素敵なサプライズ ブリュッセルの奇妙な代理店 [DVD]
素敵なサプライズ ブリュッセルの奇妙な代理店 [DVD] (JUGEMレビュー »)

人生に飽きた大富豪が終活代理店で運命の女性と出会う、という微妙に古臭いプロットに敢えて挑んだ'15年のベルギーと他国の合作映画。
2人が波打ち際で踊るエンドロールに「その男ゾルバ」を連想しましたが、内容は奇想天外なライト・コメディです。
エロもグロも観せずに全年齢での観賞に耐え得る映画です、ヨーロッパ映画らしい上品な笑いで無難にオススメです。笑
紹介記事【2018.07.04】
酔拳 (ドランク・モンキー) [DVD]
酔拳 (ドランク・モンキー) [DVD] (JUGEMレビュー »)

僕にとって(ジャッキー・チェンといえば!)の1本です、「蛇拳」などと同時代ながら、仇討ちなしの明るいストーリー。
しかも赤鼻爺さんユエン・シャオティエンにお調子者ディーン・セキ、凄腕の悪党にウォン・チェン・リーと役者も好いし。
“手は戸を探り 足は戸を破る”とか漢詩っぽく意味あり気だけど訳が分からないフレーズが個人的にツボりました。笑
紹介記事【2018.10.27】
リュミエール! [DVD]
リュミエール! [DVD] (JUGEMレビュー »)

リュミエール協会は1896年より世界各地にスタッフを派遣して最初期の短編動画シネマトグラフを撮影しており、その1割にも充たない108作品を選りすぐって編集した貴重な記録映像集です。
日本語ナレーションは立川志らくによる噺家口調、弁士がわりに的な発案でしょうが好き好きでしょうな。
基本的な映画の手法が早くも完成されていた事に驚かされ、優れた情報媒体であり大衆娯楽でもある動画の偉大さを実感。
現代では一個人の投稿動画が社会を変革し得るまでになった、双方向的な映像の未来を考えてみたりも。
紹介記事【2018.08.11】
光速シスター
光速シスター (JUGEMレビュー »)
星里もちる
好きが高じて往年のドラマ専門チャンネルに勤務する主人公、いわゆる聖地巡礼から帰ると妹が!?
某掲示板のオカルトスレ先取りですか、まぁ連載当時は聖地巡礼なんて言い方もしなかったけれど。
妹の正体は宇宙人、姿を偽装+主人公の記憶を書き換えて居候って!
昔のドラマや特撮へのオマージュを盛り込んだ、作者の趣味全開っぷりと間の取り方が絶妙に可笑しいです。
そして最後は作者に泣かされました、好い意味で。
紹介記事【2018.07.26】
李白の月
李白の月 (JUGEMレビュー »)
南 伸坊
本書から教わった志怪の妙味は、怪談に惹かれる僕の指向を明瞭にしてくれました。
恐怖や怨念じゃないしホラーでもない、不思議の一言では片付かないポッカリとした空白を独特の文体で説明してくれるのですが。
明治大正期の文豪が、かつて日本文学のフォーマットに合わせようとして整理しちゃった翻訳にはない妙味が味わえる筈。
紹介記事【2018.08.04】【2013.07.01】
月光浴音楽
月光浴音楽 (JUGEMレビュー »)
ナカダサトル with FIELD ORCHESTRA
虫の音とか波の音なんかが7トラック、1時間ちょっと続いてる自然音だけのCDです。
本作のポイントは、途中で聴こえるディジュリドゥみたいな謎の低音ですね……聴いてる分に害はないのですが、その場にいるような臨場感に(何の音なんだろう)と聴き入ってる内に爆睡。笑
紹介記事【2018.11.16】【2010.10.20】
遥かな町へ [DVD]
遥かな町へ [DVD] (JUGEMレビュー »)

谷口ジローの同名漫画を実写映画化、だけど何故だかベルギー/フランス/ドイツの合作映画…そして何故かDVD制作は鳥取市?
舞台はフランスの田舎町、帰省した初老のバンドデシネ作家が14歳の運命的な時へとタイムスリップ。
体は少年、心はオッサンて「リライフ」もビックリの振り幅だな!
だけども胸が切なくなるのは、どんな大人の心にも子供だった頃の傷が残っているからなのでしょう。
紹介記事【2018.07.03】
アデライン、100年目の恋 [DVD]
アデライン、100年目の恋 [DVD] (JUGEMレビュー »)

しばらく個人的にハマっている不老不死者というテーマを扱った、麗しきブレイク・ライブリー主演作です。
彼女のコンサバティブなファッションと姿勢の美しさは「隣のヒットマン」のナターシャ・ヘンストリッジを思わせ、チャーミングな表情は深キョン超え!
しかし常人と違うが故に慎重な彼女が恋に落ちたのは、若くて金持ちで慈善家でイケメンで知的でナンパも上手いという胡散臭い程の好青年で……いや、僻みは言うまい。笑
庶民的じゃないラブストーリーが嫌いでなければ、彼女の美しさだけでも。
紹介記事【2018.01.20】
【メーカー特典あり】ローカル路線バス乗り継ぎの旅 THE MOVIE(オリジナルステッカー付) [DVD]
【メーカー特典あり】ローカル路線バス乗り継ぎの旅 THE MOVIE(オリジナルステッカー付) [DVD] (JUGEMレビュー »)

台湾のローカル・バスって、高速バスの立派さとは違う魅力があります。
内容はTV番組と一緒です、なので海外とはいえグルメ情報も観光もないのです。
気楽な旅に見せながら、悪天候のアクシデントには同行スタッフの苦労がしのばれます。
個人的にはイイ感じに年増チックなマドンナ、三船美佳にグッときました。笑
紹介記事【2018.10.10】
トウェイン完訳コレクション  アーサー王宮廷のヤンキー (角川文庫)
トウェイン完訳コレクション アーサー王宮廷のヤンキー (角川文庫) (JUGEMレビュー »)
マーク・トウェイン
中学の時に挫折した、文庫本の分厚さと読み辛さも今なら平気!笑
19世紀末のコネチカット・ヤンキーが何故か6世紀のイギリスで大活躍、つまり「読者の現代>130年前の現代>回想の中の現代」と、著者も予期しなかった入れ子構造なのがまた面白いです。
ちなみに、著者と同い年の有名人は“篤姫、小松帯刀、坂本龍馬、福澤諭吉、松平容保、土方歳三”だそう。
トマス・マロリーの古典文学「アーサー王の死」を読んでいる方なら、もっと面白いのでしょう。
「賢者の孫」のネタ元でしょうか、しかし著者の時代を先取した批評精神に脱帽です。
紹介記事【2018.09.28】
ダウンサイズ [DVD]
ダウンサイズ [DVD] (JUGEMレビュー »)

常々「あらゆる地球的問題の根源は過密状態にある」と思っている僕にとっては、興味深い内容でした。
“1950年代、既に研究所は我ら人類にとって最大の脅威は人口の増加にあると確信しておりました…今日我々が直面している災厄、異常気象に食糧危機、更に水質汚染といった危機を予測していたのです”
手のひらサイズになると、1ドルが千ドルの価値に……しかし所詮は実社会の庇護がなければ維持出来ない縮小ライフ、どこか戦前の移民政策や戦後の社会主義国を理想郷と煽った側のニオイも。
法整備が追い付かない状況を好機と見た連中の憎めなさ、悲劇の象徴にされてウンザリなヒロインなどコメディ調ながら重層的な好い物語でした。
込み入ったストーリーを整理した構成力とテンポよい演出、映像美も見事です。
紹介記事【2018.09.23】
グローイング・アップ5 ベイビー・ラブ [DVD]
グローイング・アップ5 ベイビー・ラブ [DVD] (JUGEMレビュー »)

イスラエル版「アメリカン・グラフィティ」、基本は失恋映画で今回はモテ男ボビーの妹がヘタレ主人公ベンジーの恋人に!
安っぽいファッションやショボいレースなど庶民的で微笑ましく、戦後のアメリカが世界に及ぼした影響力が伺えたりも。
チャリポツ野郎ヒューイのジュース「ブフォ!」、はとこのケダモノ娘フリーダ怪演ぶりは見どころ。
DVD自体のちゃちな仕様は謎です。笑
紹介記事【2018.11.22】
FOR YOU (フォー・ユー)
FOR YOU (フォー・ユー) (JUGEMレビュー »)
山下達郎,山下達郎,ALAN O’DAY,吉田美奈子
ファンからすれば(他のアルバムどんだけ知ってんの?)と突っ込まれそうですけど、本作しか知らないんです僕。
でもこれが彼の最高傑作でしょう、収録された楽曲のバランスも鈴木英人のジャケもね。
スライ風ファンク「Hey reporter!」が入ってる統一性のなさが上手く引っ掛かる構成、ただファン向けのボーナストラックが浮いちゃってるんだよなぁ!。
紹介記事【2018.10.13】
レベルE全3巻 完結セット (ジャンプ・コミックス)
レベルE全3巻 完結セット (ジャンプ・コミックス) (JUGEMレビュー »)
冨樫 義博
本作は多分、僕みたいに(作者の名前は見聞きするけどナンボのモンじゃい?)位に思ってる人が読むに相応しい気がします。
鴨川つばめ江口寿史に池上遼一タッチの劇画顔と、分かれば尚更笑えるし有名なのも納得の画力です。
それと秀逸なのは筋の運び方と見せ方ね、ただ人間性は疑うけど!笑
紹介記事【2018.08.16】
スターフォース: 最強の軍団、誕生! (ハヤカワ文庫SF)
スターフォース: 最強の軍団、誕生! (ハヤカワ文庫SF) (JUGEMレビュー »)
B.V. ラーソン
電子書籍として発表されたアメリカ版なろうSF小説、子持ちの大学教授がベタな地球侵略に立ち上がるシリーズの第一作。
意外性あふれる教授の頭脳サバイバルに引き込まれます、ハリウッドが映画化しそうなレベル。
しかし8年経ってもハヤカワ文庫から続きが出ないので、ちょっとオススメしづらいです。笑
紹介記事【2018.08.29】
スターオーシャン3 Till the End of Time
スターオーシャン3 Till the End of Time (JUGEMレビュー »)

ディレクターズ・カット版が出てるようなので、そちらをオススメします。
僕も終盤でメニュー画面を開こうとしてブラックアウトや異音と共に「ディスクからデータを読み込み中です」と表示されたままフリーズでプレイ断念中です。笑
リアルタイム・バトルの忙しさは好みの問題として、城下町などの雰囲気が最高!
中世レベルの惑星に来た主人公がハイテク宇宙人側、という立ち位置はユニークで楽しめました。
紹介記事【2018.07.25】
ドゥービー天国
ドゥービー天国 (JUGEMレビュー »)
ドゥービー・ブラザーズ
若い頃は避けてたドゥービー、ですが名曲「Black water」を収録した本作は通しで聴きたかったのです。
M・マクドナルドのAORカラーが強い後期とは異なる、ブルース+カントリーな旨味と寛いで演奏を楽しんでるバンド感が魅力かと。
70年代ウェストコースト・サウンドを象徴するエッセンス満載で、個人的にはアコースティックの低音が心地好かったな。
紹介記事【2018.09.26】
シチズンフォー スノーデンの暴露 [DVD]
シチズンフォー スノーデンの暴露 [DVD] (JUGEMレビュー »)

国家に逆らえばどうなるか、国家は国民に何を隠しているのか?
かつて一躍時の人となったエドワード・スノーデン氏、時点でも無事に恋人と亡命生活を送れている事を祈ります。
本作の原題は「CITIZEN FOUR」で市民の敵(citizen's foe)ではありません、彼を見るとカナダの白人ラッパーSNOWを連想してしまいますが。笑
本作はドキュメンタリーなので、現場の緊迫した空気は本気(マジ)です。
紹介記事【2018.09.01】
K-PAX 光の旅人 [DVD]
K-PAX 光の旅人 [DVD] (JUGEMレビュー »)

自らを千光年も彼方の「琴座に近い“K−PAX”から来た異星人」という患者ケビン・スペイシーと、精神科医ジェフ・ブリッジスの物語として原作小説にアプローチしてます。
いわば両作が互いを補完しあう関係のようで、ミステリー仕立ての原作を分かりやすく観せてる気もします。
スピリチュアルな観点からも、普通のヒューマンドラマとしても充分に楽しめます。
紹介記事【2018.12.11】
心霊づきあい (MF文庫ダ・ヴィンチ)
心霊づきあい (MF文庫ダ・ヴィンチ) (JUGEMレビュー »)
加門七海
いわゆる心霊体験の豊富な著者が、著名人の“さまざまな「視える」人たち”と語らう企画から生まれた対談集。
巻末には漫画家の山本英夫による著者へのインタビューなど、単行本に追加要素を増やした文庫版です。
大御所的な松谷みよ子稲川淳二の他、TVプロヂューサーにタレントにレスラー議員や海外レポーターなどの“霊的なものへのスタンス”は興味深く読めました。
各インタビューを挟むように前書きと後書きがあって、会話の状況が伝わりやすくなってる構成も僕は好きです。
紹介記事【2018.10.15】
いくぜ!温泉卓球!!
いくぜ!温泉卓球!! (JUGEMレビュー »)

頑張りましたね彩京、ユニークなゲームソフトが出しづらくなったPS2で敢えてこれか!笑
まぁ定価で購入する方は今更いないと思うので、中古プライスなら甥っ子たちとの対戦ゲームに適当かと。
愛ちゃん(当時)が卓球するとは期待しないでください、つかCVも違うし。
この偽カータン、色違いってだけで版権とかクリア出来るの?
ステージ数もキャラも少なめですが操作性は良好で、一応キャラ毎の挙動に違いを持たせてる辺りも好感が。
紹介記事【2018.07.19】

最近みたDVD
「ストレンヂア -無皇刃譚- SWORD OF THE STRANGER」

'07年に公開された、原作・制作ボンズの劇場用「時代娯楽活劇」アニメです。
いやなんか、スチームパンク時代劇と勘違いしてました…そこまでムチャクチャじゃないんだけど、逆に縛りが効いてないというか。
おちゃらけ無しのシリアス展開で、いかにもタイアップな主題歌も無し…話題作り的なタレント起用も主役の声を長瀬智也が演じてる位ですが、何故か味気ないし色々と引っ掛かって話に入り込めなかったなぁ〜?
時は戦国の世、舞台は冬の赤池丿國…唐土の明国から使者を受け入れた領主と、明帝の命で暗躍する使者。
様々な思惑が絡み、渦中の小僧と名無し侍は如何に?

なかなか入り組んでおりますが、序盤は逃げる仔太郎に雇われた名無し侍の話…中盤からは不老不死の仙薬にすべく仔太郎を追う明側vs.彼らを利用せんとする赤池丿國側の攻防が描かれ、だけど最後は明側に雇われた凄腕剣士と名無し侍との一騎討ちになります。笑
武侠を日本に持ってきて詰め込み過ぎたダイジェスト、っていう感じですな。
明国の凄腕剣士、羅狼(ラロウ)の声を演じた山寺宏一は中国語の台詞も熱演…でも本作って(企画途中で中国スタッフの起用を捩じ込まれたんじゃないの?)と考えれば腑に落ちるのよ、前にもアニメのノウハウ伝授政策ってあったよね。

そもそも明国を持ち出す必要ないじゃん、中華要素をカットすれば尺に余裕が出来て筋もスッキリするし!
そしたら名無しが実は南蛮人だとか刀を封印した過去とか、羅狼も金髪碧眼でっていう無駄設定を活かす演出が盛り込めたのに…というか、本当は「異人サムライ同士の血闘」的な黒澤映画のアニメ版になる筈だった名残りなんじゃないの?
赤池丿國の武術指南で名無しと浅からぬ因縁を持つ虎杖(イタドリ)の声は大塚明夫、赤池丿國の萩姫の声は坂本真綾で祥庵和尚の声は竹中直人…豪華声優キャスティングですけど、その割には出番が少なくて勿体ない配役になっておりました。
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    | animation | 2017.05.20 Saturday | comments(0) | trackbacks(0) |
    最近みたDVD
    「PATLABOR 2 THE MOVIE」

    TVアニメ「機動警察パトレイバー」の、押井守が監督した劇場アニメ第2作目です…1作目も設定の枠だけ借りて押井色に染め抜いておりましたが、本作もまた独立した押井作としてハードボイルド・タッチに成立しています。
    簡単に言えば、肝心の警察ロボット(レイバー)も主役キャラも出番少なめで話が進んでっちゃうという…本当にもう、元の設定だけで自分の物語をやっちゃうから評価も割れる訳ですが。
    僕は元の漫画もTVアニメも知らないし、押井監督作品が好きなのでOKです。
    本作も過去に何度か観てますが、この時機に改めて。

    1作目で描かれた、大規模ハッキングによるサイバー・テロが現実味を帯びてきた現在…姿なきテロリストに自衛隊と警察が翻弄され、東京が戒厳令下に置かれる本作もまた今こそ観直すに値するのではないかと。
    冒頭の、他国への平和維持活動に派遣された日本の部隊が上層部の「交戦は許可できない」の一点張りでゲリラに壊滅させられる場面…有事の「かけつけ警護」なんてのが条件付きで可決されたようですが、こんな“状況”が現地で起きたら当事者たちは何を考える?
    ベイブリッジが爆破されるのは織田裕二ドラマにパクられましたよねー、本作の公開は'93年でしたから。

    '97年の「もののけ姫」宮崎駿の問いかけであるように、押井守も観客に問うているのだと思います…他人の褌にすがるな、自分の頭で考えているのかと。
    それにしても銃器フェチの監督らしく、DVDには2パターンの音声が収録されていてビックリです…「Dolby Surround」のオリジナル・バージョンと「Dolby Digital Sound」の'98年リニューアル・バージョン、途中で音声をスイッチしてみたけど火器の射撃音やら爆発音の違いだけでは?笑
    ところで1作目との関連性に今頃気が付きましたよ、どちらにも旧約のバベル説話が絡んでいた事は意味深な手掛かりに思えます。

    全滅したPKO部隊を率いて帰国後に行方を眩ました柘植、彼との不倫騒動から特車二課へ左遷されたらしい南雲警部…同じく二課の後藤警部補に「東京ウォーズ」の真相究明を要請しつつ、柘植が南雲に接触するのを待つ陸自幕僚の荒川。
    偽装映像の爆撃機に架空の三沢機出撃、陸自OBと警察OBによる隠蔽と政治策謀…戒厳令下の東京を孤立させる交通網およひ通信&地下インフラの遮断、この非常事態の鎮静化という大義名分を得て日本を管理下に治めるべく即応する米軍と“状況”は柘植と荒川の綱引き合戦と化します。
    “この国のこの町の平和とは一体なんだ?”

    “その成果だけはしっかりと受け取っていながら、モニターの向こうに戦争を押し込め、ここが戦線の単なる後方に過ぎない事を忘れる”
    “居ながらにしてその眼で見、その手で触れる事の出来ぬあらゆる現実を知り、何一つしない”
    荒川の狂言回しめいた言葉は、姿なき元同志・柘植の思いを代弁するかのよう。
    河川の上を塞ぐ高速道路を走る荒川の車、都市に埋没したような河川を船で行く柘植…雪降る街を見上げる夜船という、古典芸能の趣き漂う南雲と柘植の逢瀬。
    ハードボイルドな展開に織り込まれた大人の恋路、本当によく練られた話です。

    荒川の声を演じたのは竹中直人、本作は彼の演技で成立していると言える程です…そして陰の主役である柘植の声を演じたのが、奇しくも先日お亡くなりになったばかりの根津甚八だったとは気付きませんでした。
    本作はかゆうきまさみの原作漫画からTVアニメ化されたのだとばかり思ってましたが、Wikipedia情報によると原作はヘッドギアという制作チームだったそうで…出渕裕に河森正治そしてカトキハジメと豪華なメカニックデザイナー陣が名を連ねていたのね、そして更にメカデザ協力として藤島康介も携わっていたとは!
    制作会社のI.GタツノコもプロダクションI.Gとタツノコプロが合弁した訳ではなく、プロダクションI.Gの前身がI.Gタツノコだったのだとは知りませんでした。
    音楽は1作目に続いて川井憲次、静かな場面の音楽が耳に残りました。
    しかしこれは、やはり1作目と併せて観た方がよかったかもなぁ〜?


    *以下の動画は、携帯からでは閲覧できないかもしれません。

    『Patlabor Movie 2 OP HQ』(この“状況”という言葉が、劇中も様々なニュアンスで使われています)


    『機動警察パトレイバー2 the Movie 南雲と柘植』(前作といい、失われゆく東京の光景を見事に活かしてますなぁ)
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      | animation | 2017.04.30 Sunday | comments(0) | trackbacks(0) |
      最近読んだ本
      宮沢章夫「彼岸からの言葉」

      本書は'88年に「月刊カドカワ」にて連載されたエッセイで構成された'90年の単行本を'93年に文庫化したものだ、連載時には著者がいとうせいこうや竹中直人らと組んだ「ラジカル・カジベリビンバ・システム」はサブカル界を席巻していたし幻冬舎を立ち上げる見城徹も「月刊カドカワ」の編集者として著者の原稿を今か今かと催促していた。
      しりあがり寿の画風も若さ故の描き込みが悪目立ちするとはいえ、まだ正視に耐える範囲のショボさだった…もし彼や著者が今も第一線で活躍しているのだとすれば、この脱力ノリが世間に四半世紀も求められ続けている事になるのである。

      この抜けた力で金になるのである、一所懸命な労働が痛々しく思えるほどに…昭和の爆笑王ぐらいの笑いなら分からないでもない、泣かせる事に比べれば笑わせる事は遥かに難しいから。
      じゃあ、といって誰もが書ける訳ではないのが癪である…それ以上に癪なのは、こうした脱力文は駄菓子のような効能がある事だ。
      あるいは取り立てて用事のない休日に、寝惚けながら観るTVの「午後のロードショー」並みの小確幸を。

      同じ劇作家でも三谷幸喜のエッセイは時に面白すぎて噴き出してしまうが、著者の文体と日常の観察力は用心深く破顔するほどの笑いを避けて抑制された寸止めの可笑し味を担保する。
      という訳で読後には大抵、時間を無駄にしたような豊かに過ごしたような戸惑いが心に波紋を拡げるのだ。
      実に微妙な文章だと思う。


      関連記事:【最近読んだ本】宮沢章夫「牛への道」| 2011.05.24
           【最近読んだ本】松尾スズキ「演技でいいから友達でいて」| 2012.07.01
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        | books | 2014.04.07 Monday | comments(0) | trackbacks(0) |
        最近聴いたCD
        ムーム「シング・アロング・トゥ・ソングス・ユー・ドント・ノウ」

        “聞いたこともない唄を口ずさもう”…切れかかった電球からギラギラと光る太陽まで、あらゆる形の“光”へ捧げられた叙情詩なのだと解説にはある。

        ジャケ写の、黄昏色の沼地に浮かんだ異物。
        それがフリーソフト並みの加工処理で合成された、目の粗い印刷物による極彩色のロウソクの灯りであると認識するのに少し時間が要った。
        何故だか、湖面に浮かんだインドの釈迦如来に見えてしまうのだ。

        しかし本作はフィンランドやエストニアで録音された、アイスランドのグループによるアルバムである。
        ピアノにストリングス、マリンバにウクレレと…ダルシマー(打弦楽器)が奏でる、くつろいだ響き。
        オーガニックなんて言うとエレクトロな要素が伝わらないし、癒し系と言ってしまうとノリのいい曲がないみたいだが。
        手数の多めなドラムスも聴かれるし、ビートを感じる曲が意外に心地好い。

        訳詞のワンフレーズが、強く印象に残る。
        「歌うんだ
        知らない歌に合わせて
        合わせて歌わなかったら
        ずっと知らないままだから」
        厭世的だが斜に構えている訳ではなく、希望を信じてはいるものの儚さを思い知っている言葉たち。
        なんというか、どんな音にも染まりたくない気分の時に流したい感じ。


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          | music | 2010.04.21 Wednesday | comments(0) | trackbacks(0) |
          最近聴いたCD
          ザッハトルテ「おやつは3ユーロまで」

          (あー、また引っ掛かっちまったかなぁ?)って思いながら聴いてみたら、これはそうでもありませんでした。
          栗コーダーみたいな(僕らカワイイでしょ)っていう気色悪さはなくて、カバーも1曲に止めてジャズありケルトありのオリジナル曲で勝負してます。
          音楽監督として日向敏文のクレジットがありますが、なんとなくゲーム音楽っぽい印象もしますね。

          といっても電子音は皆無、アコーディオンがメロを取りギターやウクレレがコード伴奏&ウッドベース代わりのチェロという構成で。
          イメージとしては光田康典のエスニック抜き、といいますか…。
          アコーディオン独特の修辞による、おフレンチなインストといった趣きもあり。
          故に短調の曲ではウェット感強めですが、明るいボサノバ調ですと程好い湿度に感じられました。


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            | music | 2009.10.11 Sunday | comments(0) | trackbacks(0) |
            最近聴いたCD
            関口和之featuring竹中直人・分山貴美子「口笛とウクレレ2」

            かわいらしい女の子のジャケに騙されて(いや騙されてはいないか)、ふらっと魔が差して聴いちゃった。
            実に正直なタイトルだ。

            屋外録音のトラックもあるし、他も一発録りっぽい空気感は好いです。
            すべてカバー曲で、なんか意外な選曲もあったりで。

            そっか、音楽ってこんなんでいいんだよなって思う。
            実際にやれば、それはきっと簡単でもないのだろうけど。
            でも、決して難解でも技巧的でもない。
            素朴。

            まるで昔のレコードみたいに、余計なボートラなんてない30分強の全9曲。
            あっさり聴けます。
            薬にも毒にもならないが、一切邪魔をしてこない。
            ありです。
            (これなら私でも)って思えば好いね、みんな真似してみるといいよ。
            きっと作者も、それが望みだと思うんだ。

            追記:後から読み返すと(なんで上から目線?)て感じですが・・・。
            言わんとしてるのは、気軽に身近に楽しめる雰囲気って事です。


            〈ウクレレ〉関連記事;
            【最近聴いたCD】ロイ・スメック「ザ・マジック・ウクレレ・オブ」| 2009.04.14
            【最近聴いたCD】栗コーダーカルテット「笛社会」 | 2009.05.24
            【最近聴いたCD】ザッハトルテ「おやつは3ユーロまで」| 2009.10.11
            【最近聴いたCD】ムーム「シング・アロング・トゥ・ソングス・ユー・ドント・ノウ」| 2010.04.21
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              | music | 2009.07.22 Wednesday | comments(0) | trackbacks(0) |
              最近聴いたCD
              栗コーダーカルテット「笛社会」

              ジャケを見た瞬間、思わず手に取ってしまった。
              地は黄緑で、橙色の取っ手が付いた白いトランク。
              auのLISMOみたいな色遣い、直線でミニマルに構成された素っ気なさ…。
              これだけで、やっぱり佐藤雅彦だと分かってしまう。
              佐藤は元電通マンであり、和み系クリエイティブ全般のヒットメーカー。
              でも音そのものとは関係ない、彼の話はここまで。

              リコーダーの音色は、なぜかベルナールの「にんじん」を連想させます。
              で、本作はアーティスト名どおりで予想を上回りも下回りもしない。
              ウクレレ・オーケストラと違って、リコーダーに限定せずバンジョー他の和み楽器を混ぜつつ。
              平成のインテリア・ミュージック、ていうかね。
              ずばり、笛ゴンチチ。

              確実に、内野と外野の真ん中に打球を落とし込むバッターのような職人芸。
              佐藤雅彦ワールドとの相性も、まるで最初に企画ありきで生まれた音のよう。
              とはいえ、パンクロッカーが鋲付き革ジャンで逆毛を立てるほど簡単じゃない。

              そうなんです、こういう音楽は必要なのです。
              ただ不自然なほど洗練されているから、却って作為的に思えてしまうだけで。
              どっちだろうと、鳴っている時間が快適になれば構わない事なのです。
              意中の人に贈るなら、女性誌目線でも非常に手堅い。


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                | music | 2009.05.24 Sunday | comments(0) | trackbacks(0) |
                最近聴いたCD
                ロイ・スメック「ザ・マジック・ウクレレ・オブ・ロイ・スメック」

                ユニバーサル「アコースティック・スウィング・エキゾティカ・コレクション」という復刻シリーズで2003年にリリースされた、ボードビルの伝統を受け継ぐ「弦の魔術師」によるウクレレ・ジャズの音源集です。

                ギブソンから発売された彼のシグネイチャー・モデルの中で最も売れたのがウクレレ(次がライ・クーダーも使用していたギター、3番目はテナー・バンジョーらしい)だけに、'50〜'60年代のハワイアン・ブームで活躍したミュージシャンだろうか?

                ちょっと調べたら本作は'60年代の録音らしいのだが、演奏されている曲目は戦前からのレパートリーを含むスタンダード中心。
                音質が軽いのは仕方ないとして、これを聴いてしまうと最近のウクレレ弾きが超絶テクだなんて詐欺に思えてしまう。

                ただ僕は、スタンダード・ジャズって好きではないんですよね…!
                ま、それを言っちゃあ元も子もないんですが。笑
                ペンギン・カフェ・オーケストラが流行った頃に聴いたウクレレ・オーケストラが、今のところハワイアン以外の演奏では一番好きかも。


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                以下は動画のリンクですので、携帯からは閲覧できないと思います・・・ごめんなさい

                『Eddie Van Halen's Dad』(本当にエディーの父親って訳じゃなく、タッピング奏法の先駆者という意味ですね)


                『The Ukulele Orchestra of Great Britain』(ウクレレ・オーケストラです)


                『Air á Danser』(ペンギン・カフェ・オーケストラです)
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                  | music | 2009.04.14 Tuesday | comments(0) | trackbacks(0) |




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