錯覚の科学 (文春文庫) [ クリストファー・チャブリス ]
錯覚の科学 (文春文庫) [ クリストファー・チャブリス ] (JUGEMレビュー »)
ここ数年で断トツのインパクトでした、誰もが犯す悪意なき嘘について。
それは克服可能な「個人の資質の問題」ではなく、だから盗用は必ずしも悪意ではないし医療ミスだってプロ失格じゃない訳です。
「たった一つの真実」なんて詭弁だし、所詮は見たい物を見て信じたい事を信じてるのよ。
己の記憶力を根拠に持論を曲げない友人には、是非とも本書を読んで柔軟さを学んでほしいな!
紹介記事【2020.03.16】
【中古】 バランサンド /ミルトン・バナナ・トリオ 【中古】afb
【中古】 バランサンド /ミルトン・バナナ・トリオ 【中古】afb (JUGEMレビュー »)
ミルトン・バナナは「ゲッツ/ジルベルト」にも参加したボサノバ・レジェンドだったようで、ヴィオランのバチーダ奏法を応用した軽やかなビートがチャーミングなインスト物です。
東芝EMIの旧盤は別トリオの音源が混在したイカサマCDながら、ボッサ・トレスとのカップリングと思えば悪くないかも。笑
紹介記事【2020.02.22】
ACCA13区監察課 Blu-ray BOX 1【Blu-ray】 [ 下野紘 ]
ACCA13区監察課 Blu-ray BOX 1【Blu-ray】 [ 下野紘 ] (JUGEMレビュー »)
オノ・ナツメが原作でマッドハウス制作と、期待に違わぬスリリングかつユーモラスな展開が絶妙!
曲も映像も洒落てるOPは毎回飛ばさず観ちゃう位、大人のほうが楽しめる心理描写はハードボイルド風味のファンタジーという感じ。
紹介記事【2020.02.19】
セルジオ&セルゲイ 宇宙からハロー! [DVD]
セルジオ&セルゲイ 宇宙からハロー! [DVD] (JUGEMレビュー »)
宇宙で冷戦終結を迎え置き去り状態の「最後のソビエト連邦国民」と無線が趣味のハバナ大学教授に、ソビエトを憎む老CIAや反米官僚が絡む異色コメディ。
なので旧ソビエトとキューバの関係や、キューバがアメリカから経済封鎖を受けていた位は把握しときましょう。
古い喜劇の味わいを思わせる友情物語で、トボケたラストに繋がる枠物語の構成も見事。
紹介記事【2020.06.18】
探しに行こうよ
探しに行こうよ (JUGEMレビュー »)
終盤で詰んで積みゲー化していましたが、攻略本を入手したので再開しクリア達成!
PS2初期のタイトルで粗は色々ありますが、それを補う楽しさがありますね。
冒険ごっこの通過儀礼を、町の大人たちも密かに懐かしく思っているのでしょうな・・・バトル少な目のパズル進行と世界観のバランスがマッチして、ラストで温かい気持ちになりました。
紹介記事【2020.01.29】
愛しのインチキガチャガチャ大全ーコスモスのすべてー【電子書籍】[ ワッキー貝山 ]
愛しのインチキガチャガチャ大全ーコスモスのすべてー【電子書籍】[ ワッキー貝山 ] (JUGEMレビュー »)
(注・サムネは【電子書籍】です)
創業するやスーパーカー・ブームに乗り、ガチャガチャ界に名を馳せたコスモス。
「ハズレ」という画期的な概念を持ち込むなど大人気ない阿漕さに、読めば呆れる伝説の数々!
10万点を越えるコレクターにより陽の目を見た驚きと苦笑いの裏側、時代のユルさに悪乗り出来た時代の仇花か?
紹介記事【2020.01.24】
送料無料【中古】私たちの幸せな時間 (Bunch Comics Extra) [Comic] 佐原 ミズ; 孔 枝泳 and 蓮池 薫
送料無料【中古】私たちの幸せな時間 (Bunch Comics Extra) [Comic] 佐原 ミズ; 孔 枝泳 and 蓮池 薫 (JUGEMレビュー »)
粗筋だけなら一昔前のケータイ小説にありそうですけど、これは「泣ける漫画」として「泣いてスッキリ」じゃ詰まらないな。
彼は私かもしれない、そう感じた事を「ない」と即答してしまう人こそ僕には恐ろしく思えます。
僅かに心を詰まらせる、この幕切れの匙加減も見事だな…所詮は自分の時間を生きるしかないが故にこそ惜しむべき死も最大限の糧に変えてゆく、キリスト教的なカタルシスではありますが。
紹介記事【2020.03.03】
劇場版 天上人とアクト人最後の戦い【中古】【アニメ】中古DVD
劇場版 天上人とアクト人最後の戦い【中古】【アニメ】中古DVD (JUGEMレビュー »)
決して悪口ではなく、単に(ゆるふわ系)が好みじゃないので京都アニメーション作品って基本的に観ないのですが。
本編後に連続再生された特典映像で事件前の京アニ第一スタジオを観て、お亡くなりになった木上監督らの姿に胸が苦しくなりました。
失われた才能と未来を思い、死は画面越しの出来事ではないと改めて痛感しました。R.I.P.
紹介記事【2020.04.21】
ザ・タイガー!!! [ プータリット・プロムバンダル ]
ザ・タイガー!!! [ プータリット・プロムバンダル ] (JUGEMレビュー »)
タイの伝説に基づいた、人食い虎の魔物と戦うファンタジック・サスペンス・SFXアクション!
タイ語にクメール語に中国語とオーストラリア英語が辺境のジャングルで入り乱れる発想が面白いですね、それと食った人に化ける妖虎はゾンビ的で西洋ホラーの影響も思わせたりと好い意味でエキゾチック。
観ないジャンルであれば尚更オススメです、個人的には。
紹介記事【2020.06.13】
シンデレラはウンザウンザを踊る / バックドロップシンデレラ
シンデレラはウンザウンザを踊る / バックドロップシンデレラ (JUGEMレビュー »)
まるでN.Y.パンクを笠置シヅ子が乗っ取ったような?って両方とも詳しくない個人の感想ですが、今時こんな万人受けしそうにない音楽が商業ベースに乗れてる自主自立スタンスは本物。
ウンザウンザなる独自の「ええじゃないかポルカ」的な音楽スタイルを追究するカッコ好さ!
紹介記事【2020.02.04】
暴力戦士 [ 田中健 ]
暴力戦士 [ 田中健 ] (JUGEMレビュー »)
六甲の野外フェスで抗争勃発、東京側のリーダーが神戸リーダーの妹と呉越同舟の70年代クヨクヨ邦画版「手錠のままの脱獄」。
まぁ70年代とはいっても'79年の公開ですし全然クヨクヨじゃない石井輝男監督作です、ワルな田中健&ワルな岡田奈々+ホンワカした劇伴音楽のミスマッチぶりが逆に微妙さ加減を演出してる気も。
紹介記事【2020.02.18】
【中古】 ロリータの詩集(1) 花とゆめC1469/山中音和(著者) 【中古】afb
【中古】 ロリータの詩集(1) 花とゆめC1469/山中音和(著者) 【中古】afb (JUGEMレビュー »)
ロリといっても訳アリ少女が徐々に「言葉」を取り戻していく高校生群像劇で、この大人になってから黒歴史化しそうな青臭いクールさが気恥ずかしくもあります。
上條淳士っぽい仏頂面に微妙な起伏を見せ、十代の粗い鋭さを感じさせます。
コミュニケーションって相手を通じて自分を見てるのね、その双方向の情報整理が年頃的に紛らわしく感じられたんだなーなんて。
紹介記事【2020.02.23】
HAIM / Days Are Gone 【CD】
HAIM / Days Are Gone 【CD】 (JUGEMレビュー »)
(注・サムネは前作です)
露出過多なセクシー路線に走りがちな女性シンガーとは一線を画すビジュアルといい、個人的に注目の若手3姉妹です。
父の影響で幼少時から学んだビートのセンス、民族音楽を専攻した長女はベースもフレーズがユニーク。
リズミカルな節回しの歌い方からはケイト・ブッシュを連想しました、楽曲のポップさと裏腹な何かしらハッとさせられる音のフックは前作が偶然の産物ではなかった証拠です。
紹介記事【2020.04.12】
◆◆日本昭和トンデモ児童書大全 オールカラー版 / 中柳豪文/著 / 辰巳出版
◆◆日本昭和トンデモ児童書大全 オールカラー版 / 中柳豪文/著 / 辰巳出版 (JUGEMレビュー »)
高度成長期を経て政治紛争も落ち着き、子供相手の経済が回り始めた時代の怪しい児童書から91冊を厳選。
夢と科学の分岐点、情報社会の一歩手前で他愛ない悪夢を盛り上げていた陰の功労者たちの人物伝も短いながら奥行きが増します。
こういったサブカル昭和臭は電子書籍じゃ嗅げないよなぁ?笑
紹介記事【2020.02.09】
空色のメロディ 1【電子書籍】[ 水沢めぐみ ]
空色のメロディ 1【電子書籍】[ 水沢めぐみ ] (JUGEMレビュー »)
(注・サムネは【電子書籍】です)
昔の「りぼん」とか「なかよし」っぽさと「少女コミック」っぽさとの中間といった印象で、洋風カントリーに王子様テイストは鉄板ですな。笑
番外編までバッチリ取りこぼしのない構成&画力で飽きさせませんよ、今じゃ出来ない牧歌的な少女漫画のエッセンスを堪能しました。
紹介記事【2020.04.02】
もののあはれ (ハヤカワ文庫SF ケン・リュウ短篇傑作集 0) [ ケン・リュウ ]
もののあはれ (ハヤカワ文庫SF ケン・リュウ短篇傑作集 0) [ ケン・リュウ ] (JUGEMレビュー »)
中国SFへの興味で手にした短編集ですが、原題も「Mono no Aware」と日本的な精神性の翻訳感に気恥ずかしさと碁の大局観や利他の解釈を絡めた表題作に感嘆させられ。
分かったように持ち上げてる訳ではなく、他にも70年代ハチャハチャ風味に本領発揮のシンギュラリティSFと清代末のファンタジー〜香港スチームパンクなどサービス精神も旺盛。
一神教的世界観からの落とし処もまた東洋的といいますか、僕は心地好かったな。
紹介記事【2020.05.28】
ハピネット Happinet DOPE/ドープ!! 【DVD】
ハピネット Happinet DOPE/ドープ!! 【DVD】 (JUGEMレビュー »)
制作にファレル・ウィリアムスが噛んでるだけあって、90年代ラップ愛と直球加減のハズし方が独特です。
正に「違法な薬物」+「まぬけ」=「素晴らしい」ドープさ、ハーレムでド底辺スクールカーストでマイノリティな3人組がどんでん返しを繰り返しつつ見事な着地を決めてくれました。
ラストショットの射抜くような眼差しは、ユルく観せつつ「スーパーフライ」の哀しみをアップデートしてるね。
紹介記事【2020.04.07】
【中古】SIMPLE2000シリーズ アルティメット Vol.2 エディット・レーシング
【中古】SIMPLE2000シリーズ アルティメット Vol.2 エディット・レーシング (JUGEMレビュー »)
噛めば噛むほどハマる、所謂スルメゲーなのです。
ディスクやゲームソフトやらでのコース生成もユニークですが、何より本編に再び絶賛ドハマり中です。
攻略サイトも本もないので、相性やレベルの効果にメール総数の増減など手探りで検証。
もしかして逆走バグを発見したのって僕ぐらいじゃない?笑
紹介記事【2020.02.26】
【中古】 おあとがよろしいようで コミックエッセイ /オカヤイヅミ(著者) 【中古】afb
【中古】 おあとがよろしいようで コミックエッセイ /オカヤイヅミ(著者) 【中古】afb (JUGEMレビュー »)
いや落語の漫画じゃなく、食と死を問うエッセイ漫画です。
15名の作家たちとの会食インタビューを、益田ミリが筆書したようなタッチで描いてます。
“死ぬ前に食べたいものってなに?”という「話に詰まった酒席の定番」みたいな企画で一席設けるとは、みんなオイシイ発想ですな!笑
死は誰もが体験しうる一番遠い未来、実は「おあとがよろしいようで」=「次の準備が整いました」って深いな。
紹介記事【2020.01.18】
planetarian ちいさなほしのゆめ+星の人 Webアニメ版全5話+劇場版コンボパック ブルーレイ+DVDセット【Blu-ray】
planetarian ちいさなほしのゆめ+星の人 Webアニメ版全5話+劇場版コンボパック ブルーレイ+DVDセット【Blu-ray】 (JUGEMレビュー »)
原作が美少女PCゲーながら、天然ロボのウザさにも理由があり違和感なく引き込まれました。
荒廃した現在(遠未来)と既視感を覚える過去(近未来)の断絶と実利主義にならざるを得ない世知辛さから、叶わない夢に希望を見るほろ苦さは思いがけなく深く沁みました。
紹介記事【2020.01.25】
外国人ヒットマン [ 一橋 文哉 ]
外国人ヒットマン [ 一橋 文哉 ] (JUGEMレビュー »)
なんか国内の犯罪絡みって引いちゃうんですが、未だ未解決の様々な凶悪事件とアジア裏社会の巧妙さに何故か興味が湧きまして。
来日した足でサクッと済ませて即帰国という日帰り殺人旅行、偽造パスポートだから追跡調査も難しいし近隣諸国とは犯人引き渡し条約を締結してない点が利用されてる節もあり震撼モノ。
紹介記事【2020.03.29】
【中古】 妖精のネジ(文庫版) ソノラマC文庫/奈知未佐子(著者) 【中古】afb
【中古】 妖精のネジ(文庫版) ソノラマC文庫/奈知未佐子(著者) 【中古】afb (JUGEMレビュー »)
25本のショートファンタジーを収録、心がキュッとしてほぐれます。
最初は地味な印象でしたが、デッサン力の高いデフォルメと時代に左右されない画風は只者じゃないですな。
僅かな紙数で過不足なく見せるクオリティでサラリと読ませる、甘く切ないストーリーの巧みさも見事。
紹介記事【2020.04.06】
ブレイク・ビーターズ [ ゴードン・ケメラー ]
ブレイク・ビーターズ [ ゴードン・ケメラー ] (JUGEMレビュー »)
旧東独、といっても今じゃ通じなさそうですが…80年代の社会主義国でヒップホップに目覚めちゃった若者と、彼らの活動を体制翼賛に取り込もうとする当局との丁々発止を描く青春コメディ。
飼い慣らそうとする権力側と調子を合わせつつ苦悩する主人公たち、ベルリンの壁が崩壊して彼らを待ち受けるラストのほろ苦さとタフさに男泣きです。
自分でいる事を描いている点で、英国のサルサ映画「カムバック!」と併せてオススメ。
紹介記事【2019.11.02】
ポルノ☆スターへの道 [ ニック・スウォードソン ]
ポルノ☆スターへの道 [ ニック・スウォードソン ] (JUGEMレビュー »)
ラジー賞を独占した下ネタ満載ムービー、とりあえず下品ですけど線引きはキッチリしてますね…笑わせる内容は、少なくとも男性なら他人事じゃないというか。
女性同士の巨乳幻想みたいなね、目の付け処が上手いなぁと。
まぁ万人向けではないにせよ、僕は感心しつつ大笑いしました。
紹介記事【2019.10.17】
あきれたあきれた大作戦 [ ピーター・フォーク ]
あきれたあきれた大作戦 [ ピーター・フォーク ] (JUGEMレビュー »)
笑いって鮮度があると思ってました、本作を観るまでは。
先が読めずに引き込まれましたが、確かに繰り返し観たくなるかも…計算されたシナリオが効いた笑いと、映像的な古さもまた味わい深いです。
スタンダードでバカバカしくて無駄のない、意外な傑作。
紹介記事【2019.12.10】
月曜日の友達(1-2巻 全巻) 全巻セット
月曜日の友達(1-2巻 全巻) 全巻セット (JUGEMレビュー »)
中学生になったばかりの頃の、世界の拡がりに戸惑う姿は性別や世代を超えて響きますね。
作画力もストーリーテリングも卓越してます、些細な一瞬を捉える巧さが。
忘れていた何か、忘れたくなかった何か…最後のコマに、胸が苦しくなりました。
紹介記事【2019.11.11】
【中古】 山本耳かき店 ビッグCスペシャル/安倍夜郎(著者) 【中古】afb
【中古】 山本耳かき店 ビッグCスペシャル/安倍夜郎(著者) 【中古】afb (JUGEMレビュー »)
耳かき店ブームの火付け役、なんて書いては申し訳ないのですけども…決してブームに便乗した後追いではない、と。
穏やかな時間の流れる小さな町で、耳かき屋さんを訪れる客の脳内イメージが秀逸です。
こんな表現があったのか、こんな漫画があったのかと目からウロコ耳から(略)。
紹介記事【2019.12.23】
【中古】 マンガでわかる 戦後ニッポン /手塚治虫(著者),水木しげる(著者),つげ義春(著者),はるき悦巳(著者),ちばてつや(著者) 【中古】afb
【中古】 マンガでわかる 戦後ニッポン /手塚治虫(著者),水木しげる(著者),つげ義春(著者),はるき悦巳(著者),ちばてつや(著者) 【中古】afb (JUGEMレビュー »)
現代に至る国内の移ろいを漫画に語らせる好企画アンソロジーです。
漫画にしか出来ない表現は、例えば三輪自動車が走る風景でありリンチされる米軍の操縦士であり…基本的に主観視点であるが故の、俯瞰の効く文学表現よりも接地した仮想体験なのかも。
いわば漫画こそが伝え得た戦後の一片、切り口を変えて続けてもらいたいですね。
紹介記事【2019.12.12】
絵はがきにされた少年 [ 藤原章生 ]
絵はがきにされた少年 [ 藤原章生 ] (JUGEMレビュー »)
アフリカに対する先入観や固定観念が、ことごとく覆されます…偏見を持たないように心掛けていたつもりでも、日本にいて伝わってくる情報自体にバイアスが入っている訳ですが。
西欧支配の呪縛に歪められた各地の民族性や搾取の構造など、日本では見えにくい暗部が著者の目を通して見えてくるようで。
アフリカの話であり、同時に現代の実像でもあるのでは?と。
紹介記事【2019.09.1】

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最近みたDVD
「移動都市/モータル・エンジン」(←リンク先はTSUTAYA作品情報)

改めまして、映像特典と「監督 クリスチャン・リヴァーズによる本編音声解説」での再視聴です…共同脚本&共同プロデュースのピーター・ジャクソンらと同様、監督も「ロード・オブ・ザ・リング」人脈です。
何が凄いって、映画本編もだけど監督の独りコメンタリーですよ…複数人で話を保たせるのが普通だけど、話したい事だらけだったのか延々と喋り倒してジョークも一切ない無駄のなさ!
原作の世界観や背景を映像に語らせているので画面の情報量が濃く、観る毎に新たな情報に気付くタイプの映画ですね…故に解説も興味深いのですが、先ずは映像特典についてをご紹介。

と、その前に…本作のサムネ画像って、なんか見覚えあるような?と思ってましたが謎のメタリカ映画「THROUGH THE NEVER」かも?
映像特典は4つで、おそらくプロモーション用に放映されたTV番組を再編集したのだろうと思われます。
1つ目の《古代の最先端技術》は、移動都市内に移設された大ロンドン博物館のガイド仕立てで進みます。
ロンドンで神と崇められる“キルケ”とはキルケゴールか神話のキルケーかな?と思ってましたが、移動都市を実現して“初期静止文明”を変えた人物らしいです…地面に住む事への拒絶感に、習慣というよりも教育と洗脳は紙一重だなと。
(続きは下欄、まぁまぁ長文)
Metallica_x_MotalEngin_60%(←左クリックで拡大表示されます)


〈ニュージーランド映画〉関連記事:
【最近みたDVD】「世界最速のインディアン」| 2013.03.01
【最近みたDVD】「EVENT16」| 2013.11.16
【最近みたDVD】「ワイルド・ドライバー」| 2018.04.08

“コン・ピュータ”という装置に記録されていた古代文明の概要は、今や発掘された遺物から伺い知るのみ…“Y2Kバグ”と言われても最初はピンと来ませんでしたが、ガイド役アナウンスがロンドン訛り?なのも笑い所だったりしそう。
次の《移動都市ロンドン》はトム役のロバート・シーアンら主要キャスト&様々な担当スタッフのインタビューに本編映像とメイキング映像を加えた内容で、5項目に分かれています。
〈動く巨大都市〉
国境の概念が失われた欧州一帯を最高時速300kmで群雄割拠する移動都市の多くは、各々が採掘した地下資源や遺物の交易で共存するのが一般的みたいですね。

都市を捕食するロンドンはブリテン島の都市を狩り尽くして陸の橋を渡って来ましたが、サウジーと呼ばれる小振りな捕食都市といい動物界を模したような…というか利潤追求という点では、企業だって擬人化すればヒャッハー集団ですが。
〈階層社会ロンドン〉
最も英国SFらしさを感じる要素だけど、同時に上流階級の英国人が本気で市民階級を過去の事だと思っていそうなニュアンスは却って興味深く感じられました。
まぁ当事者ではないので大っぴらには描けない分、その微妙な案配が際立たせているのかもしれませんが。
それと揺れのリアリティは、よく考えられてますね。

〈美術チームの名人技〉
内装から小道具のディテールまで丁寧に考えて作られているのは、流石に予算の賜物です…使い捨てるのは惜しいけど、何に使い回せるって物でもないしなぁ?
〈大ロンドン博物館〉
画面に映ったか分からないような物までCGではなく作り込まれていて、単に実利目的ではなく断絶してしまった古代人の歴史を通じて自分たちを肯定したいのだろうと思えてきました。
〈メドゥーサと聖ポール大聖堂〉
一見すると相反する、英国国教の象徴と邪悪な権力のシニカルな組み合わせは「歴史は知らず知らずに繰り返すもの」的な皮肉かも?

《エアヘイヴン》
空の避難所の名に相応しく、何を信じようが飛行船乗りは自由という空中都市。
地上の都市とは設計思想も運営手段も異なり、そこに通信伝達手段が初期化された世界を感じます…異なる地域で発達を遂げた技術が反映されている飛行船にも、現代のグローバリズムという単一性を逆照射する多様性の意義があるような。
飛行船の集合体なのでセットもスタジオ内に吊り下げて微妙な揺れを演出したとは、観ている方まで足許が覚束ない気がしましたよ!
利己的な捕食を正当化し反移動主義者を弾圧する“都市淘汰主義”に対する、情報交換の場でもあります。

監督いわく“移動型の植民地主義”である移動主義が内包する奴隷制度と、太古にそれで潤った欧州が狩り場にされてる設定も興味深いな。
《映画の地ニュージーランド》
実は本作で「ロード・オブ・ザ・リング」スタッフを再結集したのではなく、単にニュージーランドの映画制作のフィールドが狭いのだろうという気がしました…それは悪い意味ではなく、撮影スタジオもスタッフも限られているからこそアットホームで連携も密に交わされているのでは?と。
大作であれインディーズであれ、ニュージーランド映画で今まで(ハズレだわ)って思った事ないんだよな。

「監督 クリスチャン・リヴァーズによる本編音声解説」
最初に出るユニバーサルのロゴ、言われてみれば地球がくすんでいるしロゴも錆色ですな…交易シーンから折り畳まれ散り散りに逃げて行く小さな移動都市、逃げ遅れた採掘都市に迫るロンドンが「ザブングル」のランドシップならザルツハーケンは昔の特撮ドラマ「K-100」の機関車だわ。笑
両都市ではスチームパンク機器にも優劣の差があり“自分たちの文化まで奪われる”捕食劇もロンドン市民には格好の見世物、アメフトを観ない監督がNFL選手にカメオ出演オファーしたのは誰の要望なのかな?

ザルツハーケンがロンドン最下層で切り刻まれる場面は斬新です、若干「キングゲイナー」のエクソダス街区を思わせる家々をズタズタにする巨大アームの丸ノコは夢でうなされそう。笑
食糧も水も手に入らず動物の気配もないアウトランズの静寂は、常に乗り物の騒音と揺れを伴うだけに効果的なアクセントです…ほぼ閉塞した空間で展開する本編では余計に外界シーンが開放的に感じられました。
もしかして閉所恐怖症だと全編キツいのかな、僕もゲームでは地下ダンジョンRPGとか嫌いなんですが本作は気にならなかったけど。
巨大な轍の中で眺める外界、という構図も独特です。

無知故に夜に狩りをするサウジーを呼び寄せたトム、ムガデ型の装甲車スカットルバットに助けられたと思えば奴隷に売られかけ…そこに颯爽と現れるアナ・ファン、奴隷制度を憎む彼女は最初からヘスターに50キルケどころか払う気なんてなく潰しに来てたのか!笑
トムのせいで負傷しながらも彼を逃がそうとしたヘスターが「ラムスケート駅で貨物機に乗れ」と言ってたけど、西部劇っぽい世界なのかも…アナ大暴れでお開きの人身市場、小さな移動都市とはいえ山のようにデカい!
外界を生き延びて復活者の暮らしに馴染んだタフなヘスターと、彼女に助けられてばかりのヘタレなトム。

ところがアナに救出された辺りからヘスターの表情に険が消えるのは状況が危険ではなくなったせいなのか、トムとの関係性の変化の表れか?…そんなタイミングでヘスターの前に現れた復活者シュライク、ストーリーに絡まないキャラにしては人物背景の情報量が多く非常に印象深い男です。
おそらく原作には描写があるのでしょう、家族のために生きながら死んでいる復活者という殺戮兵器になった理由も…放浪民戦争後は“ラザロ旅団”唯一の生き残りとしてバウンティ・ハンターに鞍替えするも、朧気に残る息子の面影を重ねるヘスターに捨てられた感情が殺意に転じたとして。

ターミネーターじみたシュライクは「JM」ドルフ・ラングレンのようでもありましたが、本心からヘスターを憎んだというよりは彼女への執着が新たな意義になっていたのかもなぁ…彼女への「解放する」とは自らの開放でもあり、そんな哀しい幸福の幕切れが胸に沁みます。
疾走する移動都市にロンドンの下層階、ムカデ車と飛行船のガタガタっぷりに空中都市や海上監獄の浮遊感…どれも乗り心地は好くなさそうなのに惹かれるけど、もしかしたらシャングオの民しか地に足が着いてない象徴だったりして?笑
因みに原作者と息子は楯の壁でシャングオ市民としてカメオ出演していたそう。

アナ・ファンの目には奴隷の身分から這い上がった強さと悲しみを知る者の慈愛が宿っていて、一方で自分の飛行船にジェニー・ハニヴァーと名付けるユーモアも持ち合わせていました…その名をどこで覚えたのか、ちょっと気になるけど。
ロンドンの橋は古都の気配が「ディファレンス・エンジン」を思わせ、個人的には最もスチームパンクらしい光景でした…ところでシャングオでメドゥーサが神として崇められいる倒錯も深みがある設定ですね、
墜落したコーラ船長の傍らをロンドンのキャタピラが通過する場面は、後に墜落するヴァレンタインの運命を暗示していたのかな?笑
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    | cinema | 2020.03.19 Thursday | comments(0) | - |













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