最近読んだマンガ
高野文子「高野文子作品集 絶対安全剃刀」
前に読んだ「ラッキー嬢ちゃん」が非常に好かったので、今度は短編集を。
またも装幀は南伸坊、そういえば作者もガロ出身でしたっけ?…いや違った。
本書は70年代の終わりから80年代の初めにかけて発表された作品で、'82年の初版にして'04年に33刷を重ねるという知られざるロングセラー本でした。
奥付けを見てビックリです、僕が知らなかっただけですが…。
で、売れてるからって褒めるんじゃないんですよ?
地味だし動きがないしで、まぁ今風ではありません。
だけど貶しようがないといいますか、なんとも説明しようのない魅力なんです。
収められた17の小品は同じトーンを保ちながらバリエーションに富んでいて、言葉と絵を巧みに使い分けて淡い世界を描きます。
作品ごとに散文詩的な言葉の面白さだったり、中勘助的ノスタルジックな味わいを見せたり。
少女性、童話性…うーん特徴を一言でいうとそんな感じなのですが、それだけでは決定的に何か欠けてしまう気がするんですよね。
弱く柔らかい、それらは生の属性である…そんなタオの言葉を思わせます。
チャーミング。
→〈1982年〉関連記事
→〈南伸坊〉関連記事
前に読んだ「ラッキー嬢ちゃん」が非常に好かったので、今度は短編集を。
またも装幀は南伸坊、そういえば作者もガロ出身でしたっけ?…いや違った。
本書は70年代の終わりから80年代の初めにかけて発表された作品で、'82年の初版にして'04年に33刷を重ねるという知られざるロングセラー本でした。
奥付けを見てビックリです、僕が知らなかっただけですが…。
で、売れてるからって褒めるんじゃないんですよ?
地味だし動きがないしで、まぁ今風ではありません。
だけど貶しようがないといいますか、なんとも説明しようのない魅力なんです。
収められた17の小品は同じトーンを保ちながらバリエーションに富んでいて、言葉と絵を巧みに使い分けて淡い世界を描きます。
作品ごとに散文詩的な言葉の面白さだったり、中勘助的ノスタルジックな味わいを見せたり。
少女性、童話性…うーん特徴を一言でいうとそんな感じなのですが、それだけでは決定的に何か欠けてしまう気がするんですよね。
弱く柔らかい、それらは生の属性である…そんなタオの言葉を思わせます。
チャーミング。
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| comic | 2009.09.13 Sunday | comments(0) | - |