する余裕あるかな?

彼らにとって学びとは競争ではなく希望ですし、学校に通わせてもらえている自覚があるんです…というか本来そういう事柄だったし、そうではない社会って本当に恵まれているのかな?
悩みとは暇人の病だといいますが、いじめは余裕が生むのか余裕の無さから生まれるのか…僕らは便利さで何を失っているのか、初めから無ければ好いのか?敢えて手放せるのか?と様々な思索を深めてくれます。
もちろん世界というか地域毎の気候や標高差で違ってくる色味と空気感も、まさに旅しているかのようで。
旅行者が知らない、そこで暮らしている人の世界を垣間見られる点も特筆モノ。

映像特典は「ジャクソン&サロメ&パスカル・プリッソン監督来日映像&インタビュー」と日本版「劇場予告」で、ジャクソンとサロメはケニアの兄妹です。
インタビュー映像は約15分で、先ずは来日した2人のスライドショーが約1分。
続く約8分、兄の英語スピーチ気持ちが溢れ出すような英語スピーチからは賢明さと志の高さが伺えました…何も目新しい事は言ってませんでしたが、おそらく夢も希望も持たない日本人が衝撃だったんじゃないかなぁという気がしました。
残り6分は監督へのインタビュー、制作のきっかけはやはりマサイ族だったと。

その中の9歳の子が「集落の許しを得て学校で勉強している」と満足気に言ったそうですが、それはマサイの戦士ではなく学業を選べた事が嬉しかったのかも?
自分の生き方に選択権を与えられるという事は、一人前として扱われている訳ですからね…それにまぁ、自分の知らない世界から来て自分に関心を抱いてくれた監督たちを通じて想像したであろう世界の広がりは勉学の意欲を高めたろうし。
大人側にしてみれば伝統的な生活の変質は蓄積された知識が無効な社会の到来を意味し、女子の修学を拒む社会もまた教育という西欧的な価値観の刷り込みに戸惑うのも当然なんですよ。
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    | cinema | 2020.01.21 Tuesday | comments(0) | - |













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