スキャナー・ダークリー [Blu-ray]
スキャナー・ダークリー [Blu-ray] (JUGEMレビュー »)
俳優の仕草や表情をアニメとして再構築する、非常に手間の掛かった映像が生理的に苦手な人もいるでしょうね。
しかしながら出演者も(誰々が出てるから)という理由で観て欲しくはないでしょう、自伝的要素の強い原作を尊重した結果としてのスキャニメーションは実に効果的です。
意義を見出せない業務に延々と従事させられる主人公、彼の破滅を前提とした麻薬撲滅作戦…小さな政府がもたらした民間委託の陥穽、委託された組織間のマッチポンプは緩いディストピアですが。
どこまでが虚構でSFなのか、エンディングには賛否が分かれそう。
紹介記事【2019.07.27】
ブレイク・ビーターズ [ ゴードン・ケメラー ]
ブレイク・ビーターズ [ ゴードン・ケメラー ] (JUGEMレビュー »)
旧東独、といっても今じゃ通じなさそうですが…80年代の社会主義国でヒップホップに目覚めちゃった若者と、彼らの活動を体制翼賛に取り込もうとする当局との丁々発止を描く青春コメディ。
飼い慣らそうとする権力側と調子を合わせつつ苦悩する主人公たち、ベルリンの壁が崩壊して彼らを待ち受けるラストのほろ苦さとタフさに男泣きです。
自分でいる事を描いている点で、英国のサルサ映画「カムバック!」と併せてオススメ。
紹介記事【2019.11.02】
ダーリン・イン・ザ・フランキス 1《完全生産限定版》 (初回限定) 【Blu-ray】
ダーリン・イン・ザ・フランキス 1《完全生産限定版》 (初回限定) 【Blu-ray】 (JUGEMレビュー »)
荒廃した世界で生き残りを賭けて地底人と戦う少年少女、その謎が明らかになるにつれ絶望の色は増すばかりですが…絵空事に潜む「茶色の朝」の未来、大人目線で子供たちの希望を切に願ってしまいました。
次の世代のために何が出来るだろう、この気持ちを失わずにいたいです。
紹介記事【2019.08.28】
月曜日の友達(1-2巻 全巻) 全巻セット
月曜日の友達(1-2巻 全巻) 全巻セット (JUGEMレビュー »)
中学生になったばかりの頃の、世界の拡がりに戸惑う姿は性別や世代を超えて響きますね。
作画力もストーリーテリングも卓越してます、些細な一瞬を捉える巧さが。
忘れていた何か、忘れたくなかった何か…最後のコマに、胸が苦しくなりました。
紹介記事【2019.11.11】
TVアニメ『プラネット・ウィズ』オリジナルサウンドトラック [ 田中公平 ]
TVアニメ『プラネット・ウィズ』オリジナルサウンドトラック [ 田中公平 ] (JUGEMレビュー »)
(↑※サムネイルのリンクはサントラにしています)
所謂スピリチュアルなストーリーでありながら、どこか70年代アニメっぽいお約束とフォーマットをごちゃ混ぜにして力技で着地させたような奇想天外さが独特。
戦隊ヒーローに学園モノ、ジャンプ的な熱血インフレ勝負など…ネタの重ね掛けでも訳分からなくならない見事な構成、思いがけずラストに泣かされました。
正義のあるところに悪がある、よって正義は愛ではない…ならば善とはなんなのか? 先ずはご覧あれ。
紹介記事【2019.09.10】
ポルノ☆スターへの道 [ ニック・スウォードソン ]
ポルノ☆スターへの道 [ ニック・スウォードソン ] (JUGEMレビュー »)
ラジー賞を独占した下ネタ満載ムービー、とりあえず下品ですけど線引きはキッチリしてますね…笑わせる内容は、少なくとも男性なら他人事じゃないというか。
女性同士の巨乳幻想みたいなね、目の付け処が上手いなぁと。
まぁ万人向けではないにせよ、僕は感心しつつ大笑いしました。
紹介記事【2019.10.17】
夜長姫と耳男 (岩波現代文庫) [ 近藤ようこ ]
夜長姫と耳男 (岩波現代文庫) [ 近藤ようこ ] (JUGEMレビュー »)
原作者の作品は知らないので、本作は衝撃的でした…こんな物語が書かれていたのかと、まるで伝承の聞き書きか夢を書き起こしたような浮遊感!
印象としては南伸坊が中国の怪異譚を漫画にした「仙人の壺」に近い、無闇に説明しようとしない描線のアッサリ感が素晴らしいです。
空白の多さに、却って想像力を掻き立てられました。
紹介記事【2019.11.25】
さよならの朝に約束の花をかざろう 通常版 [Blu-ray]
さよならの朝に約束の花をかざろう 通常版 [Blu-ray] (JUGEMレビュー »)
不老不死というか不死者の物語にハマっているとはいえ、ファンタジー世界が舞台だとなぁ…と思ってましたが、不死者の(一般的な寿命の人間社会で生きる哀しみ)というツボを丁寧に描いていて好感が持てました。
寓話的なラストが作品世界と相まって、爽やかに切ないです。
紹介記事【2019.09.23】
おとなのけんか [ ジョディ・フォスター ]
おとなのけんか [ ジョディ・フォスター ] (JUGEMレビュー »)
血生臭い原題の割に、ほぼダイニング一間で完結している会話劇です。
子供の喧嘩に親が出て、大人同士で和やかに話し合って解決する目論見が破綻してエスカレート。
隣人を愛せれば戦争なんて起きない訳で、そんな皮肉な原題と裏腹に子供同士は親心を知らず…淡々としてますが大いに笑わせてくれます、個人的にはオススメ。
紹介記事【2019.10.22】
【中古】 山本耳かき店 ビッグCスペシャル/安倍夜郎(著者) 【中古】afb
【中古】 山本耳かき店 ビッグCスペシャル/安倍夜郎(著者) 【中古】afb (JUGEMレビュー »)
耳かき店ブームの火付け役、なんて書いては申し訳ないのですけども…決してブームに便乗した後追いではない、と。
穏やかな時間の流れる小さな町で、耳かき屋さんを訪れる客の脳内イメージが秀逸です。
こんな表現があったのか、こんな漫画があったのかと目からウロコ耳から(略)。
紹介記事【2019.12.23】
グラン・プリ [Blu-ray]
グラン・プリ [Blu-ray] (JUGEMレビュー »)
最初はソール・バスの映像分割がスタイリッシュというより情報過多に感じましたが、それが後から効いて来るんですね…世界各地を転戦するF1レーサーと彼らを取り巻く人間模様が主軸ながら、走行シーンも見甲斐があります。
クールなドラマと60年代のムードが、ダンディな三船敏郎も含めて現代とは別世界のようです。
紹介記事【2019.12.21】
絵はがきにされた少年 [ 藤原章生 ]
絵はがきにされた少年 [ 藤原章生 ] (JUGEMレビュー »)
アフリカに対する先入観や固定観念が、ことごとく覆されます…偏見を持たないように心掛けていたつもりでも、日本にいて伝わってくる情報自体にバイアスが入っている訳ですが。
西欧支配の呪縛に歪められた各地の民族性や搾取の構造など、日本では見えにくい暗部が著者の目を通して見えてくるようで。
アフリカの話であり、同時に現代の実像でもあるのでは?と。
紹介記事【2019.09.1】
【中古】 マンガでわかる 戦後ニッポン /手塚治虫(著者),水木しげる(著者),つげ義春(著者),はるき悦巳(著者),ちばてつや(著者) 【中古】afb
【中古】 マンガでわかる 戦後ニッポン /手塚治虫(著者),水木しげる(著者),つげ義春(著者),はるき悦巳(著者),ちばてつや(著者) 【中古】afb (JUGEMレビュー »)
現代に至る国内の移ろいを漫画に語らせる好企画アンソロジーです。
漫画にしか出来ない表現は、例えば三輪自動車が走る風景でありリンチされる米軍の操縦士であり…基本的に主観視点であるが故の、俯瞰の効く文学表現よりも接地した仮想体験なのかも。
いわば漫画こそが伝え得た戦後の一片、切り口を変えて続けてもらいたいですね。
紹介記事【2019.12.12】
あきれたあきれた大作戦 [ ピーター・フォーク ]
あきれたあきれた大作戦 [ ピーター・フォーク ] (JUGEMレビュー »)
笑いって鮮度があると思ってました、本作を観るまでは。
先が読めずに引き込まれましたが、確かに繰り返し観たくなるかも…計算されたシナリオが効いた笑いと、映像的な古さもまた味わい深いです。
スタンダードでバカバカしくて無駄のない、意外な傑作。
紹介記事【2019.12.10】
人気マンガ・アニメのトラウマ最終回 極限編 [ 鉄人社編集部 ]
人気マンガ・アニメのトラウマ最終回 極限編 [ 鉄人社編集部 ] (JUGEMレビュー »)
面白可笑しい切り口で紹介されてるので、ファンの方にしてみれば物申したい点も多々ありそうですが。
様々な事情から意外な最終回を迎えていた、有名な作品の数々に先ずビックリ…知って何かの役に立つ訳ではありませんけど、やはり切り口が面白いのですよ。
紹介記事【2019.09.24】
【国内盤CD】【ネコポス送料無料】ファウンテインズ・オブ・ウェイン / トラフィック・アンド・ウェザー
【国内盤CD】【ネコポス送料無料】ファウンテインズ・オブ・ウェイン / トラフィック・アンド・ウェザー (JUGEMレビュー »)
「Stacy's mom」の青春パンクをイメージしてたら好い意味で裏切られました。
どこかSDP「スチャダラ外伝」に通じる旅アルバム、共通する根っこは世代なのかグローバル環境なのか…しかしELOっぽさを連想させるサウンドも厭味なく無理して頑張ってない感じだし、三人称のスキットみたいに様々な切り口で綴られる旅の寸描が詩的。
パッキング上手で飽きさせない仕上がりかと。
紹介記事【2019.07.08】
【中古】[PS2]ローグギャラクシー ディレクターズカット(Rogue Galaxy Director's Cut)(20070321)
【中古】[PS2]ローグギャラクシー ディレクターズカット(Rogue Galaxy Director's Cut)(20070321) (JUGEMレビュー »)
無印版も僕は楽しめましたが、ダレ要素を改善して全体的にボリューム・アップしておりオススメです。
難を言えば、このDC版では攻略本が出てない事ですね…特に武器の合成レシピが違っているし、追加武器はノーヒントで試行錯誤の連続に。
水の惑星にある3連宝箱は、多分エリアボスに乗って飛び移らなきゃ取れないと思うので、これからプレイする方は気を付けてね!笑
紹介記事【2018.07.19】
【中古】PS2 スターオーシャン3 Till the End of Time
【中古】PS2 スターオーシャン3 Till the End of Time (JUGEMレビュー »)
ディレクターズ・カット版が出てるようなので、そちらをオススメします。
僕も終盤でメニュー画面を開こうとしてブラックアウトや異音と共に「ディスクからデータを読み込み中です」と表示されたままフリーズでプレイ断念中です。笑
リアルタイム・バトルの忙しさは好みの問題として、城下町などの雰囲気が最高!
中世レベルの惑星に来た主人公がハイテク宇宙人側、という立ち位置はユニークで楽しめました。
紹介記事【2018.07.25】

最近聴いたCD
THE BRECKER BROTHERS「Brecker Bros.」

ジャズやフュージョンにR&Bなど、気付けば畑を問わずに顔を出すブレッカー兄弟…同様のデヴィッド・サンボーンを加えた3管で吹きまくる本作、これが兄弟の初リーダーズ・アルバムにして'75年のサウンドと知って度肝を抜かれた。
フュージョンなんて新語のなかった時代に、いきなり「Some skunk funk」である…なるほど、彼らがジャンルを超えて引っ張り凧となるのも当然の出色ぶり。
手数足数に反してタイトなドラミングという、若さ剥き出しのプレイは何とハーヴィー・メイソン!…他にもラルフ・マクドナルド(per)ら、今では大御所の気鋭ミュージシャンを起用。

兄ランディの、マイルス以上にワウをド派手に効かせたトランペットも強烈ながら、弟マイケルのテナー・サックスが後進に影響を与えたブロウも聴き逃せない…個人的には初めて買ったLPレコードで、大野雄二が結成したYOU & THE EXPLOSION BANDのサックス・プレイを連想させられた。
また同時期に聴きまくっていたスペクトラムのホーン・アレンジも、本作の影響がなかったとは思えない。
そしてベース弾きならずとも耳に残るであろう、ウィル・リーの演奏も特筆物だ…2曲目「Sponge」での正確なタッチによるオートワウ遣い、メリハリの効いたセカンドラインの上手さ!

もちろん現在の感覚で聴けば新味がある訳ではない、しかし80年代へと至るクロスオーバー/フュージョンの進化において本作が果たした役割が小さくないであろう事は容易に分かる。
緊張感とグルーヴ感が共存する、若々しい野心に富んだ一枚だ…メンバー共作の「Sneakin' up behimd you」を除く8曲すべてランディが手掛け、A.O.R.を先取りした「Oh my stars」ではボーカルも取っている。
激しいパッセージに爽快さを感じさせるマイケルのテナーは、デヴィッドのアルトと比べても音そのものが魅力的だ…彼は難病に冒されているとの事だが、再びブロウする日を熱望する。


追記:マイケル・ブレッカーは'07年に亡くなっていたそうです。R.I.P.
0
    | music | 2016.11.29 Tuesday | comments(0) | - |
    最近聴いたCD
    V.A.「BATTLEJAZZ」

    '06年にリリースされたコンピレーションで、副題に「ビッグバンド・アルティメット高速チューン」とあります…ジャンボジェットを斜に撮した写真とタイポグラフィが粋なジャケット、所謂ビッグバンド・ジャズには惹かれない僕も思わず手に取っちゃいます。
    かなり前に同僚君からU.F.O.(ロックじゃない方)の「Loud minority」みたいな曲を聴きたいと訊かれた事があったんです、だけど心当たりといえば菅野よう子とシートベルツ「Tank!」ぐらいで…すっかり忘れてたのですが、もしかしたら本作がそんな感じかなと思って借りてみたんです。
    勿論、僕も興味あったし。

    ビッグバンドのジャズって、基本的に弛いじゃないですか…ブライアン・セッツァー・オーケストラだったら僕の好みなんですけどね(同僚君は嫌いらしいけど)、カウント・ベイシーやウディ・ハーマンといったクレジットに一抹の不安を抱いたものの聴いてみたら予想外の大当たり!でした。
    まぁ「Loud〜」みたいじゃないにしても「Tank!」っぽいんじゃないかな、速いテンポの4ビートに絢爛豪華なホーンが弾ける楽曲が詰まっています。
    古くは原信夫とシャープス&フラッツに渡辺貞夫が客演した'67年の音源から、主に70〜80年代の熱演14曲を収録しています。

    最も新しいのはウェザー・リポート脱退後のジャコ・パストリアスが結成したワード・オブ・マウス・バンドの、'95年のライブ音源ですね…ドラムスのピーター・アースキンは'77年のメイナード・ファーガソンの楽曲でも叩きまくり、サックスのボブ・ミンツァーも同年に録音されたバディ・リッチの楽団で吹きまくっているなど妙な繋がりも選曲者の仕込みですか?笑
    ジャコの楽団に顔を出すマイケル・ブレッカーと、マイルス・デイビスと共作したギル・エヴァンスの楽曲に参加しているデビッド・サンボーン…この2人のサックス奏者は、本当に神出鬼没というか何というか!

    収録曲数ではバディ楽団と共に秋吉敏子=ルー・タバキン・ビッグ・バンドの3曲が最多、って事は両バンドに在籍したトロンボーン奏者ビル・ライケンバックが最も健闘してるのか…その他スタン・ケントン・オーケストラと、島健村上“ポンタ”秀一がゲストに加わった角松敏生プロデュースのトーキョー・アンサンブル・ラボが1曲ずつ。
    ところでそのT.E.L.が演奏するホレス・シルヴァー作曲の「Nica's dream」もメイナードが取り上げたソニー・ロリンズ作曲の「Airegin」も、元々こんなに速く激しい曲じゃなかったような…その辺は、まぁアレンジなり曲解釈ですかね?

    それにしてもビッグバンド・ジャズって前世紀の半ばで廃れちゃって、以降は「A列車」だか「茶色の小瓶」なんかを細々と繰り返してるのだといったイメージでした…てっきりB.S.O.熱帯JAZZ楽団が特殊なんだと思ってましたが大間違いだったんですな、大いに反省&見直しました!


    以下、曲名/アーティスト名
    続きを読む >>
    0
      | music | 2016.09.22 Thursday | comments(0) | trackbacks(0) |
      最近みたDVD
      「キング・オブ・コメディ」

      どう贔屓目に見ても名前負けしてる雛壇芸人さん、もしや本作からコンビ名を借用したのでしょうか?…本作は「ミッドナイト・ラン」のロバート・デ・ニーロがコメディアンを演じる、'82年のマーティン・スコセッシ監督による特殊なコメディ映画です。
      “テレビの前の観客は――我々の芸を簡単なものと思ってる 息を吸うのと同じだと 実際は何年もかけて築き上げた芸だ”…このジェリー・ルイスの台詞が、色んな意味で効いてます。

      人気TVショーの司会者に扮し笑いを封印したジェリー、チョイ役のライザ・ミネリなど無闇な豪華キャストに監督ならではの人脈を感じさせます…しかも身内も多数出演、更に何故かクラッシュの面々が街頭の野次馬役で数秒間だけ登場!
      ボブ・ジェームスレイ・チャールズデヴィッド・サンボーン、プリテンダーズ、フランク・シナトラ、トーキング・ヘッズ、リッキー・リー・ジョーンズ、ロビー・ロバートソン、B.B.キング、リック・オケイセック、トム・ペティ、ヴァン・モリソン…とサントラも超豪華ですが、ほぼ流れてた印象ないけど?笑

      まぁ本作はストーカー気質判定用でしょう、笑える人は要注意っていうね…シニカルという意味では非常に辛口です、有名人と彼らを取り巻く人々の気苦労を描いた内輪話といった感じ。
      しかし実際こういう人種っているのだろうね、被害者を演じるコントロール・ドラマもまた暴力の一形態である事が学習できました。
      でも当事者は観ないだろうし、観ても自覚しないな…テレフォン・ブースの老婦が普通に見える人とは、個人的に関わりたくないや。


      〈ロバート・デ・ニーロ〉関連記事:
      【最近みたDVD】「ミッドナイト・ラン」| 2013.01.22
      【最近みたDVD】「アンタッチャブル」| 2013.12.16
      【最近みたDVD】「ショウタイム」| 2015.05.23
      【最近みた映画】「ヒート」| 2019.05.28

      0
        | cinema | 2013.06.18 Tuesday | comments(0) | - |
        最近聴いたCD
        CLIFFORD JORDAN QUARTET「Spellbound」

        「サキソフォン聴き比べ3連発」企画、第二弾はJ.J.ジョンソンのセクステットにも在籍していたクリフォード・ジョーダンです。
        先のサンボーンはアルトでしたが、こちらはテナー…同じNY録音で、CDの発売時期こそ'94年ですが'60年の作品なのであります。
        本作はリバーサイド・レコードのオリン・キープニュース肝煎り企画でキャノンボール・アダレイがプロデューサーに回り、有望な若手をピックアップしたアルバム郡の一枚なのだとか。

        クリフォードはソニー・ロリンズの後釜としてマックス・ローチのクインテットでデビューしたせいか“個性のないロリンズ”と評されたようで、華やかさに欠けるが故か日本でも知名度は低いらしい…だけどホレス・シルヴァーJ.J.のクインテットでもレギュラー入りしてるし、エリック・ドルフィーと組むなどミュージシャン受けの良さを思えばスタンド・プレーに走らない堅実型なのかも。
        時代的にはハード・バップなのかな、ホレスJ.J.の作品と同じ種類のジャズで個人的にはビンゴです。

        パーソネルは同年録音のJ.J.ジョンソン・セクステットでも組んでいる、シダー・ウォルトンのピアノとアルバート・ヒースのドラムスが聴けます…ピアノが奥まっていて妙にドラムスの音抜けが好いですな、クリフォード吹きまくりですがテナーは音数が多くても喧しく感じない音色かも。
        全7曲のうち3曲がカバー、といいますか「Lush Life」などのスタンダード。
        しかし表題曲はAC/DCかよって曲名ですな、ちっとも呪文めいてなくて拍子抜けですが。
        暖かみのあるピアノにスネアとハイハットが野趣を添えている、肉厚なテナーのブロウを楽しめますよ。


        *以下の動画は、携帯からでは視聴できないかもしれません。

        『Clifford Jordan Toy Spellbound 1960』(キャノンボール・アダレイとビル・エヴァンスのアルバムでも取り上げられていました;Sound Only)


        『Clifford Jordan Lush Life Spellbound 1960』(Sound Only)
        0
          | music | 2012.12.26 Wednesday | comments(0) | trackbacks(0) |
          最近聴いたCD
          DAVID SANBORN「Closer」

          唐突ながら「サキソフォン聴き比べ3連発」と題して、ジャズのサックス・プレイヤー3名のアルバムを聴いてみる事にしました。
          まずはデヴィッド・サンボーンですよ、古今東西あちこちでクレジットされている人気者でありますがリーダー・アルバムを聴くのは本作が初めてなのです。
          '04年のリリースにしてはジャケ写が若々しくて意外でした、でもアラウンド還暦なんですね…ジョー&ビングだとか、カシオペアのデビュー作に参加した頃はハタチ前後だった訳かぁ!

          マーカス・ミラーと組んだ80年代には自身のルーツ・ミュージックというR&B色が濃かったようで、スティーヴ・ガッドらベテラン勢と気鋭の若手を配した本作でもジェームス・テイラーの原曲以上にアイズレーの熱演で知られる「Don't Let Me Be Lonely Tonight」をカバーしています。
          その他チャップリンの「Smile」やホレス・シルヴァーを2曲も取り上げるなど、ちょっと意外なカバーを中心とした11曲を収録。

          個人的にはフェンダー・ローズがミステリアスに響くオリジナル曲「Another Time, Another Place」が好みです、アジムス「Outubro」J.J.ジョンソン「Aquarius」に似た静けさで。
          しかしアルト・サックスって名前のイメージほど低音を感じないですね、もしやテナーの方が低いのかな?
          ソプラノは木管らしい音色が快いのだけど、アルトは倍音のせいか半端に甲高い耳障りな瞬間があるのです…スムーズ・ジャズ的な本作も、BGMのボリュームでは聴けてもライブの音量だと頭痛がしてきそう。笑


          *以下の動画は、携帯からでは視聴できないかもしれません。

          『Don't Let Me Be Lonely Tonight - David Sanborn with Lizz Wright on vocals』


          『Smile by David Sanborn (HD version)』
          0
            | music | 2012.12.23 Sunday | comments(0) | trackbacks(0) |
            最近聴いたCD
            ボブ・ジェームス「ザ・ベスト・オブ」

            「アーリー・イヤーズ・セレクション」と銘打って、自身の主宰するタッパンジー・レーベルから'74〜83年の作品をコンパイルした'04年のアルバム。

            さて、勝手に企画「聴き比べ!ボブ&デイブ」の続きですが…発表年代が若干新しめなせいか、こちらの方が垢抜けた印象です。
            とはいえ1曲目「夢のマルディ・グラ」はマルイのスポット番組で聴き飽きるほど使用されたせいか発表された'75年そのまんまだし、AORの「We're all alone」や「Feel like a making love」は無難なアレンジとフュージョン華やかなりし時代にあって質実剛健…とゆうか地味すぎ。

            デイブの「ナイト・ラインズ」にも参加してた(つかどこにでもいる)D・サンボーンとM・ミラーの他、STUFFをはじめ一流どころがズラリと名を連ねてはおりますが…今となってはCMと店内BGM以外では耳にしたくないレベル。
            両作品とも、大量消費時代を象徴する悲しきフュージョンですな…残念。
            幸いにリアルタイムで聴かなかったので、道を間違えずに済んだのは救いかも。


            *以下の動画は、携帯からでは視聴できないかもしれません。

            『'78-94 ミニ番組OP集』(11分近くあるので興味ある方は続けてご覧ください、でもボブの曲は開始位置の1:10から20秒だけです・・・しかしテレビとフュージョンって本当に相性いいですねー、ちょっと音楽として聴けない感じ?笑)


            『世界あの店この店』(こちらは番組全部、ただし音量めちゃめちゃ小さいです)
            0
              | music | 2011.08.19 Friday | comments(0) | trackbacks(0) |
              最近聴いたCD
              ジョー・アンド・ビング「同」

              '10年に出たアルバムなので、敢えて古臭く見せかけたジャケなのかと思い込んでましたよ。
              でも解説書を読んだら、なんと本作のオリジナル・リリースは'76年でした。

              前作のファースト・アルバムでは自主製作プレス分の収入しか得られなかった上に海外盤は名義も無断で差し替えられ、すっかり業界から食い物にされた挙げ句の本作も出来の良さに反して運に恵まれず。
              参加ミュージシャンには若かりしスティーヴ・ガッドデイヴ・サンボーンといった腕利きが名を連ねているものの“レーベルが期待をかけていたのは、当時売り出し中の(アトランティックから移籍した)ホール&オーツのほうだったらしく“ろくにプロモーションもされないまま表舞台から姿を消したとか…気の毒すぎる!

              また解説書によれば“サイモン&ガーファンクルの流れをくみ、同時期のシールズ&クロフツなどとも比較される、ある意味、典型的なシンガー・ソングライター・デュオ”とあり、このどこか懐かしい感じはシールズ&クロフツに似てたんだなぁと納得。
              それにルーツがR&Bかフォークかといった差はあれど、モダンな転調の使い方はホール&オーツにも通じるものがあります。
              そしてシールズ&クロフツの2人が聖職者へと転向したように、両氏は現在すでに音楽業界を離れて教職に就いているとか…。
              こうして知られざる名盤が35年も経ってCD化された事は喜ばしいと思うのですが、それにしてもビジネスとは非情なものです。


              関連記事:【最近聴いたCD】JOE & BING「同」| 2011.11.26


              *以下の動画は、携帯からでは視聴できないかもしれません。

              『Alaska Bloodline by Joe and Bing』(シンプルなアルペジオの爽やかな曲でアルバム中では人気が高かった模様、映像はアラスカ画像のスライド・ショー)


              『JOE & BING "Oh Elizabeth"』(サビの仕掛けが心地よいです;Sound Only)


              『"Daybreak" - Live concert by Joe & Bing』(本作リリース直後の'10年末に行われた再結成ライブ、デビュー・アルバムのタイトル・ナンバーでありアストラッド・ジルベルトも取り上げたというオリジナル曲)
              0
                | music | 2011.04.15 Friday | comments(0) | trackbacks(0) |
                最近聴いたCD
                ヒューバート・ロウズ「シカゴ・テーマ」

                なんか懐かしい名前です、80年代のオーディオCMでフルートを吹きまくる姿が脳裡に浮かびました。
                本作は'75年リリース、そしてCTIのクリード・テイラーがプロデュース

                それにしてもパーソネルが凄いメンツですな、僕の知る限りでもクロスオーバー時代のオールスター状態。
                立役者ボブ・ジェームスにフルアコの第一人者エリック・ゲイル先日聴いたジョージ・ベンソン、ベースはロン・カータースタンリー・クラーク、リズム隊はナベサダや永ちゃんら日本人サポート多数のスティーヴ・ガッドラルフ・マクドナルド、そしてホーン・セクションはカシオペアのファーストにも参加したデヴィッド・サンボーンブレッカー兄弟…。

                70年代ソウル・タッチの1曲目に続くマリア・マルダースタイリスティックスのカバー、この辺にフュージョン前夜の電化ジャズといった気配を感じます。
                ポリフォニック以前の独特な単音シンセといい、大野雄二の1枚目ルパン・サントラにも通じる時代の音が堪りませんわぁ〜。
                ボブのアレンジによる「新世界より・第二楽章」は、ブラックモアが第九を変えた「アイ・サレンダー」以上に思いっきりな感じ。

                CTIらしい本格イージーリスニングは、もはや消費され過ぎて陳腐でありますが、今や(もうちょっとすれば次世代のラウンジ系)として逆転オシャレ扱いされそうな気がします。
                とはいえ、やっぱり現時点では要「懐古補正」でしょう。


                〈CTI/クリード・テイラー〉関連記事:
                【最近聴いたCD】「ゲッツ/ジルベルト」| 2011.10.12
                【最近聴いたCD】PAUL DESMOND with STRINGS「Desmond Blue」| 2013.02.21
                【最近聴いたCD】JIM HALL「CONCIERTO」| 2014.08.07
                【最近聴いたCD】STAN GETZ「BIG BAND BOSSA NOVA」| 2015.12.09
                0
                  | music | 2009.10.30 Friday | comments(0) | trackbacks(0) |
                  最近聴いたCD
                  ラスカルズ「アイランド・オブ・リアル」

                  一聴して(おや?)と思った。
                  自分にとって彼らの代表曲は「Good lovin'」なのだが、あのスピード感のあるラ・バンバみたいな音楽とも「Groovin'」のスムースさとも接点が見えない。

                  それもそのはず、ビーチ・ボーイズと並び称された(両者とも山下達朗がカバーした)のは初期ヤング・ラスカルズ時代の栄光だったようだ。
                  彼らもまたビートルズの「サージェント云々」の波を被ってしまって、これはオリジナル・メンバーを失った最期のアルバムだそう。
                  初期のポップス性は影を潜め、単にブルー・アイド・ソウルである以上のジャズ志向が高まった。

                  結果、今では資料的な価値はあるかもね?…という感じに。
                  若きラルフ・マクドナルドデイヴィット・サンボーンヒューバート・ロウズラーセン・フェイトン・バンド以前のバジー・フェイトンも参加している。

                  だがポピュラー音楽としては固いし、クロスオーバーにしては精度が低い感じで(志半ばにして燃え尽きたのか)と勝手に邪推して気の毒な気分に。
                  0
                    | music | 2009.04.10 Friday | comments(0) | trackbacks(0) |
                    最近聴いたCD
                    布袋寅泰「SOUL SESSIONS」

                    なんか今更なんですが。
                    しかし彼のギターは、久しぶりに聴いても堪らん。
                    まさか未だにラットで歪ませてる筈ないんだろうが、この毛羽立ちとコンプの感じにはゾクゾクする。

                    見た目と違って人脈作りに長けた彼の戦略が、人選にも見え隠れしますね。
                    ま、おかげで聴いた事ない人+聴いた事ある人の意外さを知る機会になりました。

                    土屋アンナは初めて聴いたが、顔が川村かおりに似てるだけかと思ってたら声も良かったり。
                    RIP SLYMEのマッシュアップも思った以上だったり、
                    デヴィッド・サンボーンは相変わらず仕事を選ばないなーとか。
                    やっぱ吉田美奈子は一度聴き込んでおかなきゃとか、
                    中村達也も町田町蔵も好き好んで引き受けそうにないけどなーとか。

                    ブライアン・セッツァーは別格なので、敢えてノーコメント。笑
                    以下、曲名/フィーチャリング・アーティスト名。


                    01・Queen of the rock/vs. 土屋アンナ
                    02・Battle funkastic/vs. RIP SLYME
                    03・Phoenix/vs. DAVID SANBORN
                    04・東へ西へ/vs. 井上陽水
                    05・タンタルスの誤読/vs. 町田康
                    06・Stereocaster(album mix)/vs. Char
                    07・Take a chance on love/vs. BRIAN SETZER
                    08・Since 1955/vs. Char
                    09・Back streets of Tokyo/vs. BRIAN SETZER
                    10・ボルサリーノ/vs. 葉加瀬太郎
                    11・Mirror ball〜奇跡の光/vs. 吉田美奈子
                    12・カラス/vs. 中村達也
                    0
                      | music | 2008.07.23 Wednesday | comments(0) | trackbacks(0) |




                      ↑ top