錯覚の科学 (文春文庫) [ クリストファー・チャブリス ]
錯覚の科学 (文春文庫) [ クリストファー・チャブリス ] (JUGEMレビュー »)
ここ数年で断トツのインパクトでした、誰もが犯す悪意なき嘘について。
それは克服可能な「個人の資質の問題」ではなく、だから盗用は必ずしも悪意ではないし医療ミスだってプロ失格じゃない訳です。
「たった一つの真実」なんて詭弁だし、所詮は見たい物を見て信じたい事を信じてるのよ。
己の記憶力を根拠に持論を曲げない友人には、是非とも本書を読んで柔軟さを学んでほしいな!
紹介記事【2020.03.16】
【中古】 バランサンド /ミルトン・バナナ・トリオ 【中古】afb
【中古】 バランサンド /ミルトン・バナナ・トリオ 【中古】afb (JUGEMレビュー »)
ミルトン・バナナは「ゲッツ/ジルベルト」にも参加したボサノバ・レジェンドだったようで、ヴィオランのバチーダ奏法を応用した軽やかなビートがチャーミングなインスト物です。
東芝EMIの旧盤は別トリオの音源が混在したイカサマCDながら、ボッサ・トレスとのカップリングと思えば悪くないかも。笑
紹介記事【2020.02.22】
ACCA13区監察課 Blu-ray BOX 1【Blu-ray】 [ 下野紘 ]
ACCA13区監察課 Blu-ray BOX 1【Blu-ray】 [ 下野紘 ] (JUGEMレビュー »)
オノ・ナツメが原作でマッドハウス制作と、期待に違わぬスリリングかつユーモラスな展開が絶妙!
曲も映像も洒落てるOPは毎回飛ばさず観ちゃう位、大人のほうが楽しめる心理描写はハードボイルド風味のファンタジーという感じ。
紹介記事【2020.02.19】
セルジオ&セルゲイ 宇宙からハロー! [DVD]
セルジオ&セルゲイ 宇宙からハロー! [DVD] (JUGEMレビュー »)
宇宙で冷戦終結を迎え置き去り状態の「最後のソビエト連邦国民」と無線が趣味のハバナ大学教授に、ソビエトを憎む老CIAや反米官僚が絡む異色コメディ。
なので旧ソビエトとキューバの関係や、キューバがアメリカから経済封鎖を受けていた位は把握しときましょう。
古い喜劇の味わいを思わせる友情物語で、トボケたラストに繋がる枠物語の構成も見事。
紹介記事【2020.06.18】
探しに行こうよ
探しに行こうよ (JUGEMレビュー »)
終盤で詰んで積みゲー化していましたが、攻略本を入手したので再開しクリア達成!
PS2初期のタイトルで粗は色々ありますが、それを補う楽しさがありますね。
冒険ごっこの通過儀礼を、町の大人たちも密かに懐かしく思っているのでしょうな・・・バトル少な目のパズル進行と世界観のバランスがマッチして、ラストで温かい気持ちになりました。
紹介記事【2020.01.29】
愛しのインチキガチャガチャ大全ーコスモスのすべてー【電子書籍】[ ワッキー貝山 ]
愛しのインチキガチャガチャ大全ーコスモスのすべてー【電子書籍】[ ワッキー貝山 ] (JUGEMレビュー »)
(注・サムネは【電子書籍】です)
創業するやスーパーカー・ブームに乗り、ガチャガチャ界に名を馳せたコスモス。
「ハズレ」という画期的な概念を持ち込むなど大人気ない阿漕さに、読めば呆れる伝説の数々!
10万点を越えるコレクターにより陽の目を見た驚きと苦笑いの裏側、時代のユルさに悪乗り出来た時代の仇花か?
紹介記事【2020.01.24】
送料無料【中古】私たちの幸せな時間 (Bunch Comics Extra) [Comic] 佐原 ミズ; 孔 枝泳 and 蓮池 薫
送料無料【中古】私たちの幸せな時間 (Bunch Comics Extra) [Comic] 佐原 ミズ; 孔 枝泳 and 蓮池 薫 (JUGEMレビュー »)
粗筋だけなら一昔前のケータイ小説にありそうですけど、これは「泣ける漫画」として「泣いてスッキリ」じゃ詰まらないな。
彼は私かもしれない、そう感じた事を「ない」と即答してしまう人こそ僕には恐ろしく思えます。
僅かに心を詰まらせる、この幕切れの匙加減も見事だな…所詮は自分の時間を生きるしかないが故にこそ惜しむべき死も最大限の糧に変えてゆく、キリスト教的なカタルシスではありますが。
紹介記事【2020.03.03】
劇場版 天上人とアクト人最後の戦い【中古】【アニメ】中古DVD
劇場版 天上人とアクト人最後の戦い【中古】【アニメ】中古DVD (JUGEMレビュー »)
決して悪口ではなく、単に(ゆるふわ系)が好みじゃないので京都アニメーション作品って基本的に観ないのですが。
本編後に連続再生された特典映像で事件前の京アニ第一スタジオを観て、お亡くなりになった木上監督らの姿に胸が苦しくなりました。
失われた才能と未来を思い、死は画面越しの出来事ではないと改めて痛感しました。R.I.P.
紹介記事【2020.04.21】
ザ・タイガー!!! [ プータリット・プロムバンダル ]
ザ・タイガー!!! [ プータリット・プロムバンダル ] (JUGEMレビュー »)
タイの伝説に基づいた、人食い虎の魔物と戦うファンタジック・サスペンス・SFXアクション!
タイ語にクメール語に中国語とオーストラリア英語が辺境のジャングルで入り乱れる発想が面白いですね、それと食った人に化ける妖虎はゾンビ的で西洋ホラーの影響も思わせたりと好い意味でエキゾチック。
観ないジャンルであれば尚更オススメです、個人的には。
紹介記事【2020.06.13】
シンデレラはウンザウンザを踊る / バックドロップシンデレラ
シンデレラはウンザウンザを踊る / バックドロップシンデレラ (JUGEMレビュー »)
まるでN.Y.パンクを笠置シヅ子が乗っ取ったような?って両方とも詳しくない個人の感想ですが、今時こんな万人受けしそうにない音楽が商業ベースに乗れてる自主自立スタンスは本物。
ウンザウンザなる独自の「ええじゃないかポルカ」的な音楽スタイルを追究するカッコ好さ!
紹介記事【2020.02.04】
暴力戦士 [ 田中健 ]
暴力戦士 [ 田中健 ] (JUGEMレビュー »)
六甲の野外フェスで抗争勃発、東京側のリーダーが神戸リーダーの妹と呉越同舟の70年代クヨクヨ邦画版「手錠のままの脱獄」。
まぁ70年代とはいっても'79年の公開ですし全然クヨクヨじゃない石井輝男監督作です、ワルな田中健&ワルな岡田奈々+ホンワカした劇伴音楽のミスマッチぶりが逆に微妙さ加減を演出してる気も。
紹介記事【2020.02.18】
【中古】 ロリータの詩集(1) 花とゆめC1469/山中音和(著者) 【中古】afb
【中古】 ロリータの詩集(1) 花とゆめC1469/山中音和(著者) 【中古】afb (JUGEMレビュー »)
ロリといっても訳アリ少女が徐々に「言葉」を取り戻していく高校生群像劇で、この大人になってから黒歴史化しそうな青臭いクールさが気恥ずかしくもあります。
上條淳士っぽい仏頂面に微妙な起伏を見せ、十代の粗い鋭さを感じさせます。
コミュニケーションって相手を通じて自分を見てるのね、その双方向の情報整理が年頃的に紛らわしく感じられたんだなーなんて。
紹介記事【2020.02.23】
HAIM / Days Are Gone 【CD】
HAIM / Days Are Gone 【CD】 (JUGEMレビュー »)
(注・サムネは前作です)
露出過多なセクシー路線に走りがちな女性シンガーとは一線を画すビジュアルといい、個人的に注目の若手3姉妹です。
父の影響で幼少時から学んだビートのセンス、民族音楽を専攻した長女はベースもフレーズがユニーク。
リズミカルな節回しの歌い方からはケイト・ブッシュを連想しました、楽曲のポップさと裏腹な何かしらハッとさせられる音のフックは前作が偶然の産物ではなかった証拠です。
紹介記事【2020.04.12】
◆◆日本昭和トンデモ児童書大全 オールカラー版 / 中柳豪文/著 / 辰巳出版
◆◆日本昭和トンデモ児童書大全 オールカラー版 / 中柳豪文/著 / 辰巳出版 (JUGEMレビュー »)
高度成長期を経て政治紛争も落ち着き、子供相手の経済が回り始めた時代の怪しい児童書から91冊を厳選。
夢と科学の分岐点、情報社会の一歩手前で他愛ない悪夢を盛り上げていた陰の功労者たちの人物伝も短いながら奥行きが増します。
こういったサブカル昭和臭は電子書籍じゃ嗅げないよなぁ?笑
紹介記事【2020.02.09】
空色のメロディ 1【電子書籍】[ 水沢めぐみ ]
空色のメロディ 1【電子書籍】[ 水沢めぐみ ] (JUGEMレビュー »)
(注・サムネは【電子書籍】です)
昔の「りぼん」とか「なかよし」っぽさと「少女コミック」っぽさとの中間といった印象で、洋風カントリーに王子様テイストは鉄板ですな。笑
番外編までバッチリ取りこぼしのない構成&画力で飽きさせませんよ、今じゃ出来ない牧歌的な少女漫画のエッセンスを堪能しました。
紹介記事【2020.04.02】
もののあはれ (ハヤカワ文庫SF ケン・リュウ短篇傑作集 0) [ ケン・リュウ ]
もののあはれ (ハヤカワ文庫SF ケン・リュウ短篇傑作集 0) [ ケン・リュウ ] (JUGEMレビュー »)
中国SFへの興味で手にした短編集ですが、原題も「Mono no Aware」と日本的な精神性の翻訳感に気恥ずかしさと碁の大局観や利他の解釈を絡めた表題作に感嘆させられ。
分かったように持ち上げてる訳ではなく、他にも70年代ハチャハチャ風味に本領発揮のシンギュラリティSFと清代末のファンタジー〜香港スチームパンクなどサービス精神も旺盛。
一神教的世界観からの落とし処もまた東洋的といいますか、僕は心地好かったな。
紹介記事【2020.05.28】
ハピネット Happinet DOPE/ドープ!! 【DVD】
ハピネット Happinet DOPE/ドープ!! 【DVD】 (JUGEMレビュー »)
制作にファレル・ウィリアムスが噛んでるだけあって、90年代ラップ愛と直球加減のハズし方が独特です。
正に「違法な薬物」+「まぬけ」=「素晴らしい」ドープさ、ハーレムでド底辺スクールカーストでマイノリティな3人組がどんでん返しを繰り返しつつ見事な着地を決めてくれました。
ラストショットの射抜くような眼差しは、ユルく観せつつ「スーパーフライ」の哀しみをアップデートしてるね。
紹介記事【2020.04.07】
【中古】SIMPLE2000シリーズ アルティメット Vol.2 エディット・レーシング
【中古】SIMPLE2000シリーズ アルティメット Vol.2 エディット・レーシング (JUGEMレビュー »)
噛めば噛むほどハマる、所謂スルメゲーなのです。
ディスクやゲームソフトやらでのコース生成もユニークですが、何より本編に再び絶賛ドハマり中です。
攻略サイトも本もないので、相性やレベルの効果にメール総数の増減など手探りで検証。
もしかして逆走バグを発見したのって僕ぐらいじゃない?笑
紹介記事【2020.02.26】
【中古】 おあとがよろしいようで コミックエッセイ /オカヤイヅミ(著者) 【中古】afb
【中古】 おあとがよろしいようで コミックエッセイ /オカヤイヅミ(著者) 【中古】afb (JUGEMレビュー »)
いや落語の漫画じゃなく、食と死を問うエッセイ漫画です。
15名の作家たちとの会食インタビューを、益田ミリが筆書したようなタッチで描いてます。
“死ぬ前に食べたいものってなに?”という「話に詰まった酒席の定番」みたいな企画で一席設けるとは、みんなオイシイ発想ですな!笑
死は誰もが体験しうる一番遠い未来、実は「おあとがよろしいようで」=「次の準備が整いました」って深いな。
紹介記事【2020.01.18】
planetarian ちいさなほしのゆめ+星の人 Webアニメ版全5話+劇場版コンボパック ブルーレイ+DVDセット【Blu-ray】
planetarian ちいさなほしのゆめ+星の人 Webアニメ版全5話+劇場版コンボパック ブルーレイ+DVDセット【Blu-ray】 (JUGEMレビュー »)
原作が美少女PCゲーながら、天然ロボのウザさにも理由があり違和感なく引き込まれました。
荒廃した現在(遠未来)と既視感を覚える過去(近未来)の断絶と実利主義にならざるを得ない世知辛さから、叶わない夢に希望を見るほろ苦さは思いがけなく深く沁みました。
紹介記事【2020.01.25】
外国人ヒットマン [ 一橋 文哉 ]
外国人ヒットマン [ 一橋 文哉 ] (JUGEMレビュー »)
なんか国内の犯罪絡みって引いちゃうんですが、未だ未解決の様々な凶悪事件とアジア裏社会の巧妙さに何故か興味が湧きまして。
来日した足でサクッと済ませて即帰国という日帰り殺人旅行、偽造パスポートだから追跡調査も難しいし近隣諸国とは犯人引き渡し条約を締結してない点が利用されてる節もあり震撼モノ。
紹介記事【2020.03.29】
【中古】 妖精のネジ(文庫版) ソノラマC文庫/奈知未佐子(著者) 【中古】afb
【中古】 妖精のネジ(文庫版) ソノラマC文庫/奈知未佐子(著者) 【中古】afb (JUGEMレビュー »)
25本のショートファンタジーを収録、心がキュッとしてほぐれます。
最初は地味な印象でしたが、デッサン力の高いデフォルメと時代に左右されない画風は只者じゃないですな。
僅かな紙数で過不足なく見せるクオリティでサラリと読ませる、甘く切ないストーリーの巧みさも見事。
紹介記事【2020.04.06】
ブレイク・ビーターズ [ ゴードン・ケメラー ]
ブレイク・ビーターズ [ ゴードン・ケメラー ] (JUGEMレビュー »)
旧東独、といっても今じゃ通じなさそうですが…80年代の社会主義国でヒップホップに目覚めちゃった若者と、彼らの活動を体制翼賛に取り込もうとする当局との丁々発止を描く青春コメディ。
飼い慣らそうとする権力側と調子を合わせつつ苦悩する主人公たち、ベルリンの壁が崩壊して彼らを待ち受けるラストのほろ苦さとタフさに男泣きです。
自分でいる事を描いている点で、英国のサルサ映画「カムバック!」と併せてオススメ。
紹介記事【2019.11.02】
ポルノ☆スターへの道 [ ニック・スウォードソン ]
ポルノ☆スターへの道 [ ニック・スウォードソン ] (JUGEMレビュー »)
ラジー賞を独占した下ネタ満載ムービー、とりあえず下品ですけど線引きはキッチリしてますね…笑わせる内容は、少なくとも男性なら他人事じゃないというか。
女性同士の巨乳幻想みたいなね、目の付け処が上手いなぁと。
まぁ万人向けではないにせよ、僕は感心しつつ大笑いしました。
紹介記事【2019.10.17】
あきれたあきれた大作戦 [ ピーター・フォーク ]
あきれたあきれた大作戦 [ ピーター・フォーク ] (JUGEMレビュー »)
笑いって鮮度があると思ってました、本作を観るまでは。
先が読めずに引き込まれましたが、確かに繰り返し観たくなるかも…計算されたシナリオが効いた笑いと、映像的な古さもまた味わい深いです。
スタンダードでバカバカしくて無駄のない、意外な傑作。
紹介記事【2019.12.10】
月曜日の友達(1-2巻 全巻) 全巻セット
月曜日の友達(1-2巻 全巻) 全巻セット (JUGEMレビュー »)
中学生になったばかりの頃の、世界の拡がりに戸惑う姿は性別や世代を超えて響きますね。
作画力もストーリーテリングも卓越してます、些細な一瞬を捉える巧さが。
忘れていた何か、忘れたくなかった何か…最後のコマに、胸が苦しくなりました。
紹介記事【2019.11.11】
【中古】 山本耳かき店 ビッグCスペシャル/安倍夜郎(著者) 【中古】afb
【中古】 山本耳かき店 ビッグCスペシャル/安倍夜郎(著者) 【中古】afb (JUGEMレビュー »)
耳かき店ブームの火付け役、なんて書いては申し訳ないのですけども…決してブームに便乗した後追いではない、と。
穏やかな時間の流れる小さな町で、耳かき屋さんを訪れる客の脳内イメージが秀逸です。
こんな表現があったのか、こんな漫画があったのかと目からウロコ耳から(略)。
紹介記事【2019.12.23】
【中古】 マンガでわかる 戦後ニッポン /手塚治虫(著者),水木しげる(著者),つげ義春(著者),はるき悦巳(著者),ちばてつや(著者) 【中古】afb
【中古】 マンガでわかる 戦後ニッポン /手塚治虫(著者),水木しげる(著者),つげ義春(著者),はるき悦巳(著者),ちばてつや(著者) 【中古】afb (JUGEMレビュー »)
現代に至る国内の移ろいを漫画に語らせる好企画アンソロジーです。
漫画にしか出来ない表現は、例えば三輪自動車が走る風景でありリンチされる米軍の操縦士であり…基本的に主観視点であるが故の、俯瞰の効く文学表現よりも接地した仮想体験なのかも。
いわば漫画こそが伝え得た戦後の一片、切り口を変えて続けてもらいたいですね。
紹介記事【2019.12.12】
絵はがきにされた少年 [ 藤原章生 ]
絵はがきにされた少年 [ 藤原章生 ] (JUGEMレビュー »)
アフリカに対する先入観や固定観念が、ことごとく覆されます…偏見を持たないように心掛けていたつもりでも、日本にいて伝わってくる情報自体にバイアスが入っている訳ですが。
西欧支配の呪縛に歪められた各地の民族性や搾取の構造など、日本では見えにくい暗部が著者の目を通して見えてくるようで。
アフリカの話であり、同時に現代の実像でもあるのでは?と。
紹介記事【2019.09.1】

最近読んだマンガ
楠田夏子(漫画)、紅玉いづき(原作)「サエズリ図書館のワルツさん」

よく思うんですが、こういう漫画家と原作者との並び順って規則性ないんですかね?…僕は基本的に奥付けの順番に倣ってますけど、映画でも特別出演の大物俳優が最初に来るパターンや主演の人気俳優がキャストの最後に一行空けでクレジットされるパターンなどがあったりしますでしょう?
例えば本作の場合は「有名な方を先に」なのか「キャリアで優先」なのか、両者とも寡聞にして知らない僕には見当も付かないんです…もしかしたら会社によるのか、あるいは偉い人の一存で決まったりするのか。
って何かスンマセン、字数稼いでる訳じゃないんです…これもね、本文なので。

読み始めてすぐ(妙に見覚えある絵だな)と思ったんですね、それで前に使ってたサンヨーCDコンポの取説に描かれていた下手なイラストが思い浮かんだのです…無論そんなの壊れた本体ごと捨てちゃったから比較しようがありませんけど、社内のOLに埋め草として描かせたような要らない女性の絵にソックリで。笑
大体、女性より爺さんの方が上手く描けてるって…連載誌の「Kiss Plus」はレディコミだよね、しかも'13年の絵柄でもないよね?
そして近未来な設定も中途半端というか、小道具っぽく未来の戦後にしたようで…もしや原作はラノベで、もっとSFしてるのかな?

いやラノベじゃないにしても漫画用に書かれた話ではない感じですね、小説の世界をダイジェストにした結果として説明不足な印象があるような…日常の背景に“枯渇する資源代替エネルギーの利権問題”で発生した戦争の深刻な余波があり、だけど細部は敢えて説明せず目の前の出来事を描きたかったのではないかと。
やたら大規模停電が起きる割に自家用車が走ってる、といった理由も原作にはあるのだろうけど本作では分からない…これは力量の問題なのか、連載枠に対する情報量の多さ故になのか。
いずれにせよ人物描写も貧弱なので、そこら辺も改善の余地はあるんじゃない?

でも“子供は積み木を理解してから遊び始めるわけじゃない”という台詞は好いですね、おなじような内容を言っていたヒップホップ黎明期のDJよりも普遍的でシンプルな表現ですし。
あとレディコミで人類の黄昏をおっ始めるセンスも、なかなか面白いと思うわ。
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    | comic | 2020.01.10 Friday | comments(0) | - |
    最近読んだマンガ
    岩本ナオ「金の国 水の国」

    初版'16年の小学館フラワーコミックスαスペシャル、バイブル版のブック・デザインが好いですね…っていうか、デザインの黒木香は同姓同名なだけですか?
    それはさておき、作者は今も某県在住なのでしょうか…って、それもさておき。
    久々の所謂“オアシス都市と周辺部族”設定物ですよ、それも「雨無村」作者とは意外だわ…いや「マロニエ王国」も確かにテイストは近かったけどね、基本的にリアル寄りの設定で描く人かと勝手に思ってたので。
    隣同士でいがみ合うA国とB国が戦争になり、神様は「A国は一番美しい娘を、B国は一番賢い若者を相手の国に嫁がせなさい」と。

    すんげーザックリした始まり方で笑うわ、もう神様の出番ないし!…しかも仲立ちしてもらっといてA国は子猫を、B国は仔犬を贈るたぁ大した根性だわな〜?
    美しいA国の娘(子猫)の嫁ぎ相手はB国族長の指名で無職の青年ナランバヤル、賢いB国の青年(仔犬)はA国の第93王女サーラ姫へ。
    既に察しは付きますよね、ナラン(以下略)とサーラは偶然出会って仲良しに。笑
    A国は交易の要衝として栄えてはいるものの国土は涸れて砂と岩、B国は貧しいながらも自然に恵まれております…そしてナランは失政の煽りで仕事がないものの賢い青年で、サーラは心の優しいチャリポツ少女。
    (下段に続きます)


    〈岩本ナオ〉関連記事:
    【最近読んだマンガ】「Yesterday, Yes a day」| 2016.03.30
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    【最近読んだマンガ】「雨無村役場産業課兼観光課」2巻| 2016.06.18
    【最近読んだマンガ】「雨無村役場産業課兼観光課」3巻| 2016.06.23
    【最近読んだマンガ】「マロニエ王国の七人の騎士」1巻| 2018.06.21
    【最近読んだマンガ】「スケルトン・イン・ザ・クローゼット」| 2020.02.15
    【最近読んだマンガ】「マロニエ王国の七人の騎士」2巻| 2020.07.27
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      | comic | 2020.01.04 Saturday | comments(0) | - |
      最近読んだマンガ
      安倍夜郎「山本耳かき店」

      このところ面白い漫画に当たっておりますが、本作もまたビンゴ!(って古いか)でした…大当たり、って程の華やかさはないにせよ。
      先ず装幀も好いですね、少し開いた障子戸から奥の間が覗いてて店主の山本さんが耳掻きしている…そして白い障子紙の部分のみエンボスで桟(格子の骨組み)が浮き出していて、触ってみると戸の縁や奥の間の2人も輪郭線が微妙に立体的。
      補強紙っぽい背表紙の色も好いです、まぁ個人的には奥の間が緋毛繊っぽい点は引っ掛かりましたけど…それも実は緋毛繊の非日常感で、耳掻きに仄かなエロチックさを込めた内容を暗示しているような気もして。

      本作は、タイトルどおり町の小さな耳かき屋さんが舞台の連作短編です…といっても初出の'04年当時は架空の商売だったんじゃないかな、江戸時代にはあったのかもしれませんけれど。
      作者によるあとがきによると“編集長が代わった途端、ブッツリ載らなくなってしまった”そうで、しかも連載が途絶えたタイミングで同名の店が現実に登場して度々マスコミで紹介され店舗を増やしていったのだとか…新たな編集長と同名店の関係は不明ですが、これでは作者ならずともやりきれない思いになります。
      第4話までは隔月連載なのに、第5話と6話の掲載は1年以上も空いてますね。

      その後「深夜食堂」という漫画で作者は耳目を集め、本作も'10年の最終話に描き下ろし1本を加えた9話として同年に単行本化されました…作者としては“執筆期間に十年近く差があり、絵柄がバラバラでお見苦しい点がある”と気にしてるようです、確かに間隔連載で続いていたら'05年には出せていたでしょうし。
      いつまで耳かき店ブームが続いていたのか知りませんけども、女性の膝枕で耳掻きしてもらう発想は本作に通じますね…しかし当初はCM制作会社に勤めていた作者の郷里なのか、地方の町を舞台としたのも本作の秀逸さに加味される要素ではないかと思ったりも。

      滝田ゆう辺りを思わせる下町の風情と地方訛りの台詞に(どこだろう?)と手掛かりを探しつつ、耳掻き中の有機的でなまめかしい妄想描写と様々な訪問客が見せる初期のいがらしみきお顔にニヤッとしつつ…老若男女の表情や筋運びに新人賞作品とは思えない技量を感じ、面倒臭そうな人々の憎めなさを描く作者の器量に“ふぅ”となりました。
      圧倒的とか独創的といった類いの漫画ではありませんが、既に完成されてます。
      近所の図書館はCDも漫画も当たりが多くて有難いです、本作も「次に読みたくなったら必ず(定価で)買う」リストに加えました。笑
      0
        | comic | 2019.12.23 Monday | comments(0) | trackbacks(0) |
        最近読んだマンガ
        V.A.「マンガでわかる戦後ニッポン」

        初版'15年、双葉社刊。
        13名の漫画家による短編を収録した、500ページ弱のアンソロジーです。
        巻末の内田樹(たつる)による解説は、先ず“1965年、日本の若者たちはビートルズに熱狂していた”というメディアの常套句から切り出します…当時15歳だった内田の同学年には、少なくとも“「あの時代、人々はみな・・・であった」というような定型文”は当てはまらなかったと。
        そうした“共同化された模造記憶”に残らない、例えば映画「三丁目の夕日」で省かれた生活圏の臭気や路面の泥濘や蚊柱なども…それもまた時代の空気であり、失われた戦後であると。

        内田いわく“常民のなにごともないような日常を記録として書き残す”仕事には、宮本常一が著した「忘れられた日本人」の民俗学に通じる意義があったと…かつての“ときには禁圧され、ときには軽んじられた「弱いジャンル」だった”頃に漫画家を生業とした「社会的弱者」の視点は、大上段から過ぎ去った時代を定義する常套句に見過ごされた「傷」を描いていると。
        そう言われてみて、ハッと気付かされました…昨今の漫画と比べて昔の漫画に多少の重苦しさを覚えるのは、単に作画技法の見映えが違うだけではなかったと。
        汲み取りの家々がひしめく臭気や、暗がりの多さを。

        作者自身の実体験が反映され、そこに「傷」が描かれているからなんだ…インクとGペンがCG作画に変わった以上に、確かに“世間の風”が写っていたのか!
        こうして異なる作者による、時代の移ろいに併せた作品の列びで読むと、頭では分かったような気でいた感じが身体にまで下りてくるようです…この作品集を読んだ人の感想も、きっと千差万別になる筈だしそうでなくては不自然でしょう。
        絵面だけ追って(で何?)と思う人や、昔話と読む人がいて当然だろうし…同時代を生きた人なら、逆に批判的な感想もあるだろうし。
        戦後という歴史の束の間に、多様な痕跡があるのね。

        中野晴行という人物による、作品の背景と作者エピソードを交えた各作品解題も丁寧で好印象…企画にブレがないのは、内田と中野の起用が奏効したのではと。
        また収録された作家陣も幅広く、こうした企画ならば鉄板処の手塚治虫水木しげるにつげ義春などは想定内でしたが…個人的に意外だった大友克洋諸星大二郎岡崎京子谷口ジローも含まれていたらアンソロジーのテーマに関心がなくても漫画好きなら大概は手に取ってしまうでしょう。
        これで税込¥1,400ですよ、そりゃあ買うしかないわな…って、図書館で借りてきた僕が言うのも何ですが。
        えぇ買いますとも後日!笑


        〈昭和・サブカル〉関係あるかもしれない記事:
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        【最近聴いたCD】はっぴいえんど「HAPPY END」「SINGLES」| 2010.12.18
        【最近読んだ本】高井潔「日本の暖簾 ―その美とデザイン―」| 2011.05.28
        【最近読んだ本】田中長徳「トウキョウ今昔 1966・2006」 | 2011.06.16
        【最近読んだ本】ロバート・ホワイティング「東京アンダーワールド」| 2011.07.26
        【最近読んだ本】田附勝「DECOTORA」| 2011.12.17
        【最近読んだ本】片岡義男「花のある静かな休日」| 2012.01.01
        【最近読んだ本】椎名誠「さらば国分寺書店のオババ」| 2012.05.26
        【最近行ったところ】MOT「館長 庵野秀明 特撮博物館」| 2012.08.29
        【最近聴いたCD】見砂直照と東京キューバン・ボーイズ「津軽の休日/メモリーズ・オブ・ジャパン〜ラテンリズムによる日本民謡集」| 2012.10.12
        【最近読んだ本】君塚太(編著)「原宿セントラルアパートを歩く」 | 2013.05.18
        【最近読んだ本】小泉和子「昭和 台所なつかし図鑑」| 2013.10.09
        【最近みたビデオ】「白鳥の歌なんか聞えない」| 2014.01.03
        【最近みたDVD】「再会」| 2014.01.06
        【最近みたDVD】「殺人遊戯」| 2014.01.09
        【最近みたDVD】「新 高校生ブルース」| 2014.01.21
        【最近みたDVD】「エデンの海」| 2014.02.08
        【最近読んだ本】池波正太郎「東京の情景」| 2014.06.01
        【最近読んだ本】渡辺眸「1968新宿」 | 2015.02.18
        【最近読んだ本】湯川豊彦、浅岡敬史「超ロングセラー 絶滅寸前商品」| 2015.07.24
        【最近行ったところ】企画展「MOTコレクション 戦後美術クローズアップ」| 2015.07.30
        【最近聴いたCD】V.A.「筒見京平 トリビュート the popular music」| 2016.04.07
        【最近みたDVD】「君が若者なら」| 2016.11.03
        【最近読んだ本】河野典生「いつか、ギラギラする日々」| 2017.03.12
        【最近みたビデオ】「おさな妻」| 2017.12.13
        【最近みたDVD】「キッドナップ・ブルース」| 2018.01.01
        【最近みたDVD】「プロハンター M&R DETECTIVE OFFICE」VOL.1| 2018.04.26
        【最近行ったところ】千葉市美術館「1968年 激動の時代の芸術」展 | 2018.11.10
        【最近読んだ本】池波正太郎「夢の階段」| 2019.06.15
        【最近読んだ本】鉄人社編集部「人気マンガ・アニメのトラウマ最終回 極限編」| 2019.09.24
        【最近読んだ本】ワッキー貝山(集)、池田浩明(著)「愛しのインチキガチャガチャ大全 ―コスモスのすべて―」| 2020.01.24
        【最近読んだ本】中柳豪文「日本昭和トンデモ児童書大全」| 2020.02.09

        以下、個人的メモ。
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          | comic | 2019.12.12 Thursday | comments(0) | - |
          最近読んだマンガ
          阿部共実「月曜日の友達」2巻

          しっかしすげータイミングだな!と、やっぱり思う。
          僕も水谷茜ぐらいの時に、こういう感情を知って…それが恋ではなかった事を半年前に理解した、と思ったら本作に出会うんだよなぁ。
          きっと大抵の読者は恋の話だと思っているだろう、でも恋とは似て非なる気持ちなんだ…と言い切るのは、飽くまで僕の読み方だが。
          ところで登場人物の苗字に七曜を絡めたのは、作者的に何か思う所があったのだろうか?…その辺は、僕には読み解けなかったけど。
          変わり者と自覚している月野と、変わり者だと自己認識している水谷の間には火木がいる…否、水谷を挟み込むようにいるのかも。

          水谷の姉が伝説的な優等生なら、火木の兄貴は伝説的な不良だった…水谷が姉を疎んじるのとは対照的に、火木は兄貴が好きだった。
          月野に兄貴の面影を見て彼女なりの好意を示す火木、月野を困らせていると思った水谷だったが急転直下の展開に…漫画のコマで、こんなに胸を掴まれたのって何年ぶりだったろうか。
          “自分が傷つくことより人を傷つけることがこわいことを知った/自分が傷ついたことより人を傷つけたことがつらいことを知った”
          そんな彼女との間合いを分かっていて“大人になるっていうことは我慢したり控えることではなく与えるってことだよ”と言う土森。

          仲直りして、ささやかな奇跡があって打ち解けて。
          それぞれの月曜日の夜は、思い出の“しおり”として…月野の言葉で物書きになる夢を見付けた水谷が、いつか町を離れるとしても。
          巻末に訪れる、再びの春。
          そこには新たな一年生の新学期があり、進級しただろう彼や彼女らはどこにもいない…あるいは既に卒業してるのかもしれず、読者が知らされない現実に直面しているのかもしれない。
          このエンディングで、僕は(どこで物語を終えるか)が難しいんだと思った…この終わり方、さり気ないけど考え抜いたんだろうな。
          余韻が、留まらずに拡がって解けてゆく感じがして。


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            | comic | 2019.12.01 Sunday | comments(0) | trackbacks(0) |
            最近読んだマンガ
            近藤ようこ(漫画)、坂口安吾(原作)「夜長姫と耳男」

            初版'17年の岩波現代文庫ですが、元は'08年の小学館「坂口安吾作品シリーズ」として出版されたとか。
            そんなに最近だった事が意外に思えるのは、作者の絵柄が長らく安定しているせいなのか…文明開化以前の日本を舞台とした、時流を感じさせない物語のせい?
            僕は原作者について名前しか知らないし、もっと堅苦しく込み入った話を書く文豪なんだろうと思ってましたよ…軽くページを捲って取っ付き易そうな気がして、まぁ実際にも一気に読んじゃったんですけどね。笑
            のっけから(???)で、読んでる内に分かるのかと思ってたら一貫して分からないまま…なのに、面白い。

            先ず最初に“そのヒメが生まれた時/夜長の長者は/一夜ごとに二握りの/黄金を百夜に/かけてしぼらせ/したたる露を/あつめて/産湯をつかわせた/という”って、黄金というのは何か植物の比喩か?と混乱させられ…次々と起こる突飛な出来事には耳男以上に翻弄され、あまりに唐突な幕切れに愕然としました。
            一体これは何だったんだ?
            だけど(訳分からん)と済ませられない、シュールな夢のようで不思議と風通しよく組み上げられているのです…それでいて寓話にしては反社会的な解釈になりかねず、もしや「至上の愛は憎悪」的な逆説を込めた和風アレンジの残酷童話か?

            耳男(みみお)という名前は何故か聞き覚えありますが、おそらく原作からの剽窃だったんだろうな…それはともかく本編の語り手でもある彼は仏師として長者の愛娘に与える菩薩像コンペに強制参加させらされる訳です、そして次には自ら志願して姫の木像を彫り始めるのですが完成を待たずに物語は幕を閉じるのです。
            つまり語り手が真の主役ではなかったパターンですね、だとすれば偽りの神を肯定する物語になってしまいますよね?…そういうグノーシス調の訓話とも思えないですし、単にまだ僕の理解が浅いのでしょうけど。
            特に中ボス的な機織り女が、ちょっと謎なんですが。

            馬のような耳を持つが故に嘲りを受け続けてきた耳男、長者の遣いアナマロも機織り女エナコも彼を嘲笑し睨み付ける…彼の災いは耳から生じ、耳男は己の自尊心から火中へ飛び込むのが前半の流れになってます。
            しかし後半は疫病で人が死ぬ度に嬉々とするブッ飛び姫の、残酷さに比例して輝く美しさに答えを見出だそうと葛藤する耳男という展開に…なんだか教祖が荒野で誘惑を退ける宗教説話みたいだな、と思っちゃうと耳男がマナー違反で敗北するのは今風に言うならバッドエンドって事だよなぁ?
            ともあれ本作の教訓は、愛する者は呪い戦い殺すべし&殺す前には忘れず挨拶!


            関連記事:
            【最近読んだマンガ】近藤ようこ「遠くにありて」| 2007.06.24
            【最近読んだマンガ】近藤ようこ「美しの首」| 2009.09.01
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              | comic | 2019.11.25 Monday | comments(0) | trackbacks(0) |
              最近読んだマンガ
              スケラッコ「盆の国」

              友人と揉めたまま、中学最後の夏休みを迎えた秋…おばあちゃんの血筋を受け継いだ彼女には、お盆に帰ってくるご先祖様「おしょうらいさん」が見えてます。
              透き通ってて、たまにカタチが人から逸脱してたりもする彼ら…だけど見えるだけで、声は聞こえません。
              明日は送り火という15日の夜に見た不思議な空と謎の青年、そして目覚めたら15日…もしかして“ずっとお盆のままならええのに”と願ってしまったせいなのか、友人と送り火で顔を合わせたくないと思ったから?
              秋が独りで繰り返す15日は、決して同じじゃない1日…晴れたり降ったり、人の言動にも手掛かりなしで。

              同じように異変を調べる謎青年こと夏夫は「常世と浮世の出入口に異常が起きているのでは」と推測、しかも「おしょうらいさん」と話も出来るとか正に浮き世離れしてます…秋に“オレのこと好きにならんといてな”と釘を刺す辺り、まぁご先祖さんだと思ってたらそうではなかったのね。笑
              15日ループも10日を過ぎて、秋にも「おしょうらいさん」との会話能力が…というより物理干渉するようになった彼ら、どんどんパワーアップしてますけど?
              夏夫の過去と縁が明らかになり、意見が分かれそうな迎え火の山にも哀しい過去があり…いやいや、ネタバレは止めときましょうか。

              好いタイミングで読めたなぁ、この記事が上がる頃には時節柄じゃあなくなってるけど…言葉遣いや土地柄などで仄めかしつつも、敢えて地域を特定しない描き方に優しさを感じました。
              上手く言えませんが、きっと作者は地元が好きなんでしょうね…でも舞台を限定する必要はないし、読者がそれぞれの町に重ねて読んでほしかったんだろうな。
              そして、お盆という風習に込められている連綿とした繋がりを改めて感じさせてくれました…僕は天の邪鬼というか「いっせーのせ」的な感じが苦手で、墓参りは時季をズラして行くような馬鹿野郎ですけども。笑
              お盆て、やっぱお盆かも。
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                | comic | 2019.11.18 Monday | comments(0) | trackbacks(0) |
                最近読んだマンガ
                阿部共実「月曜日の友達」1巻

                やばい、面白い。
                いや最初は粗探し的な読み方してたんだ、だって微妙に読みにくくて引っ掛かるから…なんか普通と違う感じ、新しいクラスで浮いちゃって弄られるようなね。
                中学生なりたての水谷茜も小学生のノリが抜けず、友人たちと微妙に合わない。
                そして小学生の頃から変わり者扱いされてた月野は、まさに弄られ対象にされていて…何の接点もない2人が不思議な感じに惹かれ合っていく、そんな春から夏の日々が丁寧に描かれる。
                画力は高いのに読みにくい、その落ち着かなさを分かろうとしてたんだ…けど、そんな据わりの悪さは彼女と彼の年頃にリンクする。

                多分そこまで作者は意図してなくて、ただ結果的に好作用を生み出しているだけなんだと思う…奇妙な引っ掛かりが感覚の表層を削って、中1の自分が抱えてた丈の合わなさが露出して。
                まるで自分の過去を検証するような気分がして、気が付けば水谷の目線から見てる世界から違和感が消える…文学少女の形容詞も飛躍する日常も、体験しなかった出来事にも記憶をくすぐるような既視感があって。
                これは恋愛なんかじゃない、だけど恋愛なのか区別が付かない…今の僕だから分かるのは、これは(誰とも繋がらなかった回路が開通する感じ)だっていう事。
                夏と月野の儚さも、そう。

                あの頃の目線からは見えてなかった色々が、成長の痛みを経て見えるようになる?…そんなのは幻想で、どれだけ経っても周囲が俯瞰的に見えたりはしない。
                後になって思う事は所詮、後付けのナレーションだ。
                ただし後になって気付ける事も確かにあって、自分にとって本作は絶妙なタイミングだったのもある…半年前の石垣島一人旅が自分の内面に馴染んできた今と併せて、本作は十代前半の自分に里帰りするような気分にさせてくれるのだから。
                初版'17年、「週刊ビッグコミックスピリッツ」での連載開始も同年…続きを読むのが待ち遠しく、同時にちょっと怖くもあったり。


                次巻


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                  | comic | 2019.11.11 Monday | comments(0) | trackbacks(0) |
                  最近読んだマンガ
                  アロハ座長(原作)、羽仁倉雲(作画)、ゆきさん(キャラクター原案)「Only Sense Online −オンリーセンス・オンライン−」

                  今回の大きな柱は2本立てで、一つはゴミセンス扱いだった「料理」が活かされる「満腹度システム」の導入…もう一つは夏休みの公式イベント「森林キャンプ」、これは体感上の1週間を僅か2現実時間で体験出来る特殊なサーバーでのサバイバル・コンテスト?!
                  体感圧縮って「アクセル・ワールド」ですが、別にPVPのバトルロイヤルって訳じゃないのです…各自が得た知識はパーティ内で共有されるし、ユニークモンスターからレアアイテムを集める楽しみもあるしで。
                  見付けた幼獣をペットにしたり、更に「調教」センスがあればバトルに参加させる従魔にも出来るとか。

                  まぁ開催タイミングからして「満腹度システム」の意義を知らしめる絶好の機会な訳で、予め取得していた主人公は既得センスとの組み合わせでパーティ全員を食材識別の達人に…リーリーの木工センスで別荘レベルの拠点を構えるなど、生産系パーティだけにアウトドア生活も快適ですけど。
                  生産職の足りてない他のパーティでは回復手段に困ったり食料の毒に当たったり、しかも食べなきゃHPが減って死に戻り=イベント脱落も起こり得る訳です。
                  現に妹のパーティは、みんな耐性あるからって毒入り果物で腹を繋いでたり。笑
                  有償援助を提案し、妹たちと合流した主人公ですが。

                  質の悪いプレイヤーが拉致した幼獣に未鑑定アイテムを試したら凶悪な呪いが発動したらしく、暴走を続ける幼獣に襲われた一行…しかし討伐を望まない従魔ユニコーンの意向で、何とか倒さずに暴走の沈静化を試みる主人公たちですが。
                  結果は次巻に持ち越しです、まぁ何とかなるでしょう…しかし前巻から派生したスキル「エンチャント」が、こういう形でイベントに絡んでくるとは上手いな!
                  持ち込み数量が限定されてるアイテムの濃縮希釈にステータス変動アイテムと、実際にゲーム化を見越してない?って位の完成度ですな…ゲームを楽しむのって、創意工夫なんだなぁ〜。


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                  次巻
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                    | comic | 2019.11.05 Tuesday | comments(0) | - |
                    最近読んだマンガ
                    森薫「乙嫁語り −おとよめがたり−」2巻

                    今回のあとがき漫画のタイトルは「兎追いしかの山」、鹿の山ではありません。
                    それによると“「乙嫁」とは古語で「若いお嫁さん」「美しいお嫁さん」という意味”だそうで“一説には「かわいいお嫁さん」とも”とありました、作者の造語じゃなかったのね…だけどアミル(二十歳)は「若いお嫁さん」じゃないのですよ本作の世界では、というか所謂先進国が勝手に成人年齢を押し上げたんであって動物としての人間は15〜6歳が繁殖期なのよね。
                    とはいえ婚姻関係は嫁さん個人より家同士の繋がりですし、幼過ぎるよりはね!
                    頭の布は“自分が死んだ時に埋葬するため”だそう。

                    と、いきなり巻末の遊牧民あるあるネタから始めちゃいましたが…本編は前巻に続きアミル実家の再襲撃がメインになります、そして後半にはイギリス人学者スミスが村を去りました。
                    順番に書きますと、先ず新キャラが登場しました…気が強いせいで婚期を逃しているパリヤ、ちょいとツンデレ気味なのが好印象。
                    そして実家のアミル奪還作戦パート2、彼女の実家はカルルクとの婚姻を踏みにじろうが嫁いだ娘が虐待されて死のうがヌマジ家との縁戚関係を維持したいのね…まぁ結婚に当人の意向なんて本来は関係ないし、しかもヌマジ家はロシアに与して勢い付いてるらしく。

                    村の郊外で襲われた時はスミスの機転で窮地を脱し、夜討ちの陽動で隙を衝かれるもカルルクが勇敢に阻止して追い返しました…ここで殺さないのがポイントですな、不義理をされても感情に流されないというね。
                    そしてロシアの影は後半のエピソードにも絡んでおり、マケドニアからの使者に次いで女性のイギリス人探検家がスミスへの手紙を届けに来ました…彼は純粋な学者として滞在していたのか、それとも英国の諜報部員だったりもしたのかな?
                    カラザへと発つ彼を送るカルルクとアミル、途中までといっても野営を重ねて隣街近郊へ…道中に交わす詩吟、そして時間が美しい!


                    次巻

                    前巻
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                      | comic | 2019.10.24 Thursday | comments(0) | - |




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