最近読んだ本
「茶色の朝」
やたら関係者が多い。
この物語を書いた、そして印税を放棄して1ユーロで出版したフランク・パヴロフと、訳者の藤本一勇は分かるが…。
ヴィンセント・ギャロなる俳優による薬物依存の治療で描いたような絵と、メッセージと称して極右を批判しながら左推しな高橋哲哉なる偉い教授の文章の必要性は分からない。
そもそも絵とメッセージで厚みを倍増ししたからって、1ユーロが1000円になる事に違和感ないのか?
高橋の説明がなければ“茶色=ナチズム、ファシズム、全体主義”という、西欧世界において連想されるイメージは知り得なかったが、しかし日本が気持ち悪い方向に管理されてきている事こそ(思考停止した)民意が望んだ姿ではないのか?
我々は監視され管理され養われて、仮託された権利と自由でニコニコの、最低で最高のブタ共じゃないか。
本書は寓話だ、カフェで過ごす友人との心地好い時間が次第に茶色く染まっていき、茶色い世界が叩くドアに「いま行くから」と応えて終わる。
頭をよぎったのは「気付いた時には遅すぎた、そうして結局は何もしなかったんだ」というような、戦後ドイツの誰かの言葉だ。
90年代のフランスで外国人排斥運動が高まり、あわや極右政権が誕生か?…という時に僅か11ページのこの物語が大きな役割を果たしたそうだ。
本書の発行は'03年だが、たまたま自民党の野党転落という時節に読むと最高に皮肉めいていて笑える。
ふと「23分間の奇跡」という本を思い出した。
→〈ガイジン〉関連記事
やたら関係者が多い。
この物語を書いた、そして印税を放棄して1ユーロで出版したフランク・パヴロフと、訳者の藤本一勇は分かるが…。
ヴィンセント・ギャロなる俳優による薬物依存の治療で描いたような絵と、メッセージと称して極右を批判しながら左推しな高橋哲哉なる偉い教授の文章の必要性は分からない。
そもそも絵とメッセージで厚みを倍増ししたからって、1ユーロが1000円になる事に違和感ないのか?
高橋の説明がなければ“茶色=ナチズム、ファシズム、全体主義”という、西欧世界において連想されるイメージは知り得なかったが、しかし日本が気持ち悪い方向に管理されてきている事こそ(思考停止した)民意が望んだ姿ではないのか?
我々は監視され管理され養われて、仮託された権利と自由でニコニコの、最低で最高のブタ共じゃないか。
本書は寓話だ、カフェで過ごす友人との心地好い時間が次第に茶色く染まっていき、茶色い世界が叩くドアに「いま行くから」と応えて終わる。
頭をよぎったのは「気付いた時には遅すぎた、そうして結局は何もしなかったんだ」というような、戦後ドイツの誰かの言葉だ。
90年代のフランスで外国人排斥運動が高まり、あわや極右政権が誕生か?…という時に僅か11ページのこの物語が大きな役割を果たしたそうだ。
本書の発行は'03年だが、たまたま自民党の野党転落という時節に読むと最高に皮肉めいていて笑える。
ふと「23分間の奇跡」という本を思い出した。
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| books | 2009.11.09 Monday | comments(0) | - |