スキャナー・ダークリー [Blu-ray]
スキャナー・ダークリー [Blu-ray] (JUGEMレビュー »)
俳優の仕草や表情をアニメとして再構築する、非常に手間の掛かった映像が生理的に苦手な人もいるでしょうね。
しかしながら出演者も(誰々が出てるから)という理由で観て欲しくはないでしょう、自伝的要素の強い原作を尊重した結果としてのスキャニメーションは実に効果的です。
意義を見出せない業務に延々と従事させられる主人公、彼の破滅を前提とした麻薬撲滅作戦…小さな政府がもたらした民間委託の陥穽、委託された組織間のマッチポンプは緩いディストピアですが。
どこまでが虚構でSFなのか、エンディングには賛否が分かれそう。
紹介記事【2019.07.27】
ブレイク・ビーターズ [ ゴードン・ケメラー ]
ブレイク・ビーターズ [ ゴードン・ケメラー ] (JUGEMレビュー »)
旧東独、といっても今じゃ通じなさそうですが…80年代の社会主義国でヒップホップに目覚めちゃった若者と、彼らの活動を体制翼賛に取り込もうとする当局との丁々発止を描く青春コメディ。
飼い慣らそうとする権力側と調子を合わせつつ苦悩する主人公たち、ベルリンの壁が崩壊して彼らを待ち受けるラストのほろ苦さとタフさに男泣きです。
自分でいる事を描いている点で、英国のサルサ映画「カムバック!」と併せてオススメ。
紹介記事【2019.11.02】
ダーリン・イン・ザ・フランキス 1《完全生産限定版》 (初回限定) 【Blu-ray】
ダーリン・イン・ザ・フランキス 1《完全生産限定版》 (初回限定) 【Blu-ray】 (JUGEMレビュー »)
荒廃した世界で生き残りを賭けて地底人と戦う少年少女、その謎が明らかになるにつれ絶望の色は増すばかりですが…絵空事に潜む「茶色の朝」の未来、大人目線で子供たちの希望を切に願ってしまいました。
次の世代のために何が出来るだろう、この気持ちを失わずにいたいです。
紹介記事【2019.08.28】
月曜日の友達(1-2巻 全巻) 全巻セット
月曜日の友達(1-2巻 全巻) 全巻セット (JUGEMレビュー »)
中学生になったばかりの頃の、世界の拡がりに戸惑う姿は性別や世代を超えて響きますね。
作画力もストーリーテリングも卓越してます、些細な一瞬を捉える巧さが。
忘れていた何か、忘れたくなかった何か…最後のコマに、胸が苦しくなりました。
紹介記事【2019.11.11】
TVアニメ『プラネット・ウィズ』オリジナルサウンドトラック [ 田中公平 ]
TVアニメ『プラネット・ウィズ』オリジナルサウンドトラック [ 田中公平 ] (JUGEMレビュー »)
(↑※サムネイルのリンクはサントラにしています)
所謂スピリチュアルなストーリーでありながら、どこか70年代アニメっぽいお約束とフォーマットをごちゃ混ぜにして力技で着地させたような奇想天外さが独特。
戦隊ヒーローに学園モノ、ジャンプ的な熱血インフレ勝負など…ネタの重ね掛けでも訳分からなくならない見事な構成、思いがけずラストに泣かされました。
正義のあるところに悪がある、よって正義は愛ではない…ならば善とはなんなのか? 先ずはご覧あれ。
紹介記事【2019.09.10】
ポルノ☆スターへの道 [ ニック・スウォードソン ]
ポルノ☆スターへの道 [ ニック・スウォードソン ] (JUGEMレビュー »)
ラジー賞を独占した下ネタ満載ムービー、とりあえず下品ですけど線引きはキッチリしてますね…笑わせる内容は、少なくとも男性なら他人事じゃないというか。
女性同士の巨乳幻想みたいなね、目の付け処が上手いなぁと。
まぁ万人向けではないにせよ、僕は感心しつつ大笑いしました。
紹介記事【2019.10.17】
夜長姫と耳男 (岩波現代文庫) [ 近藤ようこ ]
夜長姫と耳男 (岩波現代文庫) [ 近藤ようこ ] (JUGEMレビュー »)
原作者の作品は知らないので、本作は衝撃的でした…こんな物語が書かれていたのかと、まるで伝承の聞き書きか夢を書き起こしたような浮遊感!
印象としては南伸坊が中国の怪異譚を漫画にした「仙人の壺」に近い、無闇に説明しようとしない描線のアッサリ感が素晴らしいです。
空白の多さに、却って想像力を掻き立てられました。
紹介記事【2019.11.25】
さよならの朝に約束の花をかざろう 通常版 [Blu-ray]
さよならの朝に約束の花をかざろう 通常版 [Blu-ray] (JUGEMレビュー »)
不老不死というか不死者の物語にハマっているとはいえ、ファンタジー世界が舞台だとなぁ…と思ってましたが、不死者の(一般的な寿命の人間社会で生きる哀しみ)というツボを丁寧に描いていて好感が持てました。
寓話的なラストが作品世界と相まって、爽やかに切ないです。
紹介記事【2019.09.23】
おとなのけんか [ ジョディ・フォスター ]
おとなのけんか [ ジョディ・フォスター ] (JUGEMレビュー »)
血生臭い原題の割に、ほぼダイニング一間で完結している会話劇です。
子供の喧嘩に親が出て、大人同士で和やかに話し合って解決する目論見が破綻してエスカレート。
隣人を愛せれば戦争なんて起きない訳で、そんな皮肉な原題と裏腹に子供同士は親心を知らず…淡々としてますが大いに笑わせてくれます、個人的にはオススメ。
紹介記事【2019.10.22】
【中古】 山本耳かき店 ビッグCスペシャル/安倍夜郎(著者) 【中古】afb
【中古】 山本耳かき店 ビッグCスペシャル/安倍夜郎(著者) 【中古】afb (JUGEMレビュー »)
耳かき店ブームの火付け役、なんて書いては申し訳ないのですけども…決してブームに便乗した後追いではない、と。
穏やかな時間の流れる小さな町で、耳かき屋さんを訪れる客の脳内イメージが秀逸です。
こんな表現があったのか、こんな漫画があったのかと目からウロコ耳から(略)。
紹介記事【2019.12.23】
グラン・プリ [Blu-ray]
グラン・プリ [Blu-ray] (JUGEMレビュー »)
最初はソール・バスの映像分割がスタイリッシュというより情報過多に感じましたが、それが後から効いて来るんですね…世界各地を転戦するF1レーサーと彼らを取り巻く人間模様が主軸ながら、走行シーンも見甲斐があります。
クールなドラマと60年代のムードが、ダンディな三船敏郎も含めて現代とは別世界のようです。
紹介記事【2019.12.21】
絵はがきにされた少年 [ 藤原章生 ]
絵はがきにされた少年 [ 藤原章生 ] (JUGEMレビュー »)
アフリカに対する先入観や固定観念が、ことごとく覆されます…偏見を持たないように心掛けていたつもりでも、日本にいて伝わってくる情報自体にバイアスが入っている訳ですが。
西欧支配の呪縛に歪められた各地の民族性や搾取の構造など、日本では見えにくい暗部が著者の目を通して見えてくるようで。
アフリカの話であり、同時に現代の実像でもあるのでは?と。
紹介記事【2019.09.1】
【中古】 マンガでわかる 戦後ニッポン /手塚治虫(著者),水木しげる(著者),つげ義春(著者),はるき悦巳(著者),ちばてつや(著者) 【中古】afb
【中古】 マンガでわかる 戦後ニッポン /手塚治虫(著者),水木しげる(著者),つげ義春(著者),はるき悦巳(著者),ちばてつや(著者) 【中古】afb (JUGEMレビュー »)
現代に至る国内の移ろいを漫画に語らせる好企画アンソロジーです。
漫画にしか出来ない表現は、例えば三輪自動車が走る風景でありリンチされる米軍の操縦士であり…基本的に主観視点であるが故の、俯瞰の効く文学表現よりも接地した仮想体験なのかも。
いわば漫画こそが伝え得た戦後の一片、切り口を変えて続けてもらいたいですね。
紹介記事【2019.12.12】
あきれたあきれた大作戦 [ ピーター・フォーク ]
あきれたあきれた大作戦 [ ピーター・フォーク ] (JUGEMレビュー »)
笑いって鮮度があると思ってました、本作を観るまでは。
先が読めずに引き込まれましたが、確かに繰り返し観たくなるかも…計算されたシナリオが効いた笑いと、映像的な古さもまた味わい深いです。
スタンダードでバカバカしくて無駄のない、意外な傑作。
紹介記事【2019.12.10】
人気マンガ・アニメのトラウマ最終回 極限編 [ 鉄人社編集部 ]
人気マンガ・アニメのトラウマ最終回 極限編 [ 鉄人社編集部 ] (JUGEMレビュー »)
面白可笑しい切り口で紹介されてるので、ファンの方にしてみれば物申したい点も多々ありそうですが。
様々な事情から意外な最終回を迎えていた、有名な作品の数々に先ずビックリ…知って何かの役に立つ訳ではありませんけど、やはり切り口が面白いのですよ。
紹介記事【2019.09.24】
【国内盤CD】【ネコポス送料無料】ファウンテインズ・オブ・ウェイン / トラフィック・アンド・ウェザー
【国内盤CD】【ネコポス送料無料】ファウンテインズ・オブ・ウェイン / トラフィック・アンド・ウェザー (JUGEMレビュー »)
「Stacy's mom」の青春パンクをイメージしてたら好い意味で裏切られました。
どこかSDP「スチャダラ外伝」に通じる旅アルバム、共通する根っこは世代なのかグローバル環境なのか…しかしELOっぽさを連想させるサウンドも厭味なく無理して頑張ってない感じだし、三人称のスキットみたいに様々な切り口で綴られる旅の寸描が詩的。
パッキング上手で飽きさせない仕上がりかと。
紹介記事【2019.07.08】
【中古】[PS2]ローグギャラクシー ディレクターズカット(Rogue Galaxy Director's Cut)(20070321)
【中古】[PS2]ローグギャラクシー ディレクターズカット(Rogue Galaxy Director's Cut)(20070321) (JUGEMレビュー »)
無印版も僕は楽しめましたが、ダレ要素を改善して全体的にボリューム・アップしておりオススメです。
難を言えば、このDC版では攻略本が出てない事ですね…特に武器の合成レシピが違っているし、追加武器はノーヒントで試行錯誤の連続に。
水の惑星にある3連宝箱は、多分エリアボスに乗って飛び移らなきゃ取れないと思うので、これからプレイする方は気を付けてね!笑
紹介記事【2018.07.19】
【中古】PS2 スターオーシャン3 Till the End of Time
【中古】PS2 スターオーシャン3 Till the End of Time (JUGEMレビュー »)
ディレクターズ・カット版が出てるようなので、そちらをオススメします。
僕も終盤でメニュー画面を開こうとしてブラックアウトや異音と共に「ディスクからデータを読み込み中です」と表示されたままフリーズでプレイ断念中です。笑
リアルタイム・バトルの忙しさは好みの問題として、城下町などの雰囲気が最高!
中世レベルの惑星に来た主人公がハイテク宇宙人側、という立ち位置はユニークで楽しめました。
紹介記事【2018.07.25】

最近みたアニメ
「スペースコブラ」第1話「復活!サイコガン」(←リンク先はYouTube当該ページ)

YouTubeで観ました、っていうと怒られちゃいそうですが…「週刊少年ジャンプ創刊50周年公式チャンネル」による、期間限定の投稿らしいです。
原作漫画の連載当時は「キン肉マン」や「ドラゴンボール」と同時期ながら、所謂トーナメント漫画に堕しなかっただけでも特筆物です。笑
というか少年漫画誌とは思えない骨太な展開や「バーバレラ」的な近未来さ、劇画ともアメコミとも違った作風…そして何よりサイコガンですよ、今更ながら最高!
しかしながら、やはりこのイントロダクションは「トータル・リコール」そのまんまですな…でもそれがまた魅力的でもあるという、この矛盾した感覚は何故なんだろう?
ま、劇場版では省かれてたけど。

但しギルドの海賊バイケンにカジノで遭遇って流れは、原作の漫画とも違ってる気が…しかしオッサン臭い劇場版CVの松崎しげるコブラと違って、さりげなく過去の面影を漂わせるTV版CVの野沢那智コブラも品があって捨て難いですな!
そして出崎演出も劇場版ほど止め絵を多用しないので、個人的には興を殺がれなくて好いです…アーマロイド・レディの声は劇場版と同じ榊原良子、確か彼女だけはOVAも含めて皆勤賞だった筈ですが(もっと無機的な発声にしたら?)という気になるのよ毎回。笑
まさか全話投稿されるとも思えないので、次回も観ちゃうか迷ってしまいます。


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    | animation | 2019.03.30 Saturday | comments(0) | - |
    最近聴いたCD
    山下達郎「FOR YOU」

    '82年に発表された本作は、僕にとって山下の最高傑作なのです…鈴木英人のジャケットといい、収録された楽曲のバランスといい。
    でもまぁ山下のファンからすれば(他のアルバムどんだけ知ってんの?)と突っ込まれそうですけど、本作しか知らないんです僕。笑
    前にLPで持ってた時は、聴きながらジャケを飽かず眺めていたものです…1曲目の「Sparkle」から「Music book」への流れは絶品ですよね、そしてある時期から「Morning glory」「Love talkin' (honey it's you)」の弛さに一段と魅力を感じるようになり。
    更に、完璧と思えない点が本作のマジックなのかも…こうして久々に聴き直してみて、そんな気がしたのです。

    (ずっと心に引っ掛かっている本作の欠陥要素が、今も聴きたくさせるのでは?)って。
    その1つは曲間の「Interlude」で、彼の代名詞ともいえる多重ハモりを数秒だけ不規則に挿入してるのがね…あってもいいけど先ず要らないし、その置き所にも正直(違うな)って必ずモヤモヤさせられるのですよ。
    で2つ目が曲順ね、LP時代はAB面に分かれてて暗黙のセオリーみたいのがあったんですよ…例えばA−1はキャッチーでA−2辺りにイチオシ曲とか、両面ともラストはバラードかミドルテンポというような。

    だからってA面ラストが「Futari」は重すぎでしょ!あの真夜中みたいなバラードはB面ラストに回して、むしろ「Your eyes」と入れ替えた方がB面トップの「Loveland, island」に繋がる感じが出るじゃない?…などと必ず思ってしまうのです、しかし実はその僅かなアンバランス感も入念に計算され尽くした結果のように思えてきたのですよ。
    というのも、こうした邪念(?)が曲への集中を妨げる訳ではないんですね…ただ普通に(もう一度聴こう)って気にさせるだけなのは、一種のテクニックなのかと。
    それと今回、ようやく「Hey reporter!」がスライ風ファンクと気付きました。

    具体的にいうと「Thank you (falettinme be mice elf agin)」「Thank you for talkin' to me africa」のベースラインとギターカッティングを引用して、よりヘヴィなファンクに仕上げてたのね…おそらく山下の全楽曲中でも異色なんじゃないかという私的な憤りが込められていて、サウンド・デザインも本作のトーンから浮いてる割には不思議と程好いアクセントといった印象なのです。
    いやお世辞じゃなくね、久々に聴き直してみて今回やっと面白味を感じたのですが。笑
    因みにCDは'02年のリマスタリング盤で、ボートラに同名TVドラマの主題歌「あまく危険な香り」と同インスト版2バージョンに「Every night」を収録…この(ボートラ追加)というのが山下らしくない気がしたのは、僕だけでしょうか?

    彼が(既に完成された構成)を今になって弄る人とは思ってなかったのです、しかもボートラだけ若干音圧デカめだし…そういうのは気にしないのかぁー、別に構わないんだけどなんか意外だったので。
    まぁ「あまく〜」は参加ミュージシャンもオリジナル収録曲と被っているのか違和感ないですし、ドラマ用インストもピアノ・バージョンは(歌メロをピアノの白玉に置き換えただけなのに)といったアレンジの妙を感じました…シャッフルっぽくビートを変えたサックス・バージョンは、やや強引な気もしましたが。笑
    「Every〜」も楽曲としては好きなんですが、この曲だけリバーブがドライ気味で全体から浮いてません?…どういった意図で最後の1曲だけを、この時代らしい深めにリバーブを効かせたミックスにしなかったのだろうかと。

    (いっそマスタリングだけ直すのでなく、全楽曲の残響処理を抑えて今っほいミックスにしたら好かったのでは?)とか思ったりしつつ、続けて3度も聴いてたんですけどね。笑
    ともあれユーミンだったら「昨晩お会いしましょう」、サザンだったら「ステレオ太陽族」…そしてヤマタツだったら本作「FOR YOU」がマスターピースだと、僕は思うのです。





    *以下の動画は携帯などでは視聴できないかもしれません

    『Hey Reporter! Tasuro Yamashita』(音量デカめですSound Only)


    『Tatsuro Yamashita - Every Night』(Sound Only)



    以下は個人的メモ画像(6枚)。
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      | music | 2018.10.13 Saturday | comments(0) | - |
      最近聴いたCD
      THE TIME「WHAT TIME IS IT?」(←リンク先はTSUTAYA作品情報)

      '82年リリースの本作、当時ミネアポリス・ファンクと称されていたプリンス一派のザ・タイムによるセカンド・アルバムですが…ノンクレジットながら実質上の作詞作曲と演奏は、プロデュースを務めたプリンスが一人で作っていたとか?
      彼らは(プリンスの弟分)などと言われていましたが、弟にしては厚待遇だったのかどうか…後に脱退して80年代のR&Bを席巻するプロデューサー・コンビとなるジミー・ジャムとテリー・ルイスを思えば、決して実力不足だった訳ではなく単にオーバー・プロデュースだった気はしますね。
      モリス&ジェロームも、日本でパクられまくったし?

      ザ・チェッカーズに岡村靖幸に大沢誉志幸、それとシャ乱Qなどなど…プリンス映画「パープル・レイン」で観られるザ・タイムのコミカルなステージ・アクトは、プリンスのクラウドギター風ギターと共に多くの日本人“アーティスト”がパクっていましたっけ!笑
      それはともかく、リアルタイムで僕が聴いたのは次作「アイスクリーム・キャッスル」とモリス・デイのソロ「カラー・オブ・サクセス」でした…本当に聴きたかったのは本作だったんだけど近所のレコード屋にはなかったんで仕方なくね、そういう時代だったので。
      で本作、6曲入りで大半が5分超のエレ・ファンク。

      最大の目玉は2曲目「777-9311」です、細かいハイハットの刻みが特徴のドラム・パターンが実は打ち込みだったとは…実際に叩くのも難しそうですが、当時のリズムマシンでこのグルーヴとは流石プリンスだわ!
      ベースのリフもカッコ好くて、個人的には「パープル・レイン」劇中歌の「The bird」「Jungle love」以上に彼らを代表するナンバーではないかと…正直これだけ聴ければ満足だったんです、TSUTAYA宅配レンタルがなきゃ聴く機会はないままだった気もします。
      3曲目の「Onedayimgonnabesomebody」は歌声も曲調もプリンスの「戦慄の貴公子」B面曲っぽいですね。
      (長くなったので、続きは下欄に)


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        | music | 2018.02.17 Saturday | comments(0) | - |
        最近みたDVD
        「SPACE ADVENTURE COBRA」(←リンク先はTSUTAYA作品情報)

        寺沢武一の連載漫画を初アニメ化した、'82年の劇場版「コブラ」です…近所のレンタル店には後続のTVシリーズやOVAしか置いてないので、これもTSUTAYAの宅配サービスにて何十年ぶりかで観た次第です。
        そう、公開当時の題名は原作漫画と同様「スペースアドベンチャー」なしの「コブラ」だったんですよね…やはり「コブラ」だけではシルベスター・スタローン同名アクション映画と紛らわしいからなのでしょうか、よく知りませんけど。
        冒頭の東京ムービー新社の文字で「カリ城」を連想しましたが、如何にも出崎統な画面処理は劇場版「あしたのジョー」っぽいなぁ!

        そういえば本作、主人公コブラの声は後続作品の野沢那智ではなく松崎しげるが当てていたんだよね…TVシリーズで初めて野沢版コブラの声を聴いた時は違和あったけど、久々に聴いた松崎版コブラの声もまた逆に(違くね?)と感じたり。
        でも、やっぱり松崎の野暮ったい喋りこそがオリジナルのコブラって感じも。笑
        それと原作と違って、本作ではコブラの左腕が彼の意思によりサイコガンに変化します…漫画で読んでた時は、あのパカッと義手を外すのをまどろっこしく思ってたし本作を劇場で観た当時は(コレだよ!)って気がしたんだけど世界観としては義手の方が似合うかも。

        というか、義手じゃないって事はクリスタルボーイ最終攻略どうすんのよ?…それ以外も三姉妹は背中タトゥー設定なくなってるし、スノーゴリラもギルドと敵対してるしで妙に新鮮。笑
        まぁ本作もリアルタイムで観て以来だからなー、どうやらTVシリーズと記憶がゴッチャになってしまってたみたいです…しかしトポロ爺じゃなくて教授に見覚えある気がするのは、何か別の実写SF映画だったと思うんだけど思い出せず。
        それとタートル号の船内ゲートが劇場版「ルパン三世」マモー本部(?)とそっくりな六角形で、カシオペアの「MAKE UP CITY」ジャケといい当時の未来感覚か?

        本作はコブラが賞金稼ぎのジェーンと知り合う事から始まり、海賊ギルドに追われる彼女と囚人惑星で末の妹キャサリン救出に向かうも第7銀河ギルド幹部クリスタルボーイを愛する妹に姉は殺され…遺志を継いだ次女ドミニクを匿っていたレジスタンスのスノーゴリラもギルドの大攻勢に壊滅と、伝説のさ迷える星ミロスの運命を賭けた姉妹喧嘩に巻き込まれるのです。
        宿敵クリスタルボーイには伝家の宝刀サイコガンも効かず、義手じゃないのでロケットパンチも使えないコブラに勝機はあるのか?…というストーリーでこのオチは、まさに残念ながら当然というのが正直な感想。

        ま、コブラに物語の良し悪しを求めるのもね…本作もまた「スターウォーズ」的な世界観やビジュアルの影響下にあるのですが、それ以前の「バーバレラ」や「フラッシュ・ゴードン」といったキッチュなSF映画の猥雑さと空想感か醸す「嘘臭い未来」が絶妙で。
        ところで、ドミニクが炎状の馬に跨がる絵面って「地球へ…」の精神攻撃で描かれるイメージにもあったけど何が関係してるんだ?…馬上の裸婦といえばピーピング・トム説話で有名なゴディバ夫人が先ず思い浮かぶけど、大規模展覧会でもあったのですかね当時。
        美術監督補佐に男鹿和雄、でも緑あふれる自然は一切ないので期待は禁物です。

        六角通路(←左クリックで拡大表示されます)
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        【最近みた映画】「ルパン三世 ルパンVS複製人間」(日テレ・カット版)| 2019.06.03
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        【最近みたDVD】「COBRA THE ANIMATION TIME DRIVE」VOL.2| 2016.10.20
        【最近みたアニメ】「スペースコブラ」第1話「復活!サイコガン」| 2019.03.30

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          | animation | 2018.02.03 Saturday | comments(0) | - |
          最近みたDVD
          「キッドナップ・ブルース」(←リンク先はTSUTAYA作品情報)

          英語のタイトルは「KIDNAPING BLUES」、敢えて“KIDNAPPING”ではないらしいけど理由は分かりません。
          写真家として知られる浅井愼平の初監督作品で主演はタモリ一義、そして音楽は山下洋輔…'82年の公開前、僕は目黒雅敘園で山下の「観月会」なるライブを観に行き受付でもらったチラシ(フライヤー)から本作を知りました。
          筒井康隆からの繋がりで知った山下に、山下らに見出だされたタモリ…まさかそこに浅井が絡むとは、こりゃ見逃す手はない!と思いながら(映画なら当然CMも紙面広告も打つものだ)と油断していたせいで公開終了してから気が付いて。

          浅井による本作のフォトブックを繰り返し眺めながら、中綴じの隔週雑誌「ぴあ」で名画座情報をチェックしていた中学時代…よもや本作を観る機会がこれほど遅くなるとは、またDVDなる記録媒体を宅配レンタルで視聴する日が来るとは思いもしませんでしたよ。
          そもそも名画座という文化自体が、レコード盤と共に消滅してしまうとはね…レンタルビデオの頃から本作を置いてる店はなく、Amazonで検索してみたら足下を見るような高値だしで観る事を諦めかけていました。
          しかしTSUTAYAの宅配レンタルを知り、そのサイトで検索かけたら発見!…先ずはお試し登録で、本作を。

          希望したタイトルが2作単位で郵送されて来るのですが、封筒に“【遅配厳禁!】必ず即日配達”とあってビックリ…まぁそんな事はさておき、本作の話です。
          タモリ演ずるはジャズメン崩れのパチプロ、鍵っ子の舞ちゃんは水商売のシングルマザーから若干ネグレクト気味…彼女の「海が見たい」という呟きから始まる自転車ロードムービーは、アメリカン・ニューシネマ的なペーソスとエロスを湛えつつも非常に日本的な映像叙事詩といった趣きが。
          ATG(アート・シアター・ギルド)作品ですし、説明抜きで淡々と話は進みます…なので多分、かなり観る人を選ぶ映画でしょう。

          まぁ僕はフォトブックで散々イメトレ済みですからね、ただ舞ちゃんはスチルで見てた雰囲気と違いましたが…それに当時の有名俳優たちが端役でバンバン出てきては流れ者に絡む土着的な芝居をしていく、その半ばアドリブ入ってそうな対話劇の積み重ねによって生み出されるリアリティには浅井監督が活字にしなかった本質的な要素があったのだと気付かされましたよ。
          単に映像美で綴った中年と幼女のロードムービーかと思っていたら、まるで現代の寓話じゃないですか…都会の孤独ではなく田舎の孤独、地方で知り合う人の独特なアクの強さなんて未だにこんな感じだもんね?笑

          そして父のいない少女と家庭のない中年の親子ごっこに、今日でも通用する日本社会への批評を感じました…放置された未就学児童とかSNSだか出会い系だかを罰則や監視で対処するといった昨今と、昔から世間が目を背け続けてきた歪(いびつ)さとの同質性に。
          この奇妙な二人旅が「中年の誘拐犯と被害者の少女」というフォーマットに落とし込まれ、摩り替えられるとしても…男は忍び寄る破滅の足音を聞きながら、少女から必要とされる一時の安息に永遠を見出だして。
          雪原のクライマックスでも山下の音楽は軽快な南国調で、無表情だった少女の笑顔は虚無の灯に照らされ。

          しかし孤独は二人に関わってくるすべての大人達が抱えていて、むしろ幸福そうな二人に救済を求めすがっていたようにさえ映ります…誰かに必要とされたい、己を受け入れて欲しいと。
          本作の哀しみとは、喪失なのでしょう…社会全体から喪われてしまった何か大きな繋がりのようなもの、この寂しさを解消し得ない世界の非情で余裕のない現実を生きる悲劇なのかも。
          ところで玉川警察の捜索願が出た時点で既に1か月も経っていたとはね、晩夏の湿度から冬の乾いた冷たさまでを映し取った浅井監督は自ら撮影と照明を兼任しただけでなく脚本も担当。
          転換点の猪苗代駅は、特に空気感が強烈だったなぁ!

          あと、イメージしていたより焚き火の場面が多かったのは監督の趣味ですよね?
          って、趣味と言ってしまえば本作は全部が趣味趣向まるだしなんでしょうけど…ラスト2分間の真っ白なスクリーンは最高でした、あれは写真家らしい発想と表現だなという気がします。
          それから冒頭の居酒屋でチラッと映る淀川長治の笑顔、愛車ハーレーが草まみれになった事をフォトブックで愚痴ってた所ジョージの若さも好いですね…都落ちタレント役の内藤陳や百姓の息子と卑下する川谷拓三の演技力、女教師役の竹下恵子が放つ色香も見所。
          これはレンタルじゃなく、所有したくなりましたよ。

          ちなみに、劇中で大和舞ちゃんの誕生日は昭和50年9月3日とありましたが…今どのようにされてるのでしょうか、あの年頃の自然な愛想なさは最近の子役じゃ却って真似出来ません。笑






          追記:以下の動画は、携帯からではご覧いただけません(多分)。

          『タモリ 狂い咲きフライデイナイト』(桑田佳祐の作詞作曲でタモリが歌うエンディング・テーマ、音質イマイチです;Sound Only)



          以下、主な出演者(及び関連画像4点)。
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            | cinema | 2018.01.01 Monday | comments(0) | - |
            最近みたDVD
            「初体験リッジモント・ハイ」

            原題は「FAST TIMES AT RIDGEMONT HIGH」、本作はWikipedia情報によると“'05年にはアメリカ国立フィルム登録簿に永久保存登録された”そう…'82年の映画なんですけど、当時は無名の新人俳優だった出演者たちが出世頭のショーン・ペンを筆頭に軒並み有名になったからかもしれません。
            しかしまぁ冒頭から絵に描いたような80年代ファッションの見本市で、ヨーロピアン・ジーンズに細ネクタイに超ダサダサなパット・ベネター・ルックと「今みると逆に新鮮♪」なぁんてコトは全然ないから!笑
            よく「'80sリバイバル」って踊らされてる若いコさ、頭悪く見えるから止めな?

            近所のショッピングモールでバイトしてるリッジモント高校の生徒たち、ヴィック・モローの娘ジェニファー・ジェイソン・リー演じる15歳の処女捨て物語を中心に描かれる青春群像劇ですな…彼女の親友17歳のイケイケ娘フィービー・ケイツは当時ブレイクしたものの、後にケヴィン・クラインと結婚して既に女優を引退してるとか何とか。
            巨漢フットボーラー役のフォレスト・ウィテカーは先日みた「フォーン・ブース」で警部役を好演してたし、ヴァーガス先生役のヴィンセント・スキャヴェリも先日の「デス・トゥ・スムーチー」で元ボクサーのバギーを怪演してましたね。

            ニコラス・コッポラ(現・ケイジ)も「ブラッドの友人」という端役で映画デビューしており、同じくストーナー役で銀幕デビューを飾った後「バック・トゥ・ザ・フューチャー」の主役を降ろされたエリック・ストルツは見覚えあるんだけどフィルモグラフィーでは心当たりなし…印象に残ったのはマイクというダフ屋を演じたロバート・ロマナスだな、世慣れてる奴で部屋にはコステロディーヴォなどのポスターだらけ!
            ショーンもハッパとサーフィン好きなアホを好演していて、あの間抜けな笑い声はムカつくけど印象的…でも正直、彼の顔が「メリル・ストリープ+昔のジャッキー・チェン」って感じに見えて、割と苦手。笑
            あとフィービーが時々リヴ・タイラーっぽかったな。

            まぁ先日の「ポーキーズ2」と同じ青春コメディ路線ですけど、あんな素人レベルの出来とは大違いです。
            ラストは「アメリカン・グラフィティ」を踏襲しながらも、能天気なオチは今でも好い感じですな…ちなみにショーンの「溺れかけたブルック・シールズを助けた謝礼金でヴァン・ヘイレンを誕生日パーティーのために雇った」という後日談は、今だと完全にネタとしか受け取られないけど当時は逆に「男子の夢!」ぐらいの理想だったんじゃない?笑
            映像特典の「メイキング・ドキュメンタリー」は'01年のDVD化に際して収録されたらしく、後付けの美談っぽくて白々しいです。

            同名主題歌はサミー・ヘイガー、期せずしてヴァン・ヘイレンの後日談にもなってるような?(違うか!)笑
            アディショナル・スコアリング担当のジョー・ウォルシュの身内びいきか、ドン・ヘンリーにティモシー・B・シュミットにドン・フェルダーといった元イーグルス組+スティービー・ニックスやポコやトム・ペティやジャクソン・ブラウンといった割と内輪な面々を多く起用…他にもゴーゴーズにクォーターフラッシュにカーズ、意表を衝いてオインゴ・ボインゴ(?)とサウンド面でも時代をパッキングした感じ。
            またツェッペリンの「カシミール」はエピソードに絡み、画面に華を添えていました。
            華といえばアレだわ、ルービック・キューブもか!笑

            そうそう、ケイジより印象的な「車の美女」役ナンシー・ウィルソン…彼女は姉妹バンドの老舗ハートの妹メンバーで、本作にて自身の処女作を脚色し映画界にデビューしたキャメロン・クロウ監督とは当時アツアツで'86年から'10年まで結婚していたのだそうです。
            それとヴィンセントが演じた教師ヴァーガスの妻としてチラッと出ただけのラナ・クラークソンなる女性、なんと'03年にフィル・スペクターによって射殺されたらしく彼は今も収監中と、思いがけない繋がり加減にちょっとビックリです。
            リッジモント・ハイ(←左クリックで拡大表示されます)


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            *以下の動画は、携帯からでは視聴できないかもしれません。

            『Jackson Browne - Somebody's Baby (Fast Times At Ridgemont High) (1982)』(ロバート・ロマナス、誰かに似てると思ってたんだけど・・・やっと分かった、クリス・レアだわ! あと、若干クリス・ペプラー?笑)
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              | cinema | 2017.03.31 Friday | comments(0) | - |
              最近みたDVD
              「処刑教室」

              '82年に公開されたアメリカ映画で、原題は「CLASS OF 1984」…まさか本作がDVD化されるとはねー、監督のマーク・レスターが再評価でもされたのでしょうか?
              ともあれ“劇場公開当時 観るもの全てにトラウマを与えた 衝撃の学園バイオレンス・アクション問題作”というコピーは、あながち誇張ともいえませんね。
              僕もまた、家の近所の…といっても電車で数駅離れた二番館か三番館で観たクチです、中学校をサボって。
              不良とかツッパリとか、そういうダサい連中とは反りが合わなかった転校生の僕は制服でも私服でもナイフを隠し持っておりました。
              そういう時代の映画です。

              しかし懐かしさで補正が効くレベルじゃありませんな、不良が絵に描いたようなパンクスというのがまたバカっぽいし…でも彼らには自傷して教師を加害者に仕立てるような悪知恵があり、大人たちは見て見ぬフリを決め込む事で自衛策としている有様なのでした。
              そこに赴任してきた教師がワルガキ達の脅しに屈せず対立を深め、遂には自分の妻まで暴行されるに至って怒りを爆発させる…と、いわばマッドマックスの学園バージョンなストーリー。
              校内の警備員や金属探知機、監視カメラは当時ショッキングでした…いつか日本もそうなりそうで、僕は真剣に刃を研いだものです。

              だけど現実にナイフを出す機会がなくて良かった、あんな安い鋳物じゃ実戦には使えなかったのにね。
              劇中歌の“Take a look at my face, I am the future”という歌詞は耳に焼き付いて、群れる奴らの狡猾さと独りで強がる心細さとで正気を失いそうな時に冷静さを保つ呪文になってくれていた気がします。
              今なら不良達へも救いを描くよね、それじゃあの頃の僕は救われなかったけど。
              しかし本作が実際の出来事に基づいているとは初めて知ってビックリです、あと似てる気はしたけれど重要な役で少年時代のマイケル・J・フォックスがマイケル・フォックス名義で出ていた事にも二度ビックリでした。





              *以下の動画は携帯などでは視聴できないかもしれません

              『Class of 1984 (1982) Official Trailer #1 HD』(暴力的シーン、ちょいグロありです)


              『I Am The Future by Alice Cooper Music Video for Class of 1984』(この曲がアリス・クーパーだったとは!・・・当時の僕が知っていたら全然ちがう人生になってた気がします;Sound Only)
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                | cinema | 2016.08.14 Sunday | comments(0) | - |
                最近聴いたCD
                SAXON「The Eagle Has Landed [Live]」

                今やUKメタルの重鎮となったビフ・バイフォード率いるサクソンが'82年にリリースしたライブ盤です、当時の僕にとってはAC/DCの「BACK IN BLACK」とマイケル・シェンカー・グループの「MSG」と並ぶHR/HM愛聴盤でもありましたが。
                「スパイナル・タップ」を観てしまうと、ビフのパツパツテカテカのズボンとイメージが重なりますね。笑
                でも他のメンバーはあんまりメタルっぽい出で立ちじゃなくて、ストラト遣いのポールは野球帽かぶってたし…ぶっちゃけボーカルのビフ以外は見た目がオッサン臭くて、そういうビジュアル無視な姿勢が僕には却ってシブく思えたのです。

                気が付けばギブソンSG遣いのグラハムも当時は滅多に見かけなかったプレベ弾きのスティーブも若いメンバーに入れ替わっていて、それも悪くはないんだけど自分の中では本作時のラインナップがしっくり来るというか(これぞサクソン!)という感じなのですよ。
                彼らのアルバムは本作の後「デニム・アンド・レザー」を買ったんですが、やはりバイカーズ・バンドと評されていただけあってライブのスピード感と比べたらスタジオ盤は遅いのね…彼らを知ったのはFM番組の新譜特集で「デニム〜」を紹介してたからなんだけど、本作で演奏されなかった「And the bands played on」のために「デニム〜」を買ってガッカリした訳。

                なので僕にとってはサクソン=本作なのです、レコードはインスト物だけ残して処分しちゃったのだけど今までも何度か本作を買い直そうか考えてはいました。
                でもCDも既に廃盤で、中古が何故か割と高騰してて…そこまでじゃないと我慢してたんですよ、でも一気に千円以下まで落ちてたのを見て衝動的にポチッと!
                いやはや全然後悔していません、耳に焼き付いてたまんま何も変わらない…と思ったら「747 (Strangers in the night)」から「Princess of the night」への繋ぎがメドレーになってたLPと違って間が空き、曲中で唐突なタム回しも入ってきたのは予想外でした。

                そんな別編集版「Princess of〜」を除けば違いは特にありません、同時期のヘビメタ系バンドには疎いので自信はありませんが意外にロックンロールしてるベースラインや無駄に手数はないけどツーバス並みに速いドラムスやメタルにしては珍しいワウペダルを使ったギターソロなど今でも充分カッコイイ!
                リフ中心とはいえメロディアスなフレーズも織り込み、改めて聴くと楽曲構成も隙がないなと感じました。
                バンド名は白人優位主義的に思われそうですが、そんな小賢しい歌詞じゃない筈(多分)…しかし「Back in〜」と「MSG」に共通するアートワークのシンプルさに、当時のジャケ買い選択基準が丸見えですわ!笑
                 Saxon - The Eagle Has Landed [Live].jpg (←左クリックで拡大表示されます)
                   ↑     ↑      ↑
                  SAXON   AC/DC  Michael Shenker Group


                追記:なんと! '06年にリマスター版が出ていて、しかも「And the bands played on」を含む同時期の音源6曲がボートラとして収録されているとか。


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                *以下の動画は、携帯からでは視聴できないかもしれません。

                『Saxon - And the Bands Played On (live '83)』(どう見てもビジュアルが「スパイナル・タップ」そのものですな!笑)
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                  | music | 2016.02.27 Saturday | comments(0) | - |
                  最近みたDVD
                  「劇場版 名探偵ホームズ」

                  Amazonでレンタル落ちが安くなってたので買っちゃいました、送料込みで千円を切ってたのでね…ちょっと前に観たばかりですし、何度も観直す作品でもないとは思ってたんですけど。
                  甥っ子や姪っ子にも観せたかったんですよ、本作には宮崎駿による漫画映画のエッセンスが詰め込まれていると僕は思っているので。
                  以前にも書いたように、本作は1本20分のTVシリーズとして製作された中から2本を劇場サイズにプリントした物です…現代のアニメ技術からすれば多少は見劣りするかもしれませんが、冒険活劇短編のお手本といえる出来映えなのです。

                  特に陳腐さを感じるのは音楽の80年代な響きですね、楽曲云々の前に音そのものが賞味期限切れですよ…しかし当時からタイアップ的な主題歌を本編に使用しなかったのは正解でした、まぁそれは同時上映された「風の谷のナウシカ」の方が分かりやすい話か。笑
                  それと改めて驚嘆したのは演出の細やかさです、仕草のリアリティというか動きの情報量が半端ないよね…ただ本人は趣味の延長だろうけど業界的には迷惑な存在だったんじゃないかなぁ、だって彼の作品が評判になるほど同業者は仕事の量も質も同じレベルを求められただろうからね!

                  でもきっと、そうした点には作品が応えてくれたと思うのです…またスタッフにも(ここまで表現しないと)的な仕事への熱意や愛情があったのだと思います、演出力が作業枚数に直結しているマンパワーと統率力は逆に現在の製作環境からだと産み出し得ないのかも。
                  そういった裏事情は、本編より長い特典映像で語られる「劇場公開秘話」からも感じられますね…当時の若手スタッフで今や業界の重鎮となった4名による'02年の座談会で、後に設立されたスタジオジブリの鈴木敏夫プロデューサーも別録りでコメントしてます。

                  本作が'79年の劇場用初監督作品「ルパン三世カリオストロの城」から'84年の次作「風の谷の〜」までの中間である'82年に製作されていた事、日伊合作アニメの話を持ち込んだイタリア国営放送局(RAI)のアイデアを監督が全て説き伏せてRAI名義ながらも案の定宮崎色全開になった事…“宮さんの作品で萎縮しない最後の仕事”や“最後の軽い作品”という発言から分かるように原画スタッフの遊び心が随所に盛り込まれている事など、なかなか興味深い内容なのです。

                  ともあれ本編は何度観ても可笑しいなー、特に後半のモブ・シーンが最高!笑
                  それとホームズの声はTV版の広川太一郎ではなく、やはり本作の柴田(イ光)彦がしっくりくるんだよね…特典映像の劇場版予告編ナレーションで広川節を久々に聞いて思い出しました、あのコミカルなアドリブ・トークは非常に人気ありましたけど本作も彼が当ててたら「Mr.BOO!」になっちゃってた気がしますよ。笑
                  宮崎監督作品ではジブリ以降なら「もののけ姫」、それ以前なら本作が最高傑作でしょう…異論はあるでしょうけど、これは確実。


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                    | animation | 2015.12.17 Thursday | comments(0) | - |
                    最近聴いたCD
                    サザンオールスターズ「Nude Man」

                    '82年、という事は「ステレオ太陽族」より→後のアルバムたっけ?…だけど「匂艶(にじいろ) The Night Club」とか「Oh! クラウディア」なんかが入ってるんだから後だよな、やっぱ。
                    しかしサウンド的には「ステレオ〜」の延長線上ですね、あのR&Bっぽいテイストを引きずってる感じ。
                    また「夏をあきらめて」には、ムード歌謡やGSに通じるサザン得意の(ひと昔前)なアレンジも…この敢えてダサいノリは当時の桑田が気に入ってたのか、原由子のソロなどでも顔を出していた記憶があります。

                    結局、敢えて聴かなくても耳に入ってくるんですよねサザンって…そういうビートルズ的なメインストリームっぽさがサザンを聴かなかった最大の理由かもなぁ、音楽として自ら求める必要がないというか常に溢れ返っているせいで雑音みたいに感じてしまうのかも。
                    しかし改めて聴いてみるとサウンド的にはサザンって非常にオーソドックスなのねぇ、悪く言えば古臭い訳で…その馴染み易い音に乗った桑田の洋楽っぽい歌い方の面白さと、歌詞の無意味さや言葉遣いが時代的にマッチしたんだろうなぁ。

                    それとアゲ曲の持つラテンなフィーリングだよね、そう考えるとTUBEってサザンのウケ要素を上手く引き継いだんだな…なんて事ばかり考えながら聴いてる時点で、僕にはサザンの良さが分からないんだっていうのが実感できましたよ。笑
                    ちなみに1曲目の「DJコービー」ってのは、ゲスト参加してる小林“スネークマン”克也の事ですよね…もしかしたら英詞のチェックを彼に頼んでたのかな、なんて事をやっぱり考えちゃうんですけど。
                    まぁ意外だったのは、これが同僚君からのオススメCDだって事ですね。笑
                    「同僚オススメCD」シリーズその36


                    追記:wikipedia情報によりますと、やはり小林克也=「DJコービー」で“桑田は英語については小林に訊いていた”時期があったそうです。それとホーン・セクションの編曲には既に解散していたスペクトラムの新田一郎が関わっており、実際にスペクトラムも「Horn Spectrum」名義でホーン・セクションを担当していたんですね・・・彼らの解散ライブに桑田がゲスト出演していたので、以前から交流があったのでしょうなぁ。


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                      | music | 2014.09.24 Wednesday | comments(0) | - |
                      最近聴いたCD
                      スネークマン・ショー「急いで口で吸え!」
                      同上「死ぬのは嫌だ、恐い。戦争反対!」
                      同上「スネークマンショー海賊盤」

                      何故か今更スネークマン・ショーを借りてきてしまいました、桑原茂一が小林克也のウルフマン・ジャックの物真似に感銘し巳年の小林に因んでスネークマン・ショーと名付けたそうで…伊武雅刀と始めたラジオ・コントから生まれた企画盤だったとは、当時まったく知りませんでしたけれど。
                      YMOの面々が「増殖」に起用した事から知名度が全国規模となって、僕もその流れで'81年のLP「急いで口で吸え!」を購入したのでしたが…実のところCMに使われていたYMOの新曲が収録されている事しか頭になくて、聴いてビックリしたものです。笑

                      先日のビーバス&バットヘッドのコンピ盤を聴いてるうちに思い出したのが「急いで口で吸え!」でした、もし「増殖」を持っていたらそっちだったでしょう…いきなり電話のベルで始まる「盗聴エディ」や「はい、菊地です」を始めポール・マッカートニーの大麻事件ネタを中心に、どちらかというとノーウェーブ系かもしれない故・クラウス・ノミらの音楽を収録しています。
                      日本語ラップの「ごきげんいかがワン・ツゥ・スリー」はYMOの黒っぽい演奏も聴きどころで、コントに「ストップ・ザ・ニュー・ウェイブ」なんてのがある割に全体的な選曲はオールド・ウェイブなので笑えます。

                      「死ぬのは嫌だ、恐い。戦争反対!」も'81年リリース、テーマを「愛と死」だか崇高さを漂わせつつセックス&バイオレンスなネタが満載です…特に「愛のチャンピオン号」「どんぐりころころ」そして「愛の戦場」は今も面白いですね、前作のショート・コントでデビューした覆面バンドThe Spoilの演奏曲もあり。本作は音楽トラックにRIP RIG & THE PANICや屋敷豪太が参加していたMELONの他、高橋幸宏の欧風ポップスにホルガー・チューカイの中東風などヒンドゥー・ポップスやガムランまでエスニック&ニューウェーブな幅広い選曲が魅力です。

                      「スネークマンショー海賊盤」'82年ですが公式なのに海賊盤、オリジナル・リリース時はカセットテープ(CS)限定でコンドーム風パッケージという破廉恥かつ非常識(当時)さと相まって入手困難アイテムでした…しかし雑な造りのエクスキューズを海賊盤というネーミングで済ませた感は拭えず、たった1曲だけなのにYMOメドレーの編集も素人レベルの杜撰さで。
                      トラック分けもオンエア時代のネタを大雑把にまとめてますが、本作は「ジャンキー大山ショー」や「痰壷小僧」「ロックンロール・メドレー」「今夜はごちそうさま」を収録しているので外す訳にはいきません。

                      現役時代のアルバムでは最後に「ピテカントロプスの逆襲」が出てましたね、レンタル店になかったのは残念でしたが「ピテカン〜」は肝心の小林克也が不参加だったそうで…後発でラジオ時代のコントを集めたCDも何点かリリースましたが、成田闘争など賞味期限切れの古臭い時事ネタが多くて若干シラケますね。
                      この時代に彼らや筒井康隆などがタブーやハレンチの壁を壊しまくって早30年、これら3作でもコンドーム買うのをためらう大人や痰壷ネタは賞味期限切れだな…だけど「はい、菊地です」の利権と腐敗や「愛の戦場」のマスコミ、そして「お悩み電話相談」のアホらしさには思わずニヤリ!





                      *以下の動画は、携帯からでは閲覧できないかもしれません。

                      『Snakeman Show - はい、菊地です』(Sound only)


                      『【MP3】[YMO_-スネークマンショー]電話相談.flv』(Sound only)


                      『スネークマンショー 愛の戦場』


                      『スネークマンショー - ジャンキー大山ショー』(Sound only)
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                        | music | 2013.12.30 Monday | comments(0) | - |
                        最近読んだ本
                        片岡義男「缶ビールのロマンス」

                        初版'82年の角川文庫、表題作ほか6編を収録した短編小説集です…初出年度が不明ではありますが、時代としては「スローなブギにしてくれ」が実写で映画化されたり「ボビーに首ったけ」がアニメ映画化された時期だったと思います。
                        そのせいなのでしょうか、読んでいる間じゅう南佳孝の歌声が聴こえているようで…これまで読んだ著者の作品では、そんな事なんてなかったんですけどねぇ?

                        著者は70年代の後半から80年代前半という限られた時代の作家というイメージが僕にはありますが、思っていたよりも多くの作品を発表していたんですね。
                        もしや著者は、自身の書く作品が時流に乗っていると自覚していたから集中的に発表されたのでしょうか?
                        かつて海外が羨望と憧れの世界だった時代、もう少し背伸びすれば手が届きそうな気がしていた時代…そんな時代の空気が著者の作品には感じられて、それは浅井慎平(現・淺井愼平)の風景写真と共に懐かしい共時性と追体験を味わえます。

                        ところが本書に収められた作品は僕のイメージする著者のテイストとは毛色が違っていて、単なる恋愛小説で海外の場面は出てこないんです…といってもマネキンみたいに生活感のない人物造形は相変わらずで、ただハワイイなどを舞台にした作品のように空気や物音が響いてくるようなリアリティのマジックは生じないのです。
                        ひょっとしたら海外路線は飽きられていると感じていたのか、バブル経済を歩み始めた「おいしい生活」っぽさが漂ってくるようで。

                        それでも様々な男女関係の瞬間をアイロニカルなユーモアで描いていて、これはこれで楽しめます…ハードボイルドに由来するらしい、全焦点映像的な描写は好みが分かれそうですが。
                        会話の古風な言葉遣いが今では奇妙さを際立たせて不思議な味わいですね、句読点の一つにも吟味された気配があるだけに何か著者の意図はあったのでしょう。
                        ところで巻末の解説文を寄せた真崎守という人は、誉める訳でも自分なりの解釈を披露するでもなくWikipediaレベルの内容を尤もらしく書いてて笑えます。


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                          | books | 2013.08.01 Thursday | comments(0) | - |
                          最近みたDVD
                          「キング・オブ・コメディ」

                          どう贔屓目に見ても名前負けしてる雛壇芸人さん、もしや本作からコンビ名を借用したのでしょうか?…本作は「ミッドナイト・ラン」のロバート・デ・ニーロがコメディアンを演じる、'82年のマーティン・スコセッシ監督による特殊なコメディ映画です。
                          “テレビの前の観客は――我々の芸を簡単なものと思ってる 息を吸うのと同じだと 実際は何年もかけて築き上げた芸だ”…このジェリー・ルイスの台詞が、色んな意味で効いてます。

                          人気TVショーの司会者に扮し笑いを封印したジェリー、チョイ役のライザ・ミネリなど無闇な豪華キャストに監督ならではの人脈を感じさせます…しかも身内も多数出演、更に何故かクラッシュの面々が街頭の野次馬役で数秒間だけ登場!
                          ボブ・ジェームスレイ・チャールズデヴィッド・サンボーン、プリテンダーズ、フランク・シナトラ、トーキング・ヘッズ、リッキー・リー・ジョーンズ、ロビー・ロバートソン、B.B.キング、リック・オケイセック、トム・ペティ、ヴァン・モリソン…とサントラも超豪華ですが、ほぼ流れてた印象ないけど?笑

                          まぁ本作はストーカー気質判定用でしょう、笑える人は要注意っていうね…シニカルという意味では非常に辛口です、有名人と彼らを取り巻く人々の気苦労を描いた内輪話といった感じ。
                          しかし実際こういう人種っているのだろうね、被害者を演じるコントロール・ドラマもまた暴力の一形態である事が学習できました。
                          でも当事者は観ないだろうし、観ても自覚しないな…テレフォン・ブースの老婦が普通に見える人とは、個人的に関わりたくないや。


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                          【最近みたDVD】「アンタッチャブル」| 2013.12.16
                          【最近みたDVD】「ショウタイム」| 2015.05.23
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                            | cinema | 2013.06.18 Tuesday | comments(0) | - |
                            最近みたDVD
                            「ランボー」

                            特典に予告編を2本収録しただけで何が「スペシャル・エディション」なのやら、まぁレンタル店には「日本語の吹き替えなし」というバージョンのも置いてあったので…個人的には原作者のコメンタリーは非常に楽しめましたけどね、それとメニュー画面のタイトルが原題の「FIRST BLOOD」と表記されている点も個人的に好ましく感じました。

                            しかし本作を(泣ける映画)だなんて、誰も思っていないでしょうね?
                            '82年の公開当時、僕はこの原作も読んでるんですよ…原作とは無関係な2作目以降と一緒くたにされる本作は、未だ正当に評価されていないと僕は思います。
                            より悲劇的な結末を迎える原作とは違って人間味のある本作のエンディングは、小説と映像表現の違いを考慮した適切な判断でした。
                            彼が無口な理由は、クライマックスで感情をあらわにする場面に表れています。

                            原作より先に映画を観たのでしょうが、僕にとって思い出深いのはロードショーの数年後に地元の名画座に足を運んだ時の印象です。
                            まるで映画の導入部のような秋雨に湿った空気の街を歩いて行って、僕は本作が娯楽映画である以前に人間を描いた社会派の作品であった事に気付いたのです。
                            彼は勧善懲悪のアクション・ヒーローではなく、身も心も国家に改造された人間兵器です…心の拠り所となる生還した仲間たちを次々と失い、悪夢に苛まれ、世間からも疎まれたり憎まれたりする苦しみを抱えた帰還兵なのです。

                            帰還兵を描いた名作といえば、先ず「タクシー・ドライバー」や「ディア・ハンター」が挙げられます。
                            原作者が着想を得た'68年に映画化されていたら、本当にマックイーン主演もあり得たでしょうね…ちなみに物語の基本構造はジョージ・ルーカス「スターウォーズ」を着想したジョセフ・キャンベルの英雄誕生論に基づいていて、また西部劇の構成も織り込んでいるそうです。

                            僕が本作を思い出したのは、先日読んだ「マイケル・ムーアへ」の影響からです…あれを読んでいて「実録・アメリカ超能力部隊」の、ベトナム戦から湾岸戦争やアフガンに至るアメリカが何も学んでいなかった絶望感がよみがえってきたせいです。
                            戦場の当事者たちが被るダメージは昔から変わらないとしても、日常という平時の生活の質が向上するほどギャップが激しくなる事は想像できます…つまり現代の戦争は結果として一段と国民を損ねてしまうという、その悲惨な代償を描いたのが本作であると僕は思います。

                            原作者コメンタリーによれば敵役の保安官はランボーの父親世代で朝鮮戦争の英雄、いわく“彼を共和党員と見なすならランボーは不満を抱えた民主党員”だとか…映画では保守的な田舎町の(己の正義を疑わない)古いタイプの善人として描かれていて、だからこそ両者の相容れなさが深みを増しているように感じます。

                            それにしても'82年って、やけに僕にとってインパクトの高い作品が多い年だったんだなぁ…何故だろう?
                            追記:原題は成句「draw first blood」に由来するようで、つまり「先に仕掛けた側」といった意味になるのだとか。


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                            *以下の動画は、携帯からでは閲覧できないかもしれません。

                            『Rambo Stallone - On The Set Of First Blood : Part1 ( filming location video )』(コアなファンによる、ランボーの足跡を訪ねる動画です・・・映画の場面との合成編集など玄人はだしですが、どこの国の訛りだろう?)
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                              | cinema | 2013.03.30 Saturday | comments(0) | - |
                              最近読んだマンガ
                              高寺彰彦「サルタン防衛隊」

                              先日大友克洋の「AKIRA」を読んだ後、Wikipediaを見てたら本作の著者の名前を見つけ…なんと「童夢」の背景を独りで描いていたとありましたが、本当なんでしょうか?
                              改めて読んでみたくなりましたが、当時リアルタイムで読んだヤンマガ・コミックスなんて絶版だろうし…と思ってたら、Amazonのマーケットプレイスでこの'06年刊行の講談社KCDX版を発見して即ポチ。笑

                              '82年に掲載された「DOG★AFTERNOON」原作は高千穂遙と師匠・大友克洋、'83年の「髏璃威堕 参上!」と'84年の表題作は高千穂遙が原作です。
                              どれも当時読んだ作品でしたが、今思えば大友は「AKIRA」連載真っ只中だし高千穂にしても「クラッシャージョウ」アニメ映画化「ダーティペア」シリーズのアニメ化企画が進行中だったりとタイミング的にゴージャスでしたねぇ。

                              そんな赤丸急上昇のご両名が原作とはいえSF要素は皆無です、ドタバタ・スプラッタなアクション・コメディなのは明らかに高千穂のテイストですよね?
                              感覚としてはルパン三世の赤ジャケ最終話で描かれた(新宿駅前で市街戦)みたいな、リアルな風景を虚構に持ち込む手法が流行った時代が懐かしくもあります。
                              画風は「童夢」以前の白すぎないゴチャッとした街並みで、やけに濃厚な昭和臭も特徴的です。

                              「DOG〜」はヤクザ内部抗争に集められた鉄砲玉のアホ兄ちゃんの話で、フィルム・ノワール調な前編が大友でメチャクチャな後編が高千穂ですかね…その展開のギャップが最高なんですが、もしかしたら大友としては面白くなかったり?
                              「髏璃威堕〜」は今じゃ珍走団と呼ばれる暴走族がテーマパークでヤクザと警察と三つ巴の大乱闘を繰り広げて感謝状という、人物設定は「DOG〜」と共通ながら高千穂ワールド本領発揮な大バカ話であります。

                              表題作は中東の産油国で発生した首長(サルタン)同士の覇権争いが日本に持ち込まれ、表向きは大統領の警護ですが本音は親日家の首長を新大統領にしたい上層部の意向で集められた低レベルSP…それが全話連続登場の敏腕デカと元「髏璃威堕」の3バカトリオ、羽田空港と国会議事堂に続いて新宿決戦では超人偶然パワー炸裂です。
                              街並みや風俗などなど昭和を知らなきゃ通じない細かさといい(バカは不死身)というお約束といい、今の感覚では低評価でしょうな。
                              個人的には早稲田松竹前にニヤリ、風俗店での暗殺会議という笑いのセンス(段々グレード上がるし!)も軽くツボでした。


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                                | comic | 2013.03.03 Sunday | comments(0) | - |
                                最近読んだマンガ
                                大友克洋「AKIRA」6巻

                                KCデラックス版の最終巻です、当時はこのバンドデシネ・サイズの豪華本が版を重ねて残るとは考えもしませんでした…初版'93年、本作の連載開始から11年後だったんですね。
                                というか連載開始が'82年という事は「ブレードランナー」公開と同年だった訳で、その反応の速さにも改めて驚かされました。
                                というか僕は「ブレードランナー」公開も含めて'85年前後の出来事だと思ってたんですが、ひょっとしたら「童夢」も意外と古いのかな?(←これは'81年でした)

                                連載開始号の発売日、つまり'82年の12月6日に第3次大戦が勃発…そして38年後、再興されたネオ東京でのオリンピック開催を控えた2020年に金田らが巻き込まれてゆく国家機密28号(アキラ)の秘密と陰謀。
                                連載中は途中までしか読まなかったし、アニメ版も観たのですがオチが思い出せず最終巻だけ借りてきて確認してみた次第なのです。
                                しかしなぁー、なんだかスッキリしないオチだなー。

                                再び壊滅状態に陥った東京、国連監視団に「アキラはまだ俺達の中に生きてるぞ!」と言い捨て走り去る金田&“大東京帝国AKIRA”御一行…追い越してゆく鉄雄の幻影、その先に聳える廃墟と化した超高層ビル群がキレイに脱皮して終わりなの?
                                拡げた大風呂敷を畳みきれずに放り出したと感じるのは僕だけですか、人類が選択した進化がアキラと鉄雄の融合で対消滅したってのは消化不良です。

                                しかし本作の影響はメカや触手や質感表現ばかりでなく、母音に濁点などの擬音(「あ"」みたいなの)や東京水没という設定など本当に幅広いですよね…対消滅の場面では「ハガレン」を思い出しましたし、アキラ完全覚醒などは間接的に90年代のセカイ系アニメの原型にもなっているような気がしましたよ。
                                それ以上に、鉄雄の記憶に侵入した場面で「童夢」を思わせる団地が出てきたのは意味深い気が…象徴としての団地や、感能力を共有する子供たちというモチーフで作者は何を語らせたかったのだろうな。
                                それとスペシャルサンクスのSATOSHI KONって、アニメ「東京ゴッドファーザーズ」「パプリカ」を監督した故・今敏


                                追記:一説には「鉄人28号」のオマージュといわれる本作、連載時のラストは「ビルの上から朝日を眺める」的なベタさだったそうで・・・それを思うとコミックス化で変更された終わり方は、なんとなく「ショート・ピース」や「ハイウェイ・スター」頃の(なんちゃって)感と一緒なのかもなぁ〜?
                                (いろいろあったけど、元気です)ってね。笑
                                あと連載中に映画化が進行して漫画の方が中断してたようで、この豪華本シリーズも完結祝いノリで出たみたい。


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                                  | comic | 2013.02.25 Monday | comments(0) | - |
                                  最近みたDVD
                                  「ブレードランナー」

                                  今から7年後のL.A.を舞台にした、クライム・サスペンス調のSF映画だ…しかし公開から30年も経っているとはね、大都市の超高層ビルが油井のように火を噴き上げるのもご愛敬。
                                  ハリソン・フォード演ずるデッカードは元刑事、ブレードランナーと呼ばれる凄腕の「レプリカント処刑人」だった…仮初めの記憶を与えられていた試作型のレイチェルに惚れてしまい、職務命令との板挟みに。

                                  ネクサス6型は全面的に人間を凌駕する能力がある代わり4年前後で寿命が尽きる、シャトルで反乱を起こし地球に潜伏した彼らの願いは切実なものだった…そもそもチェコ語の労働に由来するロボットは動物や下層人種が果たしてきた下働きの代替案に過ぎない、そんな人間の傲慢さをレプリカントの涙は雄弁に語る。
                                  虐げる存在に感情を求めてしまうのは何故か、理性を追究しながら暴君であろうとする人間とは何者か?
                                  クライマックスの、双方共に動かない右手…残された時間を、如何に生きるか?

                                  実は公開当時、画面は暗いしストーリーのディテールも理解できなかった。
                                  原作者のP.K.ディックよりシド・ミードの視覚効果に目を奪われていたけれど、それでもラストのシークエンスは温かな雨のように沁みて、SFの本質は哲学である事を感じたものだ。
                                  ヴァンゲリスの「ブレードランナー愛のテーマ」の優美さは、アラン・ルドルフ監督の「トラブル・イン・マインド」のテーマ(MARK ISHAM & MARIANNE FAITHFULL「The hawk」と並ぶシンセ映画音楽の名曲だ。

                                  このDVDには「完全版」「ディレクターズ・カット(最終版)」「ファイナル・カット」が収録されているので、日を改めて観てみるつもりだ。


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                                    | cinema | 2013.02.06 Wednesday | comments(0) | - |
                                    最近聴いたLP
                                    カシオペア「ミント・ジャムス」

                                    久しぶりに聴いた本作は、カシオペアと僕の記念すべき出会いの一枚なのです…ってのは大げさですけど、ノイズ混じりの音源は聴き込んできた証であります。
                                    まぁジャケットの秀逸さとお買得プライス(当時¥2,500〜¥2,800の相場に対して¥2,000だった)によろめいて、買ってビックリ大当たりという嬉しいサプライズ。
                                    故に、内容もですがジャケットの魅力はアナログならではという気がして…'82年リリースだけに少々黄ばんできてますけど、やっぱりLPのジャケって好いよなぁ〜?

                                    ひと頃と違って「CD化された音がビニール盤と全然ちがう!」なんて事もないとは思いますし、リマスタリング技術の進歩によってバランスよく輪郭の際立った音像が再現できるようになっているとは思います。
                                    でも本作はアナログ盤の音に馴染み過ぎているので、きっとCDだと僕にとっては(シャカシャカしてる!)と感じてしまうでしょう。
                                    出だし一発目の音で、僕の心は中学時代に独り暮らししてた6畳一間の王国に持ってかれてしまうのです。

                                    故・サム・ペキンパー監督作「コンボイ」サントラ曲でベースに目覚めた僕は、本作で(同じ音がする!)と狂喜乱舞…今ならPC検索で(これスラッピング奏法ってのか、へぇー)で済む程度の謎に取り付かれ、親戚の家業を手伝った駄賃を貯めて質流れ品のエレキ・ベースを買うのでした。
                                    こんなに音数の詰まった音楽なんて聴いた事なかった僕は、安いプレーヤーのボリューム上げて音の洪水に巻かれているだけでも幸せだったんですけどね…ベース買っても弾き方分からないうちは、抱え込んで夢幻の境地に浸ってましたよ。

                                    B面1曲目で最高に盛り上がって2曲目で切なくチルアウト、そしてラストで爽やかに幕切れという曲順の妙…緊迫したライブの熱気をクリアに閉じ込めた、初期カシオペアのベストであり最初の頂点を極めたアルバムだったと思います。


                                    再聴(CD)


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                                    【DVD】「LIVE IN LONDON 1983」| 2010.04.26
                                    【CD】「Mint Jams」| 2013.07.21
                                    【DVD】「CASIOPEA MONTREUX JAZZ FESTIVAL 1984」| 2016.07.16
                                    【DVD】「CASIOPEA 3RD 〜A・SO・BO TOUR 2015〜」| 2017.07.05
                                    【DVD】「カシオペア・コンサート」| 2017.07.11
                                    【DVD】「CASIOPEA LIVE」| 2017.07.17
                                    【DVD】「CASIOPEA 3rd & INSPIRITS 〜Both Anniversary Live〜」| 2018.08.27
                                    【CD】「HALLE」| 2019.05.25




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                                    『Casiopea - Domino Line』(B面1曲目、アルバムでは短縮されたソロ・パート含む9分超の実際のライブ動画です)


                                    『CASIOPEA & Harvey Mason ・ ASAYAKE』(カシオペア動画は前々からチェックしてるんですが、これは'81年の映像だそうで・・・まだまだ出てくるんですねー。ハービー・メイソン「Eyes of the mind」つながりでしょうな)


                                    『タカノハシアキラ 細かすぎるJ-Fusionスターものまね』(カシオペアのメンバー以外はスクェアの人とか村上“ポンタ”秀一とか位しか分からないけど何故か笑ってしまいます、しかしニッチ芸だなぁ!)
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                                      | music | 2012.12.17 Monday | comments(0) | - |
                                      最近聴いたLP
                                      V.A.「AUREX JAZZ FESTIVAL '82 LIVE ・ AJF '82 ALL STAR JAM」

                                      このmotebookを始めて結構経つので、未だ本作をレビューしてなかった事に気付いて我ながら驚きました。
                                      手元に残したアナログ盤の中でも本作は10代の前半から聴いてきた、コンピ盤「ECMスペシャル」とEARL KLUGHの「Finger Painting」やJ.J.JOHNSONの「J.J.Inc」と同時期に購入した僕のジャズ入門盤の1枚です。
                                      今もあるのか分かりませんが、当時オーディオ機器メーカーのAurexが'80年から開催していたJazz Festival(略してAJF)の実況録音盤で、東京、大阪、横浜のセッションから選りすぐった10曲を収録しています。

                                      解説書の表紙に“J&Kの再会セッションを中心に繰り広げられた名人達によるジャム・セッションの神髄。”とあるように、本作の目玉は黒人トロンボーニストJ.J.ジョンソンと白人の同じくカイ・ウィンディングであります…僕もまた「J.J.Inc」の衝撃覚め遣らぬといったタイミングでニ管の競演を偶然TVで目撃し、レコード店で本作を発見した時の喜びは気絶寸前でした。
                                      まぁ子供の感情は起伏が激しい訳ですが、そういった感激を分かち合える人がいなかったのが残念です。

                                      本作はジャズの入門盤として非常に親しみやすく、ハードな聴き応えの「J.J.Inc」と比べればジャズという言葉で想像する通りの音で…って普通は「A列車で行こう」的なイメージだとしたら、むしろ同年の別盤で出たウディ・ハーマン・ビッグ・バンドかデイヴ・ブルーベック・トリオの音源が分かりやすいのかな?
                                      それにしても現在のジャズ・フェスと比べて規模が小さかっただけですかね、音源としてリリースされなかったセットが他にあったのかと気になったりもして。

                                      まぁそんな理由で、特に若い時分は「J.J.Inc」以上に愛聴した本作…これを超えるスリルと軽快さを感じさせてくれるジャズには一度も出会っていません、といえば如何に僕が影響を受けたかが伝わるでしょう。
                                      まぁ本作のバーソネルや楽曲に関する詳細は、後で改めて解説書からの引用を追記するので…無断だけど。

                                      ちなみに解説書裏面のディスコグラフィを見ると、初回のAJF'80ではベニー・グッドマンやディジー・ガレスピー、「J.J.Inc」シダー・ウォルトンフレディ・ハバードエディ・ゴメスジョージ・デュークブレッカー兄弟などが出演してたようで…本作の前年の第2回ではライオネル・ハンプトンにアート・ブレイキーの他スタン・ゲッツミルト・ジャクソンヒューバート・ロウズエリック・ゲイルにラリー・コリエルなど実に幅広く多彩なメンツが記載されてますよ!


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                                      『Clark Terry + Richard Davis』(曲は「Blues For Squeaky」です;Sound Only)


                                      『Listen To The Dawn 〜 Kenny Burrell』(曲名どおり静けさを感じさせるも、フルアコのまろやかなギターの音色が仄かに暖かい印象です;Sound Only)


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                                        | music | 2012.12.08 Saturday | comments(0) | - |
                                        最近読んだ本
                                        ドン・ジョーンズ(著)、中村定(訳)「タッポーチョ 太平洋の奇跡」

                                        “「私は、あなたが本を書かれるのを手伝う決心をしました。それを完成することは、努力する価値のあることだと思うからです。おそらく、これは、私が国のために戦う最後の戦いになるでしょう」”
                                        かつてサイパン戦から帰還した大場・元中尉は、戦後37年を経て訪れたルイス・元中佐にそう答えます。
                                        あの戦いを記す決意のルイスにとって、大場の助力は欠くべからざるものでした…彼らが互いの顔を見た日に大場から受け取った命、軍刀を携えてきたルイスの誠意が通った瞬間でした。

                                        サイパン陥落により米軍の本土空襲を許した事は初めて知りましたが、その後も山中に潜んで最後まで抗戦していた日本兵についても僕は知りませんでした。
                                        圧倒的な火力の差で交戦すら敵わず爆殺されていった悲壮な自決戦、複雑な地形と錯綜する情報の中で生き残った兵士が合流してタッポーチョ山を中心とした6×5km四方の範囲で約1年半も米軍を翻弄し続けた事実に基づいた物語です。
                                        万感胸に迫るクライマックス、その歓喜と虚脱…!

                                        “ところどころ、彼がフィクションの筆を加えているし、起こったことの解釈がわれわれ日本人とは違うところもある。しかし、主なことはほとんど事実に沿っていて、アメリカ側から見たら、こういうことにもなるだろうと認められた。”と、大場の寄稿にありますが…本書が'82年に日本語で出版された後の著者はハリウッドでの映画化を目指してドラマタイズした「OBA : The Last Samurai」を'86年に米国で出版し、訳者は“歴史上の事実が少しずつ事実から離れて伝えられる経過を見る思いがなくはない”と記しています。

                                        ひょっとしたら、それは映画「FOXと呼ばれた男」の原作でしょうか?…とまれ本書に至るまでのご苦労や苦悩を思えば、鬼籍に入られた当事者お二人それぞれに頭が下がるばかりです。
                                        本書の大場隊に限らず横田氏や小野寺氏も含め、また寡黙に去り行く老兵たちの胸中を尊重し称え、過去の極端な自虐史観にも昨今の反動目覚ましい流れにも踊らされぬよう、祖父たちの戦争と戦後の日々に黙祷。


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                                          | books | 2012.11.16 Friday | comments(0) | - |
                                          最近聴いたCD
                                          SCORPIONS「Blackout」

                                          スコーピオンズ'82年の全米進出作「蠍魔宮」であります、CDは'97年。
                                          このジャケ、当時は異常に怖かったなぁ…頭は包帯巻きで絶叫してガラス割ってるし、何といっても両目にフォークの刃先を曲げて刺してるっぽいのがエグい!
                                          (こんな人達ヤダ〜!)と勝手に涙目でしたよ、これならニワトリかじってるオジーとか閣下に「ろう人形にしてやろうか」って言われてる方が怖くないもんね。

                                          しかしまぁメロディアスながらザクザクとリフ刻んでいく感じは、ジャーマン・ロックらしからぬ抜け感というか。
                                          個人的には中盤「Now!」から「Dynamite」のメタルっぽい流れから「Arizona」という、アメリカン・ハードロックっぽい流れが好きかも。
                                          まぁリマスタリングしてないのか音は軽いというか薄いんですけど、発表年代を思えばドラムスのスネアやタムの太さはそそります。

                                          解説書によるとカリスマ・ギタリストのウルリッヒ・ロート脱退後のアルバムとの事ですが、それよりも僕は看板シンガーであるクラウス・マイネの声が今ひとつなんですよねぇ。笑


                                          関連記事:【最近聴いたCD】スコーピオンズ「蠍の血統」| 2009.02.04

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                                            | music | 2012.11.05 Monday | comments(0) | - |
                                            最近聴いたCD
                                            ヘアカット100「ペリカン・ウェスト」

                                            何故だかニック・ヘイワードの名前だけは今でも時々ふと思い出す…というか80年代後半だと思い込んでたのは、僕がLPを入手した時期だっただけか…でもこういうジャケ写みたいなブリティッシュ・トラッドが流行ったのも80年代後半じゃなかったっけ?
                                            っていうかさ、フリッパーズ・ギターがカバーしたって事で有名だったのかよ…僕は一切フリッパーズに影響されてないから!笑

                                            思えばファンカラティーナというカテゴリーも80年代後半ではなかったんだよな…'82年といえばワム!のデビューと同時期で、クリアなカッティングのファンク・ギターとラテン調のブラスには通じるものが(シンベじゃないけどベースのラインも似てたりね)。
                                            だけど全編ファンカラって訳ではなく、例えばワム!の1作目はニュー・ロマンティック風でもあったし、ヘアカット100の場合はアズテック・カメラみたいなネオアコっぽさがありますな。
                                            そういやあの頃って(プリンスかジャイケルか)的に、何故か(アズテック・カメラかヘアカット100か)って思ってて…おかげで僕はアズテックをスルーしちゃったんだよなー、いま思えば意味不明だけど。笑

                                            それにしてもハタチそこそことは思えない演奏だね、ワム!デュラン・デュランもそうだったけど…上手いってだけでなくて、プレイのセンスが昔っぽい言い方すれば(黒っぽい)の。
                                            ちなみに'04年リリースの本CD、シングルB面曲など5曲もボートラ入って全17曲と盛り沢山。





                                            *以下の動画は、携帯からでは視聴できないかもしれません。

                                            『Fantastic Day - Haircut 100 (Lyrics) 』(Sound Only)
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                                              | music | 2012.02.10 Friday | comments(0) | - |
                                              最近読んだ本
                                              サム・シェパード(著)、畑中佳樹(訳)「モーテル・クロニクルズ」

                                              サム・シェパード、といえばジェシカ・ラング…という等式は、僕が観た唯一の彼らの出演作「カントリー」の前評判によって焼き付けられたに違いない。
                                              “社会派”と称される彼らの、なんだかインテリっぽい印象に違わない内容だったと記憶しているからだ。

                                              「訳者あとがき」で、本書に収められた散文は件の映画より以前に書かれたものだと知った…というか。
                                              そもそも彼が何者なのか知らなかった自分に気付かされた、というべきだろう。
                                              劇作家としてよりも俳優としての活動が増え、撮影現場付近のモーテル暮らしが続いた(←想像)'78〜'82年に書き留められたらしい。
                                              しかしこれらは散文というより思い付きの走り書きであって、どれも夢の中のように脈絡のないワンシーンの寄せ集めだ。

                                              表紙に用いられた(逆光の平原を突っ切る道路脇に立つ看板広告)というモノクロ写真は、この内的世界を上手く表していると思う。
                                              どんな乾いた明るさの中にあっても、薄く紗のかかったフィルター越しに写し出されているようだ。

                                              この味気なさは慣れるまで辛い、というか訳出の技量が気になってしまった。
                                              たとえばマイナー文化のスラングなどで、訳者の理解不足が読者に混乱や退屈を招くケースは多々ある。
                                              あるいは感性の違いかもしれないが、アメリカ文学になり得なかった断片…のようにも感じられた。
                                              とはいえ、独特の切なさ加減は嫌いじゃない。


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                                                | books | 2010.06.21 Monday | comments(0) | - |
                                                最近聴いたCD
                                                XTC「イングリッシュ・セトゥルメント」

                                                XTCと書いてエクスタシーと読む…とは聞くものの、そう呼ばれたらピンとこないし自分でも(エックスティーシー)としか認識できないのです。

                                                アンディ・パートリッジといえば大雑把にYMOとかムーンライダーズ方面との関わりを想像し、同じような交流関係がありそうなジャパン派といっしょくたな認識になっていた気が。
                                                つまり存在は知ってたものの、興味を持ったのはBOØWY解散直後の布袋からでした(実際「ママー」「ビッグ・エクスプレス」1曲目「Wake up」イントロは布袋山下久美子に提供した「Reincarnation」で真似されている)。

                                                で、彼らの履歴では中盤以降にあたる「ビッグ・エクスプレス」から入って「スカイラーキング」と「オレンジズ&レモンズ」は聴いておりました。
                                                それから20年ぶりに聴いた本作は「ビッグ・エクスプレス」の前作にあたる'82年の、ライブ活動停止宣言と同時期のアルバムであります。
                                                XTCといえばスタジオ・ワークと評される、その契機となった作品でしょうか(知りませんけども)。

                                                少なくとも上に挙げた3作は、それぞれに違ったテイストを感じさせるものでした。
                                                バンド名から良い意味でビートルズを連想するのは10ccと彼らだけで、その点に関しては本作も含め一貫して感じるのですが。
                                                個人的には「ビッグ・エクスプレス」のアグレッシブさが非常に好きで、それと地続き感がある本作もまた好みです。
                                                訳詞を読んで、意外にロックな印象を受けたりも。


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                                                  | music | 2010.03.17 Wednesday | comments(0) | - |
                                                  最近聴いたレコード
                                                  ルパン三世「−ルパン・トーク・ルパン−」

                                                  こればかりは流石にCD化されてないだろう、と思ったら…'92年に出てた!爆
                                                  アマゾンの商品説明にある通り「マニア向け」な、¥23,300のプレミア価格に呆れ返る珍盤です。(←値段は適正範囲に下がってました)

                                                  ま、新ル(または赤ジャケ)と呼ばれるセカンド・シーズンまでは目に付く商品すべて購入してましたが。
                                                  正直この辺まで来ると、単なる意地だったかも。
                                                  今風に言えばスピンオフ、あるいはファンディスクかもしれませんが…。

                                                  山田ルパンの声(とBGM)だけで綴る、その後の活躍…といった内容です。
                                                  他の面々について、新たな大仕事、クラリスとの再会(←活字化してるサイト発見!)などが慌ただし気に語られていきます。
                                                  ナレーション仕事ではないにしても、ずいぶん早口なんですよ。
                                                  脚本に対するビニール媒体の時間制限、といった事情なんでしょうけどね…。

                                                  本作が発売された'82年の段階では、桃ジャケの「パート3」制作は決まってなかったんでしょうけど。
                                                  僕も観ていないので特に違和感もなく、ただ30年前のルパンの声にしみじみと聞き入ってしまいました。
                                                  あ、PSソフト「ルパン三世 カリオストロの城 −再会−」をプレイ済みでも大丈夫です(ある意味つながってるかも)。

                                                  さて、あとCD化されてないのは…「ドラマ編」各種ぐらいかな?笑(・・・と思ってたら一部出てた!爆)


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                                                  *以下の動画は、携帯からでは視聴できないかもしれません。

                                                  『ルパン三世 クラリスとの再会 山田康雄』(やっぱり上がってた・・・つかクラリス部分だけかよ!笑;Sound Only)


                                                  『ルパン三世 カリオストロの城 -再会- OP (Lupin The 3rd)』(CGで再現されたカリオストロ城下町が好い感じです)
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                                                    | music | 2010.03.11 Thursday | comments(0) | - |
                                                    最近聴いたCD
                                                    シャカタク「ナイト・バーズ」

                                                    出ました、80年代フュージョンの決定盤(←死語)!
                                                    雪原を飛び交うプテラノドンの彼方にクリスタル・シティ…と謎すぎるコンセプトのジャケも懐かしい。
                                                    って、実はタイトル曲もちゃんと聴いた事がなかったんですけども。笑

                                                    リリースは'82年だったようで、つまり国内フュージョンの雄カシオペアが海外市場に向け「ミント・ジャムス」を放った年ですね。
                                                    電気楽器と録音機材が急激に進化する時代の中で“電化ジャズ”はフュージョンへと洗練され、その波のうねりがブレイクするタイミングに本作はシンクロしていたのでしょう。
                                                    都会的な…という評価がナウだった時代に相応しいタイトル曲、こうして改めて聴いてみますと確かにボブ・ジェームスを思わせるタッチのピアノですねぇ〜?
                                                    コードで聴いてくと、案外ベタベタな気もしますが。

                                                    アルバムのトータルなインプレッションは、悪く言えば卒のない無難さ、よく言えばメロウでハイ・ファイなアーバン・フィーリン…えぇ、あんまり意味はありません。爆
                                                    個人的には先日のアール・クルーに近いサウンドと、70年代後半の大野雄二っぽさが心地好いです。
                                                    ギターのタカタカしたミュート・カッティング、いかにも'80s前半なベースのチョッパー音、80年代というよりは70年代クロスオーバーの成熟を感じる音で非常に好みです。
                                                    ポリフォニック・シンセサイザーやアクティブ・ピックアップ、デジタル機材が氾濫する前のアナログ感。


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                                                    【最近聴いたCD】AZYMUTH「Brazilian Soul」(再聴)| 2012.10.30




                                                    *以下の動画は、携帯から視聴できないかもしれません。

                                                    『Shakatak - Night Birds Live』
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                                                      | music | 2009.11.08 Sunday | comments(0) | - |
                                                      最近読んだマンガ
                                                      高野文子「高野文子作品集 絶対安全剃刀」

                                                      前に読んだ「ラッキー嬢ちゃん」が非常に好かったので、今度は短編集を。
                                                      またも装幀は南伸坊、そういえば作者もガロ出身でしたっけ?…いや違った。

                                                      本書は70年代の終わりから80年代の初めにかけて発表された作品で、'82年の初版にして'04年に33刷を重ねるという知られざるロングセラー本でした。
                                                      奥付けを見てビックリです、僕が知らなかっただけですが…。

                                                      で、売れてるからって褒めるんじゃないんですよ?
                                                      地味だし動きがないしで、まぁ今風ではありません。
                                                      だけど貶しようがないといいますか、なんとも説明しようのない魅力なんです。
                                                      収められた17の小品は同じトーンを保ちながらバリエーションに富んでいて、言葉と絵を巧みに使い分けて淡い世界を描きます。
                                                      作品ごとに散文詩的な言葉の面白さだったり、中勘助的ノスタルジックな味わいを見せたり。
                                                      少女性、童話性…うーん特徴を一言でいうとそんな感じなのですが、それだけでは決定的に何か欠けてしまう気がするんですよね。

                                                      弱く柔らかい、それらは生の属性である…そんなタオの言葉を思わせます。
                                                      チャーミング。


                                                      0
                                                        | comic | 2009.09.13 Sunday | comments(0) | - |
                                                        最近読んだ本
                                                        後藤多聞「遥かなるブータン〜ヒマラヤのラマ教王国をゆく〜」

                                                        内容が濃密で、簡潔には紹介しきれないのが残念だ。
                                                        ずっと昔に別れて違う道を歩んできた、同じ照葉樹林帯文化圏の暮らしぶり。
                                                        4000キロも隔たった、高低差の激しい風土と歴史…。
                                                        本書はNHKのクルーとして'82年に滞在した45日間の取材記録である。

                                                        これから27年もの月日が経った今日、とにかく強く思うのは(大切にしたい)という勝手な願いだ。
                                                        教育や経済の振興に反比例して信仰を見失わないように、外的資本の参入や環境保全など日本の二の轍を踏まぬようにという老婆心。
                                                        チベット動乱の'59年から北部を中国に実効支配され国境不確定地域がある事。
                                                        急増したネパール系移民によって、かつてシッキム(ブータンと同じヒマラヤ仏教王国)が辿った滅亡を繰り返さないように…。
                                                        こういうのもまた「上から目線」なのだろうけど、そもそも30年前から叫ばれている危機ではある。

                                                        ブータン王国、正式名称ドゥルック・ユル(竜国)の国教ドゥルック派はチベット大乗密教の古派ニンマを始めとする紅帽派のサブ・セクトに属する。
                                                        ラマ、すなわち上人が仏法以上の絶対でありリンポチェ(活仏)は非常に多い。
                                                        ダライ・ラマ(黄帽派)は17世紀にモンゴル族の力で他派を破りチベットを統一したが、9世紀にもボン教の弾圧で多数が流入した。
                                                        ブラック・マウンテン以東の先住民と共に、紅帽派の信仰が根付いている国だ。
                                                        物見遊山の気軽さで踏み荒らす地ではないだろう。


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                                                          | books | 2009.08.31 Monday | comments(0) | - |
                                                          最近読んだマンガ
                                                          吉田秋生「夢みる頃をすぎても」

                                                          大友克洋と並んで'80年代後半の“白いマンガ”代表格、といったイメージのマンガ家である。
                                                          「河よりも長くゆるやかに」で評判になっていたけど、なんか重そうな気がして読まず今に至った。

                                                          本書は「バナナフィッシュ」以前の不定期連作短編集で、掲載年は昭和52、54、55、57年…西暦でいえば'77〜82年の5年間にわたっている。
                                                          バンカラでグラサン高校生(笑)というのはともかく、ブランド名が出てくる“なんクリ”的な描写は当時のマンガじゃ珍しかったのではなかったろうか?
                                                          ちなみに前半の展開は少年メインで、少年誌から転向してきた作家なのか?

                                                          そして'82年の掲載時には、すでに以前の“昔の少女マンガ”的なタッチから“白いマンガ”に移行しているのが分かる。
                                                          この作風が同時期の少コミ系マンガ家(秋里和国惣領冬実渡辺多恵子など)に影響を与えた…と長らく思っていたのだが、今にして違う気もしてきたり。

                                                          既に'77年で受験ノイローゼがあったんだー、その時代に「ガリ勉で何が悪い」と言わせるとはユニーク。
                                                          実体なき社会への不満をガリ勉に押し付ける、か…やはり時代は変わったな。
                                                          かつての悪友と再会する高3からハタチを過ぎた大学生活まで、主役を代えながら描かれる仲間たち。
                                                          そういう年頃には、今も変わらないものがある。


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                                                            | comic | 2009.05.22 Friday | comments(0) | - |
                                                            最近聴いたLPレコード
                                                            V.A.「ECMスペシャルVI ニュー・ミュージック・イン・ベース」

                                                            このところ個人的にECMづいている、その原点を聴き直してみた。
                                                            帯の惹句「沈黙を聴こう。ナウ・ミュージックの宝庫<ECM>のスペシャル・パスポート」は、まさに新しい音への扉を開いてくれた。

                                                            ジャズの出会いは渡辺貞夫の「NICE SHOT」〜「ORANGE EXPRESS」で、所有LPも「AJF'82オールスター・ジャム」とJ.J.ジョンソン・セクステットの「J.J.INC」しかなかった中2の僕にはクール過ぎた。
                                                            これを聴きながら香を焚いて瞑想まがいに走っていたし、この神秘さがジャズの未来形なのだと信じていたものだ…。

                                                            今作は日本発売元のトリオレコーズが独自にコンパイルした、廉価盤シリーズと思われる。
                                                            これを買ったのは'82年、すでにLPが2,800円だった時代に「特別価格¥1,300」という破格。
                                                            それ故にか、ECMサイトにも存在しない品番(PA-4016)。


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                                                            ちなみに収録曲は以下のとおり。
                                                            続きを読む >>
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                                                              | music | 2008.09.14 Sunday | comments(0) | - |




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