Voyage of Prayer―祈りの旅
Voyage of Prayer―祈りの旅 (JUGEMレビュー »)
今西 勇人
祈りの姿勢は、手を合わせ目を閉じる形だけではありません…人が祈る姿は千差万別なのに、祈るという行為やその思いには共通性が感じられるのです。
宗教の奥にある、世界じゅう一人ひとりの心の静けさに。
紹介記事【2016.09.06】
チャンス [DVD]
チャンス [DVD] (JUGEMレビュー »)

「人生とは心の姿なり」
シャーリー・マクレーンは、本作の撮影中にピーター・セラーズが前世について話した事を著書「アウト・オン・ア・リム」で書いていました。
それを意識したせいでスピリチュアルな印象を受けましたけど、むしろ本作の笑いはそうした見方にあるような。
無知な老人チャンスが教養人を翻弄するシュールな寓話、ですが予想外に可笑しいのです。
紹介記事【2016.10.08】
逮捕しちゃうぞ [DVD]
逮捕しちゃうぞ [DVD] (JUGEMレビュー »)

藤島康介が原作の、婦警コンビが活躍するOVAです。
図々しいまでに快活な夏実と大人しそうで冴えたドラテクの美幸、という動と静のバランスは同じ原作者の「パラダイスレジデンス」を思わせますが。
この後に続く同名のTVシリーズにはない凝った実車ディテールや派手なカー・アクション、まだ昭和の気配が色濃い東京の風景は90年代のトレンディ・ドラマっぽいけど…ま、肩の凝らないノリが好い案配なのです。
紹介記事【2016.08.21】
となり町戦争 (集英社文庫)
となり町戦争 (集英社文庫) (JUGEMレビュー »)
三崎 亜記
2016年に読んだ小説から一冊を挙げるのは本当に悩みましたが、本書は外すことが出来ません。
デビュー作でこれって、凄すぎない?
ちょっとシュールでフワフワとした空気の中、自治体行政の地域活性化という名目で遂行されているらしき戦争…“僕”が聞く唯一の銃声は終戦を告げる号砲で、これは「地獄の黙示録」で引用されていた詩の一節“これが世界の終わりのすがただ/ドンともいわないで、すすりなきのひと声で”を連想させます。
文庫の表紙カバーに惹かれたのですけど、これが衝撃的な場面とリンクしてたとは…戦争とは銃器や死体ではなく、本質は経済の真の顔なのだと実感しました。
紹介記事【2016.11.13】
Yesterday,Yes a day (フラワーコミックス)
Yesterday,Yes a day (フラワーコミックス) (JUGEMレビュー »)
岩本 ナオ
話の舞台が共通する「雨無村役場産業課兼観光課」も好かったけれど、個人的には先に読んだ本作の方が好みかも。
地方暮らしの女子高生とか恋愛未満のリアリティが新鮮、この年頃だって恋愛が日常の中心にある訳じゃないんだよねっていう。
紹介記事【2016.03.30】
Eagle Has Landed: Live
Eagle Has Landed: Live (JUGEMレビュー »)
Saxon
どう見てもビジュアルが「スパイナル・タップ」そのものですが、当時の僕にとってはAC/DCの「BACK IN BLACK」とマイケル・シェンカー・グループの「MSG」と並ぶHR/HM愛聴盤でもありました。
でも他のメンバーはあんまりメタルっぽい出で立ちじゃなくて、ストラト遣いのポールは野球帽かぶってたし…ぶっちゃけボーカルのビフ以外はギブソンSG遣いのグラハムも当時は滅多に見かけなかったプレベ弾きのスティーブも見た目がオッサン臭くて、そういうビジュアル無視な姿勢が僕には却ってシブく思えたのです。
意外にロックンロールしてるベースラインや無駄に手数はないけどツーバス並みに速いドラムスやメタルにしては珍しいワウペダルを使ったギターソロなど今でも充分カッコイイ!
リフ中心とはいえメロディアスなフレーズも織り込み、改めて聴くと楽曲構成も隙がないなと感じました。
紹介記事【2016.02.27】
アイアン・スカイ [DVD]
アイアン・スカイ [DVD] (JUGEMレビュー »)

2018年、月からナチスが攻めてくる?!
パルプSFテイストにシニカルなユーモアを絡めた、おバカ路線のB級映画。
フィンランド人がサウナで酔っ払いながらアイディアを出し合い、製作費のうち約1億円をカンパで集めたというフィンランド・ドイツ・オーストラリア合作。
ほぼ全編ブルーバック撮影というレトロ活劇「スカイキャプテン ワールド・オブ・トゥモロー」と併せてオススメします、もちろん両作品とも特撮だけの映画じゃあありませんよ?
紹介記事【2016.04.16】
忘れられた日本人 (岩波文庫)
忘れられた日本人 (岩波文庫) (JUGEMレビュー »)
宮本 常一
本書は主に、対馬や周防大島や伊予といった西日本の村落で聞き取った話から構成されています…本業の傍ら、農家に泊めてもらうので米を持参で戦時中も日本各地を歩いて回ったそう。
正直、読み始めは部外者が首を突っ込んでいるような取っ付きにくさを感じたのですが…間をおいて開いたら、妙にスラスラ入ってきました。
何だか不思議です、本書自体が村の古老のようで…この深い根っこに繋がるような安心感、古臭く陳腐な表現ですが「元気が出る」のです。
紹介記事【2016.06.21】
幻想水滸伝III
幻想水滸伝III (JUGEMレビュー »)

明代中国の伝奇歴史小説「水滸伝」をベースにしたRPGシリーズの1つで、本作の特徴は同じ物語を複数の主人公を通じて体験するという趣向です。
今回は商業国家の騎士団長、名門貴族のクリスでプレイ…以前にプレイした平原部族の少年ヒューゴや大国の傭兵を率いるゲド隊長と違ってしがらみだらけの気丈な女性。
商業国家と平原部族の対立に乗じて領土拡大を画策する大国と、裏で暗躍する一味…シリーズの他作品は知りませんが、異世界クライム・サスペンスといった感じ?
絶対悪など存在しない、なんて分かってはいても相互理解は難しいというね。
小説や漫画などとは異なる、RPGという形式ならではの物語を味わえます。
紹介記事【2016.06.29】
イノセンス スタンダード版 [DVD]
イノセンス スタンダード版 [DVD] (JUGEMレビュー »)

前作「ゴースト・イン・ザ・シェル」から引き続き押井守監督が描くは、攻殻機動隊のバトーとトグサが挑む「暴走ガイノイド連続殺人事件」の顛末。
そして、ネット上の全一となった少佐こと草薙素子を、もはや見つめる事も触れる事も叶わないバトーの愛の物語でもあります。
重厚なCGアニメで表現される電脳社会の、二重の意味で人工的な儚さ…「私」や「貴方」の定義とは何か、肉体は自由の枷なのか。
前作のラストで少佐が言っていた“2501…それいつか、再会する時の合言葉にしましょ”という台詞を覚えていると、ちょっと感動的かもしれません。
紹介記事【2016.11.27】
二週間の休暇 (MouRa)
二週間の休暇 (MouRa) (JUGEMレビュー »)
フジモト マサル
まるで村上春樹ワールドの絵物語、といったら失礼でしょうか…あの読後感を簡易化して視覚的にまとめたような一冊、安直すぎるオチも却って心地よく感じられました。
うぐいす色と黒の二色刷り、計算されたコマ割りとアングル…奥付けページの縁に這わせたカマキリに至るまで、ちょっと手元に置いておきたくなります。
紹介記事【2016.02.04】
パートナーズ・イン・クライム
パートナーズ・イン・クライム (JUGEMレビュー »)
ルパート・ホームズ
1曲目「Escape (the pina colada song)」は、ケイト・ブッシュの「Babooshka」と対になるようなシチュエーションを歌っていながらライトで喜劇的な展開…また「Answering machine」ELOの名曲「Telephone line」と対になるような、どこか惚けた味わいのある留守番電話の歌なのです。
フェイズ・ギターに'79年リリースという時代を感じます、今でこそ好きな音ですけど十代の頃は中途半端なエフェクト感が気持ち悪かったので一概にオススメとは言い難いのですが。
紹介記事【2016.01.23】
クン・パオ! 燃えよ鉄拳〈特別編〉 [DVD]
クン・パオ! 燃えよ鉄拳〈特別編〉 [DVD] (JUGEMレビュー »)

本当にね、どんだけ買って観てんだ僕は!
70年代のB級カンフー映画を元にデジタル処理で大胆に改変、正直この笑いは人を選ぶと思います。
実際、ちょっとオススメしにくいコメディです…特にCGパートなんて、全然オススメ出来ませんけども。
音声バリエーションの豊富さで、何度でもどこかツボにくるのです僕は。
紹介記事【2016.06.19】
図説 国旗の世界史 (ふくろうの本)
図説 国旗の世界史 (ふくろうの本) (JUGEMレビュー »)
辻原 康夫
いつもながら面白い、河出書房新社の図説シリーズ「ふくろうの本」の一冊です。
紋章学の見地に基づいて、色遣いや図柄で世界各国の国旗を分類すると…割と知ってる国旗の雑学レベルから歴史的な成り立ちが見えてくる、この切り口が実に面白い!
本来は支配者の紋章であり権力への服従を意味していた「旗印」が、フランス革命から民衆の団結や社会の理想を表明するように…赤青白で構成された国旗を“民主主義国家の旗印にふさわしい配色という固定観念”と断言し、9・11後の「SHOW THE FLAG」を“恫喝的スローガン”とブッタ斬る著者は本書自体も“疑問の解明に寄与するとは到底思えない”と切り捨てますが。笑
「世界史を読みたくなる」歴史ネタの雑学本、として辻原康夫(編)「読みたくなる世界史」と併せてオススメします。
紹介記事【2016.11.24】

本日の脳内BGM
EAGLES「I can't tell you why」「Life in the fast lane」
MARVIN GAYE「Let's get it on」「Sexual healing」
ZAP MAMA「Mupepe」
THE CARDIGANS「Lovefool」
ユニコーン「雪が降る町」
RCサクセション「ドカドカうるさいR&Rバンド」
PRINCE & THE REVOLUTION「Let's go crazy (extended version)」
CAROLE KING「It's too late」
PRINCE「Dirty mind」
今井美樹「空に近い週末」
SHOGUN「Silently she said」


*以下の動画は、携帯からですとご覧いただけないかもです。

『Prince - Dirty Mind (Official Music Video)』(個人的には、改名以降よりは「戦慄の貴公子」以前のシンプルでポップな楽曲が好みです・・・そりゃもう、見た目のキツさも含めてね!笑)
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    | B.G.M. | 2018.01.22 Monday | comments(0) | trackbacks(0) |
    最近みたDVD
    「デュース・ビガロウ、激安ジゴロ!?」(←リンク先はTSUTAYA作品情報)


    原題は「DEUCE BIGALOW: Male Gigolo」、アダム・サンドラー主演作で常連と化しているロブ・シュナイダーの主演作です…ただし製作会社のハッピー・マディソンはアダムの持ち会社ですから、本作でも彼がエグゼクティブ・プロデューサーに就いておりましたよ。
    しかし、いきなりマッパで登場とは流石ロブ…水槽掃除人とは「がんばれ!ベアーズ」のプール掃除人のような、ショボいオッサンを象徴する職業なのかな?笑
    ひょんな事から売れっ子ジゴロに留守中の熱帯魚ケアを頼まれるも、最高級の水槽を壊しちゃって…手っ取り早くジゴロで稼ごう、と良からぬ色気を出すロブ。

    アダム主演作に出てくる時は、ロバート秋山が芸風パクったみたいなクセのある別人になりきるのにね…いざ自分が主役となると、何故か素のキャラで勝負しようとするのが残念すぎる!
    まぁ“ドイツ人観光客ちゃん”は久々に大笑いしたし、ジャバ・レディーも傑作だわ!っていうかズルいよアレは…でもジャバを演じたビッグ・ボーイって、確かラッパーじゃなかった?
    ジゴロの元締め“男マダム(Man-pimp)”T.J.ヒックス役のエディ・グリフィンも後半、無理矢理な白人化で笑わせてくれます。
    とはいえ所詮アダム映画なので、品行方正にまとめようとして白々しいオチに。

    結局はマジメ人間なんだよねアダムって、お下劣ネタは時間ギリギリまでやるけど回収地点に入ると一気に(本来はイイ奴)で畳むの。
    まるで腹黒い優等生の常套手段みたく、毎度そんなだとウンザリしてくるな…ウィル・フェレルとかセス・ローゲンとか、別の人と組んだロブが観たい!
    ガールスカウト役のエリー・タナー・シュナイダーってロブの娘かな、あとレストランの老婦人役のピラール・シュナイダーは母親か?…アダム同様、何やかやで身内を出すの好きだね。
    そして州検察官(District Attorney)役でロブ・スカイラー(ROBB SKYLER)なる人物も…って、これは単に名前が紛らわしいだけ?


    〈ロブ・シュナイダー〉関連記事:
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      | cinema | 2018.01.21 Sunday | comments(0) | trackbacks(0) |
      本日の脳内BGM
      布袋寅泰「Waiting for you」「Guitarhythm」
      INCOGNITO「Always there (symphonic jazz mix)」
      爆風スランプ「ヤシの木かげ」
      CASIOPEA「Looking up」
      ZAP MAMA「Brrrlak」
      渡辺貞夫「Nice shot」
      EARTH, WIND & FIRE「September」
      THIRD WORLD「You've got the power (to make a change)」


      *以下の動画は、携帯からでは視聴できないかもしれません。

      『Earth, Wind & Fire - September』(クール&ザ・ギャングの「Get down on it」や、カシオペアの「act−one」収録映像などもそうですが、この如何にも70年代な残像エフェクトは堪りませんな!笑)
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        | B.G.M. | 2018.01.20 Saturday | comments(0) | trackbacks(0) |
        最近みたDVD
        「夢みるように眠りたい」(←リンク先はTSUTAYA作品情報)

        本作も、先日の「キッドナップ・ブルース」と同じく(もう観る機会はないな)と諦めていたのですが…やっぱりTSUTAYAの宅配レンタルで発見しました、まったく感心しちゃいますよ!
        こんなに便利なら正式登録しようかなぁ〜、でも無料お試し期間中で事足りてしまいそうな気もしますし…ま、もう少し様子見で。笑
        本作は林海象が監督デビュー作にして製作と脚本も兼任し、更に大手映画会社の配給を通さず映画館にかけるという当時としては革新的な作品でした…だから新海誠が一人で製作した長編アニメーション「ほしのこえ」を観た時、僕は本作の林監督を連想したのです。

        全編モノクロで“ニューサイレント”と銘打った、'86年のバブリーな風潮に背を向けた懐古趣味…まぁ実際はカツカツの制作費が生んだ苦肉の策でもあったと思うのですが、その古臭さ自体がストーリーのギミックにもなっているのです。
        まだ舞台俳優だった佐野史郎の初主演作品でもあり、彼が演じる私立探偵と助手は愛娘を誘拐された老女の依頼を引き受けますが…Mパテー商会の謎解きに振り回された上、身代金と報酬を奪われてしまいます。
        やがて大正期に検閲で未完に終わった活動写真が事件の鍵と判明、その「永遠の謎」の核心へと迫ります。

        オート三輪に仁丹塔など、華やかなりし頃の浅草を再現した不思議な映像の懐かしさ…活動写真と呼ばれた時代の映画は最先端の娯楽であり、日本有数の繁華街だった浅草の六区は最大の映画街でもあったのです。
        中学生の僕が3本立てを観に通ってた時期は六区もヤバめな空気が残っていて、そんな気配も本作から漂ってくる気が…浅草の仁丹塔も上野の博物館動物園駅も、ギリギリ現役だったし。
        実は本作、リアルタイムで観てるんですよ僕…それにレンタルビデオでも観た事あるんです、誰かにオススメする程ではないし中勘助の「銀の匙」的な激しく甘ったれた気分になるけど。

        誰しも「閉じられなかった輪っか」の記憶はあるでしょう、言えず終いとなった(サヨナラ)や(アリガトウ)の悔恨が…結末を失った物語を映画に例えるなら、やはり最期は報われる夢を見たいものです。
        ところでMパテー商会の由来は“empty”ですな、今頃になって気付きました。


        *以下の動画は、携帯からではご覧いただけません(多分)。

        『夢みるように眠りたい - CMバージョン』
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          | cinema | 2018.01.20 Saturday | comments(0) | trackbacks(0) |
          本日の脳内BGM
          PRINCE「Sexuality」
          YOU & THE EXPLOSION BAND「貿易風」
          HERB ALPERT「Fantasy island」
          SUPER BAD「サービス」
          THE SMITHS「That joke isn't funny anymore」「Meat is murder」
          STRAY CATS「Stray cat strut」
          BOBBY CALDWELL「Take me back to then」
          EPO「太陽にPump! pump!」
          サザンオールスターズ「さよならベイビー」
          EARTH, WIND & FIRE「September」
          THE DOORS「When the music's over」
          XTC「This world over」
          JOHN & YOKO PLASTIC ONO BAND with THE HARLEM COMMUNITY CHOIR「Happy Xmas (war is over)」
          久保田利伸「Dance if you want it」
          EAGLES「I can't tell you why」「One of these nights」


          *以下の動画は、携帯からでは視聴できないかもしれません。

          『The Doors - When the Music's Over (with Lyrics)』(約11分あります、それと動画に歌詞は表示されません;Sound Only)


          『Eagles - I Can't Tell You Why [w/ lyrics]』(Sound Only)
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            | B.G.M. | 2018.01.19 Friday | comments(0) | trackbacks(0) |
            昨日の脳内BGM
            CASIOPEA「North sea」
            浜田省吾「愛の世代の前に」
            YELLOW MAGIC ORCHESTRA「東風(Tong poo)」
            MONDO GROSSO feat. Blu「Blaze it up」
            布袋寅泰「Materials」
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              | B.G.M. | 2018.01.19 Friday | comments(0) | trackbacks(0) |
              最近みた夢
              野放しのライオン


              よく晴れた午後の空、僕は知らない道を歩いている…車道は右側通行なので海外なのだろう、僕は車道の右端に生える低木の木陰を目的もなく散歩しているようだった。
              道は緩やかなカーブで、車も人の気配もない…車道の向こう左側は地中海にありそうな低層の白い家々、僕の右手には低い石垣越しに緑のスロープが開けている。
              右下の、傾斜が平板になる辺りに一頭のライオンが見えた…こちらに気付いていないようで、うっそりと歩いていた。
              石垣の続いている先に白い建物があり、そこで再びライオンを見ると木陰から僕を見上げていた…気付かれていたのだ、思わず身構える。

              建物は三方が壁になっているものの青天井で、道路側とは何の仕切りもない…スロープの下からすれば屋上階だが、壁の高さからすれば過去には更に上階が存在していたようだ。
              石垣と接する壁の内側に下り階段があり、そこから見下ろすと去って行くライオンの背中が見えた…やはり僕を標的にしていたのだな、見失って諦めたようだ。
              と、いつの間に現れたのかパステルカラーの股引き姿をした老爺が目の隅に映った…ゆっくりと覚束ない足取りで向かう先には頑丈そうな赤茶けた鉄の扉があり、守衛らしき人物がいた。

              離れていて話し声は聞こえなかったが、どうやら老爺は鉄扉の奥に捧げ持った盆上の供物(?)を届けたくて守衛と押し問答になっている様子だった…結局は説き伏せられたのか、老爺が向き直ろうとして足許が乱れて盆を落とした。
              乾いた音がやけに大きく響き、狼狽した守衛が散らばった供物(?)を盆に拾い上げていた…遠目には月見団子のような何かと赤黒い丸薬みたいな物が見え、その赤黒さに僕は不吉な印象を受けた。
              その時、老婆が僕の耳元で「ありゃあ○○だよ」と話し掛けてきた…またも年寄りが物音一つ立てず忽然と現れた事に、僕は違和感と警戒心を抱き始める。

              すると俄に人出がして、スーツ姿のオッサン数人が階段の縁に来て何やら話し合っている…他にもスーツや事務員風の中年が十人ほど、屋上に詰めかけていた。
              彼らの関心は先程のライオンにあるようだが、関係者なのか野次馬なのか判別が付かない…そもそもライオンは敷地内を放し飼いにしているのではないのか、本来の場所から脱走して市街に逃げ込んだのだろうか?
              屋上には更に人が増え、眼下のライオンもこちらを気にしているようだが…いつの間にか人々の足下を縫うように二頭の仔ライオンが入り込んでいて、その一頭は何故か僕の足にじゃれついて牙を突き立てた。

              痛みは感じなかった。
              その時点で僕は半ば現実ではないと理解したのだが、完全に夢だと認識出来た訳でもなかった…右足に噛み付いている仔ライオンにしてみれば遊び感覚の甘噛みなのだろうけど、自分は一体どうすべきか分からず硬直してしまった。
              いくつかのパターンを脳内でシミュレーションしてみたが、グダグダ悩んでいるのが面倒臭くなってしまい…そっと手を下ろして仔ライオンの片目を押し潰し、離した口にポケットから出した携帯スプレーを噴射してやった。
              仔ライオンの咆哮で事態に気付いた人々にもまんべんなくスプレーを撒き散らし、阿鼻叫喚のパニック状態に先んじて道路へと脱出。

              仔ライオンは逃げ惑う人々に惑わされて僕を追い掛けては来ないだろう、ひょっとしたら仔ライオンの声や人々の騒ぎを聞き付けてスロープ下のライオンも乱入してくるかもしれないし急いで止血しなければ…ひどいとばっちりを食らった気分だが、キッチリしっぺ返しをしてやった事で僕は清々として道の先へと歩き出した。


              夢って本当に不思議だわ、特に今回は脳内情報の補足ゼロだったから完全に意味不明だし…ただ、それにしては時間や場面の飛躍もなければ物理的な矛盾や不整合も(痛覚は別として)ないリアル展開だったよなぁ?
              謎の老婆による解説も、聞き取れなかったというより僕が警戒レベルMAXで状況確認モードに入ってたせいで無駄な情報をシャットアウトしただけだし。
              唯一、最後に取り出したスプレーは半覚醒状態の意識が夢に介入した成果でした…そんな代物を持っている設定などなかったのに、信念で自分自身を納得させて強引に出現させたのです。
              なので成分/効能は不明。笑
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                | in sleep | 2018.01.18 Thursday | comments(0) | trackbacks(0) |
                最近あげた物
                DSソフト「おいでよ どうぶつの森」

                上の甥っ子が同ソフトを買ってから、下の甥っ子は自分の操作キャラを同居させていたのですが…まぁ2人で揉めるんですな、室内に置く家具やら家のローン負担やら僕と「DSつうしん」で遊ぶ順番やら色々と。
                で、上の甥っ子は前々から「お前も自分の『おい森』買え」と下の甥っ子に言っていて…クリスマスには「子供みんなで」という条件でNew2DSを親からもらっても、下の甥っ子は同ソフトを買う気はない様子。
                なので僕が、¥720でAmazonに出品されていた同ソフトを買って下の甥っ子にあげたのです…それを買ったらピッタリ¥2,000で送料無料になるし、タイミング的にも正月だし好いかなと。

                上の甥っ子も「ずるい!」と言う程ガキじゃないし、どっかで埋め合わせてやるつもりなのでね…実際、上の甥っ子としても自分の村から甥っ子のキャラが去って清々したようですし。笑
                先ずは新たに購入したソフトを起動し、前のユーザーが作成していた村をチェック…僕としても、自分の村で未入手のアイテムがあれば頂戴しようとワクワク!
                しかしながら、どうやらメインの操作キャラを別ソフトに引っ越させたのか貯金も持ち物も一切なし…自宅は3段階目まで拡張されていて、たぬきちショップもデパートだったので結構やり込んでたようでしたが。
                見学後、その村は消去で。

                それから元からある3DSで上の甥っ子のソフトを起動、下の甥っ子が間借りしていた操作キャラで役場に行き引っ越し手続き…次にNew2DS側の、村を消去したソフトで「住人の受け入れ」を選択すると操作キャラの移行と同時に新たな村が作成されて準備OK!
                これで揉め事も解決、3人一緒に遊べるようになったという訳で…早速、上の甥っ子と僕でお祝いの品を各々の操作キャラに持たせて下の甥っ子の村を訪問。
                出来立ての村には果樹が桃だけなので、他の果物類に木の苗や花の種も…あとベッドなどの家具ね、しかしサポート終了した今頃に盛り上がってくるとはな!笑
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                  | give | 2018.01.17 Wednesday | comments(0) | trackbacks(0) |
                  本日の脳内BGM
                  種ともこ「10円でゴメンね (Hot chocolate mix)」
                  FISHBONE「In the air」
                  ザ・ブルーハーツ「チェインギャング」
                  VAN HALEN「Top Jimmy」「Panama」「Hot for teacher」
                  高中正義「Bad chicken」「渚・モデラート」
                  ザ・ブルーハーツ「ロクデナシ」


                  *以下の動画は、携帯からでは閲覧できないかもしれません。

                  『THE BLUE HEARTS - Chain Gang』


                  『Van Halen - Top Jimmy』(Sound Only)
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                    | B.G.M. | 2018.01.16 Tuesday | comments(0) | trackbacks(0) |
                    最近読んだ本
                    ウィリアム・ギブスン(著)、黒丸尚(訳)「ニューロマンサー」

                    初版'86年のハヤカワ文庫刊、本格的サイバーパンク到来を告げた著者が'84年に発表した長編第一作です…本書も「虎よ、虎よ!」並みに値段が高止まりしてたんですけど、気が付けば¥372まで下がっていたので送料込みで¥629なら買い時かなと思いポチッと購入。
                    しかし第一章が「千葉市憂愁 (チバ・シティ・ブルース)」とは、のっけからパンチの利いた訳出だわ…浅倉久志が“IDORU=あいどる”と訳したのが本書の名訳“さらりまん”に由来しているように、著者の造語に対する黒丸の名訳が以降の邦訳サイバーパンクにおけるデファクト・スタンダードになったのも納得。

                    ちなみに表紙カバーを手掛けたのは奥村靫正(ゆきまさ)で、これまた「あいどる」表紙カバーの元ネタと思えなくもないな…と度々「あいどる」を引き合いに出してるけど、思えば著者の小説って他は「ヴァーチャル・ライト」を読んだ筈なのに内容は覚えてないと気付いて今更ビックリ。笑
                    とはいえ、先ず面食らったのは(ギブスンってこんな読みにくい文章だったっけ?)という意外さでした。
                    如何にもハードボイルド小説を意識した硬さは、もしや期待の重みに緊張した表れか…主観視点で一切の説明なしに近未来へ放り出されるのはともかく、読み慣れるまで結構かかったな。

                    侵入対抗電子機器の頭文字を取ったICE、その氷を割るのを生業とするカウボーイ…クライアントを裏切って神経を焼かれた元カウボーイのケイスは、今やチバの外人街で半端仕事を請け負って食い繋ぐ有様。
                    そんな彼をスカウトし、治療ついでに仕込んだ真菌毒の時限解除を枷にデカいヤマを依頼する謎の男…相棒は人体改造した女アサシン、先ずはケイスの師匠“フラットライン”の記録人格と厄介な氷を割る羽目に。
                    ブラック・アイスは後の「攻殻機動隊」でいう攻性防壁、ケイスもまた脳死寸前の目に遭いつつニューロマンサー攻略…同時進行する冬寂の正体、そして目的。

                    Wikipedia情報を後から読んで(そういうコトか!)と思う点ばかりでした、こんなの一度じゃ分からないって…それとマイクロソフト社は既に創業していたそうなので、本書から何かヒントを得た訳ではないのね?
                    ただし“遅効ウィルス”といい、明らかに「攻殻〜」は影響下にありますな…しかし意外にも「ブレードランナー」は本書より早かったようです、もしかしたら先行する著者の短編にアジア的な未来絵図が描かれていたのかもしれませんが。
                    本書はまた「スプロール三部作」の一部らしく、スプロールでググると“虫食い状に拡がる都市を意味する”とあったのですけれど。

                    このググるという行為自体が本書の執筆時には存在し得なかった事を思い、何気なく読み飛ばしていた描写の中に現代のリアルな感覚が予言されていたと考えてゾクゾクしました…その一方でキーパンチされた細長い紙を吐き出すコンピュータなんかも描かれている辺りは、やはり先日の「2300年未来への旅」で感じた(その時代や文化の延長としてイメージされた未来)でしかないんだなぁと。
                    他者の意識や感覚をモニターしたり視覚ハッキングなどは先鋭的ですが今や「攻殻〜」でイメージしますね、スペースコロニーの貴族的退廃は「未来惑星ザルドス」の流れを感じたりも。
                    「ニューロマンサー」(←左クリックで拡大表示されます)


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                      | books | 2018.01.16 Tuesday | comments(0) | trackbacks(0) |




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