夢みるように眠りたい [DVD]
夢みるように眠りたい [DVD] (JUGEMレビュー »)

2018年の上半期は映像作品に恵まれました、といっても僕の好みなので万人向けとは言い難いのですが。笑
本作も(もう観る機会ないな)と諦めてましたよ、TSUTAYAの宅配レンタルには大助かりです。
心の「閉じられなかった輪っか」の記憶や言えず終いとなった(サヨナラ)と(アリガトウ)の悔恨が救われる気持ちになります、中勘助の「銀の匙」並みに甘々ですが。
映画界の新海誠こと林海象、'86年の監督デビュー作にして製作と脚本も兼任でインディーズ上映した低予算モノクロの“ニューサイレント”。
初主演の佐野史郎と監督の対談解説コメンタリーも、本気で映画好きなら是非。
紹介記事【2018.01.20】
プロハンター DVD Collection
プロハンター DVD Collection (JUGEMレビュー »)

黄金時代の藤竜也&草刈正雄+柴田恭兵という'81年のTVドラマシリーズ、横浜を舞台に繰り広げられるディテクティブ・アクション!
宍戸錠&小林稔侍の刑事コンビと、榎木兵衛と庄司三郎の情報屋兄弟も可笑しいです。
サバンナRX−7は4話から登場、3話までのアメ車も好いなぁ。
怒りで福岡訛りが激化する竜崎には大笑い、でも最終話は「探偵物語」ばりに寂しいんだよなー?
紹介記事(VOL.1)【2018.04.26】
Night to Remember: Uptown Soul Classics
Night to Remember: Uptown Soul Classics (JUGEMレビュー »)
Shalamar
シャラマーを知らなくても楽しめる、煌めく70年代ディスコ・ミュージック。
シャラマーを知ってるアナタも納得の選曲、数多ある彼らのベスト盤でもベストかつリーズナブル。
買ってよし、聴いてよしの一枚です。
紹介記事【2018.05.27】
オーバーマン キングゲイナー 5.1ch DVD-BOX (期間限定生産)
オーバーマン キングゲイナー 5.1ch DVD-BOX (期間限定生産) (JUGEMレビュー »)

DVDは全9巻のTVアニメシリーズ。
皆殺しのトミノと呼ばれた富野カントク心機一転、シベリアからヤーパンへのエクソダス×シベ鉄の攻防を描く摩訶不思議なロボットアニメです。
遥か未来を舞台にしつつも寓話的で、ほのぼのギャクを盛り込みながらも会話の上手さは流石だわ……いわば新世紀「ザブングル」、ただし最後がチト残念。
紹介記事(Vol.9)【2018.03.03】
キッドナップ・ブルース 【初DVD化】
キッドナップ・ブルース 【初DVD化】 (JUGEMレビュー »)

今ではレンタル店でも置いてないしamazonでも希少高値で、一生観る機会はないかと思ってましたよツタヤディスカスありがとう!
ナウい写真家だった頃の浅井愼平が初監督、主演はタモリ一義で音楽は山下洋輔……これでピンときたらご覧あれ。
ジャズメン崩れのパチプロが、鍵っこ舞とチャリブラするうちロードムービーに。
監督は脚本だけでなく、自ら撮影と照明も担当して晩夏の湿度から冬の乾いた冷たさまでを映し取ってます。
育児放棄とか偏向報道とか地方の人の温もりと疎外感、破滅への足音とラスト2分間の白さが沁みます。
対外的には「詰まらないから観ないで」と言っておきたい、昭和ノスタルジーを先取したカルト的な1本です。
紹介記事【2018.01.01】
GANTZ:O DVD 通常版
GANTZ:O DVD 通常版 (JUGEMレビュー »)

リアルな深夜の大阪道頓堀と、精度の高いモーション・キャプチャー&リップ・シンクロのキャラに(CGアニメもここまで来たか!)と驚かされます。
実写で演ったら嘘くさくなる非日常の緊迫感と恐怖に引き込まれ、津嘉山正種池田秀一らの意外なCVキャスティングにもビックリ。
杏にはマジ堪えます、二次元なのに!笑
紹介記事【2018.04.19】
フラクタル [レンタル落ち] 全4巻セット [マーケットプレイスDVDセット商品]
フラクタル [レンタル落ち] 全4巻セット [マーケットプレイスDVDセット商品] (JUGEMレビュー »)

TVシリーズのアニメで、DVDは全4巻。
「コナン」の残され島みたいな景色に「ナウシカ」っぽい飛行機と、牧歌的な光景と裏腹なハイテク世界。
ネッサとネッサと“世界の鍵”、ジェンダーとAIとDVと。
やがて悲しき楽園の真実、胸を衝く永遠のかくれんぼ。
紹介記事(1巻)【2018.05.08】
地球へ・・・
地球へ・・・ (JUGEMレビュー »)

近年のリメイクはクソでしたが、絵が古臭くても構成は本作の方が格段にマシです。
時代を先取りした奥深いテーマは原作に及ばずとも、まとめ方は及第点と言えるのではないかと。
ストーリーと共に素晴らしい、有機的な宇宙船の造形も忘れ難いです。
紹介記事【2018.01.24】
What Time Is It?
What Time Is It? (JUGEMレビュー »)
Time
当時は(プリンスの弟分バンド)とか言われていましたが、実質プリンスの別名義状態だったとは・・・大半が5分超のエレ・ファンク6曲入り、日本でパクられまくったモリス&ジェロームジェロームのコミカルなステージ・アクトは「ジェイ&サイレント・ボブ 帝国への逆襲」で観られます。
紹介記事【2018.02.17】
バニシング IN TURBO [DVD]
バニシング IN TURBO [DVD] (JUGEMレビュー »)

原題は「Grand Thieft Auto」、だけど「バニシングIN60」的な「車泥棒」ムービーではありません。
ラスベガスの教会を目指す若い男女vs.父親の配下&マザコン婚約者、「ランナバウト3」のロールスロイスは本作が元ネタだったのね?
カーアクションは'77年なりに頑張ってるけど、見どころはクライマックスの中流生活デモリション位かも…なのに不思議と一味ちがう余韻が残るという点で、低予算映画のお手本かも。
まぁポスター・アートの名匠ジョン・ソリー(John Solie)のインタビューだけでも一見の価値あり、かと。
紹介記事【2018.02.25】
異世界の勇士 (1981年) (徳間文庫)
異世界の勇士 (1981年) (徳間文庫) (JUGEMレビュー »)
高千穂 遙
'79年の異世界召喚ヒロイック・ファンタジーですから、新味がなくても当然。笑
既にフォーマットとしては使い古された感もあるし、本当に異世界で敵を倒すだけの直球展開なのですが。
読みやすい文章でサクサク進むので、色々とベタながら飽きさせません…むしろこのアッサリとした終幕が心地好いな、手垢まみれの物語でも惹き込まれました。
横田順彌による巻末解説も、学生時代の著者や当時のSF事情が伺えて興味深いです。
紹介記事【2018.05.05】
劇場版 天元突破グレンラガン 紅蓮篇、螺巌篇 [レンタル落ち] 全2巻セット [マーケットプレイスDVDセット商品]
劇場版 天元突破グレンラガン 紅蓮篇、螺巌篇 [レンタル落ち] 全2巻セット [マーケットプレイスDVDセット商品] (JUGEMレビュー »)

「紅蓮篇」と「螺厳篇」でTVシリーズを再編集したダイジェスト。
まるで「ザブングル」な、今じゃ珍しい荒唐無稽なロボットアニメ・・・しかし発掘オーバーテクノロジーって「イデオン」かい、しかも「螺厳篇」では馬鹿ガイナックス発動の無限インフレ化に大笑い。
それでいて滅法アツい男泣きアニメというね、中川翔子の力量にも刮目ッ!
「紅蓮篇」紹介記事【2018.06.26】
「螺厳篇」紹介記事【2018.06.27】
ガーディアンズ・オブ・ギャラクシー リミックス [レンタル落ち]
ガーディアンズ・オブ・ギャラクシー リミックス [レンタル落ち] (JUGEMレビュー »)

マーベル・スタジオ製作の、B級テイストを狙ったアメコミSF映画。
しかし「Mr. blue sky」で掴まれました、80年代だけでなく6〜70年代の通好みな選曲も二度観して納得。
オッサンの方が笑えるネタ満載です、というかエゴの正体って複製人間マモーだけど何故?笑
肌色が青や緑だと人種という意識が馬鹿げてきますね、ただしストーリーはギャグとネタから逆算したような印象も。笑
紹介記事【2018.04.24】
2300年未来への旅 [DVD]
2300年未来への旅 [DVD] (JUGEMレビュー »)

もしも「未来惑星ザルドス」が好きならば観る価値ありそうな、「スターウォーズ」前夜の70年代SF映画です。
まぁ「ザルドス」程の哲学性も見どころもありませんね、後出しなのに。笑
「80日間世界一周」の監督と、ジェリー・ゴールドスミスの音楽でコレは残念だけど……突っ込み所の多さとか、真実は「Don't trust over 30」の否定とか妙なクセが独特です。
紹介記事【2018.01.10】
不思議な少年 (岩波文庫)
不思議な少年 (岩波文庫) (JUGEMレビュー »)
マーク トウェイン
著者を童話作家と思うなかれ、僕の性格に大きな影響を与えた一冊です。
かつて何度となく読み返しましたが、10年以上ぶりに読んでみたら(なんか違う)感が強くて戸惑いました。
でもそれは、既に僕が本書の少年とシンクロしてるって事なのかも。
とはいえ冒頭の“一五九〇年の冬であった。オーストリアは、まだ世界から遠く離れて、眠りこけていた”という一文には心を掴まれますね。
正統なバージョンであるとされる「不思議な少年 第44号」は駄作なので、本書をご一読される事を強くオススメします。
紹介記事【2018.04.07】

最近みたDVD
「ストレンヂア -無皇刃譚- SWORD OF THE STRANGER」

'07年に公開された、原作・制作ボンズの劇場用「時代娯楽活劇」アニメです。
いやなんか、スチームパンク時代劇と勘違いしてました…そこまでムチャクチャじゃないんだけど、逆に縛りが効いてないというか。
おちゃらけ無しのシリアス展開で、いかにもタイアップな主題歌も無し…話題作り的なタレント起用も主役の声を長瀬智也が演じてる位ですが、何故か味気ないし色々と引っ掛かって話に入り込めなかったなぁ〜?
時は戦国の世、舞台は冬の赤池丿國…唐土の明国から使者を受け入れた領主と、明帝の命で暗躍する使者。
様々な思惑が絡み、渦中の小僧と名無し侍は如何に?

なかなか入り組んでおりますが、序盤は逃げる仔太郎に雇われた名無し侍の話…中盤からは不老不死の仙薬にすべく仔太郎を追う明側vs.彼らを利用せんとする赤池丿國側の攻防が描かれ、だけど最後は明側に雇われた凄腕剣士と名無し侍との一騎討ちになります。笑
武侠を日本に持ってきて詰め込み過ぎたダイジェスト、っていう感じですな。
明国の凄腕剣士、羅狼(ラロウ)の声を演じた山寺宏一は中国語の台詞も熱演…でも本作って(企画途中で中国スタッフの起用を捩じ込まれたんじゃないの?)と考えれば腑に落ちるのよ、前にもアニメのノウハウ伝授政策ってあったよね。

そもそも明国を持ち出す必要ないじゃん、中華要素をカットすれば尺に余裕が出来て筋もスッキリするし!
そしたら名無しが実は南蛮人だとか刀を封印した過去とか、羅狼も金髪碧眼でっていう無駄設定を活かす演出が盛り込めたのに…というか、本当は「異人サムライ同士の血闘」的な黒澤映画のアニメ版になる筈だった名残りなんじゃないの?
赤池丿國の武術指南で名無しと浅からぬ因縁を持つ虎杖(イタドリ)の声は大塚明夫、赤池丿國の萩姫の声は坂本真綾で祥庵和尚の声は竹中直人…豪華声優キャスティングですけど、その割には出番が少なくて勿体ない配役になっておりました。
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    | animation | 2017.05.20 Saturday | comments(0) | trackbacks(0) |
    最近みたDVD
    「PATLABOR 2 THE MOVIE」

    TVアニメ「機動警察パトレイバー」の、押井守が監督した劇場アニメ第2作目です…1作目も設定の枠だけ借りて押井色に染め抜いておりましたが、本作もまた独立した押井作としてハードボイルド・タッチに成立しています。
    簡単に言えば、肝心の警察ロボット(レイバー)も主役キャラも出番少なめで話が進んでっちゃうという…本当にもう、元の設定だけで自分の物語をやっちゃうから評価も割れる訳ですが。
    僕は元の漫画もTVアニメも知らないし、押井監督作品が好きなのでOKです。
    本作も過去に何度か観てますが、この時機に改めて。

    1作目で描かれた、大規模ハッキングによるサイバー・テロが現実味を帯びてきた現在…姿なきテロリストに自衛隊と警察が翻弄され、東京が戒厳令下に置かれる本作もまた今こそ観直すに値するのではないかと。
    冒頭の、他国への平和維持活動に派遣された日本の部隊が上層部の「交戦は許可できない」の一点張りでゲリラに壊滅させられる場面…有事の「かけつけ警護」なんてのが条件付きで可決されたようですが、こんな“状況”が現地で起きたら当事者たちは何を考える?
    ベイブリッジが爆破されるのは織田裕二ドラマにパクられましたよねー、本作の公開は'93年でしたから。

    '97年の「もののけ姫」宮崎駿の問いかけであるように、押井守も観客に問うているのだと思います…他人の褌にすがるな、自分の頭で考えているのかと。
    それにしても銃器フェチの監督らしく、DVDには2パターンの音声が収録されていてビックリです…「Dolby Surround」のオリジナル・バージョンと「Dolby Digital Sound」の'98年リニューアル・バージョン、途中で音声をスイッチしてみたけど火器の射撃音やら爆発音の違いだけでは?笑
    ところで1作目との関連性に今頃気が付きましたよ、どちらにも旧約のバベル説話が絡んでいた事は意味深な手掛かりに思えます。

    全滅したPKO部隊を率いて帰国後に行方を眩ました柘植、彼との不倫騒動から特車二課へ左遷されたらしい南雲警部…同じく二課の後藤警部補に「東京ウォーズ」の真相究明を要請しつつ、柘植が南雲に接触するのを待つ陸自幕僚の荒川。
    偽装映像の爆撃機に架空の三沢機出撃、陸自OBと警察OBによる隠蔽と政治策謀…戒厳令下の東京を孤立させる交通網およひ通信&地下インフラの遮断、この非常事態の鎮静化という大義名分を得て日本を管理下に治めるべく即応する米軍と“状況”は柘植と荒川の綱引き合戦と化します。
    “この国のこの町の平和とは一体なんだ?”

    “その成果だけはしっかりと受け取っていながら、モニターの向こうに戦争を押し込め、ここが戦線の単なる後方に過ぎない事を忘れる”
    “居ながらにしてその眼で見、その手で触れる事の出来ぬあらゆる現実を知り、何一つしない”
    荒川の狂言回しめいた言葉は、姿なき元同志・柘植の思いを代弁するかのよう。
    河川の上を塞ぐ高速道路を走る荒川の車、都市に埋没したような河川を船で行く柘植…雪降る街を見上げる夜船という、古典芸能の趣き漂う南雲と柘植の逢瀬。
    ハードボイルドな展開に織り込まれた大人の恋路、本当によく練られた話です。

    荒川の声を演じたのは竹中直人、本作は彼の演技で成立していると言える程です…そして陰の主役である柘植の声を演じたのが、奇しくも先日お亡くなりになったばかりの根津甚八だったとは気付きませんでした。
    本作はかゆうきまさみの原作漫画からTVアニメ化されたのだとばかり思ってましたが、Wikipedia情報によると原作はヘッドギアという制作チームだったそうで…出渕裕に河森正治そしてカトキハジメと豪華なメカニックデザイナー陣が名を連ねていたのね、そして更にメカデザ協力として藤島康介も携わっていたとは!
    制作会社のI.GタツノコもプロダクションI.Gとタツノコプロが合弁した訳ではなく、プロダクションI.Gの前身がI.Gタツノコだったのだとは知りませんでした。
    音楽は1作目に続いて川井憲次、静かな場面の音楽が耳に残りました。
    しかしこれは、やはり1作目と併せて観た方がよかったかもなぁ〜?


    *以下の動画は、携帯からでは閲覧できないかもしれません。

    『Patlabor Movie 2 OP HQ』(この“状況”という言葉が、劇中も様々なニュアンスで使われています)


    『機動警察パトレイバー2 the Movie 南雲と柘植』(前作といい、失われゆく東京の光景を見事に活かしてますなぁ)
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      | animation | 2017.04.30 Sunday | comments(0) | trackbacks(0) |
      最近読んだ本
      宮沢章夫「彼岸からの言葉」

      本書は'88年に「月刊カドカワ」にて連載されたエッセイで構成された'90年の単行本を'93年に文庫化したものだ、連載時には著者がいとうせいこうや竹中直人らと組んだ「ラジカル・カジベリビンバ・システム」はサブカル界を席巻していたし幻冬舎を立ち上げる見城徹も「月刊カドカワ」の編集者として著者の原稿を今か今かと催促していた。
      しりあがり寿の画風も若さ故の描き込みが悪目立ちするとはいえ、まだ正視に耐える範囲のショボさだった…もし彼や著者が今も第一線で活躍しているのだとすれば、この脱力ノリが世間に四半世紀も求められ続けている事になるのである。

      この抜けた力で金になるのである、一所懸命な労働が痛々しく思えるほどに…昭和の爆笑王ぐらいの笑いなら分からないでもない、泣かせる事に比べれば笑わせる事は遥かに難しいから。
      じゃあ、といって誰もが書ける訳ではないのが癪である…それ以上に癪なのは、こうした脱力文は駄菓子のような効能がある事だ。
      あるいは取り立てて用事のない休日に、寝惚けながら観るTVの「午後のロードショー」並みの小確幸を。

      同じ劇作家でも三谷幸喜のエッセイは時に面白すぎて噴き出してしまうが、著者の文体と日常の観察力は用心深く破顔するほどの笑いを避けて抑制された寸止めの可笑し味を担保する。
      という訳で読後には大抵、時間を無駄にしたような豊かに過ごしたような戸惑いが心に波紋を拡げるのだ。
      実に微妙な文章だと思う。


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        | books | 2014.04.07 Monday | comments(0) | trackbacks(0) |
        最近聴いたCD
        ムーム「シング・アロング・トゥ・ソングス・ユー・ドント・ノウ」

        “聞いたこともない唄を口ずさもう”…切れかかった電球からギラギラと光る太陽まで、あらゆる形の“光”へ捧げられた叙情詩なのだと解説にはある。

        ジャケ写の、黄昏色の沼地に浮かんだ異物。
        それがフリーソフト並みの加工処理で合成された、目の粗い印刷物による極彩色のロウソクの灯りであると認識するのに少し時間が要った。
        何故だか、湖面に浮かんだインドの釈迦如来に見えてしまうのだ。

        しかし本作はフィンランドやエストニアで録音された、アイスランドのグループによるアルバムである。
        ピアノにストリングス、マリンバにウクレレと…ダルシマー(打弦楽器)が奏でる、くつろいだ響き。
        オーガニックなんて言うとエレクトロな要素が伝わらないし、癒し系と言ってしまうとノリのいい曲がないみたいだが。
        手数の多めなドラムスも聴かれるし、ビートを感じる曲が意外に心地好い。

        訳詞のワンフレーズが、強く印象に残る。
        「歌うんだ
        知らない歌に合わせて
        合わせて歌わなかったら
        ずっと知らないままだから」
        厭世的だが斜に構えている訳ではなく、希望を信じてはいるものの儚さを思い知っている言葉たち。
        なんというか、どんな音にも染まりたくない気分の時に流したい感じ。


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          | music | 2010.04.21 Wednesday | comments(0) | trackbacks(0) |
          最近聴いたCD
          ザッハトルテ「おやつは3ユーロまで」

          (あー、また引っ掛かっちまったかなぁ?)って思いながら聴いてみたら、これはそうでもありませんでした。
          栗コーダーみたいな(僕らカワイイでしょ)っていう気色悪さはなくて、カバーも1曲に止めてジャズありケルトありのオリジナル曲で勝負してます。
          音楽監督として日向敏文のクレジットがありますが、なんとなくゲーム音楽っぽい印象もしますね。

          といっても電子音は皆無、アコーディオンがメロを取りギターやウクレレがコード伴奏&ウッドベース代わりのチェロという構成で。
          イメージとしては光田康典のエスニック抜き、といいますか…。
          アコーディオン独特の修辞による、おフレンチなインストといった趣きもあり。
          故に短調の曲ではウェット感強めですが、明るいボサノバ調ですと程好い湿度に感じられました。


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            | music | 2009.10.11 Sunday | comments(0) | trackbacks(0) |
            最近聴いたCD
            関口和之featuring竹中直人・分山貴美子「口笛とウクレレ2」

            かわいらしい女の子のジャケに騙されて(いや騙されてはいないか)、ふらっと魔が差して聴いちゃった。
            実に正直なタイトルだ。

            屋外録音のトラックもあるし、他も一発録りっぽい空気感は好いです。
            すべてカバー曲で、なんか意外な選曲もあったりで。

            そっか、音楽ってこんなんでいいんだよなって思う。
            実際にやれば、それはきっと簡単でもないのだろうけど。
            でも、決して難解でも技巧的でもない。
            素朴。

            まるで昔のレコードみたいに、余計なボートラなんてない30分強の全9曲。
            あっさり聴けます。
            薬にも毒にもならないが、一切邪魔をしてこない。
            ありです。
            (これなら私でも)って思えば好いね、みんな真似してみるといいよ。
            きっと作者も、それが望みだと思うんだ。

            追記:後から読み返すと(なんで上から目線?)て感じですが・・・。
            言わんとしてるのは、気軽に身近に楽しめる雰囲気って事です。


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              | music | 2009.07.22 Wednesday | comments(0) | trackbacks(0) |
              最近聴いたCD
              栗コーダーカルテット「笛社会」

              ジャケを見た瞬間、思わず手に取ってしまった。
              地は黄緑で、橙色の取っ手が付いた白いトランク。
              auのLISMOみたいな色遣い、直線でミニマルに構成された素っ気なさ…。
              これだけで、やっぱり佐藤雅彦だと分かってしまう。
              佐藤は元電通マンであり、和み系クリエイティブ全般のヒットメーカー。
              でも音そのものとは関係ない、彼の話はここまで。

              リコーダーの音色は、なぜかベルナールの「にんじん」を連想させます。
              で、本作はアーティスト名どおりで予想を上回りも下回りもしない。
              ウクレレ・オーケストラと違って、リコーダーに限定せずバンジョー他の和み楽器を混ぜつつ。
              平成のインテリア・ミュージック、ていうかね。
              ずばり、笛ゴンチチ。

              確実に、内野と外野の真ん中に打球を落とし込むバッターのような職人芸。
              佐藤雅彦ワールドとの相性も、まるで最初に企画ありきで生まれた音のよう。
              とはいえ、パンクロッカーが鋲付き革ジャンで逆毛を立てるほど簡単じゃない。

              そうなんです、こういう音楽は必要なのです。
              ただ不自然なほど洗練されているから、却って作為的に思えてしまうだけで。
              どっちだろうと、鳴っている時間が快適になれば構わない事なのです。
              意中の人に贈るなら、女性誌目線でも非常に手堅い。


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                | music | 2009.05.24 Sunday | comments(0) | trackbacks(0) |
                最近聴いたCD
                ロイ・スメック「ザ・マジック・ウクレレ・オブ・ロイ・スメック」

                ユニバーサル「アコースティック・スウィング・エキゾティカ・コレクション」という復刻シリーズで2003年にリリースされた、ボードビルの伝統を受け継ぐ「弦の魔術師」によるウクレレ・ジャズの音源集です。

                ギブソンから発売された彼のシグネイチャー・モデルの中で最も売れたのがウクレレ(次がライ・クーダーも使用していたギター、3番目はテナー・バンジョーらしい)だけに、'50〜'60年代のハワイアン・ブームで活躍したミュージシャンだろうか?

                ちょっと調べたら本作は'60年代の録音らしいのだが、演奏されている曲目は戦前からのレパートリーを含むスタンダード中心。
                音質が軽いのは仕方ないとして、これを聴いてしまうと最近のウクレレ弾きが超絶テクだなんて詐欺に思えてしまう。

                ただ僕は、スタンダード・ジャズって好きではないんですよね…!
                ま、それを言っちゃあ元も子もないんですが。笑
                ペンギン・カフェ・オーケストラが流行った頃に聴いたウクレレ・オーケストラが、今のところハワイアン以外の演奏では一番好きかも。


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                以下は動画のリンクですので、携帯からは閲覧できないと思います・・・ごめんなさい

                『Eddie Van Halen's Dad』(本当にエディーの父親って訳じゃなく、タッピング奏法の先駆者という意味ですね)


                『The Ukulele Orchestra of Great Britain』(ウクレレ・オーケストラです)


                『Air á Danser』(ペンギン・カフェ・オーケストラです)
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                  | music | 2009.04.14 Tuesday | comments(0) | trackbacks(0) |




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